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2020年7月13日月曜日

トロイの遺跡

 
 古代ギリシャの詩人ホメロスがつづった物語「イーリアス」。トロイアの国は都イーリアス。その王子にギリシャの王妃が奪われた。これを発端に、ギリシャ各地から集合した連合軍とトロイア軍が戦うトロイア戦争が勃発する。

 この戦を舞台としてアキレス、ヘクトール、オデュッセウス、アガメムノンのような英雄たちが、そしてさらには神々まで活躍する物語。それがイーリアス 。

 誰もが神話の話であるとして実在を信じなかったトロイの都。しかし19世紀、この物語に取り憑かれた男シュリーマンがトロイの都である都市イーリアスを発見する!
 
 それがこの遺跡....

 

 ∧∧
(‥ )...これ明らかに
\−  イーリアスじゃないべ
 
 
  (‥ )押し寄せる
      ギリシャの大軍団を
      退けるような
      規模の遺跡ではないね
      300メートル程度しか
      ないしなあ
 
 ∧∧
( ‥)なんだよシュリーマンの
    おっさんが見つけた遺跡は
    どっかの無名の都市か?
 
  (‥ )かもね
 
 ネットだとイーリアス陥落は複数の都市の記憶が合わさったものではないか? という解釈も紹介されていた。
 
 まあ、ありうるかもしれない。イーリアスでも、この都市にくる前にいくつもの都市を陥落させた、というセリフが出てくるから。
 
 シュリーマンが見つけた”トロイの遺跡”はいわゆる古代ギリシャ人以前の文明であり、そしてギリシャ人到来と共に滅びた。つまるところ先行する都市文明(民族はギリシャ系だったらしい)が押し寄せる野蛮人の群れに破壊されたと考えるのが普通で、ホメロスが物語を綴ったのはその600年は後。
 
 ホメロスが過去より伝わる神話と伝承を物語の題材とする前の600年。この長い時間の間に、伝承自体がずいぶん事実からかけ離れた内容になっていだろう。
 
 ∧∧
(‥ )イーリアスに結集する
\−  ギリシャ連合軍も
    あれはむしろ
    都市を略奪しながら
    移動していく野蛮人が
    最後は地中海の各地域に
    分散していく話に
    読めるしね
 
  (‥ )イーリアス陥落後に
      参加者全員が
      故郷へ戻っていくけど
      お互いの距離が遠すぎて
      互いの消息を
      知らないという
      とんでもない
      展開になるからね
      それではそもそも
      集まることができない
      集まったんじゃなくて
      分散して
      それぞれの
      地域の祖になった
      そういう話に解釈した方が
      自然だよねえ
 

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