一部の子供はひとつの答えに固執するあまり迷路に関する問題をうまく解くことができない、だそうな。
∧∧
( ‥)オレ様理論に関する
予防的なリサーチで出会った事例ですね。
(‥ )さて、でもこれは具体的にはどんな事例なんだろう?
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オレ様理論屋さんの思考を解きほぐす手がかりになるのかどうかも分からない。論文にまでリサーチを広げる予定
さて
こんなことを言う人がいる。カンブリア爆発。つまりカンブリア紀の前期に起きた”化石記録に現れる動物の種類と形が急激に増加した事例”をもって、このような爆発的な進化は系統解析/分岐学/最節約法では解析できないのだ、という意見。
∧∧
( ‥)まあこれは基本的にはグールドさんの
意見をそのまま入れたものですね。
(‥ )少なくとも一例としてはそうだね
グールドさん。彼は分岐学ではカンブリア爆発は解析できないのだ、そう主張した。ただそれは端から見ていると解析出来ないから解析できないのだ、という意見であって、
∧∧
( ‥)分岐学とか系統解析が出現するよりも前の世界観で
見ているわけですよね。
(‥ )彼としては当然の意見だけども、まあ、あれでは
いわゆる論点先取ってやつかなあ
解析できないから解析できない。矛盾はないが意味がない。
異質性は分岐学では推し量れない。彼の主張はまったく正しい。そもそもそういうデータは意味がない、そういうのが分岐学の主張だから。彼の意見には矛盾はないが意味がない。
∧∧
( ‥)問題は異質性で系統を論じたグールドさんの
主張の妥当性ですよね。
(‥ )彼は違うから違うのだ、と言っただけだからね。
しばしばグールドさんの「ワンダフルライフ」における主張は現代では否定されている、とか異質性は彼が主張するよりも高くはなかったことが判明していると言われているけども、それはたぶん”科学は進歩する”という枠組みの中で見た理解なんだろう。
∧∧
( ‥)実際には?
(‥ )彼の主張には最初から意味がなかったし、
おまけに系統解析の出現といういわゆる
パラダイムシフトが起きたので
”意味がないことがもろばれになった”というのが妥当?
意味がない上に、意味がないことがあからさまになった。こういえばオッケー?
「ワンダフルライフ」の書評にはこんなものがある。これを読んで生物の進化は適者生存ではなく偶然性の要素が非常に大きいことが良く分かりました。
∧∧
( ‥)まあ、グールドさんの言いたいことをそのまま
言った書評ですね。
(‥ )つまり著者の言いたいことが分かったということだね。
だがこんな書評もある。彼は科学者が自分の持っている思想を通して研究をすることで研究をゆがめるというけれども、ではとうの本人自身はどうだったのだろう?
∧∧
( ‥)グールドさんの立ち位置を
端から見て論評した書評ですね。
(‥ )著者がどんな立ち位置で言葉をつむいでいるのかを
分かった/懸念した/射程に入れたってことだね。
じゃあ分かるってなんだろう?
個人的には後者の書評は書評の域をやや逸脱しているようにも思えるけども、まっとうな評価だと思う。前者は作者の言いたいことはちゃんと分かっているが、間抜けだ。
分かるってなんだ?
∧∧
( ‥)あなたにとって分かるとはなんですか?
(‥ )保証のない小切手。
分かりやすい文章を書いてくれ。そう言うのなら君の好きな嘘を教えてくれないと困る。教えてくれるのならば、私は君にふさわしい小切手を発行しよう。