自己紹介

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2017年7月31日月曜日

君はその嘘ゆえに不滅存在となるだろう

 
 働けど、働けど、我が暮らし楽にならず じっと手を見る
 
 僕:はあ、貧乏だから今日もラーメンだ。お役人:貧乏人は野菜も食べろ。僕:ふざけるな!
 
 ∧∧
(‥ )これ実は内容が同じだと
\‐
 
  (‥ )石川啄木は借金で
      芸者遊びしてたし
      ラーメンを食べてるやつは
      炭水化物に月に何万も
      使っている
      ただの浪費家だからな
 
 そしてすべては自業自得なのに、他人が悪い、世が悪いと嘆く。
 
 つまりここには同じものがある。
 
 堕落と責任転嫁だ。
 
 ∧∧
(‥ )でも皆が求めているのは
\‐  これなんだよね
 
  (‥ )堕落と自己嫌悪
      それをいやしてくれる
      悪いのは君じゃない
      悪いのは世間だという嘘
      これを言えば良いのだな
 
 だからこそ石川啄木は不滅の存在となったし、同様に、貧乏だからラーメン生活だというたわ言も、不滅の存在となるだろう。
 
 
 

2017年7月30日日曜日

皆がたしなむ娯楽ってのはこういうものさ

 
 あいつあんなことやりやがった!
 
 それを平気でやってしまう! そこにしびれる憧れる!
 
 よし俺もやろう!
 
 狭い内輪で社会的地位を競い合うと、物事は急激にスカレートする。
 
 ∧∧
(‥ )...でっ、おそらくは
\‐  それがリベラル社会で
    今、起こっている現象
 
  (‥ )さもなければ
      安倍を奇妙な果実に
      してやれなんて
      トンデモ発言は
      出てこないし
      こう考えないと
      これを許した
      今の日本の文化人
      知識人の異常さを
      説明できん
 
 つまりやっちゃいけないことをどこまで出来るか? それを競い合うバブルが起こっている。
 
 ∧∧
(‥ )でもこれは単に
\‐  現象を説明しているだけだよね
    現象がエスカレートする
    要因を説明しているだけで
    現象がどのようにして
    動かされているか
    その動力源を語っている
    わけではない
 
  (‥ )危機感が行動の動機
      本人たちは
      そう自己申告しとる
 
 右傾化と大衆迎合政治、ポピュリズムは世界的な傾向で、これは多様性と共存を目指す時代の流れに逆行している。彼らは常々そう言っている。
 
 ∧∧
(‥ )これは世界観の提案でしょ?
\‐  行動する動機としては
    弱いよね
 
  (‥ )人間が行動する時
      そこには利益の追求がある
 
 利益の確保か、利益の防衛か、そのどっちかだ。
 
 確保ではないことは明らかである。確保する時は、このような世界にしたい! そう言うからだ。事実、かつて人種差別と戦った人々はそうした。
 
 ∧∧
( ‥)そうじゃないとしたら
    リベラルの目的は
    利益の防衛だということになる
 
  ( ‥)リベラルが馬鹿で
    ‐/ 無学で低学歴で底辺な
      ネトウヨww と
      あざ笑うことから
      明らかなように
      彼らは自らを
      高学歴高収入の
      貴族として認識している
 
 この解釈は、リベラルの行動や価値観をうまく説明できる。
 
 自分を選ばれし貴族だと考えている人間は、下々の庶民に交わろうとしない。だから地域社会を無視する。どっちかというと世界市民だの地球市民だの、そういう選ばれし人間のよる高度な共同体という世界観を吹聴する。
 
 ∧∧
(‥ )反対に言うと既存社会に対して
\‐  攻撃的になるわけだ
 
  (‥ )事実として
      日本死ね! とか
      言っちゃうだろ?
      リベラルの世界観は
      貴族主義なんだよ
      彼らの言動のすべてに
      それが含まれているし
      他人をいちいち
      傷つけるのもそのためだ
 
 ところが、今、世界はこれまでと違う方向へ舵を切ろうとしている。グローバルという世界は失われて、死に損ないの国民国家同士の生存競争が始まろうとしている。この状況下では地球市民という概念は存在しえない。あるのは全国民がいやいや隊列を組みながら漫然と行軍する気だるい貧乏ったらしいファシズムだ。
 
 地球のいかなる国家も、もはやこの流れには逆らえないであろう。

 まあもしかしたらドイツ帝国のように新たな封建制度を作り上げ、貴族主義がこれからも多様な奴隷たちを搾取酷使し、共存と多様性と繁栄を謳歌し続ける場所だって、あることはあるだろうが
 
 ∧∧
(‥ )でもアメリカとか日本は
\‐  ファシズムの方へ
    いくでしょうね
    日本は気だるい
    日本主義ファシズム
    アメリカは
    キリスト教原理主義帝国
    って感じですかな
 
  (‥ )つまりリベラルという
      貴族は
      これからの時代
      お払い箱ってわけよ
 
 ∧∧
( ‥)というと今のリベラルの
    行動の原動力は
 
  (‥ )既得権益確保を目指す
      必死の防衛戦だろ?
 
 
 しかし、悲しいかな、結果は明白なのである。
 
 ∧∧
(‥ )多勢に無勢ですからな
\‐
 
  (‥ )いいねえ
      文化人とか知識人が
      生きたまま食われるのを
      見るのは
      ぞくぞくするねえ
 
 古来、これが見せ物というものであった。いつだって人々が楽しむのはこの娯楽だ。
 
 それにだ、奇妙な果実にしてしまえなどと、ありとあらゆる冒涜を一言で言い切ってしまったリベラルたちだ。生きたまま食われるのがあがないというものである。

 ゆえに諸君、一心不乱にあがいて死ぬべし。それが芸人というものであろう。
      
 
  
  

2017年7月29日土曜日

人刺して殺すぞ草

 
 デッドネットル
 
 すなわち”死のイラクサ”
 
 ∧∧
(‥ )意訳すれば
\‐  ”人刺して殺すぞ草”だな

 
  (‥ )どんな有害植物かな?
      わっく わっく
 
 デッドネットル=>https://www.google.co.jp/search?q=dead+nettle+weed&source=lnms&tbm=isch&sa=X&ved=0ahUKEwis9c3A963VAhWEipQKHTN2Br8Q_AUICigB&biw=869&bih=618

 
 ヒメオドリコソウじゃねえか
 
 ∧∧
( ‥)なんでデッドネットル
    なんだよ??
 
  ( ‥)ヒメオドリコソウって
    ‐/ 毛深いだろ?
  
 どうもあの毛をイラクサの人を刺すトゲに見立てたネーミングらしい。
 

 ∧∧
(‥ )ヒメオドリコソウって
 °‐  ただの柔らかい草だろ?
    デッドネットルなんて
    名前倒れもいいところだな
 
  (‥ )日本人はこれを
      プリンセスダンサーと
      呼ぶよと言ったら
      あちらは
      どんな顔するんだろうな?
 
 もっとも日本人はヴェロニカ=>https://www.google.co.jp/search?biw=869&bih=618&tbm=isch&sa=1&q=veronica+weed&oq=veronica+weed&gs_l=psy-ab.3..0i19k1l3j0i8i30i19k1.2270.3810.0.407…
 
 この綺麗な花を
 
 オオイヌノフグリ

 つまり犬のキンタマ草と呼ぶわけで、日本人も大概ではあるのだが。
 
 ∧∧
( ‥)ヴェロニカが
    ドッグ・テスティクル
 
  (‥ )まあ確かに
      オオイヌノフグリの種子
      というか結実は
      確かにキンタマっぽい
      けどな

 
 =>https://www.google.co.jp/search?q=オオイヌノフグリ%E3%80%80種子&source=lnms&tbm=isch&sa=X&ved=0ahUKEwi61JnF-q3VAhUCi5QKHaWyClEQ_AUICigB&biw=869…
 

 

ネタ切れ時空界

 
 ∧∧
( ‥)人生ネタ切れになると
    政治の話をし始めるし
 
   (‥ )出世に行き詰まると
       日本はこれだから
       駄目だと言い始めるし
 
 さてどうしたものか?
 
   ( ‥)やりがいとか
       幸せとか
       感謝とか言ってみるか
 
 ∧∧
( ‥)それって
    人生が行き詰まった時に
    言うやつだろ?
 
 
  (‥ )そーだねー
      
 
 ∧∧
(‥ )どうしましょうかね
\‐
 
  (‥ )どーしよーかー
 
  
 

2017年7月28日金曜日

2017年7月28日夏休みな朝

 
 寝ている
 
 ∧∧
(- - )
 
  ( - -)
 
 近所で女性が朗々とした声で歌い、それを遠吠えと勘違いしたのか近くの犬たちが一斉に吠えだし、どこかで女の子の甲高い呼び声。
 
 
  ( ‥)うるせー!!!
 
 ∧∧
( ‥)夏休みだからな
 
 
 さて、こうして起きてしまった今、今日はこれからどうするべきか?
 
 ∧∧
( ‥)仕事だろ?
 
  (‥ )いやまあ
     そうなんだけどさ
 
 
 

やっちゃいけないバブル

 
 ∧∧
( ‥)あなたとしては
    どうなんです?
 
  (‥ )出所不明の文章で
      首相に責任があると
      問いつめる
      これは駄目だよね
      悪手だよ
 
 もちろんこれを言うと食ってかかる人がいるであろう。
 
 出所は分かったじゃないか。あれは文科省内部のメモなんだよ!
 
 ∧∧
(‥ )でもそれだと
\‐  意図不明のメモで
    事件を捏造することが
    可能になるけどね
 
  (‥ )だから悪手なのよ
 
 例えば知り合いに安倍首相を嫌いな人がいる。その人は安倍首相のせいで戦争が始まるかもしれないと考えている。その人は嫌いで危険な安倍首相を辞めさせられるのだから、こういうことに何の問題もないと思っているらしい。
 
 ∧∧
( ‥)駄目だと
 
  (‥ )目的が手段を正当化する
      というのは
      循環論法でな
      正当性の根拠がない
      そういうものは決して
      通貨になれないのだ
      通貨になれない思想に
      普遍性はない
      普遍性の無い通貨に
      価値がないように
      普遍性を喪失した思想に
      価値などない
 
 だがそれでも価値を喪失した思想を叫びたてたらどうなるか? それはテロリストのような独りよがりになるだけである。そもそも十分な支持を得られないからテロリスト止まりなのである。支持を得たら覇王になれるのだから。支持を得られない。それでも正しさを確信する。そういう独りよがりではどうにもならん。
 
 ∧∧
(‥ )だから駄目だと
\‐  だけどマスコミやインテリや
    リベラルや知識人
    文化人たちはこれを
    連日連夜叫んでいる
 
  (‥ )普遍性を喪失した思想を
      毎日のように連呼する
      これはなぜか?
 
 それって、思想が限定流通の通貨になっているんじゃね?
 
 ∧∧
( ‥)限定的でも使える商品券
    一部界隈で使えるから
    価値があるように見える
    だから手放さない
    そして他の場所にも
    流通させようとばらまくが
    誰も見向きもしない
 
  (‥ )限定的に
      使えるから連呼する
      でも限定的にしか
      使えないから
      それ以上は広まらない
      それだけのことじゃね?
 
 そう考えると、どこまでいっても怪文書にしかならないものを証拠として振り回す、こういう悪手をしてしまうのは理解しやすい。
 

 ∧∧
(‥ )一部だけで流通する通貨は
\‐  時にインフレを
    引き起こしますからな
 
  (‥ )ああいう私的メモは
      内容が
      クロスチェックできない
      本人の妄想なのか
      意図的な嘘なのか
      勘違いなのか分からない
      そういうものは普通
      ジャーナリズムは
      使わないんだよ
 
 というか、まともな神経の人間なら使うわけが無い。一体誰がクロスチェックできず根拠も出所も不明な文献を使う? 使うにしても徹底的に懐疑的に分析的に使うだろう? 使う時だってやむを得ないからと一言断りを入れて、以下の根拠からこう解釈できると、別出典の資料を持ってきて、そういう理論武装を付け加えて使うものだ。

 意図不明の私的メモを正史として扱う。そんなもの、ネットや2chの噂を鵜呑みにする馬鹿と一緒だ。
 
 ∧∧
( ‥)でもそれをやってしまう
 
  (‥ )やっちゃいかんことを
      やってしまう
      どっかでたがが外れた
      そう考えるべきだな
 
 しかも全員ではないが皆がそうするとは、やっちゃいけないことをするブームが起きていると考えるべきだろう。
 
 ∧∧
(‥ )つまり一部界隈で
\‐  やっちゃいけないブームが
    起こっているのだと
  
  (‥ )安倍をたたき切ってやる
      とか
      安倍を
      奇妙な果実にしてやる
      とか
      こういうトンデモを
      リベラルが言い立てる
      こんなこと
      通常ならありえない話だ
 
 白人至上主義者が黒人をリンチして吊るし、その有様を嘆いて奇妙な果実と歌う。そういう反差別の歌と歴史を、憎い相手を殺す表現として使うとは、日本のリベラルは途方も無い、とてつもない堕落をしたものだ。これを見逃しただけでも、日本のリベラルと文化人、知識人、インテリは自害に値する...と言いたいところだが
 
 ∧∧
( ‥)堕落したのではなくて
    言っちゃいけないことを
    言っちゃうブームが
    起こっていると見るべきと
 
  (‥ )つまりインフレだ
      というか
      株ブームだな
 
 皆があいつを憎いと思っている。でも言っていいことと言っちゃいけないことの区別はついているし、分別もある、というか、あった。
 
 ∧∧
( ‥)ところが誰かが
    言っちゃいけないことを
    言ってしまう
    それを見てあいつすげーと
    皆が驚く
    つまり悪口を言った人間の
    社会的地位が上がる
    それを見て
    俺も何か気の利いた悪口を
    言おうと考える
    そうして
    悪口大喜利大会が起こり
    状況はエスカレートしていく
 
  (‥ )リベラルという
     狭い世界では今
     悪口大喜利大会が起こって
     悪口バブルが起こっていると
     みなすべきだな
 
 そう考えると意図不明の怪文書を証拠にしてしまったというのも分かりやすい。通常ならそんなこと絶対やるわけがない。
 
 ∧∧
(‥ )ところがそれをしたら
\‐  皆に評価されるようなバブルに
    リベラル世界は突入したのだと
 
  (‥ )ということは
      どっかで弾けるのよね
 
 ∧∧
( ‥)いつですかね?
 
  (‥ )意外とそろそろじゃね?
 
 
 あと一歩のところまで政権を追いつめたこの時に! そういう声が出てきた。

 このうわずり感は素晴らしい。

 この素晴らしき絶頂感。ということは、今この時が、悪口とやっちゃいけないバブルの絶頂期ということではないのか? そしてバブルの終焉とは、いつも絶頂期に起こるものである。
 
 

2017年7月27日木曜日

責任は他人に押し付けるものでショータイムを始めよう

 
 ∧∧
(‥ )民主党のレンホウさん
\‐  党首を辞任する意向
 
  (‥ )ああ…悪手だな
      こういう時は
      無駄に
      議員を辞職するべき
      なんよ
 
 ∧∧
( ‥)無駄に辞職ね
 
  (‥ )辞職して再度立候補すれば
      あの嬢ちゃんなら
      知名度あるから
      再当選して返り咲けるべ
 
 こう言うと人によっては怒り狂うであろう。なぜって彼女を嫌う人も、これをやられたら彼女が再当選して返り咲いてしまうと分かっているからだ。

 彼は怒るだろう。

 有権者はどうして馬鹿なんだ?? と
 
 ∧∧
(‥ )つまり再当選すれば
\‐  全部有権者のせいに
    できるわけだ
 
  (‥ )責任ってのはな
      誰かに
      押し付けるものなんだ
 
 無駄に辞職して立候補して返り咲けば、その責任は全部有権者のものとなる。つまり有権者が自分の代わりにすべての罪をかぶってくれるのだ。こんなうまい話はそうそうない。
 
 ∧∧
( ‥)でもしない
 
  (‥ )はい民主党はこれで
      おしまいです
 
 ずっとずっと言われ続けている。民主党が自民党の不祥事を手厳しく追求するたびに言われてしまう。
 
 民主党ってさ、そうは言うけどお前ら自身は責任取らないよね?
 
 あいつは秘書にせいにして逃げた、あいつは不正献金でも辞任しなかった、あいつは不倫した。
 
 ずっとずっと言われておる。そういう累積がまたひとつ、今回、堆積した。
 
 二重国籍で嘘をついた人が、法的に問題ある立場で当選した人が、役職を辞任するだけですませた、と。
 
 これからずっと言われるし、言われ続ける。

 どれだけ自民党を追求しても、お前が言うなで終わってしまう。民主党はもはや自民党に飼育される家畜のような存在に成り果てた。
 
 
 ∧∧
(‥ )これからどうなりますかね?
\‐
 
  (‥ )内ゲバだろ?
 
 
 ∧∧
( ‥)ということはつまり
 
  (‥ )やっと面白くなる
 
 
 民主世界において政治家とは芸人であるのだ。さあ、ショータイムを始めよう。そうでなければつまらんじゃないか。
 
 
 
  

2017年7月26日水曜日

果てしなき謎

  
   (‥ )ウナギのうまさって
       要するに
       タレのうまさだろ?
       だったらウナギが
       絶滅しても
       タレさえ残れば
       問題なくね?
 ∧∧
( ‥)こらーっ!!
 
 
 人造ウナギを食ったことがあるがあれは普通にうまかったし、むしろ本物より美味しいと思う。
 
 ∧∧
( ‥)そりゃあウナギって
    基本的に味無しに近い
    淡白だからね
    白身の魚の練り物で
    あのぶにゃっとした
    食感さえ再現すれば
    良いだけだからな
    
 
  (‥ )だからほら
      タレさえ残ればいいじゃん
      問題ナッシングですぞ
 
 
 そもそもなんで皆がタレの味を賞味しているのに無味のウナギにこだわるのか、それこそが根本的な謎ではないのか?
 
 ∧∧
(‥ )精がつくんだろ?
\‐
 
  (‥ )いやつかねえよ
      〆切り間際に
      あらゆる手を試し
      ウナギも食ったが
      効果なんかなかったぞ?
 
 
 
 

蒸し暑い昼を帰る



 hilihiliのhilihili: 位置エネルギーに支配される世界の続き
 
 水門で仕切られた用水路の分岐。
 
 最初は雨水がたまっているだけだったが、次々に合流する小さな用水の流れを集めて、数百メートルも歩くと雨後の濁流となった。



 
 そしてまたも見つけた水路の立体交差。



 
自分が追跡している用水路は画面中央の鉄枠の内部を、左から右へ流れている。一方、その下を、画面手前から奥へ流れるのが別の用水路なのだが

    どうもこの下の用水路
    我々が追跡する用水路が
    合流する河川から分岐した
 ∧∧  もののようですな
( ‥)
 ‐( ‥)なんとも複雑だな
      この下の用水路は
      最終的にこの先の
      合流河川に再び
      吸収される
      みたいなんだが…
 
 そして自分が追跡する用水路は、このわずか先で合流する。
 

 
 雨と増水で流されてきたらしい交通止めの用具が邪魔っけだが、ここは11日前の15日にたどった場所だ。例の、河川ではなく、河川から分岐した用水路に合流する用水路である。

=>hilihiliのhilihili: 炎天下用水路奇談
 
   なんかもうハチャメチャだな
 ∧∧
(‥ )
 ‐( ‥)この合流地点の少し上で
   ‐/ 河川は三つに別れる
      水門で河川Hが
      せき止められ
      そこで水位が上げられ
      二つの用水路が分岐する
 
 そのうちのひとつが、さっき見た、立体交差の下を流れるものだ。
 
 そして自分が追跡してきた用水路の分岐は、もうひとつの用水路に注いでいるのである。
 
 ややこしい話だが、自分が追跡してきた用水路は、もともとこの河川から分岐させられたものなのだが、ここで再び自分の生みの親である河川と合流するのだ。ただし、生みの親そのものではなく、そこから作られた別の用水路に合流するのである。
 
   そのためにわざわざ
   河川の上をまたぐ
   立体交差をして
   それから脇の用水路だけに
   水が注ぐようになっている...
 ∧∧ なにこの仕組み?
( ‥)
 ‐( ‥)わからん
     だけどみんなの声が
     聞こえるようだな
 
 この水はここのもの。この水はこちらのもの。
 
 私のもの、あなたのもの、俺のもの、お前のもの。水田という生活に直結した仕組みを維持する用水路の分配と権利をめぐる強烈な意思が目に見えるようである。
 
 いや、むしろ意思が具現化したものこそ、用水路というべきなのか。
 


 15日も訪れた水門を通る。見れば分かるように、ここで用水路と河川の区分けは解消され、共に流れるままだ。
 
 そして前回は遡上してここまで来たが、今回は下流へ向かう。それも前回とは別の分岐だ。
 
   前回は画面手前の分岐を
   遡上してきたけども
   今回は画面向こうの下流へ
 ∧∧ 向かいま〜す
(‥ )
 ‐( ‥)この流れは単純で
      1キロ程度で
      本流の河川に合流する
      わけなのよね
 
 ちなみにこの場所でカルガモの親子を見る。たった2羽だがヒナが小さな足で水の引いた河川をぺたぺた歩いている。この親子は、うまくいけば子育てに成功しそうだ。


 
 ここから先は単純だった。河川は用水としての役割を放棄したようだった。河川は深く、水門もなく、周囲の水田の排水が集まる排水路と化していた。
 
 そして行き止まり


 
 しょうがないので橋の手すりを乗り越える。
 
   ...ここ入っちゃいけない
   場所だったのでは?
 ∧∧
(‥ )
 ‐( ‥)んーというか
     入ると危ないから
     仕切った場所じゃね?
 
 
 合流する大河川まであと少し。こういう場所は地形の制約で行き止まりが多いもの。あっちで行き止まり。戻る。こっちで行き止まり。戻る。それを繰り返して、ようやくたどり着いた最終地点。



 
 堤防と水門。この水門は逆流を防ぐものであろうか? 施設としては極めて重要だが、ごくつまらない光景が広がる。
 
   帰りますか
 ∧∧
( ‥)
 ‐( ‥)そうだな
 

  蒸し暑い昼をぼんやりと帰る。



    

位置エネルギーに支配される世界

  
 ここしばらく前線が停滞して何日も雨である。
 
   
 ∧∧ 今日は曇りだどー
( ‥)
 ‐( ‥)散歩へいくかあ
 
 
 今日の出発地点は以前もいったこの水門だ。


 
 ここは少し複雑な場所で水路が三つに別れる。画面中央を流れる川Hは画面奥にあるシーソー式とでも言うのか、そういう水門でせきとめられる。
 
   そして水位は上昇し
   二つの用水路に
 ∧∧ 分けられるのです
(‥ )
 ‐( ‥)画面左へいく方と
   ‐/ 画面左で別れて
      河川と平行して流れる
      その二つであるな
 
 左へ流れる水は、行方が少し分からなくなるが、どうも以前見た、河川の下をくぐる用水路になるようだ。
 
   その用水路の行方はすでに
   みたものだけど
=>hilihiliのhilihili: それは一週間前の場所
 ∧∧
( ‥)
 ‐( ‥)今回は途中までは同じだな
 
 同じ道を歩く中で、用水路が立体交差している場所に気がついた。



 
 自分が追跡している用水路は上のにごった水のもの。先日以来の雨で源流である河川がにごっているせいだろう。しかしそのすぐ下を直行して別の用水路が流れている。しかしその高さの差、数十センチ程度だ。
 
   どうでもいいような差だけど
   この数十センチ差だけで
 ∧∧ 水の流れは全然変わるからね
(‥ )
 ‐( ‥)100年前の水争いの時
   ‐/ 記述を見ると
      用水路自体には水があった
      みたいなんだよな
 
 100年前、この町では水量が減り、田んぼの水が枯れ、ついに水争いが起こった。その年、それでも用水路の水を人力で汲み上げ続けた者は例年の半分の収量を得たという。すべてではないにせよ用水路には水があったということが分かる。
 
   でも人力で汲み上げたとは
   高さを確保できなかった
 ∧∧ そういうことだよね
( ‥)
 ‐( ‥)水は低きに流れるもの
     20、30センチの
     水位の差で
     用水路に水があっても
     田んぼに水を
     入れられなくなり
     死活問題に直結する
     この世界は位置エネルギーに
     支配されているからな
     位置エネルギーの壁を
     作ること無く水を配分する
     その手段が立体交差水路
 
 以前、中国へいった時、麦畑らしき場所で水路が複雑に立体交差している様子を電車から見たことがある。あれは、もしかしたらどこかに木造の部分がしこまれていたのかもしれないが、見た限りでは土だけで作られているように見えた。

 土で作られた立体交差水路。あのファンタジックな光景は忘れられないが、実は今いる町も基本的に同じ構造なのだ。多分、本来、こういう立体交差の水路は日本中ありとあらゆる場所にあるのだろう。それが見えないのは、単に近代化によって眼につかなくなっているだけのように思われる。
 
 

 
 12日前に通った道を今日も通る。だが天候は対照的だ。前回は青空広がる炎天下の世界だったが、今日は曇天うずまく空である。
 
 そうしてたどり着いた水門。追跡していた用水路は濁った水のもの。そしてこの水門で仕切られた先にある分岐が、今日の目的だ。
 
 

 
 ∧∧ ではまいりましょう
( ‥)
 ‐( ‥)いざまいらん
 
 
 hilihiliのhilihili: 蒸し暑い昼を帰るへ続く
 
 
  

2017年7月25日火曜日

金の話をしないのは経済力の誇示である

 
 ∧∧
(‥ )安倍さんは経団連に
\‐  賃上げを要請している
 
  (‥ )これをマスコミと野党は
      引きずり下ろそうと
      している
 
 労働者の賃上げを率先して要求するべき労働組合や野党。あるいは社会に問題があったらまず我々が危険をさえずるカナリアにならねばならない! と主張するマスコミ。
 
 しかし彼らは、反戦、平和、護憲、人権、多様性、共存を言うだけで賃金アップという問題には関わろうとしない。
 
 ∧∧
( ‥)なにゆえ?
 
  ( ‥)んー?
    ‐/ やっぱり経済力の
       誇示が目的だから
       じゃないか?
 
 経済力の誇示? 

 そんなもののために太鼓をがんがん打ち鳴らして護憲のデモをしたりするものか? 

 むしろあれは若き日に失敗した学生運動の失意を、今こそ取り戻そうという行動ではなかったか?
 
 ∧∧
(‥ )要するにこれは
\‐  ルサンチマン説ですけども
 
  (‥ )いやルサンチマンするには
      まず金が必要なのだ
 
 巌窟王だってそうだろう? 財宝を手にしたからこそ、その財力で復讐できる。

 ルサンチマン。この場合はかつて自分を虐げた強者に対する恨みと復讐という意味で使うが、ルサンチマンするには金が必要であり、ルサンチマンの実行自体が経済力の誇示に他ならない。

 私は平日のこんな時間にこんな無駄な行動をできるだけの経済力がありますよ、という力の誇示だ。
 
 ルサンチマンは奪われた誇りという社会的地位を取り戻す行動であり、それを実行するには経済力が必要であり、それを実行できたからには経済力がある証明に他ならず、それは社会的地位の確保成功に他ならぬ。
 
 平日のこんな時間に、あるいは皆が休むべき休日にまったく無駄なデモンストレーションを行うという無駄自慢は、それほどのことをしても自分の年収はびくともしないという社会的地位の誇示なのだ。
 
 ∧∧
(‥ )すべては社会行動であり
\‐  そうした社会的地位の
    みせびらかしは
    経済力の誇示であり
    事実、経済力がなければ
    そんな無駄無意味な行動を
    することはできないのである
 
  (‥ )それを考えるとよ
      賃上げを要求する
      安倍っちを
      リベラルが
      心の底から憎むのは
      当然と言えば当然だな
 
 だって経済が好調になって皆が豊かになったら、自分たちの無駄無意味なデモンストレーションに価値がなくなってしまうではないか。
 
 皆が経済的に問題を抱えて苦しんでいる今だからこそ、無駄無意味なデモンストレーションが輝くのである。
 
 皆が金の話しかしない時に、権利と護憲と共存という抽象論を語れるとは、圧倒的経済力の誇示に他ならぬ。
 
 ∧∧
(‥ )確かにリベラルさんは
\‐  無学で低学歴で低収入な
    ネトウヨww とか
    本音を言っちゃいますしね
 
  (‥ )経済力という社会的地位の
      誇示が目的である
      それが露骨に
      表明されておる
 
 そんな彼らの前に賃金アップを要求する首相が現れた。それはリベラルの社会的地位を根本から破壊しようとすることに他ならぬ。それを考えればリベラルが首相を心の底から憎むのは当然である。

 だって首相のやっている賃金アップとはリベラルがこれまで欲しいままにしてきた経済力誇示の権利を侵す行為に他ならないからである。
 

 ∧∧
( ‥)でも昨今のテレビ、新聞たち
    マスコミは経営がかなり
    厳しいけどね
 
  (‥ )そういう苦しい部分は
      全部下請けに押し付けて
      自分たちは貴族として
      賃金を死守してるだろ?
      問題ないんだよ
 
 というか、だからこそ、その地位を誇示したくなると言えばよいか。貧乏と豊かさを下請けと分かち合って業界を盛り上げるのではなく、他人にすべての負担を押し付けることに成功した時、人はその成功した地位を誇示したくなる。
 
 そして考えてみればリベラルって日本も欧米も、どこでも全部そうではなかったか? 経済的に守られた象牙の塔に閉じこもって多様性だ共存だと言うが、そういう難民、移民の問題は全部部外者に押し付けて、そうして、いつまでそんなところで消耗してるのwww 無学だからそうなるんだよ? と馬鹿にするだけで、いつまでたっても金の話をしない。
 
 なぜって金の話をしないことこそ、自分たちが金持ちであるという証明に他ならないからだ。
 
 
  

2017年7月24日月曜日

死んだら覚えるのだから我々は死なねばならぬ


 
 ∧∧
(‥ )安倍さんの支持率が
\‐  下がったと言ってますが
 
  (‥ )と言っても30%は
      あるみたいだしな
      特に問題のある数値とは
      思えないが
 
 事実、民主党はもっと低いわけでもはや無視できる存在だ。民主党党首は相変わらず二重国籍疑惑で、しかも嘘の釈明をしたことが取りざたされており、求心力は低下し、都議選では落選以前に離党者が続出する状態。

 一方、安倍政権を後一歩まで追いつめているこの時に、党首の国籍を明らかにせよと迫るとは何事か? そんな裏切り者は誰か? と怒りだす議員もいる。もはや民主は内ゲバが始まる気配。というか多分、目下内ゲバ進行中で政党は遠からず空中分解の運命だろう。
 
 ∧∧
(‥ )でも朝から晩まで
\‐  TVとかでは
    四国の獣医学部新設に
    首相の意図があったと
    連日連夜の連呼だそうで
 
  (‥ )あれ、基本的に話は
      証人喚問とその周辺で
      終わってんだけどね
 
 誘致に長年働きかけた、それこそ文科省出身の元知事が、獣医学部新設に前向きだったのはまず民主政権だったと語ったこと。あるいは証人喚問ではないが、獣医学部誘致で敗北した京大が、誘致できなかったことに関しては我々はそもそも準備不足でと申し述べたこと。
 
 ∧∧
( ‥)ああいう風に知事や
    大学関係者が申し述べるって
    帰趨が明らかになった時
    だからね
 
  (‥ )あの手の人たちって
      面倒起こしたくないから
      何に関しても消極的で
      何かをしゃべる時は
      物事の帰趨が
      明らかになった
      後なんだよな
      しかもしゃべる内容は
      嘘でない事実だけを語る
 
 それを踏まえれば、四国の獣医学部新設の件はもう方のついた問題だ。そう皆が判断したということでもある。
 
 ∧∧
(‥ )それでも連日連夜の連呼で
\‐  支持率低下と
    政権運営不安定化の
    きざしが見えているのだと?
 
  (‥ )俺は単に日和見だと
      思っていたんだけど…
 
 支持率の数値が急落するとは、なんとなくバツかな〜、なんとなくマルかな〜、という浮動票であるものだ。そんな数値の変動でいちいち一喜一憂するものではないだろう。
 
 ∧∧
( ‥)とはいえしかし?
 
  ( ‥)一部の人が不安がって
    ‐/ いるように
       有権者の行動は
       とてつもない
       馬鹿であることを
       考慮しなければいかんか
 
 実際、政権交代前、民主党の公約を見た時、何この予算? 埋蔵金? 予算の根源が憶測かよ? こんな公約を真に受けて投票する馬鹿がいるのか? と思ったものであるが。
 
 ∧∧
( ‥)政権交代しちゃった〜♪
 
  (‥ )そして案の定すべてが破綻
   
 
 僕、私、民主党に投票しちゃったんですよ…そう、うつむきかげんに告白する人が幾人もいた思い出の2009〜2012年である。
 
 人間が途方も無い馬鹿であること、かように明白だ。
 
 ∧∧
(‥ )でも人間って失敗から
\‐  学ぶ動物だよね
    というか
    痛いという刺激だけは
    強く覚えて回避するのが
    動物の本質であり
    人間の行動原理である
  
  (‥ )ところがだ
      それは
      ”民主党は痛かった”
      というだけの
      覚えらしいのだなあ
 
 実際、これは多分、事実だ。
 
 現実に民主党は勝てない。どれだけマスコミが連日連夜、1984年のテレスクリーンのごとく自分たちの見解をがなりたてて安倍政権の支持率を下げさせても、それでもなお、民主党の支持率は上がらない。というか下がってる。彼ら自身もそれが分かっているから、今、離党者や辞任者、内ゲバが巻き起こっている。
 
 ∧∧
( ‥)このように有権者は
    ”民主党は痛い”ということは
    記憶している
 
  (‥ )問題はよ
     ”ここではないどこか
     今ではない別の場所に
     楽園があるのではないか?”
     という欲望はどうもそのまま
     らしいってことだ
 
 いやいや、待てよお前ら、そういう曖昧な願望で以前、めちゃくちゃなことにしちゃっただろうが、と憤るところだが
 
 ∧∧
(‥ )でも皆は民主党は痛い
\‐  ということしか
    記憶しなかったんだよね
 
  (‥ )つまりよ
      安倍政権じゃない別の
      誰かに変えれば
      もっと
      良くなるんじゃないか?
      という漠然とした
      考えだけで
      またやっちゃう
      可能性があるのよね
 
 もちろん、日本は野蛮かつ原始的な直接民主制という制度ではない。日本の政治制度は間接選挙で、首相を決めるのはいわば貴族階級だ。
 
 ∧∧
(‥ )貴族階級による共和制と
\‐  聞くと憤慨する人もいるけど
    共和制ローマがそうだし
    少なくとも経験者が選ぶから
    素人が頂点に立つ事態は
    避けられるわけだ
 
  (‥ )直接民主制の弊害は
      日本の都知事選や
      アメリカのオバマ大統領や
      トランプ大統領の当選を
      見れば明らかだからな
      直接民主制なんて所詮は
      野蛮で未熟で
      不安定な体制でしか
      ないわけよ
      事実
      直接民主制のギリシャは
      ローマに破れたからね
 
 かように日本の政治制度は民意という衆愚政治から緩衝されている。

 これはある意味では理想状態だ。選挙がある限り貴族は不変ではありえない。つまり貴族は制限される。一方、貴族がいる限り、衆愚政治は制限される。
 
 ∧∧
( ‥)だが衆愚政治は制限される
    だけであって
    影響力は保持している
 
  ( ‥)現代民主制における
    ‐/ 最大のデマゴーグ
       つまり扇動政治家は
       マスコミなんだが
       こやつらを制限する
       体制が未熟なのだ
 
 多分、ジャーナリズムの良心とかいう恣意的に解釈可能なものぐらいしか制限がなかったのがまずいのだろう。
 
 さてもさても緩衝されるはずとはいえ、懸念は残る。皆、またマスコミに乗せられて馬鹿やるんじゃねえの?
 
 そして例えば次の政権は中国主導のアジアインフラ投資銀行に参加するかもしれないし、民主党が用意した消費増税の道をついに実行するかもしれない。
 
 おそらくマスコミとリベラルはそれを絶賛するだろう。
 
 ∧∧
(‥ )でも民主制ってそういう仕組み
\‐  なんだよね
    馬鹿やるたびに誰かが死んで
    誰かが首を吊って
    そうやって
    あの政策は痛かったと
    ひとつひとつ覚えていく仕組み
 
  (‥ )だからこそだ
      最悪のことを考えておこう
 
 また有権者はとんでも馬鹿な選択をするだろう。それをマスコミとリベラルは革命的だとたたえて感涙にむせぶだろう。そして今度は以前よりももっとひどいことになるだろう。今度は以前よりもはるかに規模の大きな倒産や破産、自殺者が相次ぐだろう。以前と同様、円高も株安も全部放置される。それのみならず消費税は上がり、経済は止まり、なにがいけないのだろう? とリベラルな経済学者が原因を知っているくせに首をわざとらしくひねるだろう。
 
 ∧∧
( ‥)でもそれこそが
    民主主義の仕組みなのである
    失敗するたびに
    誰かが馬鹿な選択肢に投票する
    たびに
    必ず全員、俺もお前も全員が
    連帯責任として死ぬのである
    そしてだからこそ
    機能するのが民主主義である
 
  (‥ )リベラルは馬鹿の一つ覚え
     みたいに戦争戦争言うけど
     経済の失敗は戦争以上の
     大破壊をもたらすのだ
     産業を喪失したデトロイトが
     廃墟になっちまうみたいにな
 
 最悪のことを考えて覚悟をしなければならぬ。誰かの理想論と誰かの楽園願望のせいで誰かが巻き添え食らって死ぬ。それは俺かもしれないしお前かもしれないが、確実に誰か死ぬ。

 例えば予算を削減した結果、堤防やダムが建設されなかった。あるいは演算装置に金がかけられなかった。そうして気象や災害で死者が出て、あるいは防衛で遅れを取る。
 
 ほら? あっさり死んだろう? たくさん死んだだろう?
 
 この上さらに経済までとなったらもっと死ぬのは当然だろう?
 
 ∧∧
(‥ )でもここで言ってることは
\‐  よく考えて投票しようという
    提言じゃないんだよね
 
  (‥ )反対だよ
      痛くなければ
      覚えないのだから
      もっと死ねってことさ
 
  
 死んで死んで死にまくって、そうして我々は覚えるだろう。
 
 
 民主主義の本質がここにあること忘れてはならない。覚悟を決めねばならん。今度は誰が死ぬか? 民主主義とは死ぬことと見つけたり。
 
 
 ∧∧
( ‥)でも死にたくはねえな
 
  (‥ )だが回避はできない
      そこでどうしようかなあ
      ということさ
 
 
 
     

2017年7月23日日曜日

ネタ切れは厳しいものだ

 
 老人は一人暮らしを嫌う。なぜなら寂しいからである。
 
 ∧∧
( ‥)だからやたらと
    話しかけてくる
 
  ( ‥)でもあいつらネタが
    ‐/ ないんだよな
 
 
 ∧∧
( ‥)ネタが無ければ話をしては
    いけないのかと怒るでしょう
 
  (‥ )しちゃいかんよ
      当たり前だろ?
 
 話のネタがない老人は、過去のどうでもいいネタを話しだす。やれあの時はこうだっただの、やれ今の若者は駄目だの、それに比べて俺たちは…という具合に
 
 これを犯罪と言わずになんという?
 
 ∧∧
(‥ )でも年を取ると
\‐  新しいネタを探す気力も
    体力も無くなって
    しまうのです
 
  (‥ )じゃあこう問われるな
 
 気力も体力も無くなった。
 
 それでもなお問われる。その状況でお前はどの程度の最善を尽くしたか? と。最善を尽くした結果がそのネタなら、それがお前の評価になるのだが、それで良いのかと。
 
 ∧∧
( ‥)人生の最後にどんなネタを
    話そうーかー!!
 
  (‥ )今から決めておくかー??

 
  
 

すべての会話が有料化したこの世界において

 
 テレビの時代、CMは全盛期であった。
 
 
 ∧∧
( ‥)そして今、ネット全盛期
 
 
  ( ‥)今、CMを見ると
    ‐/ うっとうしいだけだな
      なにこれ馬鹿じゃないの?
      作ったやつ死ねよ と
      思うのよね
 
 
 今時、コマーシャルなんか作っている連中に未来などあるのか? ただの死に損ないじゃないのか?
 
 ∧∧
(‥ )でもそれを言うなら
\‐  紙の本もそうだろう? と
    言われたりする昨今
 
  (‥ )そうだねえ
 
 もっとも、割り込んでくる侵略者であるコマーシャルに対して、紙の本はただそこにあるだけだ。
 
 ∧∧
( ‥)まあ無粋な侵略者では
    ないのだと
 
  ( ‥)紙の本が揶揄されるのは
    ‐/ むしろ揶揄する人の
       世界観の問題だからな

 
 実際、一時、盛んだったではないか。紙の本は電子化を拒んでいる、妨害している抵抗勢力で、それが電子化という素晴らしい可能性をつんで欧米資本に負けているのだという言説が。
 
 ∧∧
(‥ )実際のところは正反対
\‐  出版社は電子化におおいに
    期待していたけども
    一部のエロ以外では
    利益が出ない
    エロだけでは経費を賄えない
    この状態では
    過去の書籍の電子化という
    輝かしき未来は
    手間賃を考えれば
    全く無理で事実不可能
    欧米資本でさえも
    どうにもならず途方にくれて
    欧米資本に市場を奪われると
    危機感を抱いた日本国の
    てこ入れさえもあったけど
    電子化うんともすんとも動かず
 
  (‥ )皆が思っているような
      状況ではないんよね
      紙の本が
      電子化を拒んでいる
      なんていうのは
      一部の版権問題を
      陰謀論的に拡大解釈したに
      すぎないからな
      
 というか、紙の本が電子化を拒んでいるというのは、この世界は不正に満ちていて、その最大の被害者は正当に評価されない自分である、という意識高い系のねじくれた現実逃避でしかない。実態はまるで違っているのだ。
 
 ∧∧
( ‥)ただあれだね
    ネットの普及で
    書籍の売れ行きが落ちたのは
    事実だから
    誤解しやすいのだろうね
 
  (‥ )ネットの普及で書籍の
      売れ行きが落ちたのなら
      電子書籍にしたって
      売れるわけがないし
      事実、売れてないんだが
      あの手の意識高い系は
      そういう発想しないのよな
 
 ネットはまずもってコミュニケーションのツールであって、会話の手段だ。通信費という形で大量のお金を消費者から奪う。この時点で本はネットに負けているのである。会話という人類にとって必然の行動が有料化した、ここが現代という時代の肝心な部分だ。
 
 これに対し、本は会話よりも低位な需要でしかない。より上位の需要である会話が有料化したネット社会。この状況下では必然的に会話へと金が流れ、本には流れない。会話に本が勝てる道理はないのだ。ゆえに、電子化したところで本が売れるわけがない。

 これゆえに言うのである。本は電子化しなかったからネットに負けたのだ、というのは何も知らない愚か者のたわごとなのだと。そんな程度の認識では、お前はこの先、死ぬぞと。
 
 
 ∧∧
(‥ )とっドヤ顔で言ったところで
\‐  自分の生活が
    良くなるわけもなし
 
  (‥ )そういうわけで
      設定が変更された
      この世界で
      状況を一から
      組み直さなければいかん
      さてもさても
      どうしたものかな
 
 
 20世紀末から21世紀初頭にかけて世界の設定は変更された。こうして会話は有料化し、そこへ金が流れ始めたのである。


 さて? ではどうすれば会話から金を奪えるものですかな?
 
 
  
 

2017年7月22日土曜日

頭首工と塩の偉大さを知るがいい

 
 
   朝も早いうちから
 ∧∧ 散歩でーす
( ‥)
 ‐( ‥)日が上がらぬうちに
      目的踏破達成だ!
 
 
 この町では江戸時代に治水工事があって、河川の流れが変えられた。今まで見てきた河川は、実はその旧流路なのである。
 
 しかしそれにしては妙なのだ。流路を変えられた河川の幅は50メートルぐらいある。そこそこの大きさだ。河原だって持っている。
 
   ところが今まで見た
   旧流路はいずれも
   3〜4メートル程度
 ∧∧ 河原も存在しない
( ‥)
 ‐( ‥)実は流路変更点の
     ちょっと先で幾つにも
     分岐していたそうだな
     これまで見てきた
     旧流路はその名残だ
     そうであるよ
 
 分岐していた場所は、地名にもかつての有様を残していた。今日はまず散歩がてら、そこへ出かけた。その地に広がるのはこんな風景。


 
 道路が微妙に上がり、そして向こうで再び下がっている。こういう地形があっちこっちに広がる場所。
 
   いかにもいく筋もの流路に
   浸食され
   あるいは堆積を受けた
 ∧∧ 地形ですかね
(‥ )
 ‐( ‥)なんだろうな?
     少しぞくぞくするな
 
 このあたりは比較的早い時期に発展した場所でもある。理由はよくわからない。かつてこの町が市になった時は、市街の縁辺部だった場所である。早い時期に発展したといっても、旧街道に並ぶような大きな構えの店や漆喰塗りの倉などはない。あるのはもっとこじんまりとした店であり、戦後しばらくは発展し、そうしてさびれたありがちな商店街になっている。
 
 この町を後にして、そうしてたどり着きました、旧頭首工



 
   頭首工、読みはとうしゅこう
   用水路の水を大河川から
   取り込むための取り水口の
 ∧∧ ことですな
( ‥)
 ‐( ‥)この頭首工の建築は
      昭和の始めだ
      そうだね
 
 すでに役割は終えているが、一応、今でもいざとなったら動かせるというふれこみである。
 
 それにしてもこの頭首工のある場所、昭和以前の時代からこのあたりで水を取り込んでいたというが…
 
   
 ∧∧ 可能なんですか?
(‥ )
 ‐( ‥)んー 現在の
     水の取り込み口との
     高低差を考えれば
     ぎり可能かなあ?
 
 

 
 現在の堤防の上端が、この頭首工の向こうに見える水面とほぼ同じ。
 
 そしてその堤防から2〜3メートル上がった場所に家々が並ぶ面があり、そこから見た時、現在の用水路の底面はやはり2メートルか、それより少し下にあるだろう。
 
 それを考えれば、頭首工の水面は用水路とほぼ同じだろう。この場所は段差があるが、周囲の様子からすると工事の前からこのような段差があったようにも思われ、江戸時代でも取り込みは可能だったのではなかろうか?
 
 それにしてもこの頭首工が出来る以前、この町の扇状地を流れる2つの用水路はここではあるが別々の場所から水を取り込んでいたという。
 
 水を取り込むにはこの河川の流れを何らかの手段でせき止めて流路を変えて用水路に導き入れる必要がある。もちろんせき止めには水位を上げる目的もあったのだろう。
 
   
 ∧∧ なにを使ったのでしょう?
(‥ )
 ‐( ‥)水争いの様子を記述した
   ‐□ 資料の中に
     ”ワク”を使ったとあるから
     江戸時代にも使われた
     治水道具の枠じゃないかな?
 
 まだよく理解できないが、枠という道具は、木で作った枠の中に石を入れて固定することで水の流れを塞き止めるもののようだ。石というのは、この場合はもしかしたら竹などの籠に石を入れた蛇籠かもしれないと思われるけども、そういう塞き止め用の道具である。ちなみに牛という道具もあるが、こちらは三角錐を横に寝かせたような木枠を蛇籠で固定するものらしい。
 
   木の枠に石や蛇籠...
   なんかスカスカに
 ∧∧ 思えますけどね
( ‥)
 ‐( ‥)でもあれだ
     流れる水の半分を
     邪魔するだけで
     単純にそれだけ水位が
     上がるよな
     その水を用水路に
     導き入れれば用水になる
     わけであるしな
 
 実際、かつての水争いでは、お前らは枠を二カ所に増やしたではないか! いや、枠の間隔は変わらないから問題ないはずだ! という堂々巡りで言い合いしたという。木枠に石入り蛇籠を詰め込んだだけではスカスカじゃないかな? と思う以前に、そもそも枠同士の間に間隔があることが分かるだろう。

 どうも古い時代の日本の治水は、完全に水を塞き止めるという発想がなく、流れを受け流すとか、流れを邪魔して流路を変えるとか、水位を変えるとか、そういう発想で運営されていたらしい。
 
 明治以後、日本にきた西洋の治水技術者の手で現在のような治水方法になるのだが、それはそれで日本に適合していたのかは議論の余地があるようだ。
 
   まあ詳細を把握するのは
 ∧∧ まだ先ですな
( ‥)
 ‐( ‥)暑くなる前に
     帰るべ 帰るべ
 
 だが、日差しが急激に強くなる。
 
 ぎゃああああああーーー
 
 
 ∧∧ 帰ったぞー
(‥ )
 ‐(;- -)うおー死ぬぞ死ぬぞ
 
 
 帰った後、塩分を補給したら元気になった。
 
 
 ∧∧
( ‥)塩分! 塩分!
 
  (‥ )塩分! 塩分!
 
 
 塩は偉大なり。
 
 

頭の良い人間は組織的に壊死させるべきである

 
 理屈が正しければ相手を説得できるはずだ。
 
 ∧∧
(‥ )これって要するに
\‐  お前の立場や利害や利益は
    一切考慮しませんwww
    と言ってるのと同じなんだよね
 
  (‥ )だから頭いいやつは
      ぶん殴られるわけよ
      当たり前だよね
 
 世界を動かすのは人間関係であり、得か損かであり、それが語られざる実態だ。
 
 だが頭の良い人間はこういうことに、あまりにも無頓着だ。
 
 例えば日本人は品行方正だと言われる。だが実態はお互いの相互監視が厳しいのでへたなことが出来ないだけなのである。秩序と倫理と道徳は、相互監視とリンチで成り立っている。
 
 ∧∧
(‥ )でもこれを独自発見して
\‐  日本人の道徳性は
    まやかしだったと
    絶望する人が時々いるよね
 
  (‥ )そういうのを底抜けの馬鹿
      と呼ぶのだ
 
 さらに言えば、彼が周りから見放されていること明らかだ。
 
 だって誰も彼に

 君は何か誤解しているようだけども、物事の本質は相互監視と裏切り者の粛正なんだよ

 と教えてくれなかったからである。
 
 誰もが知っている周知の暗黙の事実を、彼はこれまで誰からもそれとなく言われなかった。
 
 ∧∧
( ‥)この時点で明白なのである
 
  (‥ )日本人の道徳性は
      相互監視で
      成り立っている
      日本人の道徳は
      まやかしだった!! と
      絶望しているやつは
      周囲からすでに
      見放されていたんだよ
 
 どこかの時点で、ああ、本当のことを言ってもこいつは聞かないだろうな、と周囲全員のすべてからお前は見捨てられていたってことだ。
 
 だってそうだろう? 旅の恥はかき捨てと言うではないか。ほら、誰もが知っていたし、明言されていただろう? 分からなかったなどとは言わせんぞ。

 我々の品行方正な行いは、あくまでも逃げ場の無い相互監視と、裏切り者は抹殺せよという報復システムで成り立っている。明らかな、露骨なまでの明言ではないか。
 
 こんな明白な暗黙の了解を知らない、さらには教えてもらっていない、注意されてすらいない。この時点で、お前は見捨てられていたこと、明白である。
 
 ∧∧
(‥ )それが嘆く人に対する
\‐  周囲の評価ってことだね
 
  (‥ )頭の良いやつってのはな
      底抜けの馬鹿だから
      このように見捨てられるか
      冒頭のように無自覚のまま
      周囲に喧嘩を売って
      ぶん殴られるか
      粛正されるか
      サボタージュされるんだよ
 
 というか、自分の周囲で頭の良いやつがいたら、まずそいつに血液をめぐらないようにさせるべきなのだ。

 血液とはこの場合、情報とかそういうことである。

 そうして組織の中で頭の良い人間を壊死へと追い込む。そうしなければいけない。頭の良いやつはあまりにも危険かつ有害だからである。
 
 ∧∧
( ‥)そう言うと頭の良い人は
    怒り狂うでしょうなあ
 
  (‥ )そりゃあ連中は
      自分が今まさに
      そういうことを
      されていると
      思い込んでいるからな
 
 頭の良い連中の書いたことを読んで、見て、聞いてみたまえ、自分はこんなはずではなかった、もっと評価されてしかるべきだ、俺を評価しないお前らを絶対許さない、そういう怒りとねたみと復讐心だけしかそこにはない。
 
 
 

おもむくままに

 
 マルクス主義。ユダヤ教徒であるマルクスが、ニュートンの錬金術的な古典物理決定論に基づいて立案した、楽園建設計画。
 
 ∧∧
(‥ )確かにそうかもだけど
\‐  こう書くと
    怪しさ大爆発ですなあ
 
  (‥ )そりゃそうさ
      審判の日以前に
      地上にエデンが
      必然的に実現するという
      予言の書だからな
      罰当たりな
      インチキパチモン宗教に
      決まっとるがな
 
 しかし、マルクス主義は賢い人間や教養のある人間、あるいは学業成績が良かった人間や論理的な人間には非常に受けがよかった。
 
 ∧∧
( ‥)なぜでしょうね?
 
   (‥ )社会を発展させる
       物理法則を想定すれば
       歴史は理解可能だ
       ゆえに未来も理解可能だ
       資本論はかように
       記述形式が論理的なので
       論理的な人間には
       願っても無い
       予言書だったからだろ?
 
 論理的に記述された予言の書。それは論理的な人間だけが予言書の司祭になれることを意味する。
 
 しかもこれは普通の予言書ではない。エデンを作るための予言の書であり、社会を変えることを目的とする予言書なのだ。
 
 社会を変える。変えた者が支配者となれるだろう。

 これはつまり、論理的な人間が人類の歴史上初めて、司祭として権力者となり独裁権を掌握できることを意味していた。
 
 それを考えれば論理的な人間がマルクス主義にめろめろになってしまったのは当然であった。
  
 
 ∧∧
(‥ )論理的な人って
\‐  対人関係が苦手だから
    冷や飯食いな人が多いからね
 
  (‥ )そんな境遇でくさってる
      奴らの前に
      君たちこそ権力の司祭に
      なれる資格がある! と
      天使が降臨したら
      そりゃあ、うれション
      流しながら従うさ
 
 論理は形式に関する論だ。つまり論理的な人間とは、人間関係の実態ではなく、形式だけにこだわる不器用かつ、見当はずれさんたちだとも言える。
 
 つまり論理的な人間は社会を動かす真の力である人間関係ではなく、表面的な形式だけに眼がいっている。これでは出世など不可能だ。
 
 ∧∧
( ‥)そんな彼らの前に
    君らこそ選ばれし予言の書の
    使徒であると語る天使が降臨
    相手が悪魔かもしれないと
    疑うことすらないのである
 
  (‥ )論理的な人間なんて
      たわいもないもんさ
      女の裸を見たこと無い
      じじいと同じで
      顔はすましていても
      中身は強欲の固まりよ
      ちょろいもんさね
 
 ∧∧
(‥ )では我々はどうしますかな?
\‐
 
  (‥ )もっと強欲するべ
 
 
 ∧∧
( ‥)我慢するなと
 
  (‥ )もっとこうな
      欲望のおもむくままにだな
 
 
  

若々しい世界

 
 夢を見た。

 インド映画かな? という珍妙な画像が延々と流れている。言葉は日本語なんだが字幕つきで、台詞はきてれつだ。内容はいちいち覚えちゃいないが
 
 46が2回あったら東だよ

とかそういう内容。
 
 にこやかに笑いながら白い歯をきらめかせるおっさんが、巨大化して戦っている、敵は巨大なアンパイアであったり、あるいはトリープフリューゲルみたいな回転ロケットを腹につけ、それを、ぶーん、ぶーん、と回しながら決めポーズをとる台風マン。
 
 そんな場面に時々、インサートカットされるのは中学の同級生、若さを求めて大学卒業後に再び大学通いを始めた彼が大勢の若々しい男女と踊っている姿。
 
 そして自分は電車に乗りながら見たことも無い駅から駅へと移動しながら生物に関する記事を書いていた。
 
 
 ∧∧
( ‥)…? えーと
    若さあふれる世代と
    年齢を重ね仕事に追われる
    自分とを重ねる人生の後悔?
 
  (‥ )まあそういう解釈が
      出来ることは認めるが
      違くね?
 
  
 

2017年7月21日金曜日

すべての森を大破壊するべきであった

 
 日本では産業革命が起きなかった。それは当然だろう。日本は雨量が多い。即座に植物が成長する。成長する樹木を片っ端から伐採して燃料にしても、それでもなお、木を使い尽くしてしまうということはないだろう。
 
 氷河時代に植物が土壌ごと消滅してしまうほど気候が悪く、回復した植生も生態系も貧弱なイギリスだからこそ木を使い尽くす。燃料を使い尽くしたイギリスは石炭に手をのばした。偶然にもはるか3億年前の石炭紀、赤道に位置することで大森林地帯だったイギリスには大量の石炭が埋蔵されていたのである。
 
 そうして浅い場所の石炭を掘り尽くし、深い場所の石炭に手を伸ばさざるをえなかった時、イギリスは溢れ出る地下水の処理に悩まされた。それを打開するひとつの方法が蒸気機関である。

 といっても初期の蒸気機関は蒸気の圧力で可動するものではない。ワットが、蒸気の圧力でやかんの蓋が動くことから蒸気機関をひらめいた、というのはあからさまな与太話だ。最初の蒸気機関は蒸気を冷却した際に生じる真空を使う仕組みである。当時の技術ではそれが精一杯だし、それにそもそも蒸気機関はワットが発明したものですらない。
 
 しかもこの蒸気機関。効率から言うと人力や畜力よりはるかに劣ったどうしようもない代物であった。要するに蒸気機関を排水に使うのはまったく無意味なことだったのである。それにもかかわらず蒸気機関が普及したのは、なんか人力や家畜よりもよさそう、と皆が勝手に勘違いしたせいだった。
 
 つまり、気候の悪さ、石炭紀の存在、そして蒸気機関は効率が良いという勘違い、これがイギリスに産業革命をもたらし、大英帝国を築かせることとなったのである。
 
 
 ∧∧
(‥ )それを考えると日本で
\‐  産業革命なんか
    起こるわけが無い
 
  (‥ )それでも燃料のために
      近隣の山の木々は
      切り尽くされて
      禿げ山だらけだったと
      聞くが…
 
 木曽のひのき(木曽檜)は徳川御三家が保護した天下の名木のひとつ。ひのき一本首ひとつ、枝一本腕一本と言われた厳罰で保護された木々である。
 
 そこまで厳罰をもってのぞまなければならないとは、それだけ皆が燃料として木材を望み欲し、伐採しまくったことがうかがえよう。
 
 実際、浮世絵に登場する山々に木が生えていないとか、松しか描かれていないとか、明治初期の写真を見ると禿げ山だとか、そういうことはよく言われる話だが。
 
 ∧∧
( ‥)昨日は川を遡上した帰り道
    図書館に寄って
    この町の古い写真を
    見てみたけども
 
  (‥ )確かにさ
      この山、禿げ山じゃね??
      という状況なんだよな
 
 画質は悪いが、確かに緑が妙に少ないことが分かる。他にも明らかに地肌が見えている山、木々がまばらに生えている様子が分かる山の写真などが散見された。
 
 記念植樹を撮影したよ、という写真は衝撃だった。そこは以前、散歩にいっていた場所だが、なんにも生えていない。今ではそびえるケヤキなどで市街地を見通せない丘だのに、写真の中のその場所は、遮るものなど何一つなく、すべてを見通せるすばらしい絶景だった。
 
 この町を描いた江戸時代の絵も、松ばっかり描いている。松というと植生が破壊された後にわっと生えてくる樹木だ。そして本来ならケヤキやクヌギなど落葉広葉樹に速やかに置き換えられて、消滅する樹種である。だのに松だらけ。だとしたらひたすら植生が破壊され続けていたということになろう。

 つまり確かに江戸時代には松林はあれど森なんかどこにもなかったんじゃないか? と思わせる状況である。
 
 ∧∧
(‥ )もう少し調べなければ
\‐  いけないけども
    江戸時代、明治と
    日本は禿げ山だらけだった
    という話は
    どうも本当っぽく思えますね
 
  (‥ )ぱらぱら眺めただけだが
      明治の写真が一番ひどくて
      大正、昭和となるに従って
      緑が増えていくように
      見えたな
      化石燃料の使用が増えるに
      従って森が回復していった
      証拠かもしれない
 
 日本はやはり気候が良いってことだろう。地中海とかでは一度破壊された植生は復活することなく、どうもそのままらしい。雨量が少ないことや、必然、放牧生活が盛んであるので植生がさらに食い尽くされることが原因であると聞くけども。
 
 さてもさてもそれを思うに、

 日本人はもっと日本の自然を大破壊した方がよかったのではないだろうか?

 もちろん近代のような汚染は論外だ。あれは生物を殺し尽くしてしまう。だが前近代、江戸時代のような破壊ならどうだ? 
 
 あれをもっと押し進めるできではなかったか?
 
 それこそ日本の森林のほぼすべてを破壊し尽くして、列島すべてが草原になってしまうような、一心不乱の大破壊を行うべきではなかったか?
 
 ∧∧
( ‥)実際、その方が生物には
    良かっただろうからね
    暗い森より明るい森が
    森よりも草原の方が
    生き物は多い
    植生が破壊されたままの
    イタリアでは
    オオカミが未だに
    生き残っているわけだし
 
  (‥ )江戸時代の日本人が
     もっと自然を破壊してたら
     ニホンオオカミは今も
     存在してたかもな
 
 あるいは、人間の自然破壊力をもってしても駄目であったろうか? 日本において植生が破壊された後で生えてくるのは先に述べたように松である。草と松林が広がる世界でシカが生きていけるであろうか? 生きていけるにしてもそれはオオカミの個体群を支えられるほど豊かであったろうか? 
 
 ∧∧
(‥ )どっちにしろ雨量が多い
\‐  日本では無理な話ですな
    日本人は別に自然を
    守ろうとして
    森を守ったわけではない
    日本人の破壊力に対して
    日本の気候がわずかに勝って
    その結果、森が残った
    だけですからな
 
  (‥ )ニホンオオカミの絶滅は
      必然か
 
 今や日本は当たり中が暗い森に遷移しようとしている。いつかこれを大破壊しなければならない日がくるであろう。
 
 自然が勝つか、人間が勝つか、その均衡点で世界は決定される。
    
    
  
 
 

2017年7月20日木曜日

用水路と縦軸風車の夏

 
 先日以来の調整池。


 
この池には3本の河川が合流して1本となって流れ出る。その行く末は遡上することですでに見た=>hilihiliのhilihili: 炎天下用水路奇談

   
   本日は散歩がてら
   合流する3河川のうち
   源流を見ていない1本を
 ∧∧ 遡上しまーす
( ‥)
 ‐( ‥)ではスタート
 
 
 暑い…
 
   なるべく早い時間を
 ∧∧ 選んだのですが
(‥ )
 ‐( - -)夏至から一ヶ月
      太陽きついなあ
 
 さて遡上すると見えてくるのが、水門で水をせき止めて水位を上げて、そして用水路として水を次々に分岐させていくという行程だった。
 
 

 
 ここで分岐した用水路は、行き先から考えると多分、14日に行方を追跡した用水路であるらしい。=>hilihiliのhilihili: それは一週間前の場所
 
 例の、サイフォン形式で川を二つくぐっていく用水路だ。
 
 こういう用水路の分岐が次々に現れる


 
 ここらの河川は浸食が激しく、水面が周囲の地表に対して深さが何メートルも下にある場合が多かったらしい。せきとめて水位を上げて水を供給する。これを何度も繰り返す。
 
 
 
 聞けば、この町ではかつて、かなり激しい水争いが起きていたという。
 
   どうりで厳格に水を
 ∧∧ 配分するわけですな
(‥ )
 ‐( ‥)当たり前だけど
     きめの細かいことを
     やっておるのだな
 
 
 残念ながら用水路の整備が近代化された途端に、農地はつぶされて住宅地となってしまい、用水路の多くもどぶ川になってしまった。とはいえ、下流では未だに重要なものである。
 
 それに上流へさかのぼると水はきれいになり、川も浅くなり、緑が増え、華やかな光景になる。
 

 あるいはこういう風景


 
   お家の庭先から
   川へ降りる
 ∧∧ 階段ですね
(‥ )
 ‐( ‥)生活に使われていた
     名残だな
     いや、今でも使われて
     いるのかもな
 
 今だって、どぶ川になった下流でも水を汲み上げて庭にまいたりしているのだ。高度経済成長も終わり、どぶ川もずいぶんきれいになったようであるし、ましてや源流に近いとなればなおさらだろう。
 
 そして遡上はここで終了

 
 いや、正確にいうと水の取り込み口自体は分かっている。ここから数百メートル先にある川の支流を取り込み、それを川の本流の下を通すことでここまで導いているのだ。
 
   でもその経路が
 ∧∧ 分からない〜〜
( ‥)
 ‐( ‥)蓋をされて暗渠になって
     いるわけでもないみたいだ
     どういことかな?
 
 状況は分かりかねるが、ともあれ、本日はこれで良しとしよう。帰り際、空き缶を加工して作った縦軸式風車を眺めて帰る。



 
 ちなみに今日遡上した河川は、この空き缶風車の背後に見える河川の支流だ。そしてこの河川の下をくぐってきたのである。
 
 




これは借金でシリコンがあるんだの〜♪

 
 例えばこういう話。

 彼女に、自分には借金があると言ったら、別れ話を切り出された。
 
 だが実のところ、これは彼の嘘であった。金目当ての求婚者をふるい分けるための方法だったのである。借金があると言っても一緒にいてくれると言った新しい彼女と結婚できた俺、幸せ。
 
 ∧∧
(‥ )でもこの話にすごく反発する
\‐  人もいるよね
    彼女を試すような男とは
    結婚するものではないと
 
  (‥ )どっちの言い分が通るかは
      状況次第だね
 
 例えば男が金持ちで、それを嗅ぎ付けた幾人もの女性から誘われたとする。下心が見え見えなので借金があるー、2000万ぐらい〜♪ と言ったら皆、離れていってくれた。めでたしめでたし。
 
 あるいはこの反対でひたすら猜疑心が強く、愛情を信じられず、自分も信じられない男が次々に無理難題を言って彼女を試す。
 
 ∧∧
( ‥)そりゃ嫌われる
 
  (‥ )まあ物事ってのは
      文脈なのさ
 
 ただなんでも文脈で説明できるわけではない。
 
 例えば巨乳の美人をくどいて良い仲になったところで、彼女が切り出した。
 
 私、豊胸してるし、これはシリコンだし、整形もしているの!
 
 
 ∧∧
( ‥)返答をどうぞ
 
  (‥ )はい、別れましょうか
 
 
 ところが、これが男の誠意を試す嘘であったらどうか?
 
 ∧∧
( ‥)どうよ?
 
  (‥ )馬鹿じゃね? と思います
 
 
 正直、こんなキチ○イ女と一緒にならなくて良かった、と思うであろう。
 
 ∧∧
(‥ )...でも女性から見たら
\‐  借金がありますと嘘をつく
    男性はこう見えているのかも
    しれない
 
  (‥ )男性からすれば
      金目当てに女の子が
      寄ってくるのは自明だから
      借金がありますと
      煙に巻いた彼の嘘は
      当然だよね と思うけどな
 
 だが、女性からすればすべては反対かもしれない。
 
 ちょっと可愛くて胸が大きい女の子は、現実問題としてそりゃあ生きるのに苦労するわけで、それを考えれば、これは豊胸でシリコンで整形なのー♪ とたばかるのは、女性としては罪の無い嘘かも知れぬ。
 
 借金があるんだ〜♪ という嘘が、男性からすれば別にどうでもいいここと同じようにだ。
 
 
 ∧∧
( ‥)男女の性戦略の違いが
    この小話をどう評価するのかを
    決めているかもしれない
 
  (‥ )まあそこんところを
      考えてだな
      もう少し寛容にだな
 
 ∧∧
( ‥)これはシリコンで整形なの〜♪
 
  (‥ )討伐!!
 
 
 

2017年7月19日水曜日

意思無き機械論の回転世界

 
 ∧∧
(‥ )中国で日本は衰退した
\‐  ...つまり反日というより
   さらに一歩先の
   侮日の傾向が出てきている!
   という記事がですね
 
  (‥ )日本もバブル崩壊の前
      侮米なんていうものが
      流行りかかっていたよね
 
 もちろん、状況は同じではない。日本の場合、アメリカ経済が低調であることもさることながら、貿易不均衡是正のためにアメリカがあまりにも身勝手な要求を次々に日本へ押し付けてくるからこその侮米であった。
 
 というか、アメリカ、頭おかしくね? という懐疑論。
 
 ∧∧
(‥ )まあその後
\‐  日本はバブルがはじけたし
    それとほぼ時を同じくして
    湾岸戦争で
    日本はまったく対応できず
    あなどられてしまったし
    反対に自信を持った
    アメリカは絶好調に
    なっていくんだけど
 
  (‥ )それが1990年代の前半
      あの時のアメリカの
      増長ぶりは
      鼻持ちならなくてな
      日本は大したこと無いとか
      そういうことを
      言うのはいいけど
      平和憲法を筆頭に
      日本の武力的無力化を
      無理矢理押し進めたのは
      お前らだろうが
      という感じでな
 
 あの時は、ああ、アメリカ人ってのは底抜けの馬鹿なんだな? もしかしてこいつら記憶喪失なんじゃねえの? と思ったものだが、状況はさらに悪化する。絶好調の住宅バブルに突入したアメリカ人は、アメリカ式資本主義はついに不況を克服した、とか、この成功の秘密を日本に教えますとか言い出し….

 
 ∧∧
( ‥)アメリカ人が狂ったー!!!
 
  (‥ )ぶっこわれたぞー!!
 
 ああ、バブル絶好調時の日本人もこういう感じだったの? そう思っていた21世紀初頭の10年代、アメリカはイラク戦争を開催し、当然占領政策は破綻し、リーマンブラザースも木っ端みじんに砕けてバブルははじけ、そうして2017年、トランプ大統領が誕生する。
 
 ∧∧
(‥ )なんというかアメリカ人
\‐  だんだん正気になってきた
    というのですかね?
 
  (‥ )不況を超越したアメリカ式
     資本主義だの
     イラク戦争の復興事業で
     うはうはだの
     そういうたわごとを
     連発してた
     2000年代初頭に比べれば
     トランプ大統領という選択は
     ずいぶん正気のまともだぜ
 
 ∧∧
( ‥)一方、日本は日本でぐだぐだで
    移民を入れろと
    経団連は言うけど
    移民を入れたEUは
    めちゃくちゃで
    どうしろと言われたら
    日米EUどこもそれぞれ
    自分たちなりに解決するしか
    無い状況で
    この地球に逃げ場無し
 
  (‥ )人間に自由意志など無い
      ということなのだ

 
 この世界はおそらく人件費でその動態が決定されている。人件費が低い場所へ富は流れ、成長が出来る。しかし一度豊かになると豊かさを維持するために金がかかるので人件費を下げることができない。下げれば今の日本のように経済がにぶるし、上げるには格差を作る必要があり、移民を奴隷として扱い、結果的にEUやらドイツやらのように治安が悪化する。
 
 ∧∧
(‥ )この世界を決定するのは
\‐  意思ではない
    人件費が決定するが
    人件費が飽和した以上
    そこから先は
    安い人件費という手が
    まったく使えず
    既存の成功体験で動く社会は
    混乱し
    手詰まりに陥る
 
  (‥ )侮日か…
      中国も飽和状態に
      陥ったのだな
      中国企業のファーウェイ
      なる会社が日本で
      初任給40万を払うと
      先頃話題になったが
      これって中国の人件費も
      飽和してしまって
      日本と同じになった
      つまり
      すべては手詰まりって
      ことなわけよ
 
 飽和状態に陥った時、人は色々な手を使った。それはバブルであり、その後遺症であり、あるいは若者に金を回さず経済を停滞させる悪手であり、あるいは移民を使った格差と隷属と治安悪化の道であった。
 
 ∧∧
( ‥)それらがどれも悪手だ
    ということは分かりました
    この次の手を全員が
    模索している最中
    いや、むしろ最善手に
    全員が収束しつつある
    ということですかね
    おそらく次にやって来て
    地球を支配するのは
    気だるいファシズム
    
 
  (‥ )安い人件費が
      位置エネルギーの勾配を
      作り出し
      それが富を生む
      だが
      それが終わった世界では
      もはや富は生まれない
      これを直視せねばいかん
 
 ひるがえれば皆、精神論者なのだ。頑張ろう、とか、 頑張ろうと言う経営者は馬鹿だ、とか、あるいは、海外を見習え、とか、初任給に40万払う中国企業は黒船だとか、すべてはどれもこれも精神論。精神論を否定する言葉さえも空虚な精神論でしかなかった。
 
 だからさあ始めようじゃないか、意思無き機械論だけが支配する冷たい世界の回転を。
    
 この世界のすべての意思を殺し尽くさねば、我らに未来はない。

 
 
 

知的な人間とは劣等存在でしかない

 
 ルサンチマン。弱者が強者に対して抱く鬱屈した復讐心。
 
 賢い人間は絶えず弱者であった。当然だ、知性を素晴らしいとたたえる人間は、所詮のところ無知性に敗北する。無知性の方が数が多いし、無知性の方が演算機械としては優れているからである。
 
 これはゾンビを見れば分かることであろう。ゾンビに知性はないが無限の体力とその数で必ず突破口を発見する。
 
 演算機械として見た時、無知性は知性に勝る。
 
 言い換えれば、知性は演算機械として見た時、まったくの劣等存在なのだ。これは自明の理であろう。

 ∧∧
( ‥)つまり知的な人間は
    絶えず絶対的に
    必ず
    無知な人間に敗北するのである
 
  (‥ )だからよ
     知的な人間は絶えず
     怒りにかられて
     恐怖におびえ
     復讐心にその身をこがすのだ
 
 
 そりゃそうだ。絶えず、ずっと、生まれてからこのかた、いつも、いつも、いつも、そしてこれからも、ずっと、ずっと、ずっと敗北し続ける人生。
 
 絶えず周囲から浮き、絶えず白い眼で見られ、からかわれ、のけものにされてきた。

 高学歴高収入を達成しても、ねたまれるか、うとまれるか、使い捨てにされるか、失脚するか、軽蔑されるだけの人生。
 
 こんな状況では、頭がいかれるのが当たり前である。
 
 知的な人間とは災いなるかな、知的という劣った存在であるがゆえにその心はゆがみ、怒りに染まるものだ。

 要するに彼らは根本的に狂っている。
 
 知的な人間は境遇の不憫さで狂ってしまうし、だがしかし、そもそも狂っていたのである。

 知的だから優れた存在であるはずだ。この論理展開は論理的にまったく正当化できない。つまりそもそも根拠など無いのであった。
 
 つまり、知的であれば優れているなどという根拠無き妄想にとらわれて、それを信じ込んでしまったあの日、あの時から、彼らはずっと狂っていたのだ。
 
 ∧∧
(‥ )すべては自業自得ですか
\‐
 
  (‥ )それでもなお
      人は失われた誇りを
      奪い返そうとするのだ
 
 以上を踏まえれば、知的な人間がやたらと無駄なまでに攻撃的な理由が分かるであろう?
 
 知的とは劣った存在であること。そうであったとしても、彼ら劣等存在が怒りにふるえる気持ちは、あなたが人間であれば分かるであろう?
 
 人間は社会性のサルだ。立場の下落は死に直結する。

 皆にさげすまれ、うとまれる。
 
 これは絶えず死の恐怖にさらされてきたことと同じこと。

 これはサルにとって極めてストレスの多い状況だ。ストレスは自律神経を破壊し、異常行動をまねくこと、誰でも知っているであろう?
 
 確かに諸君、彼ら知的な人間とは人類の出来損ないでしかない。彼らは所詮、劣等存在だ。だが劣等存在でしかないとしても、彼らの心が暗黒面に染まって、狂ってしまうのは当然ではないか。そうだろう?
 
 彼らは望み欲している。サルとしての基本原則、社会的地位の向上を。安全な立場の保証を。高学歴高収入だけでは足りない。彼らは安心が欲しいのだ。社会性のサルであるとはそういうことぞ。
 
 彼らは望んでいる。あなたは生きていていいんだよ、そう皆に優しく言ってもらうことを望んでいる。
 
 ∧∧
( ‥)でもそれが
    手に入れられないのです
 
  (‥ )そりゃそうさ
      知的などというそんな
      劣等存在に一体誰が
      敬意なんかしめすかね?
      そんなことするやつは
      馬鹿だけだよ
 
 だから彼らは今日も怒りに燃えている。
 
 これを踏まえれば理解できよう。知的な人間が示す、酷虐さ、残虐さ、残忍さ、冷酷さ、これらすべてはかように説明できる。
 
 そして次の結論もまた自明であろう。
 
 知的な人間などという劣等存在はすべて滅ぼせ。焼き尽くせ。

 さすれば世界は知性無き巨大演算機械となり、無限広大な算出だけが続く聖なる場となるはずだ。さあ始めよう、熱狂的知性廃滅の大聖戦を。
 
  
 
 

2017年7月18日火曜日

アリに食われるライオンのごとく

 
 小説1984年。
 
 WW2の後、この世界線では核戦争が勃発した。文明崩壊の一歩手前にまで至ったこの戦争を見て、世界の為政者たちは恐怖する。これまで権力の道具であったはずの戦争が、権力の自壊をもたらすほど成長してしまったことに気づいたからである。
 
 為政者たちは話し合い、戦争は無限継続されるものとなった。つまり敗北というものが地球から消滅したのである。戦争の無限継続。この取り決めによってついに人類は戦争の恐怖から解放された。
 
 すなわち戦争は平和と同義語になったのである。
 
 戦争とは国家を単位とした生存競争であり、その敗北は絶滅を意味する。
 
 しかしこの世界線において、もはや戦争は存在しない。つまり政府のいかなる詭弁、妄想も、この世界では敗北につながらないし、すなわち淘汰されないのである。
 
 戦争の存在しない世界において、国家は虚偽を思うままに語る自由を手に入れた。それは国家が絶対無謬の存在、すなわち神になることを意味していた。

 かくて戦争から解放された人類は、これ以後、絶対権力の元に服従し、永久の夢の中を神と共に生きることとなる。
 
 永遠の楽園に人類が閉じこもった夢の世界。それが小説1984年。
 
 
 ∧∧
(‥ )そしてこの世界線における
\‐  1984年
    家々にはテレスクリーンという
    双方向の受像機が
    据え付けられており
    それは政府のスローガンと
    政府の見解をただひたすら
    がなりたてるのである
 
  (‥ )テレスクリーンは
      政府の広報器で
      あると同時に
      監視カメラでもある
      人々は映像を見ると同時に
      見られているのだ
 
 さてこのテレスクリーン。英国の作家バージェスによればまんまテレビのことなのだそうだ。
 
 ∧∧
(‥ )テレビが登場した当時
\‐  人はテレビの前で
    服を脱ぐことをいやがったと
    言いますからな
    こちらから見えているのなら
    向こうからも見えているはずだ
    そう考えたのですな
 
  (‥ )無駄に深読みすれば
      テレスクリーンは
      第4の権力とも言われる
      マスコミの揶揄でも
      あったのだ
 
 もちろんこれは深読みのし過ぎである。1984年が書かれた1948年当時、マスコミはそんな力を持ってはいなかった。たとえナチスの映画も駆使した宣伝工作が絶大であって、どこの国も似たようなことをしていたとは言えどもだ。
 
 ∧∧
( ‥)当時と違って今は
   マスコミが国の道具ではなく
   国を支配しようとする意思を
   見せておりますからな
   自ら独裁者に成りおおせようと
   している
   今のマスコミは政府ではなく
   自分の見解をがなりたてる
   意思持つテレスクリーン
 
  ( ‥)賢い人間は
    ‐/ ルサンチマンを
       持っておる
       どいつもこいつも
       一人残らずな
 
 ルサンチマン:ressentiment 哲学者ニーチェが用いた言葉で弱者が強者に抱く復讐心のことという。どうでもいいくだらん言葉だが、よく使われる単語でもある。
 
 ∧∧
(‥ )ともあれ賢い人間は
\‐  自らを弱者と考え
    強者に復讐しようと
    そればかりを
    考えているのだな?
 
  (‥ )賢いとは少数派だ
      少数派であるから
      愚かである多数派から
      絶えず攻撃されておる
 
 賢いとはみじめなものだ。賢いから高学歴高収入にはなれるが、決して社会に受け入れられることはない。そしてどれだけ出世しても彼らの心は満たされないのだ。
 
 あの日、あの時、クラスの中で浮いていた自分をからかう皆の眼が忘れられないのだ。
 
 あの日、あの時、何言ってるんだこいつは? という白い眼で自分を見る無学な田舎のおっさん、おばさんの表情から一生自由になれない。
 
 ∧∧
( ‥)どれだけ出世しても
    どれだけ偉くなっても
    補填できない心の隙間
 
  (‥ )だからほら
      マスコミってとにかく
      相手を傷つけることを
      平気でするだろう?
 
 そりゃあそうだろう。彼らにとってこれはどれもこれも復讐だ。

 弱者である自分たちが、圧倒的多数の愚民どもに対して復讐する。これは聖なる戦いだ。
 
 絶え間なく虐げられてきた自分たちが復讐する今、相手が政治家だろうが、貧乏人だろうが容赦する必要などあるものか。奴ら全部同罪だ。社会を混乱させよう。政治家を失脚させて自殺に追い込もう。経済を混乱させて貧乏人を餓死させよう。俺たちと同じようなかわいそうな少数派だけの楽園を作り出そう。愚民どもは全員俺たちの奴隷にしよう。そのための放送ぞ。
 
 ∧∧
( ‥)と思っているだろうと
 
  (‥ )彼らの無駄なまでの
      残忍さ、残酷さは
      これで説明できるだろ?
      筋は通っているべさ
 
 今や彼らは昼夜を問わずがなりたてている。政府が悪い、これは悪だ。根拠も不明のままほぼ捏造といって良いまま針小棒大に自分たちの見解をがなりたてている。自らが夢見て計画する素晴らしき理想郷を建国するために絶え間なくわめきちらしておる。
 
 まるでテレスクリーンそのものだ。
 
 いや、現在のマスコミはそれ自体が意思を持った、生けるテレスクリーンだ。

 ビッグブラザーとテレスクリーンが合体した奇怪な存在、それが現代マスコミだと言って良い。
 
 ∧∧
(‥ )ところがそこに
\‐  ネットが現れた
    マスコミが
    いい加減な報道をすると
    即座に突っ込みが入る
    このご時世
 
  (‥ )なんか
      馬鹿みたいな話だろ?
      マスコミという
      計画された巨大機械が
      ネットなどという
      知性なき電子井戸端会議に
      浸食されちゃうんだよ?
 
 ∧∧
( ‥)まあこれはネットが
    素晴らしいとかではなく
    今のマスコミがあまりに
    いい加減だって
    ことでしょうけどね
    言い換えればそこまで
    マスコミが独善的だって
    ことでしょうかなあ
 
  ( ‥)フィリピンとかで
    ‐/ 軍政に対して人々が
       クーデターを
       起こしたとき
       人々はラジオ局や
       テレビ局を
       占拠したものだが
       今の世界は
       マスコミが独裁者で
       この独裁者に
       対抗するのが
       ネットだとは
       時代も変わったよ
 
 
 まるでアリにたかられる死にかけのライオンのごとく、知性あるテレスクリーンは生きたまま少しずつ食われている。
 
 だがこれは絶え間なく起こる歴史の必然でもあった。知性は絶えず無知性によって滅ぼされるのである。アリはライオンの知能を引き継がないだろう。何も考えることなくラインの脳を食べていくだろう。
 
 食われゆくライオンは、いつ絶叫を上げるであろうか? 後一歩と思った自分のルサンチマンが、達成成就することなくしぼんではかなく消える時、彼らは泣くか? 

 
 

回りくどい金持ち自慢

 
 ∧∧
(‥ )スローガンも必要に
\‐  なってくるのでは?
 
  (‥ )ストップ!
      政権交代不況
      とかじゃね?
 
 ∧∧
( ‥)そんなもんですかね?
 
  (‥ )皆が言わんとしている
      ことって
      そういうことじゃね?
 
 
 そう考えると逆に見えてくることもあろう。
 
 例えば安倍政権を何が何でも打倒したい。そのためなら根拠無しでも怪文書でも自作自演でもなんでもいいからスキャンダルだ問題だと連呼する。経済のこともなにもお構い無しにだ。しかもその音頭を取るのは円高を放置し、消費増税を打ち出した政党である。
 
 ∧∧
(‥ )これって要するに
\‐  俺たちはお金に困ってません
    アピールなのだと??
 
  (‥ )実際、マスコミとか
      リベラルは
      貧乏なネトウヨとか
      口を滑らせるから
      事実として
      そういうことだろ
 
 本音が思わずだだ漏れだ。
 
 
 ∧∧
( ‥)何もかも自慢ということ
    ですかな?
 
  (‥ )民主党に政権をまかせたら
      経済ぐだぐだ
      円高株安放置の
      まったく無策で
      国債発行連発
      増税打ち出しだった
      それにも関わらず
      とにかくもう一度
      あれをしましょう
      政権交代しましょうと
      連呼する
      これって要するに
      回りくどい金持ち自慢だと
      思うけどもね
 
  
 人間の行動はごく単純な欲望に還元できる。それを考えるとこの辺りが解釈として妥当ではないか?
 
 実際、経済が悪化すれば、それに耐えられる高学歴高収入の俺様リベラルたちはすごい、無学で貧困層のネトウヨざまあ、と金持ち自慢できる。
 
 

2017年7月17日月曜日

今から馬鹿狩りですか?

 
 先日、人がこう切り出してきた。
 
 安倍首相は都議選の応援演説中に帰れコールした人たちに、こんな人たちに負けるわけにはいかない! と言ったそうだね、ひどいね。
 
 ∧∧
(‥ )あれは
\‐  首相が応援演説に来ると
    知った上で
    陣取っていた少数派で
    テレビがそこだけを
    切り抜いていかにも
    多数派にみせかけたとか
    首相は
    ”自民党はこんなことしない
    こんな人たちに
    負けるわけにはいかない”
    と言ったけども
    前半分を切り抜いて
    恣意的に報道したとも
    言われてますよね
 
  (‥ )という話をしたら
      切り出した人は
      そうなのか?
      全然違うじゃないか??
      と驚いてたな
 
 この時、しまった! と思った。自分がするべきは、テレビだけを見続けている人の世界観がどうなっているのか、それを調べることではなかったか?
 
 ∧∧
( ‥)相手の方はネットをせずに
    テレビだけを見ている
    高齢者で
    安倍首相がもともと嫌いで
    前の政権交代の時は
    民主党に投票して
    それで後悔したけども
    それでも安倍首相と自民党が
    嫌いで
    でも民主党に裏切られた感が
    強くてどうしていいか
    分からないけども
    安倍首相が嫌いで
    テレビを見てて
 
  ( ‥)そういう人の世界観を
    ‐/ 実見する機会だったのに
       余計な一言で
       つぶしてしまった
       もったいないことを
       してしまったな
 
 ついつい、ああ、そのネタ、ネットではこう叩かれてましたね、と何気なく話してしまったのが良くなかった。
 
 いや、話してもかまわないだろうが、それは最後にしておいて、その前に根掘り葉掘り探りを入れるべきだったのだ。
 
 ∧∧
(‥ )もったいないことを
\‐  してしまったな
 
  (‥ )見つけた金脈を掘る前に
      鉱山を爆破してしまった
      ようなものだからな
      ああ、そのネタは
      あれでしたっけ?
      とか訳知り顔で
      言っちゃ駄目だね
 
 
 さて、さて、一方、先日は四国の獣医学部新設で証人喚問があり、失脚した文科省前次官が行政はゆがめられたと述べたのであった。
 
 ∧∧
(‥ )でも証拠を示すわけではない
\‐  他にも
    あなた自身が
    怪文書の流出元では?
    と問われた時に
    否定も明言も避けるなど
    自身が流出元であることを
    暗に認める発言が
    ありましたと
 
  
  (‥ )この前次官は
      たくみに話をはぐらかす
      非常に頭が良いと
      評価する人もおるね
 
 ∧∧
( ‥)このまま前次官さんが
    勝ちますかね?
 
  (‥ )いやあ
      頭の良い人間は
      みんなから嫌われるから
      無理じゃね?
 
 役に立つ人間は評価されるが、頭の良い人間は嫌われる。皆を説得するには頭の良さでは駄目だ。情と立場と利益に訴えなければならない。
 
 実際、頭の良い人間とは底抜けにどうしようもない馬鹿だから、頭の良い計画で物事を進めさえすればうまくいくと思い込んで必ず失敗するものだ。
 
 頭が良いとは、それだけで失敗条件である。
 
 事実、この男は頭が良く、うまく立ち回っていると評価されている時点で、すでにそれは破綻していると言うのだ。
 
 ∧∧
(‥ )でも安倍政権の支持率は
\‐   下がってるね
 
  (‥ )ところが都議選では
      自民は都民ファーストに
      負けたが
      民主はそれ以上の惨敗だ
 
 都議会を牛耳る自民は、都議会のドンなる人物に支配されていて、その醜態に有権者が嫌気を感じたのが敗北、それゆえの都民ファーストの躍進だとも言う。
 
 そして一方、民主は自民から逃げた票の受け皿にはならなかった。やはり、以前、マスコミの引きずりおろしに乗っかって、民主にやらせてみようと投票したら大失敗で大変なことになったというトラウマが有権者に残っていると見るべきなんだろう。
 
 ∧∧
( ‥)その解釈の場合
    安倍政権の支持率低下は
    表面的な日和見ってことに
    なりますかね?
 
  ( ‥)四国の獣医学部新設
    ‐/ こんな問題のない事柄を
       問題だ問題だと
       連呼するマスコミこそが
       問題の元凶で
       それに踊らされる馬鹿が
       さらなる問題を
       引き起こしやがると
       吐き捨てる声が
       だんだん出てきてるな
 
 あるいは、

 現政権になって株価とか上向きなのに、またこれをつぶすの? 根拠もない捏造に踊らされて?
 
 という憤りの声とか
 
 あるいは、
 
 俺ならこのトリックに気づくが、俺より馬鹿なやつならマスゴミにあっさり騙されそうだ、事実、どうもすでに騙されている馬鹿がいるらしいぞ
 
 といぶかる声もある。
 
 単に日和見な変動にすぎないかもしれない現政権の支持率低下、これに対してこの反応。
 
 皆、不安ということであろうか?
 
 俺より馬鹿なやつが世の中にはいる。俺より馬鹿な連中をどうにかしなければいけない。皆がそう思う世界。
 
 矛盾と言えば矛盾だが、この懸念に根拠がないわけではない。だってこれはかつてすでに起きた世界なのでもあった。
 
 民主党政権になってめちゃくちゃになり始めたとき、お前ら馬鹿のせいでこんなことになったんだ、誰だよ投票した馬鹿は? 名乗り出ろよこら、という声があがったものだ。

 実際、当時、僕、民主党に投票したんですよねえ…と暗い声でうつむきかげんに話す人が、自分の周りにも幾人かいたものである。

 こちらとしても、はあ、そうですか、としか答えられず、なぜ投票したの? と興味本位にも尋ねられない気まずい空気。
 
 ∧∧
(‥ )あの時みたいに
\‐  なるんですかね?
 
  (‥ )というか
      なっちゃ困るから
      今から馬鹿狩りが始まる
      そんな感じじゃね?
 
 
    

安いものを高く買うのは愚策であり、なればおかしな商品だー!

 
 自炊なんかすると買うよりお金かかるじゃん。
 
 そういわれて、えっ? と面食らった学生時代。
 
 カレーならニンジンもジャガイモも買わなければいけないしさ、そう言っていたあやつの言葉を今にして思い返せば
 
 ∧∧
(‥ )カレーを作るには
\‐  ジャガイモ、ニンジン
    タマネギを
    買わなければいけないと
    思っていたのでしょうな
 
  (‥ )多分、ルーと肉も買って
      いたんだろうなあ
 
 まあ、立派な自炊ではある。自炊ではあるが、確かに金かかりすぎだろう。これだけでも1000円はいっているはずだ。
 
 ∧∧
( ‥)しかもどうせニンジンも
    ジャガイモもタマネギも
    余らせちゃうだろうしね
    さもなきゃ作りすぎて
    嫌になるか駄目にするか
 
  (‥ )カレーならレトルトで
      十分さね
 
 それでは足りないというのならシーチキンでもひき肉でも加えれば良い。ニンジンやジャガイモはそもそも無駄だ。だってあれの目的はデンプン質の確保であり、しかしデンプン質はすでにご飯で間に合っているのだから、必要が存在しない。
 
 ∧∧
(‥ )レトルトは予算の関係で
\‐  一番原価が高いお肉が
    一番少ないですからな
    レトルトカレー制作者の
    メッセージは
    これは味のついた汁だ
    だがカレーとは
    本来こういうものだ
    足りないか?
    なれば
    味は俺たちが保証するから
    高い肉などは
    自分たちでなんとかしろ
    ということですかな
 
  (‥ )それを考えるとだな
      カレーにジャガイモを
      入れてどうするんだよ
      ということになるのさ
      例えるならそれは
      安いはずの炭水化物を
      ラーメンという高価な
      もので摂取すると同じ
      愚策なのよね
 
 厚労省が収入と肉の摂取量が反比例すること、そして野菜をとらねばならないと提言した時、ネットでは色々な大喜利が制作された。例えば
 
 僕:生活が苦しい。今日もラーメンだ。
 高給取りの官僚:貧乏人は野菜を食べてください。
 僕:高い野菜なんか食べられる馬鹿野郎!
 
 というような感じで
 
 ∧∧
(‥ )でも残念なるかな
\‐  ラーメンとは
    実は高い食品なのである
 
  (‥ )今は一袋100円
      1日三食で300円
      一ヶ月で9000円だ
 
 仮に5キロ3000円の米を半月で食い尽くしたとしても、一ヶ月で6000円にしかならないことを考えれば、一ヶ月で9000円に達するラーメンが超高級品であることは明らかだ。
 
 実際、5キロ米には2500円程度のものがあり、それだけあれば大食いの成人男子でも3分の2ヶ月は保つ。このことを考えれば、ラーメンの値段は米の2倍以上。ラーメン1袋で一食に満たないことを考慮すれば3倍だと考えてよい。
 
 かようにラーメンとは超高級食品なのである。生活が苦しいからラーメンだ、というのはありえない。話は逆で、ラーメンを主食にするから生活が苦しくなるのだ。
 
 ∧∧
(‥ )しかも一番安い食品である
\‐  米という炭水化物がある中で
    わざわざお金をかけて
    炭水化物であるラーメンを
    高く買うという愚作
 
  (‥ )これはだな
      カレーを自炊するには
      ジャガイモを
      買わねばならないと
      思い込むのと
      同じ愚策なのだ
 
 一番安い米という形で炭水化物が販売されている世界で、わざわざジャガイモを買い、あるいはラーメンを買う。一番安いものを一番高い値段で買い取るわけで、これを愚作と言わずになんと言えばいい?
 
 ∧∧
(‥ )それを考えると
\‐  貧乏でラーメンを食べる僕
    という貧乏自慢や
    貧乏大喜利は
    信用できんものですなあ
 
  (‥ )すなわちだ
     皆の悩みとは
     取るに足らない存在だ
     無視して良いレベル
     そういうことなのである
 
 すべては語るに値しない。くだらん。
 
 だがしかし、それでもなお、皆が求めているのはこの大喜利なのである。
 
 炭水化物で最安値の米ではなく、3倍も高いラーメンを食べることを貧乏と定義し、そして野菜の摂取量が理論値より低いですね、と言われると、金持ちは何も分かっちゃいないと怒り、それが皆の共感を呼ぶ。
 
 そういう大喜利が求められ、そしてそれが生産され販売されるのがこの世界。
 
 ∧∧
( ‥)誰もが
    あなたは悪くないの
    悪いのは世界なのです と
    言われたい
 
  (‥ )さーて困ったな?
      望まれている商品は
      それだと理解はできた
      だがしかし
      その商品を生産することが
      自分にはできない
 
 ではどうしたら良い?
 
 世界と読者を心の底から軽蔑、侮蔑しながら皆の望む嘘を書き続けるか? 多くのこれまでの人のように? 
 
 あの絶望と怒りに満ちた軽蔑の眼に自分も染まるのか?
 
 それとも全く別のおかしな商品を売りつけるか?
 
 ∧∧
( ‥)どっちが面白い?
 
  (‥ )おかしな商品だー!
 
 
 なにがなんでも全世界に嫌がらせをしなければいかん。これよ、これ。これが一番面白い。人生は楽しくなければいかんのだ!
 
 
 
 
 

2017年7月16日日曜日

ひたすら楽なので

 
 
 ∧∧
(‥ )正しいとはそれ単体では
\‐  正しさについて
    何も語っていない
 
  (‥ )正しさというのは
      裏打ちの無い紙幣の
      ようなものだな
 
 皆が求めているのは、その紙幣が暴落しないという保証であり、それを保証する経済力や国家の信用、あるいは備蓄されている金や信用を支える軍事力なのだが。
 
 ∧∧
( ‥)でも正しいという紙幣を
    発行する人は
    これを保証しない
 
  (‥ )保証しないというか
      この紙幣は正しい紙幣です
      証明終わりで
      ドヤ顔するだけなのよね
 
 ∧∧
(‥ )なぜドヤ顔で終わらせちゃうの
\‐  ですかねえ
 
  (‥ )楽だからだろ?
 
 
 正しいから正しいはずだ。証明終わり。
 
 これは楽だ。調べないですむ。あるいは捏造することも正当化できる。捏造とは答えありきの作業であって、要するに手抜きなのだ。
 
 つまるところ正しさとは手抜きでしかない。
 
 それを踏まえればマスコミが偏向報道するというのも単なる手抜きだろう。
 
 全共闘世代の挫折した青春の思い出と、社会への復讐にすがりつく終末。

 しかし所詮のところ、衰えた体力をごまかすための手抜きでしかない。
 
 人生の最後ってのは、まあそんなもんだ。
 
 老いるとはそういうことだ。
 


 
 
 
  

2017年7月15日土曜日

炎天下用水路奇談

 
 今日の出発地点は先日訪れた場所だった=>hilihiliのhilihili: これが旅の終着点




 
 7月8日。つまり今日15日から一週間前に来た場所。ここは台風襲来直前にカルガモ親子がいたどぶ川が合流する場所である。分かりにくいが、橋の下、画面左手から川が合流している。
 
 この数百メートル先で飛び立つカワウを見たのだった。
 
   一週間前には
   気づかなかったけど
   右手に用水路があった
 ∧∧ のだね
( ‥)
 ‐( ‥)これは
     見てなかったな…
     しかもこの用水路は
     合流地点では
     見えなくなってしまうな
     草に埋もれるのか
     あるいは
     右手に流れるのか...
 
 左手が河川であり、右手は用水路だ。そして左の河川は深くて下であり、右手の用水路は上にある。落差は2メートルはあろうか?
 
 もっともこの二つは本来同じものでもある。もっと上流の水門で分岐させられているのだ。


 
 上流へと2キロあまりさかのぼるとこうである。本来なら深く掘られた河川に入る水が手前でせき止められ、奥の用水路に流れ込んでいる。しかも見れば分かるように手前の河川へ水がまったく入り込んでいない。
 
   でも2キロ下流では
   どぶ川が合流しても
   水位が変わらない程度に
 ∧∧ 水があったよ?
(‥ )
 ‐( ‥)どうも脇からどんどん水が
      入って
      それで水位が上昇する
      みたいだな
 
 おそらく、後で合流するどぶ川から水田に引かれた水が入り込んでくるのだろう。
 
 ともあれ、さらに遡上する。
 

 
 水田と線路と住宅地を抜ける様はなかなか彩り豊か。
 
 


 
 用水を分配するためか、次々に水門が現れる。それにやはり用水路が区切られている。
 
 左手の用水路はここで河川と分岐して左へ向かう。

 自分がさかのぼっている河川は右手で、ここで右へ流れているのだ。
 
 途中では少し興味深い場所があった。多分、水位が上昇しやすい場所なんだろう。河川の両脇をコンクリートの壁が押さえ込んでいる。




 右手は分かりやすく、1メートル弱の高さの壁だ。

 左は分かりにくいが、これは住宅がコンクリートの壁の上にあるからである。
 
 *このあたりは左手が高く、右手が低い。右手が扇状地の中心方向であることを考えると、にわかには納得しがたい地形である。
 
 ちなみに河川を渡る橋もある。もちろん橋の場所では壁が切れており、洪水時には水が漏れ出てくる場所だ。
 
 だから橋には板を落とす鉄枠が据えられており、いざとなるとコンクリートの壁と同様、あふれる水を阻止するようになっている。
 
 あるいは妙な場所もあった
 
 これも川の上を川が渡る形式の構造だけども、渡りきっていない。右から来た水が左手の用水路に注ぎ込む形式である。
 

 
   
 ∧∧ なぜこんな仕組みに?
(‥ )
 ‐( ‥)なんだろうねえ?
      この地域の水は
      この地域の用水のもの
      そういうことかな?
 
 確かに左手の用水は右の河川と分けられているし、さらに下流では水門のところで河川と完全に分岐する(それはすでに述べた通りだ)。
 
 そして右手の河川はさらに下流の水門でせきとめられ、下流、別地域の用水路の水となる。それも遡上しながら見た通りだ。
 
 ここからここの水はこの地域のものだ。ここからあっちの水は下流の連中のものだ。そういう区分けのように思われた。
 
 そうしてさらに2〜3キロ歩いたところで昨日も訪れた最初の調整池=>hilihiliのhilihili: それは一週間前の場所にたどり着く。
 


    これで概略は 
 ∧∧  つかめましたな
( ‥)
 ‐( ‥)では帰るか
 
 
 気温は32度程度。だがさすがに、太陽高く、炎天下を歩き続けるはいささかこたえる。



 

そして冒頭永久機関

 
 ∧∧
( ‥)要するにですよ
 
  (‥ )ネットの世界が
      大喜利大会になって
      しまって久しいので
      どんな愚痴も批判も
      真面目に聞く気には
      なれないのよね
 
 ∧∧
(‥ )それでも我々は
\‐  愚痴と批判を語るのですよ
 
  (‥ )それを大喜利と言ってだな
  ‐   背景に真実があっても
     大喜利は所詮は大喜利で…
 
 そして冒頭へ戻る
 
 
 

変節した高邁な彼を批判する語り部がネタ理論

 
 例えばネットの語り部が曰く

 彼は貧乏だが勤勉な学生を助けたいと言っていた。しかし、成功した今、彼は貧乏人は金づるだ。いかに奴らを搾取するのかが鍵だと吐き捨てる。
 
 そして語り部は嘆き、書き込むのである。高邁な彼はかように堕ちてしまったのだと。
 
 
 ∧∧
(‥ )...ネットでしばしば見られる
\‐  書き込みだけど本当かねえ?
 
  (‥ )まあ嘘っぽいよね
 
 
 しかし、いかに嘘っぽい話でも、分母が巨大だといかなることも起こりうる。
 
 だから本当かもしれない。
 
 もちろん人は日々、ネタに困っている。
 
 だから平気で嘘を書き込む者もいる。分母が巨大だとこれもまた当然起こりうる。
 
 つまり嘘っぽい話はやはり嘘なのかもしれない。
 
 ∧∧
( ‥)どう見るべきでしょうかね?
 
  ( ‥)んー
    ‐/ 気になるのは
      こういう書き込みでは
      語り部がいつも
      否定的な口調で
      彼の変節を語っている
      ことであるなあ
 
 
 仮に、貧乏な苦学生を助けようと志を抱いた男が、現実を目の当たりにして馬鹿は馬鹿、貧乏は自己責任でしかないのだ、むしろ奴らを食い物にするのが当然だと吐き捨てるに至った時、
 
 ∧∧
(‥ )それは一度現実と格闘して
\‐  しかし敗北してしまい
    それにも関わらず
    異なる成果を手にするだけの
    力があったということである
 
  (‥ )それって
      相当できる人間だよな?
 
 しかるに語り部はいつも彼のことを、変節したと、挫折したと否定的に語る。
 
 これはいかなることか?
 
 語り部が絶えず、いつも、全員、物事を見極める眼を持っていなかったということか?
 
 これはどうにも確率的に怪しい。
 
 ∧∧
( ‥)するとつまり
 
  (‥ )ネタじゃね?
 
  
 

2017年7月14日金曜日

それは一週間前の場所

 
 昨日、話題にした用水路。


 
 サイフォン式で川の下をくぐり、そうしてさらにもうひとつ、別の川をくぐる。昨日は乗り越えているらしいと書いたが=>hilihiliのhilihili: サイフォンの謎


もしかしたら第2の川もサイフォン式で通り抜けているかもしれない。


 ともあれ、本日の散歩のスタート地点はこの調整池だ。
 


 ひさしぶりにこういう青空を見た。
 
 しかし、頭の中の合い言葉はエロマンガ
 
   エロマンガ問題が
   すんだから
   気楽にエロマンガ
 ∧∧ 連呼するのだな
( ‥)
 ‐( ‥)エロマンガ! エロマンガ!


 用水路をたどると、風景は微妙にその様相を変えた。どうも開発の時期がずれていることを反映しているらしい。例えばスタート地点の調整池周辺は整備が比較的良く、おしゃれな家が多い。多分、比較的最近、住宅街になったのだろう。
 
 しかし少しいくと鉄工所や古いアパートが川沿いに立ち並ぶ家並みになった。




ここは戦後しばらくの高度経済成長とか、その頃からすでに開かれていた印象だ。
 
 ∧∧  …撮影者の怪しげな影
(‥ )
 ‐( ‥)キリコの絵画のようだろ?
 
 
 ∧∧ なんということを言う
( ‥)
 ‐( ‥)カウボーイハットをかぶる
      怪しげな親父が
      真っ昼間から徘徊だ

 途中で、こんにちわー と主婦に挨拶されたから、あからさまに不審者扱いである。そりゃそうだろう。こっちもにこやかに返答だ。
 
 ∧∧ 絶対逆効果だわ
( ‥)
 ‐( ‥)さりとて黙ってたら
     もっとやばいからな
 
 こうして鉄工所やアパートの並びを抜けると、今度は水田と住宅が広がる場所に出た。ここはまだ開発がさほど進んでいないのだろう。
 
 

 
 それにしても久しぶりに空が高い。水中から眺める水面の趣がある。



 
 開発があまり進んでいないとは、土地があるということ。広々とした公園と、手つかずの草原。ここで用水路は蓋をされていったん暗渠となる。画面奥に伸びる影になった道がその暗渠だ。



 
 そして再び顔を出した用水路は、今度は込み合ったやや古い家並みを抜けるようになった。この町でこういう家並みは、戦前から集落があったような古い場所だ。自動車やマイカーの普及ということを想定していない、集落本来の並びと大きな家並みが特徴だ。
 
 ある箇所では用水路は分岐して、個人宅に引き入れられていた。



   当時としてはすごい贅沢?
   それとも自分たちの組合への
 ∧∧ 用水管理?
(‥ )
 ‐( ‥)さあ? なんだろうな?
 
 そうして突然、以前来たことがある調整池にたどり着いた。


 
 =>hilihiliのhilihili: 水門の日々

 
 前の日付は7月7日。そうか、まだ一週間した経っていないのか。ずいぶん前のように思っていたが。
 
   ここにたどり着くとは…
   googleで予想していたのと
 ∧∧ 違う終着点ですね
( ‥)
 ‐( ‥)用水路の流れって
     地図じゃわからんからな
     こっちへ流れるだろうから
     自分はここに
     行き着くはずだ
     という地図上での予想が
     間違っていることが
     あるわけだし
 
 それにしても一週間前のあの時に見た”別の河川”が、本日最初の調整池の脇を流れる用水路だったとは。予想外である。用水路は2キロあまりの流路の中で幾つもの水流を受け入れて、すっかり河川になっていた。
 
 考えてみればこの用水路が合流する川は、先の調整池でまたぐか、あるいはくぐりぬけた別河川の本流でもあるのだ。
 
 またいだ河川の本流に結局合流するとは、考えてみれば数奇なことである。これも水の配分を何世代も調整し続けた先人たちの遺産ということであろうか。
 
   なんにせよここから先の流路は
 ∧∧ すでに見ましたし
(‥ )
 ‐( ‥)では帰るとしよう。
 
 
 気温32度。のろのろと歩いて帰る。
 
 

エロマンガの風に聞け!

 
 
 オーストラリア、クイーンズランド州に広がる広大な盆地、Eromanga basin。
 
 すなわち、エロマンガ盆地
 
 ∧∧
( ‥)エロマンガ!
 
  (‥ )エロマンガ!!
 
 もちろん名前の由来である、都市エロマンガもあるぞ。グーグルから抜粋だ。
 


 
 
 ∧∧
(‥ )...ちっこいな
\‐  人口何人だよ
 
  (‥ )最初グーグルで検索した時
      どこにも都市ねえじゃん!
      と思ったからな

 
 広大無辺な砂漠と荒れ地がただただ続く中、ぽつりとある町エロマンガ。
 
 そしてこのエロマンガ盆地から見つかったがゆえに、その名を冠されたのが首長竜エロマンガサウルス
 
 =>https://www.google.co.jp/search?q=eromangasaurus+skull&source=lnms&tbm=isch&sa=X&ved=0ahUKEwiD3Krl9IbVAhWGp5QKHU87BvIQ_AUIBigB&biw=1124&bih=8…

 
 ∧∧
(‥ )まだウールンガサウルス
\‐  だった時代の画像だな
 
  (‥ )マイナーだから
      良い写真ないんだよ
      名前が2回変わってるし
 
 
 そしてこのエロマンガサウルス、実は巨大爬虫類クロノサウルスに頭をかみつぶされていたらしい。
 
 クロノサウルスとはクロノスが由来。つまりゴヤの陰惨な絵画、我が子を食らうサトゥルヌスのことである。
 
 =>https://www.google.co.jp/search?q=goya+saturno+prado&source=lnms&tbm=isch&sa=X&sqi=2&ved=0ahUKEwikp-2A9obVAhVJnZQKHUg7D3gQ_AUIBigB&biw=1124&…

 まさに絵画のごとき所行
 
 
 ∧∧
( ‥)サトゥルヌスが
    エロマンガを食った!
    エロマンガを食った!
 
  (‥ )エロマンガ!
      エロマンガ!
 
 
 ちなみにこの都市エロマンガと、エロマンガ盆地の名前の由来、調べてもよくわからない。
 
 ∧∧
(‥ )wikiの情報もあるけど
\‐  根拠が堂々巡りですなあ
 
  (‥ )もう少し調べてみよう
 
  
 手こずったが、どうも先住民アボリジニの言葉が由来で良いらしい。

 その意味、風の平原。
 
 すなわちエロマンガの風に聞け!
 
 

2017年7月13日木曜日

サイフォンの謎

 
 今日は2017年7月13日。しかし話は昨日12日にさかのぼる。
 
 
   今日はこの前の立体交差して
   どぶ川を越えていった川を
 ∧∧ 追跡するのだな?
( ‥)
 ‐( ‥)まあ1〜2時間程度の
      散歩ですむから
      仕事の息抜き
      血液の循環には
      ちょうど良い案配よ
 
 立体交差して上を越えていった川は、実のところ上流部はよく知っている場所でもある。実はこの川、この町の扇状地を作った川のひとつなのだ。山の谷間を抜けた途端に浸食力を失って、土砂を大量に堆積させてきたのである。


 
 だが見た目はそうは思えない小振りな川だ。
 
 


 
 長さ2〜3メートル程度だが、川の上を川が渡る。この立体交差を抜けてさらに2キロほどいったであろうか、くだんの川はいつぞや訪ねた大きな調整池にたどり着く。


 
 =>hilihiliのhilihili: 果てしなき青と川の痕跡

 
 ひと月前の梅雨の青空と違い、梅雨前線がひんまがって日本列島中部から東北部にかけて停滞するこの日、入道雲がわき上がり、空は灰色だ。実際、帰り際には雨に見舞われたのであった。
 
 そして本日13日
 
   今日はもう一回
 ∧∧ 調整池を訪ねまーす
( ‥)
 ‐( ‥)昨日調べて分からなかった
     ことを確認かねて
     散歩なのである
 
 この調整池、かなり複雑で合計4本の川がたどり着く場所だ。例の立体交差して上を通った川だけではない、下を通っていたどぶ川から分岐した支流がたどり着く場所でもあった。
 
 そして気がついたこの風景
 

 
 中央の川は昨日追跡した川。ところでよく見ると画面左にフェンスがある。これは用水路に人が落ちないように囲ったものだ。しかしこの用水路は画面左奥から手前にやってくるが、この川に直接合流しない。(*画面右手のコンクリートに囲まれた構造が後述するようにこの不思議を理解する鍵である)。


 
 左手のフェンス内部。もう暗い時間で画質は悪いが、用水路の水はここで滞留して、どこかへ消えていくのだ。

 実は川を越えて右手の用水路に湧き出る仕組みであるらしい。



   サイフォンだね
 ∧∧ 川の下をくぐる用水路だ
(‥ )
 ‐( ‥)川の上を川がまたぐ立体交差
     サイフォン式で
     川の下をくぐる川
     そういうのがあるとは
     聞いていたけども
     案外と身近にあるもんだな
 
 ちなみにこの用水路。画面右手のさらに向こうで別の川の上をまたいでいるらしい。下の川が蓋をされて暗渠化されているのでよくわからないが、川の高さからすると明らかにそうなのだ。
 
 サイフォン式で川の下をくぐってから、すぐ後に別の川の上をまたいで流れる。なぜこういう仕組みにしたのかよくわからない。
 
 ∧∧ …謎ですね
( ‥)
 ‐( ‥)謎だねえ
 
 
 この用水路だけは他の川と合流しない。多分、他の川が浸食によって深くにありすぎて、用水に使えなかったように思われる。使える深さの用水路だけが特別扱いで他より高所を通る。そういうことのようだ。
 
 そしてサイフォンと立体交差の謎を残して変える。帰り道は再び遠雷だ。大気の状態、極めて不安定。


 

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