自己紹介

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2017年11月11日土曜日

宇宙人を前に己が猿であることを優先する模範主義者

 
 問い:宇宙人とコミュニケーションはできるか? 

 SF的な模範解答:できる! 宇宙の物理法則は共通であり、1+1=2のように数学も共通のはずだからである。
 
 ∧∧
(‥ )この模範解答の
\‐  うさんくささは
    宇宙人を
    外国人とか
    他人とか
    そういう身近な異人に
    置き換えれば
    はっきりする
 
  (‥ )逆に言うと
      この模範解答の目的は
      別のところにあると
      見るべきだろうな
 
 例えばこう言い直してみよう
 
 言語が通じない外国人とコミュニケーションできると思う?
 
 まあ同じ人間だから食べる、飲む、寝る、寒い、暑いは共通だろうし、リンゴを見たらそれを1つと数えるだろうから、そのあたりをとっかかりに単語を覚えていけばなんとかなるんじゃね?
 
 ∧∧
( ‥)この主張は穏便だけど
    これを
    言語が通じない外国人とも
    意思疎通はできる!
    なぜなら物理法則と数学は
    同一だからである!
    と言い直すと
    似たことを言っているように
    見えて
    主張の方向性がなにやら
    ずれてしまう
 
  (‥ )このずれにこそ
      模範解答人間の
      目的が隠れておるのさ
 
 基本は同じなので、そこをとっかかりにして会話してみましょう
 
 これを
 
 基本が同じなのだから会話できる!
 
 このように断言した時、会話においては基本を押さえれば万事解決で、その万事解決術をすでに押さえている俺様はすごいであろう? という自己主張と自己顕示欲が露骨に出てしまうのだ。
 
 ∧∧
(‥ )要するにそれが
\‐  SF的模範解答の背後に
    あるのだと
 
  (‥ )ファーストコンタクトに
      対する
      SF的模範解答の
      うさんくささはこの
      人間くささにあるのだ
 
 宇宙人との対話をもくろむものが、問いかけ自体を猿的なマンティングのために利用してしまう。ここにSF的模範解答の限界がある。

 人類でないものと対話しようと目論む者が、人間臭を人並み以上に発散させる。これは悪夢のような冗談なのだ。
 
 
   
    

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