自己紹介
- 北村雄一(北村@)
- イラストレーター兼ライター 詳しくはhttp://www5b.biglobe.ne.jp/~hilihili あるいは詳細プロフィール表示のウェブページ情報をクリック
2014年5月29日木曜日
高卒、大卒、そして未来
( ‥)考えている暇は
‐□ ないのだが
考えざるをえないなあ
∧∧
( ‥)まあ、そりゃそうでしょうね
さて
大学生しか採用しないのに、高度技術を持っている大学院生は採用しづらいと人は言う。
∧∧
(‥ )なぜでしょうね?
\‐
(‥ )それがよく分からんのよ
20年以上前、ほんの6ヶ月だけいた就職先の会社。結構、良い仲になった元ヤンキー。高卒上がりの彼と、一応、大学出である自分の給料との間に違いがあるのに気づいた時、その違いは意味不明に思えた。
∧∧
( ‥)あなたの方が
知識が多いのは
事実なのだけどね
それ、仕事に関係なかった
からね
( ‥)知っている事を
‐□ 仕事に役立てるように
なって、そうして
今の生活が
あるわけだけど
ともあれ、振り返るに、大学と高卒の給料に差をつける理由は、今でも正直、よく分からない。
大学受験という暗記問題を処理してきたこと、そうした課題に粘り強く取り組んできた事、そこに給料を払っているのだ、という説明もあったが
∧∧
( ‥)そういう価値が本当の意味で
出てくる人は
国家官僚になるのでは
ないですかね
( ‥)数十万文字の書類を読んで
‐□ まがいなりにもそれを
まとめることができる
それは何気ないことに
聞こえて
大変な能力だからな
そうでないと国家官僚なんか勤まらないだろう
実際、この能力を、政治家も、それを選んだ有権者たちもまったく欠如しているということを露呈したのが事業仕分けであった。資料を読む能力を持っていないくせに判断だけを下してドヤ顔である。
言い換えると、普通の大学生では、そこまで大層な能力はありませんよ、ということでもある。
もちろんこれは、大学生にそんな高い給料を払う必要があるのか? ということにもつながる。
事実、社会人になったら学生気分ではいられない、という言い様は良く言われる話だ。
これは一面では事実ではある。例えば、上の言い様をこう置き換えれば具体的になりやすい。
フリーになったら、もう会社員のような訳には行きませんよ? 給料が出ないって、それがどういう意味を持つのか分かってますか?
∧∧
(‥ )仕事をする、見返りをもらう
\‐ 労働という投資を行う
売り上げという利益を手にする
この作業は聞くとやるとでは
大違い
(‥ )学生気分ではいられない
そう脅かすのは
事実の一面ではある
だがしかし、どうもそれだけではない。ようするに組織に入ってきた新人を脅かして、自分が上位であることを見せつける行為でしかない場合が多々ある。マウンティングとか呼ばれるものかもしれないし、ギャングが新入りをリンチするイニシエーション(通過儀礼)なのかもしれないが、まあ、同じようなものだ。
∧∧
( ‥)大卒には慣例で金を
多めに払うけども
お前より俺がえらいを
見せつけたい
(‥ )日本の企業って結局は
チンピラのあつまりだろ?
そんな揶揄が出るのは
まあ、当然なのだよな
考えてみればである、これまでの日本は専門職やスペシャリストや技術者なんていらなかった世界なのだ。だって、何の才能もないただの人間が、ただ真面目に働けば良いだけの世界だったのだから。そんな世界はチンピラ集団で充分なのである。
そして、この世界において大学院生に必要性がないのは当然。チンピラは大学院生を雇ったりはしない。
∧∧
(‥ )ある意味ではそれが
\‐ 本来あるべき世界の有様で
あったのだと。
(‥ )問題はさ、今の世界には
科学技術がある
そこなんだよな
チンピラ集団は機関銃までは作れるが、核兵器は作れない。
いや、核兵器はもはや古い技術であるし、あれは政治的な兵器で使えるようなものではない。それを考えると
∧∧
( ‥)例えば火薬を抜本的に
改良した集団が現れたら
どうなってしまうか?
( ‥)火薬ってさ、基本は
‐□ 100年以上変って
いないんだってな
だが、変えてしまったらどうなるか? 同体積、同重量でより大きな爆発力を実現する。途端に銃の射程は伸びて、あるいは軽量化されて、
∧∧
( ‥)機関銃を持ったチンピラ集団は
圧倒されてしまうだろうと
(‥ )でさ、そういう新型火薬の
発明には
スーパーコンピューター
とかを使う必要が
あるって言うのだよね
昔はチンピラで良かった。板金鎧で華麗に身を固めて白馬の騎士をきどっていれば良かったはずなのだ。
∧∧
( ‥)だがもはやそれでは
敵に敗北を喫するだろう
( ‥)大卒も高卒も意味なく
‐□ より専門職の人間を
支える
それだけのために
その他大勢が
労働する世界
それが未来ってこと
なのだろうな
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