星占いが存在した西方世界では天文学が発達したが、アジア世界ではさほどでもなかった。
ここから、星占いが天文学を発展させたことは明らかであった。
∧∧
(‥ )でもあれだね
\− 星占いが精密な天文学を
発達させたという通説を
裏付ける証拠はない
という著名研究者の
言葉もあるんだよね
(‥ )たぶんどっちも
正しいんだと思うよ
紀元2世紀のプトレマイオスによる星占い。三角関数を完成させた彼こそが星占いのひとつの分岐点を作り出した。
このプトレマイオスに至る前、それまでの星占い黎明期においては例えば星座を12等分するということが行われていたらしい。
∧∧
(‥ )...12等分って
\− 軽く言うけどさ
これって角の3等分問題を
含んでるよね
作図不可能か
特殊な器具を使うか
さもなきゃ
プトレマイオスさんのように
三角法を使って
直接計測するしかない
(‥ )でっプトレマイオスが
三角法を編み出す
2世紀まで数百年
誰もそれを解決しては
いないんだよな
以上を踏まえると、こういうことではないか?
今と同じく、昔から現在に至るまで、数学のできない星占い師と、数学のできる星占い師がいた。ほとんどの星占い師は数学ができないし、興味もないし、知識もなかった。そして漫然と占いするだけで自分たちの占いの根本に問題があることに気がつかなかった。
∧∧
( ‥)そして数世紀に一度
数学のできる星占い師が
現れて
業績を上げて
進歩を付け加えて去っていく
あとはまたぞろ
数学能力もなく知識もなく
興味すら持っていないやからの
無為な数世紀が淡々と続く
この繰り返し
( ‥)そういう意味でいうと
−/ 星占いが
科学であったことは
一度もなかったと言えるな
いや、星占いはかつて確かに科学であったのである。ただし、星占い師たち、彼ら自身のほとんど全員が星占いを科学だとは思っていなかった。そういうことだろう。
そしてごくまれに数学能力と才能を持つ真面目な星占い師が現れて、星占いを科学として発展させる。そういうことではなかったか。