自己紹介

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2014年5月31日土曜日

アーティストは24時間仕事をしている

 
 ∧∧
(‥ )残業代が出ないアーティストは
\‐  しかし高い付加価値を生み出す
    竹中平蔵さん、
    そういうことを言った事に
    なっているみたいですけど
 
  (‥ )アーティストは
      遊んでいる最中でも
      金になるアイデアを
      ひらめくものだ
 
 つまり、話が逆だと言える。
 
 残業代が出なくても高い付加価値を生み出す、のではなく
 
 24時間仕事のことしか考えていないから、遊んでいる時間も結果的に時給を生み出しているし、だから付加価値を生み出しているように見える。それだけのことなんだろう。
 
 ∧∧
( ‥)つまり、竹中平蔵さんが
    上記のような事を事実として
    言った場合、
    主張は間違っていると?
 
  (‥ )いや、実は恐ろしい事に
      正論になってしまって
      いるかもしれない
 
 要するに先の言い様は、こういう主張だと解釈することが可能。
 
 給料を会社に依存している以上、会社員は24時間、仕事のことを考えるべきであり、絶えず付加価値を生み出すべきである。
 
 ∧∧
(‥ )めちゃくちゃだね
\‐
 
  (‥ )めちゃくちゃではあるな
      だが、これを実現しないと
      会社が成立しない場合
      会社は正社員にそれを
      要求してくるぞ
 
 この要求は正論ではある。論が正しいのならそれはいかなる暴論でも正論だ。ただ、正論でもそれがめちゃくちゃなのは、普通の人間にはこんなこと出来ないからだ。
 
 ∧∧
(‥ )24時間仕事のことを
\‐   考える、
     それは異常な人間の
     異常な精神状態だよね
 
  (‥ )そのうえさらに
      高い儲けを出す
      これはもう尋常な
      事例ではないね
 
 こんな特殊な事例で一般を語るのは間違いだろう。
 
 ∧∧
(‥ )本当は、24時間仕事の事を
\‐  考えているアーティストには
    高い報酬を払うべき
    報酬を値切ってはいけない
    一方、一般人に
    アーティストを要求するのは
    無理だから
    その要求は非現実的だ
    それだけの話だよね
  
  (‥ )しかし困った事に社長とか
      経営者はな
      自分自身が24時間仕事の
      ことを考えているから
      自分の仕様を無批判に
      適用しちゃうみたいだよね
 
 だからアーティストには金を払わないし、社員には24時間残業を要求する。こういうことが普通に起こるらしい。
  
 ∧∧
( ‥)それでも正論ではあると?
 
  (‥ )正論とは
     そういうものだろ?
 
 正論とは自己完結した閉じた論理にすぎない。もちろん、そんなものがうまく動作するわけがない。俺のプログラムにバグは無い、そう言っているようなもので、正論は現実世界において機能しない。
 
 ∧∧
(‥ )とはいえしかし
\‐  正論には動機がある
 
  (‥ )金にまつわる動機は
      漫画の表現を
      規制しようとか
      そういう暴論よりは
      まともなんでな
      呑む必要はないけども
      動機を聞くぐらいは
      してやっても良いかもね
      
 これはhilihiliのhilihili: 残業代ゼロ時代の続き
 
 
 

残業代ゼロ時代

 
 ∧∧
(‥ )アーティストは残業代ゼロ
\‐  この発言で竹中平蔵さんが
    色々と反発を買っていると
 
  (‥ )アーティストは
      働いている時間どころか
      遊んでいる時間さえも
      金を生み出す可能性が
      あるから、
      残業代がゼロというのは
      正確な言い様ではないと
      思うけども

 
 まあそれに、今や周知のようにメディアの報道はいい加減だし、以上のような、たったひとつの編集された文章に基づいて何か言うのは危険だ。とはいえこれ、見方や解釈よっては結構、洒落にならない話であるし、言われたこちらの自業自得だとも言える。
 
 ∧∧
( ‥)このたわ言めいた話が
    まったくの正論になって
    しまう場合がありますよ、と
 
  ( ‥)アーティストは
    ‐□ 残業代がゼロ
      これを、
      自活している
      アーティストに対して
      正社員は会社に
      保護されているから
      会社に負担をかけている
      だから残業代を無くすべし
      そういう意味だと
      受け取った場合
      これに反論するのは
      難しい

 
 いや、反論自体は簡単なのだ。単純にバイトのことを考えれば良い。

 17:00で終わるのはずのバイト。しかし、理由があって19:00まで仕事してくれないか。会社がそれをバイトに頼む時、金の支払いが無ければバイトは損をするだけだ。
 
 ∧∧
(‥ )お金の支払いを受けてさえも
\‐  損になる場合もあるよね
    長時間労働は疲労を
    蓄積させる
    その分の支払いがあっても
    この状態が長く続けば
    結局はお金では補填できない
    損が生じる場合がある
 
  (‥ )だから短期バイトに
      やってもらうのだ
      こういうのは話が
      簡単だよね
      問題は正社員だな
 
 正社員には手取りというものがある。働く際に、あるいは生活する際に生じる手続きを代行した会社が、本来の給料からその分の経費を引いているからだ。引かれたものが手取りである。
 
 さらに、本来、会社の収入は不安定なはずなのに、会社員は給料も一定である。もともとは変動する収入を、会社がならしてあげているのだ。
 
 正社員は本来の作業を会社に代行してもらっており、本来の変動も緩衝してもらっている。
 
 ∧∧
( ‥)つまり会社員は会社にとって
    大きな負担である
 
  (‥ )まあ、だからこそ
      会社は社員に
      過剰とも言える
      見返りを求める
 
 しかし、それゆえに人件費は高くなる。待て! この給料が高い?? もらう方からすれば文句噴出だが、しかし、払う方からすれば青色吐息なのだ。首切りが有効なのはそれを反映している。あるいは、会社は作業を外注し、あるいは部門を子会社化する。社員という、維持費が高くつくものを切り離し、”自分たち自身で自活させること”で負担を減らすのだ。かように人件費とは高いものである。
 
 ∧∧
(‥ )ようするに社会は
\‐  正社員を減らす事に
    ひたすら邁進してきた
    そういうことだよね
 
  (‥ )実はな、これ自体は
      正社員自身も含めて
      みんなが推進してきた
      ことなんだよね

 公務員の金は無駄だ、あいつらの給料を下げろ! そうすれば税金は低くなるはずだ
 
 そういう声は多い。
 
 安くて良いものが欲しい。
 
 こういう願いは物づくりをまったく理解していない無知の産物でもあるが、こうした願いの結果は、産業を国外へ移してしまうか、あるいはバイトの大規模な活用、非正規雇用の拡大、子会社化を推進させる。
 
 あるいはそもそも、正社員自身が言ってはならぬことを言ってしまうのである。
 
 例えば、彼ら自身が技術者などに言ってしまうのだ
 
 好きな事をしているのだから給料低くても良いでしょう?
 
 ∧∧
(‥ )これって言い換えると
\‐  正社員の給料は我慢代ですよ
    という自己申告なんだよね
 
  (‥ )間抜けな経営者が
      これを言うのはともかく
      正社員がこれを
      言ってしまうのは
      極めて恐ろしい話でな
 
 僕たち正社員の給料は我慢代です。そう自己申告した以上、より我慢して会社に貢献するのは当然。それは義務だ。
 
 公務員、非正規雇用、技術者、そうやって次々に他人の給料を下げてきた。そうである以上、正社員だけが無傷のわけがない。これらの給料引き下げが完了したからには、次は正社員の番になる。これも当然。だって、そもそもここが一番多いのだから、ここに手を付けないはずがない。むしろここが本丸である。

 
 ∧∧
( ‥)そんな時に出てきた発言
    アーティストは
    残業代がゼロだよ
 
  (‥ )こういう話が出てくるのは
      この局面としては
      当たり前だよね
 
 それに以上で申し述べたように、正社員自らが言ってしまうのだ。あなたたち技術者や自営業者は好きな事をやっているのだから、給料は低くても良いでしょう、と。つまりひるがえれば、自分の給料は我慢代であると。後はそこに労働の尊さと仕事ができる喜びを持ってくれば良い。そうすれば、会社は今の負担のまま、より多くの貢献と奉仕を正社員に要求できる。給料が我慢代である以上、それが当たり前である。この大前提において、残業代は払うべきものではない、とは当然の結論ではないか。
 
 ∧∧
(‥ )というかすでにしてるよね
\‐
 
  (‥ )これは全体的な流れ
      なのだ
      阻止しなければ
      いけないが
      阻止できる理由がない
 
 確かにこれは阻止しなければならぬ。正社員がうんぬんの問題ではない。給料の低下は生活の低下であり、子育てができないことを示す。つまるところこれは、日本人という集団が存続できるか? という問題そのものだ。経営者が会社の存続しか考えないのは当然だが、このままでは、国滅びて会社あり、ということになってしまう。
 
 ∧∧
( ‥)あなたとしては
    そりゃ困りますと
 
  ( ‥)本を作るって
    ‐□ そういうことさ
 
 次世代がいないとすべてが雲散霧消してしまうがゆえ。

 
 とはいえ、しかし、どうすれば良いのか分からない。
 



     

2014年5月30日金曜日

輝けウミホタル(*補足:実は夜光虫らしい)

 
 *20140601 22:40追記:以下でウミホタルと書いていた発光生物、実は夜光虫らしい。訂正が必要なのだけども、過去の記録は過去の記録として、そのまま以下の通り保存
 
 **20140606追記:採集した夜光虫をスケッチして、夜光虫のコンテンツを作ったのでこちらにリンク=>Untitled Document
 
 
 
 昨晩は何となく海へいったのであった
 
 ∧∧
(‥ )無計画だから
\‐   めちゃくちゃですよ
 
  (‥ )あー、まーそうだね
 
 空は残念ながらあまり良い状況ではなかった。昼間は暑く、夜はむしろ寒くなるこの季節。たちまち猛烈な湿気がやってきて、望遠鏡は始終。夜露をぬぐわなければいけないし、天の川こそ見えたが、空はすっかりかすみ模様。
 
 しかし、その一方で、海岸についた時に気がついた
 
   ちかちか光ってるよ
 ∧∧ 漁船の光だけじゃないね
( ‥)
 ‐( ‥)んー? 発光生物かな
     なんか車から眺める
     海が少し明るいから
     おかしいと思ったのだが
 
 
 どうもウミホタルの仕業らしい。波打ち際まで近づくと、ちかちか光る水際。そして波が打ち寄せると、這い寄せる波はなにかの生き物であるかのごとく、青白くぼんやりと輝き、そして砕けた。
 
 ∧∧
(‥ )写真には写らないね
 □‐
 
  (‥ )さすがにポケットサイズの
      デジカメじゃ無理か
 
 とはいえ、色々と楽しい夜であった。潮溜まりに取り残されたウミホタルたちがいるらしく、潮溜まりに近づくと、あちこちがちかちかちか、と輝くのである。どうやら、こちらの接近に驚いた動物(フナムシやカニかもしれない)が、動くと、その機械的刺激に応じてウミホタルたちが発光するのである。風に反応しているらしい時もあった
 
 指を水にいれて動かすと、それに応じて周囲のウミホタルたちが輝く
 
 *注:冒頭に追記した通り、実際には夜光虫だったらしい
 
 ∧∧
(‥ )わー、動きに沿って
 ‐  青白い光が波になりますね
 
  (‥ )すばらしいね
 
 驚いた魚が猛烈な速度で泳いでいるらしい。少し深い潮溜まりを覗くと、時に、流星のように、あるいはロケット花火のように水中を青い白い光が駆け抜けた。

 画像はさすがに無理だが、一部の水たまりでは妙にウミホタルが多くいたらしく、これは、撮影中に刺激を与え続けることで、光を撮影することが出来た。














 闇夜で見ると、ここまでは青くないし、もっとちかちかと光る粒子の集合だけども、まあ、こんな感じである。しかし、このきれいな光景も、灯りで照らしてみれば、実際にはなんのへんてつもない水たまりでしかない。












ウミホタル自体はごく小さな動物で、通常の状態では眼につくような存在ではないのだ。集めてみると、半透明のピンクがかった魚の卵のような有様になる。
 
 *実は翌朝になって覗いてみると潮溜まりの表面には赤いものが漂っていて、夜明けの中、触れるとびりびりっという感じで青い色が走った。今にして思えば、潮溜まりで増殖した夜光虫。つまり赤潮なんだろう。標本にできなかったのは考えてみれば当然である。
 
 **それにこんな小さな潮溜まりに肉食動物であるウミホタルが無数にいるのもおかしな話なのだ。
 
 
   標本にするのには
 ∧∧ 失敗したけども
(‥ )
 ‐( ‥)まあ、また今度の機会に
     挑戦するさ
 
 朝のラッシュを避けて、海岸でしばらく時間を過ごしてから帰宅。


 
 *2014.06.01追記:以下へ続く=>hilihiliのhilihili: ウミホタル改め、30日の赤潮



 

正論輸出主義者

 
  海から帰宅ー
 ∧∧
( ‥)
 ‐( - -)いやもう、失敗の
      連続で疲れましたよ
 
 まあ、その話はまた後にして
 
 正論を言う人は、絶頂にやばい奴だろう
 
 ∧∧
( ‥)例えば基本的な制限で
    ざっくりと論を語る
 
  (‥ )まあ、そういう場合の
      正論はまっとうだろうな
 
 人間、食わねば死ぬのです。銭ですよ、銭。仕事のやりがい? 労働の尊さ? 何、たわごとを言っているんですか? 
 
 ∧∧
(‥ )でもこういうのじゃない
\‐  正論もありますよね
 
  (‥ )論が正しいから
      正論だ
      だから言う事を聞け
      みたいなね
 
 これ、いわゆるあれだよね、 

 俺のプログラムにバグはない、みたいなもんだよな。
 
 ∧∧
( ‥)たとえそれ自身の中に
    誤作動の要因がないとしても
    外部に拡張したら
    さてどうなるか
 
  ( ‥)論の正しさに
    ‐□ こだわる人間に
      痛い奴が多いのは道理よ

 
 自分の中で完結したものを、あろうことか無邪気にも、外部に無条件で輸出しようとする。
 
 
 

2014年5月29日木曜日

高卒、大卒、そして未来

 
  ( ‥)考えている暇は
    ‐□ ないのだが
      考えざるをえないなあ
 
 ∧∧
( ‥)まあ、そりゃそうでしょうね
 
 さて
 
 大学生しか採用しないのに、高度技術を持っている大学院生は採用しづらいと人は言う。
 
 ∧∧
(‥ )なぜでしょうね?
\‐
 
  (‥ )それがよく分からんのよ
 
 20年以上前、ほんの6ヶ月だけいた就職先の会社。結構、良い仲になった元ヤンキー。高卒上がりの彼と、一応、大学出である自分の給料との間に違いがあるのに気づいた時、その違いは意味不明に思えた。
 
 ∧∧
( ‥)あなたの方が
    知識が多いのは
    事実なのだけどね
    それ、仕事に関係なかった
    からね
 
  ( ‥)知っている事を
    ‐□ 仕事に役立てるように
      なって、そうして
      今の生活が
      あるわけだけど
 
 ともあれ、振り返るに、大学と高卒の給料に差をつける理由は、今でも正直、よく分からない。
 
 大学受験という暗記問題を処理してきたこと、そうした課題に粘り強く取り組んできた事、そこに給料を払っているのだ、という説明もあったが
 
 ∧∧
( ‥)そういう価値が本当の意味で
    出てくる人は
    国家官僚になるのでは
    ないですかね
 
  ( ‥)数十万文字の書類を読んで
    ‐□ まがいなりにもそれを
      まとめることができる
      それは何気ないことに
      聞こえて
      大変な能力だからな
 
 そうでないと国家官僚なんか勤まらないだろう
 
 実際、この能力を、政治家も、それを選んだ有権者たちもまったく欠如しているということを露呈したのが事業仕分けであった。資料を読む能力を持っていないくせに判断だけを下してドヤ顔である。
 
 言い換えると、普通の大学生では、そこまで大層な能力はありませんよ、ということでもある。
 
 もちろんこれは、大学生にそんな高い給料を払う必要があるのか? ということにもつながる。
 
 事実、社会人になったら学生気分ではいられない、という言い様は良く言われる話だ。
 
 これは一面では事実ではある。例えば、上の言い様をこう置き換えれば具体的になりやすい。
 
 フリーになったら、もう会社員のような訳には行きませんよ? 給料が出ないって、それがどういう意味を持つのか分かってますか?
 
 ∧∧
(‥ )仕事をする、見返りをもらう
\‐  労働という投資を行う
    売り上げという利益を手にする
    この作業は聞くとやるとでは
    大違い
 
  (‥ )学生気分ではいられない
      そう脅かすのは
      事実の一面ではある
 
 
 だがしかし、どうもそれだけではない。ようするに組織に入ってきた新人を脅かして、自分が上位であることを見せつける行為でしかない場合が多々ある。マウンティングとか呼ばれるものかもしれないし、ギャングが新入りをリンチするイニシエーション(通過儀礼)なのかもしれないが、まあ、同じようなものだ。
 
 ∧∧
( ‥)大卒には慣例で金を
    多めに払うけども
    お前より俺がえらいを
    見せつけたい
 
  (‥ )日本の企業って結局は
      チンピラのあつまりだろ?
      そんな揶揄が出るのは
      まあ、当然なのだよな
 
 考えてみればである、これまでの日本は専門職やスペシャリストや技術者なんていらなかった世界なのだ。だって、何の才能もないただの人間が、ただ真面目に働けば良いだけの世界だったのだから。そんな世界はチンピラ集団で充分なのである。
 
 そして、この世界において大学院生に必要性がないのは当然。チンピラは大学院生を雇ったりはしない。
 
 ∧∧
(‥ )ある意味ではそれが
\‐  本来あるべき世界の有様で
    あったのだと。
 
  (‥ )問題はさ、今の世界には
      科学技術がある
      そこなんだよな
 
 チンピラ集団は機関銃までは作れるが、核兵器は作れない。
 
 いや、核兵器はもはや古い技術であるし、あれは政治的な兵器で使えるようなものではない。それを考えると
 
 ∧∧
( ‥)例えば火薬を抜本的に
    改良した集団が現れたら
    どうなってしまうか?
 
  ( ‥)火薬ってさ、基本は
    ‐□ 100年以上変って
      いないんだってな
 
 だが、変えてしまったらどうなるか? 同体積、同重量でより大きな爆発力を実現する。途端に銃の射程は伸びて、あるいは軽量化されて、
 
 ∧∧
( ‥)機関銃を持ったチンピラ集団は
    圧倒されてしまうだろうと
 
  (‥ )でさ、そういう新型火薬の
      発明には
      スーパーコンピューター
      とかを使う必要が
      あるって言うのだよね
 
 昔はチンピラで良かった。板金鎧で華麗に身を固めて白馬の騎士をきどっていれば良かったはずなのだ。
 
 ∧∧
( ‥)だがもはやそれでは
    敵に敗北を喫するだろう
    
   ( ‥)大卒も高卒も意味なく
     ‐□ より専門職の人間を
       支える
       それだけのために
       その他大勢が
       労働する世界
       それが未来ってこと
       なのだろうな
 
 

2014年5月28日水曜日

夜が明ける前の話

 
 これは夜が明ける前の話
 
 まもなく朝がくる時刻、丘のベンチで夜を眺めていると、ぎゃあ ぎゃあ と声がした
 
 ∧∧ フクロウさんだね
(‥ )
 ‐( ‥)未だに信じがたいけど
      赤ん坊のような声でも
      鳴くというからなあ
 
 ぎゃあ、ぎゃあ、という声は夜の森を移動して、間もなく、その方角から
 
 ホウ ホウ ホロッホ ホウ ホウ
 
 の声が聞こえ始めた
 
 ∧∧ 同じフクロウさんかな?
( ‥)
 ‐( ‥)そう思えるよねえ
      やっぱ同じ鳥が
      こんなに違う声で
      鳴くってことなのか
 
 ぎゃあ、という声は振り絞るような感じだ。全身の筋肉を使うように聞こえる。
 
 それに対してもっとありきたりなホウ、ホウは喉などを振るわせ、反響させる声に聞こえる
 
 なぜどうして、あんなに違う声で鳴くのか、どういう意味があるのか、それはまったく分からない。
 
 これは夜が明ける前の話
 
 
 
 
    

2014年5月27日火曜日

労力を惜しむと事態がずるっと動き出す

 
 ∧∧
(‥ )中国とベトナムが
\‐  小競り合いを始めてるけど
    アメリカは打つ手無し
    というか、
    やる気がナッシング?
 
  (‥ )アメリカって
      日本を武装解除した後
      ソ連の脅威に遅まきながら
      気がついて
      今度は慌てて自衛隊を
      作らせた国だろ?
      根本的に
      能天気馬鹿な国だし
      泥縄国家なんだよな

 
 そこから考えると、多分、手遅れになってから慌てて行動を始めるんだろう。
 
 ∧∧
( ‥)でも体力があるから
    それでも良かったわけ
    だよね
 
  ( ‥)馬鹿か賢いかは
    ‐□ 実は重要じゃない
      試行錯誤できる素早さ
      反復できる体力こそが
      重要だってことだよね
 
 つまり、体力さえあれば、能天気馬鹿でも問題ないってことである。賢しい知識人には容易に受け入れがたい世界観ではあるが、実態を見る限りはそうだろう。
 
 とはいえ、さすがのアメリカもちょっと体力が落ちている昨今。慌てて対応し始めても、なんかおかしなことを始めて、ますます体力を落としていくのだろう。世界最強、圧倒的に強大だとは言えども、失敗はじょじょに効いてくる。なにより悪いことに、これはいわゆる負のスパイラルになっているのだから、状況の悪化は原理上、阻止出来ない。
 
 ∧∧
( ‥)それを考えるとオバマさんの
    やっていることは
    正しいことだとも言えるよね
 
  (‥ )体力が第一
      その視点から考えれば
      とにかく中間層を救済して
      国家と経済を立て直す
      これをするのは
      当然だよね
      彼のやっていることは
      確かに正しいのだ
 
 ただ単に、新しい雇用を幾ら生み出しても、それは中間層を立て直すような数と量になるわけがないのだから、正しい動機だけどもうまくいくわけがないし、それゆえにまったくもって無駄なんだけども。
 
 そして、今やしばしば言われるように、オバマ大統領がやるべき時に軍事行動をしなかったせいか、世界中のあちこちで火種が次々に拡大している真っ最中。シリアの毒ガス兵器使用の時に、攻撃しておけば、攻撃しておけば。そうすればこんなことには。
 
 最悪の場合、小さな軍事攻撃にかける予算をけちった結果、もっと大きな損をするはめになりかねない状況。平和を望むには軍事力が必要で、結局のところ平和とは戦争の一種でしかない。戦争に反対する人間は平和を作ることすらできない。そういうことなんだろう。

 
 ∧∧
(‥ )中国もなにしてるのか
\‐  よく分からないですよね
 
  (‥ )今しかない国だからなあ
      今は調子が良いから
      必要なものを遠慮なく
      欲しがって
      次々に手を出している
      でも、後のことは
      ぜんぜん考えていない
      ように見えるよね

 
 それに、今しかない、とは、この場、その場、しかない、ということでもある。
 
 ∧∧
( ‥)ということは、
    非常事態には俺知らね、と
    逃げる人も続出するし
    今だって、
    あの場に利益があると
    ”張った”人が率先して
    行動しているだけ
    かもしれない
 
  ( ‥)あんまり深い意図はないし
    ‐□ 深い意図がないから
      ふとしたはずみで
      問題が雲散霧消したり
      反対に一気に流れ出す
      ということも
      あるんだろうな
 
 ∧∧
(‥ )まあ、ろくでもない方向へ
\‐  流れ出すのでしょうけどね
 
  (‥ )エントロピーが増大する
      この宇宙では
      秩序を維持するには
      膨大な労力が必要だからね
      労力を惜しんだら
      事態がずるっと
      動き出すのは当然だよな
      そして概して悪い方向へ
      動くわけだね
 
 さてもさても
 
 ∧∧
( ‥)で? この状況と未来予測から
    あなたはどんな金儲けを
    しますか?
 
  (‥ )困ったね、何も思いつかん
 
 金儲けできてこその予言である。悪い未来を見据えた時に、どんな金儲けも思いつかないというのは、ちょっと問題だ。
 
  

ネトウヨって直接民主制の体現者でしょ

  
 ネットで煽動された結果がアラブの春であり、そして混乱です
 
 ∧∧
(‥ )どう思います?
\‐
 
  (‥ )すばらしい
      これが直接民主制という
      ものだね
 
 直接民主制を唯一無二と信じるままに、げろげろになって滅びさっていったギリシャポリスの有様が、よく分かるような話じゃないか。
 
 言い換えるならば、賢しい知識人の皆様の言い様から考えるに、ネトウヨとは、真なる民主主義の体現者、直接民主制に他ならぬ。
 
 ∧∧
( ‥)プラトンさんは
    直接民主制を唾棄したよね
 
  ( ‥)そりゃあそうだろうな
    ‐□ 戦争には勝ったのに
      嵐で損害を出したという
      理由で民衆は
      将軍たちを処刑した
      それに反対した師匠の
      ソクラテスもまた
      処刑の運命を辿る
      わけでね

 
 プラトンが民主主義を否定したことも、階級制度によるプロの軍人と訓練された政治家に統治された国家を夢想したのも当然なんだろう。彼が直接民主制を賛美する理由など欠片も無い。
 
 そのプラトンはイデアを考えだした。この世界はイデアのまがいもの、劣化物であり、真なるものが別世界に存在する、そういう考え方だと言えば良いか。
 
 頭でっかちの知識人の典型的な例がここにある。いわゆるネトウヨと対照的だとも言えるし、大衆をネトウヨと罵倒する知識人は現代のプラトンだとも言える。そうではないか?
 
 ∧∧
(‥ )ネトウヨを嫌う人も
\‐  理想の原型が
    どこかにあって
    それを現世で実現したいと
    考えるみたいね
 
  (‥ )まるでプラトンが
      現実を憎み、
      大衆を憎み、
      人々を愚かと軽蔑し
      出来もしない理想論を
      実現出来ると思い込んだ
      みたいにな
 
 たしかに、ある意味でプラトンの夢は実現するのである。はるか地中海の西方からやってきた新たな侵略者ローマは、階級制度とプロの軍人とプロの政治家に統治された国家であった。
 
 ∧∧
( ‥)でも、ローマが
    あなたの理想でしょ?
    と言われたら
    プラトンさん、
    怒っただろうね
 
  ( ‥)ローマ人は野蛮人だし
    ‐□ プラトンが人間完成の
      道とみなした数学には
      興味を示さないし
      ローマの政治ときたら
      これが汚職だらけの
      ろくでもない世界でね
 
 だが、そのローマが直接民主制も、それを軽蔑した知識人もことごとく屈服させて、そして長い統治の歴史を刻むのであった。まあ、その、なんだ、理想は理想でしかなく、現実が現実だってことなのだ。汚職があろうが、数学を知らなかろうが、それが現実の振る舞いであった。
 
 考えてみればそうなのである。例えば若者を徴兵制で鍛えよう! とほざく老人だって、そのために税金を使われたら、途端に渋面を作って叫び声も小さくなるはずだ。理想は現実の前に挫折する。これ当然。
 
 ∧∧
(‥ )徴兵って簡単に言うけど
\‐  お金かかるよねえ
 
  (‥ )働ける若者を軍隊へ
      入れちゃうわけだからね
      それだけじゃない
      彼らを税金で
      養わなければならん
      食費、ガス光熱費、電気代
      施設の維持費、
      衣服や布団、さらには
      訓練に必要な施設と装備
      一体全体、
      幾らかかることやら
 
 現実の前に、理想はもろくも屈服する。
 
 そして煽動されて現実の前に屈服した、というのなら、それは別にアラブの春に限った事ではないんだろう。マスコミに煽動されるようにして、漢字だ、ラーメンの値段だと、どうでも良いような言いがかりで政権交代させたあげくの顛末は、今や誰もが知るところである。
 
 あれは大衆自身の煽動的な動きではなく、知識人の煽動ではあった。知識人にはプランがあった。ごく単純な、これが理想の社会だ、という計画。というか、思い込みだ。彼らは自分たちの思い込みを素朴に追求しただけにすぎぬのだろう。知識人なら賢く緻密な計画があるだろうと思ってはいけない。彼らは惰性で生きて同じルーチンワークをするだけの、ただのおっさんでしかないのだ。そして理想は挫折する。当たり前だが、結果は無惨なものだった。
 
 ∧∧
(‥ )そういえばプラトンさんも
\‐  シチリアの王様を
    感化しようとして
    失敗したんだよね
 
  (‥ )扇動的な大衆を
      軽蔑する人が
      煽動に失敗して挫折する
      なかなかね
      ありがちだけども
      おもろい人生よな
 
 これが大哲学者のやったことだと言うのだから呆れてしまう話だ。いやむしろ、これこそが歴史上最大の中二病患者であったプラトンの面目躍如というところかもしれぬ。

 
 ∧∧
( ‥)煽動されるものこそ
    民主主義
    理想に燃えてそれを
    軽蔑するのは非現実的な
    夢想家で
    しかしその夢想家も
    現実の前に屈服する
    勝利するのはどちらでも
    無い人たちですよ、と
 
  ( ‥)そしてあれよね
    ‐□ ネットでうごめく
      人々の情動を
      愚かと揶揄し
      ネトウヨというレッテルを
      張り付け、
      現実世界は僕の考えた
      理想のイデアに沿うべきだ
      そう考える
      賢しい人々が今もいる
      おもろいものよ
 
 昔も今も変らない。もちろん、結末も同じなのだ。そんな人生、全部無駄である。分かるかい? 全部、無駄に終わるのだ。一体全体、これを何度繰り返してきたことか。そのこと知らんわけでもあるまいに、なぜ分からないふりをする?
 
 
 
 *ところで、ネトウヨというカテゴリーはどうもあまりに広い概念で、雑すぎるのだけども
 
 ∧∧
( ‥)まあ、便宜的に
    使いましたよ、と
 
  ( ‥)知識人とか文化人ほど
    ‐□ こういう言葉を
      使いたがる
      彼らは自分たちを
      暗黒を照らす松明だと
      思い込んでおるが
      それゆえにだな
      光を記述するには
      まず闇から
      追跡するべきなのだ
 
 これは闇である! そう唾棄する人の言葉は、その人自身を示している。ネトウヨなどという影も闇も、実際には存在なんかしない。まずあるのは闇ではない。これは、これなる闇である、そう叫ぶ人の認識、それこそが先にある。
 
 光があれば影が伸びる。我は松明なり、そう自負する人がいれば彼が指摘した闇を追えば良い。その影は必ずその人の認識の足下へと続く。ゆえに彼ら自身の内面を知る手がかりとなるだろう。
 
 
 
 

2014年5月26日月曜日

月齢21と22 現実と理想と欠け方のずれ

 

 2013年8月29日の月齢21.9=>Untitled Document
 
 2014年5月22日の月齢22.5=>Untitled Document
 
 ∧∧
(‥ )まったく同じだね
\‐
 
  (‥ )月齢で言うと半日
      違っているのだけどね
      欠け具合がまったく
      同じなんだよな
 
 二つのスケッチは元の絵の大きさも違えば、地形の強調具合も違っているけども、結局のところ同じ場面を描いたものだ。ただし、月齢だけが違う。
 
 確かに月の運行は非常に複雑で、月齢が同じでも欠け具合が同じとは限らないし、欠け具合が同じでも同じ月齢とは限らない。
 
 ∧∧
( ‥)それにしてもこんなに
    ずれるものですか
 
  ( ‥)でも、記述ミスとかじゃ
    ‐□ ないのだよな
      確かに理想的な月の運行と
      現実の月の運行は
      相当なずれが
      出てくるものだいうけど
      これだけずれると
      ぎょっとするよねえ

 
 理想的な月の運行と現実の月の運行は角度にして6度あまり。運行の時間に換算すると半日近いずれが出てくるというけども、じゃあ、今見ているこの”欠け方”のずれは、具体的にそれに由来するの? 何に由来するの? と言われると困るのである。
 
  
 
 

この丸っこい石は一体どこから来た物か?

 
 一部界隈で盛り上がっていた、火星に卵があった、という話
 
 マーズローバー・キュリオシティーによって撮影された、NASAの元画像はこちら=>Raw Images - Mars Science Laboratory

 =>0631MR0026100100401722E01_DXXX.jpg 1,344×1,200 ピクセル

 ∧∧
(‥ )ああ、中央やや上に
\‐  ころんと立っている奴ですね
    石なのは分かるけど
    なんか唐突ですね
 
  (‥ )場違いに丸いよね
      石なのは良いけど
      どっから来たのかな?
 
 確かによく見ると、この卵形の石らしきものの右上や、あるいは右の延長線やや下には、やはり少し丸みを帯びた石が転がっているのが分かるけども
 
 ∧∧
( ‥)でも周辺の普通の岩は
    ざらざらで扁平ですよ
 
 同じ場面をもう少し広く見た画像=>Raw Images - Mars Science Laboratory
 
  ( ‥)周囲の岩は、層状の
    ‐□ 構造が見えるから
      堆積岩みたいだよね
 
 この2014-05-16 09:32:15 UTCなんかはクロスラミナとか、そう呼ばれるものっぽく見える
=>Raw Images - Mars Science Laboratory

=>0631MR0026080320401662E01_DXXX.jpg 1,344×1,200 ピクセル

 ∧∧
( ‥)クロスラミナ
    あるいはクロスベッド
    流れのある場所で堆積した
    土砂が作る構造だよね
 
  ( ‥)必ずしも水の流れとは
    ‐□ 限らずに、砂丘でも
      出来る構造だけども
 
 場所は違うけどもこれ以前にNASAが公開している画像では、こんな見事なものもある

 =>Images - Mars Science Laboratory
 
 解説によると、粒子の粗さから考えてこの堆積を作った流れは風ではない(ようするに水の流れが作った構造だ)という見解が示されている。
 
 とはいえ、しかし、考えてみればますます奇妙な話だ。水や風の流れは運搬する粒子をある程度、均一なものにしてしまう。周辺の岩石やそれを構成する粒子に対して、場違いに大きな丸い河原の石みたいなものを運んだりはしないだろう。
 
 するとあの石は一体全体、どこから来たのだ? という不思議。
 
 ∧∧
(‥ )火星では隕石衝突も
\‐  地質の大きな要素だから
    隕石衝突による岩石の
    運搬もありうるのですけどね
 
 例えばNASAの解説による、この例=>Images - Mars Science Laboratory
 
 *石Cが周辺の岩石に対して場違いなのは、多分、隕石衝突で掘削されて運ばれてきたからだろう、としている

  (‥ )でも、吹っ飛ばされた
      石なら丸くないよね
      それこそ石Cのようにね
 
 
 さてもさても、あの卵みたいに丸っこい石は一体どこから来たものか?
 
 
 *追記
 
 ∧∧
( ‥)丸く摩耗するってことは
    均一な構造だって
    ことだよね
 
  ( ‥)でも周辺は層状に
    ‐□ 堆積した構造の石
      なのだよな
      色は似ているから
      近隣の岩石だとしても
      地層の由来は
      別だと考えた方が
      良さげだよね
 
 石が自然条件でどこか別の場所から移動する。隕石衝突も水も風も駄目だとすると、他にある運搬と言えば、高いところから転がり落ちてきた、だけども
 
 ∧∧
(‥ )一応、周辺にそういう
\‐  高い場所があるみたいだけど
 
 =>Raw Images - Mars Science Laboratory
 
  (‥ )雄大な光景だよなあ
      確かに中央、やや右側に
      丸っこい石が
      写っていたりするけど
      実際のところ
      どうなんだろうね

 


泥縄は必要だけども、自慢したり満足したりすることではないよな

 
 時は金なり、時間は有限であり、情報の価値は同じではない。つまり、ライバルを出し抜くには大量の情報から有意義な知識を得なければならない。それゆえ、限られた時間内に、大量の資料に素早く眼を通すことが必要だ。
 
 まず作業仮説を組み立てる。仮説は物事の理解の枠組みで、何を探すべきかを教えてくれる。その理解に沿って、視線の動かす先に次々に現れる文字、何百、何千、何万、そうした文字の中から、これだ! というものを探し当てる。これであれば一冊の本を読み終えるのに1時間もかからず、内容も把握できる。
 
 このように作業仮説に沿って必要な情報を本の中から探し出し、探した情報を付け加えることで第一の作業仮説をアップグレードし、それに基づいてさらに次の情報を探していく。そうして理解を完成させる。大量の本と資料からすべての内容を適切に把握し、素早く説得力のあるプレゼンへと完成させる必須の方法だ。
 
 ∧∧
( ‥)などと大袈裟に言って
    おりますが
    これ、
    資料にざっと眼を通しました
    それだけの話だよね
 
  ( ‥)止むに止まれず
    ‐□ こういう作業をする時が
      実際にあるけどもさ
      必要だけども基本的に
      馬鹿作業なんだよな
      馬鹿って言い方が
      抽象的だというのなら
      こんなもの泥縄であり
      応急処置でしかないんだよ
 
 こういう作業を自慢する人は時々いるけども、いやあ、正直な話、とてもじゃないが自慢出来るようなものじゃないよねえ?
 
 それに自慢うんぬん以前に、これには致命的な問題がおそらくある。
 
 ∧∧
(‥ )人間が一回に処理出来る
\‐  情報や単語、知識の数って
    多分、基本的に
    全員がほぼ同じだよね
 
  (‥ )つまり時間あたりに
      処理出来る単語や
      知識の数には
      限界があるのだ
 
 当たり前の話なんだけども、それゆえにこそ、作業仮説とか自称するものが必要なんである。これが大事だ、これが大事じゃない、そういう”ふるい”に該当するものが無いと、資料に眼を通していてもこれが大事だ、必要だってことが分からない。大量の資料から”有意義な情報”を選別できない。
 
 言い換えれば、高速で選別作業するために発明した”ふるい”それが作業仮説なのだが...
 
 ∧∧
( ‥)その作業仮説が
    ただの思い込みだったら
    どうするんだい?
    という話
 
  (‥ )そうなるとさ
      大量のデータから
      自分の作業仮説と
      うまく整合する話だけを
      ひたすら
      かき集めることに
      なっちゃうんだよな
      有意義な情報とやらも
      それはただの自称にしか
      ならないわけだ
 
 これはデータからグラフを描いて仮説を検証する、という作業とは明らかに違うだろう。
 
 なんでかというと、グラフを描く時には、こっちの思い込みとは別個の基準、例えば最小二乗法とかが存在する。それゆえに思い込みや恣意的なデータが、”それは恣意的である”ときちんと表示されうる。もちろんこれは完全でも絶対でもないけども、人間の思い込みとグラフを描く基準が別個にある、というのはかなりな程度、安全装置になりうる。
 
 ∧∧
(‥ )でも最初のような
\‐  資料の高速読みだと
    作業仮説とデータの解釈は
    表裏一体、渾然一体
    なんだよね
 
  (‥ )めちゃくちゃ危険なことを
      やっているのだよな
 
 もちろん、そういう危険性を意識して、確認作業をすることは出来るけども。
 
 ∧∧
( ‥)いくらやっても
    根本的な問題点は
    そのままだからね
    根本的な解決には
    なりえないと
 
  ( ‥)なんかさあ、速読とか
    ‐□ 大データーとか
      そういう泥縄を
      無駄に熱心に
      自慢げに語る人は
      昔からいるけどさ
      たぶん、ものすごく
      やばいことを
      やっているんだよね
      だけど連中は
      その自覚が
      まるでないんだよな
 
 それを考えると、なんか腑に落ちることがある。ビジネスにおける先進性を熱心に吹聴する人々のやっていることや見解が、話を聞いてみれば結局のところぺらいのだ。そういう場面に遭遇することはないか?
 
 ∧∧
( ‥)大量のデータに眼を通して
    疲れた頭を休めながら
    満足しているけども
    結局は自分の思い込みを
    補強しているだけだった
    その結果がぺらさに
    つながるのかもしれない
 
  (‥ )すべては幻想かもしれない
      わけだよ
 
 選ばれしエリートを自称する人々が、実際には巨大な集団幻覚の中で泳ぎ回っている金魚でしかない可能性。そして、頑張ったから俺の人生は正しい、そういう無意味な思い込みにしがみついている普通のおっさんたちと、実は何一つとして変っていないのではないか、という懸念。
 
 
 

2014年5月25日日曜日

子供に言う割には偏食なのな

 
 好き嫌いせずに体に良いのだから食べなさい
 
  ( ‥)大人は子供にそう言うのに
    ‐□ 自分は好きな本だけを
      読んでおる
 
 ∧∧
( ‥)まあ、偏食であると
 
 
 こんな読書、頭に良いわけがない。
 
  
 
 
 
 
 

本を読む奴は信用できぬ

 
 自分にとって気持ちの良い本を読み、自分の手が届く本だけを次々に読んで分かったと信じ込む
 
 こんな有様で僕ちゃん読者家、ラノベを読んでる奴は現実逃避する読解力の無い劣等人種と笑うってか?
 
 
  ( ‥)俺は本を読む奴が
    ‐□ 大嫌いだよ
 
 ∧∧
( ‥)まあ、あなたはそうでしょう
 
 
 これはhilihiliのhilihili: ごめん、ちょっと理解できませんねの続き
 
 


 

ごめん、ちょっと理解できませんね

 
 なんとなしにチョウチンアンコウについて検索したら、
 
 ∧∧
(‥ )チョウチンアンコウの光る角
\‐  あれが進化で出来るとは
    思えない
    あれを作る突然変異が
    都合良く起こる可能性は
    確率的にありえない...
    そういう発言がね
    ネットにあってね
 
  (‥ )正気か?
 
 これは、驚きだ。チョウチンアンコウの角、あれは背びれの変形だ。類縁種ではもっと背びれしてるし、そもそも発光器もない。というか、アンコウ鍋のアンコウがそうなのだけども、食った事があるあれをどこへ失念したんだい??
 
 それに、頭部にまで背びれが進出した魚は何種類もいる。確かにその中から背びれを獲物の誘因に使うものは2回程度しか進化しなかったが、複数回起きたことは事実。さらにその中で発光器を発達させたものがいた。
 
 別におかしな話ではない。チョウチンアンコウの”光る角”の進化はかなりよく分かっている。そしてこの経路において、器官がそれぞれ役立っていたことは明らかだ。単に使用方法が変わっただけである。いきなり現れたわけでもないし、その証拠をアンコウ鍋として食っているではないか。それに発光器の構造も基本は単純だ。
 
 ∧∧
( ‥)発光器の光は
    海水中ならどこにでもいる
    発光バクテリアを使用
    発光の制御は筋肉収縮による
    機械的なものらしいですよね
    組織があれば筋肉も
    あるでしょうね
    背びれはそもそも動くし
 
  ( ‥)あれ、基本的には
    ‐□ 流用とローテクの集積
      なのだよな
 
 ああ、思えば、このことはこの前の本に書いたのだ。
 
 そもそもチョウチンアンコウの角を作る突然変異が都合良く起こるって理解がいかれている。絶望的にいかれているのだ。メンデル遺伝を全然理解していないし、中学、高校とかで学んだはずの基礎の基礎がまったく完全に身に付いていない証拠だ。
 
 *変異は隠されているだけで、我々の遺伝子にあらゆるものが大量に蓄積されている。それを示したのがメンデル遺伝である。 
 
 そして、器官は完成するまで機能しないし、適応的でないからそんな進化はありえないって発言に至っては魚類を見た事が無いことを示している。
 
 これは頭がいかれているとしか思えないし、あまりにも物を知らなさすぎる。一体全体、学校で何を学んだのか? 一体全体、何をこれまで見てきたのか? 一体、何を読んできたのか? これまでの人生も経験も知識も、どれも何一つとしてまったく全然、壊滅的に役に立っていないじゃないか。
 
 これはさながら、ボトルシップを見て、瓶よりも大きな船が入っているからには、まず船を作ってから熱いガラスを吹いて瓶を作って入れたに違いない。だが船は熱に耐えられる素材ではない。だとしたらこれは人間の技ではない! と言うに等しい。
 
 ああ、そういえば、この前に出した本を評して曰く、分岐図とかの解説とか、ささいで細かな形質の列挙が退屈だ、と書いてる奴がいたけども、
 
 いやだからさ、分岐図はこういうことを理解させるためのグラフなのだ。それ、分からんか?

 *以下はアンコウ類の簡略化された分岐図 分岐図とは、ようするに系統樹を表示できるグラフのこと。








 **分岐図を見れば分かるように、アンコウ鍋にされるキアンコウでは、より背びれしていた突起が、派生的なチョウチンアンコウ類になると、特殊化して発光器や、光を誘導する器官など、様々なオプションがつくようになる。そして背びれが必要な器官であることも、まだ背びれしている突起も有益であったことも、それは明らかだろう。進化とはこういうものだ。進化論は完成された器官がいきなりワンセットで出現するようなトンデモを想定しているわけではない。そんなトンデモ想定をしているのは、進化論を理解できないままに批判する連中自身だ。
 
 以上の分岐図とその解説は、こちらの本の204ページを参照=>
 
 そして分岐図というのはこういう風に使うものだ。チョウチンアンコウの角がいきなり出現したとか、そういういかれたことを言う奴がいても、ああそうじゃないよね、と現実を把握するためのグラフ、それが分岐図なのだ。
 
 そんなことも知らないで読書をしてきたのか? 目の前にある必要なものを見逃したお前の眼は、一体何なのか? それって、お前の読書が全く役に立っていないってことじゃないのか? 
 
 些細だとか退屈だとか言うのは勝手だけども理解に必要な道具なのだ。道具とはそういうものだ。直角定規が楽しいか? 楽しくないなら直角定規は間違っているのか? そんなことも分からないで本を読んでいるのか? そんな読書に一体全体なんの価値があるのだ? それはただの自己満足じゃねえのか?
 
 自分が分かる本だけに手を出すでない。自分が分かる知識だけで満足するでない。自分が望む本だけを読んで見聞が広がったなどと思うでない。
 
 思い出せ。自分が分かる問題だけを解いていたら、一体全体テストでどうなった? それを思い出せ。絶望と苦痛の時代を思い出せ。あの失望は理不尽な教育のせいではない。現実と遭遇した挫折であることを理解しろ。逃げるな、挫折を直視しろ。
 
 大人は子供時代の挫折からすぐ逃げようとするが、現実はそのままであることを思い起こせ。分かる本だけを読んでも、どこにもいけないぜ。気持ちよくなるだけだろ。
 
 ∧∧
(‥ )でも、分からないことも
\‐  いっぱいあるのですよね
 
  (‥ )世間の分からないは
      大概はすでに
      分かっている、なのだ
      あるいは問いと疑問が
      馬鹿げているのだよ
 
 あるいはこういうこともある。
 
 世間の分かったは、実はまだ分かっていない。
 
 つまり、ここから先にこそ本当のスリル、得体の知れぬ現実との直面という恐怖がある。
 
 スリルを忘れた見聞と教養というのは、ちょっと理解できませんね。それはただの気持ちのいい、ご都合主義の虚構じゃないのかい?
 
 
 

真面目は人生が詰む兆候

 
 世の中には不真面目な人間が普通なので、それゆえに”真面目にやりなさい”という強制と命令が発明された。
 
 ∧∧
(‥ )それを考えると
\‐  真面目人間ってすでに
    機能不全だとも
    言えますかね?
 
  (‥ )少なくとも場違いだし
      いかれていると
      見るべきだろうな
 
 というか、やはり機能不全だと考えた方が良いのだろう。
 
 そして真面目人間は無駄を理解できないし、自分の合理的な世界観に基づいて世界を批判する。
 
 ∧∧
( ‥)世界を説明できない
    合理的な世界観ですか
 
  (‥ )完全な狂気だろ?
      しかも無自覚な奴だ
      危険だよね
 
 この包丁は切れるはずなのにキャベツが切れない。おかしいのはキャベツだ、と言っているようなものだ。
 
 ∧∧
( ‥)真面目人間は
    機能不全だし
    説明能力がない世界観を
    合理的だと主張する
 
  ( ‥)先生に真面目だって
    ‐□ ほめられたら
      人生が詰む兆候だと
      考えるべきかもね
 
 
 これはhilihiliのhilihili: あの喫茶店、やっぱなんか微妙に呪われておるの続き
 
 
 
 

あの喫茶店、やっぱなんか微妙に呪われておる

  
  ( ‥)なんか異様に疲れてるな
      なんだろう?
 
 ∧∧
( ‥)昨日、寝不足のまま
    打ち合わせに出かけて
    帰ってきたら
    好きな事をするんだと
    絵をずーっと描いて
    いたからじゃね?

 
 必要なものを買いに町へ出かけて、帰りに喫茶店に寄った。
 
 以前、
 
 私、アメリカへいって勉強して、帰国したらアイドルになるの
 
 と言っていた若いお姉ちゃんや
 
 俺、いもとようこみたいになりたくないんだ。あいつは売れてるけど本当に自分がしたいことはしていないんだ。我慢して他人にプロデュースされるままなんだ。俺はそうじゃない。俺は自分の笑いを認めてくれるレベルの高い客を集めて成功してみせる。ネットがある現代日本ではそれが出来るんだよ。
 
 渋面を作る父親と、よせばいいのに無駄に理解力のある弟と母親に、そう力説していた若い兄ちゃんのいた店である。
 
   本日はすいていて
 ∧∧ 資料に眼通しです
( ‥)
 ‐( ‥)この喫茶店では
   ‐□ アールグレイが
     お気に入りでな
 
 本を読んでいて、難しい箇所にまで来たところで、後から入ってきた女の子二人の話が耳に侵入してくるようになった
 
 ∧∧ なぜに?
( ‥)
 ‐( ‥)んー 多分なあ
   ‐□ 難解な文章よりも
     普通の会話の方に
     脳が逃げている模様
     俺、能力ねえなあ
 
 分かりやすい部分を読んでいる時にはそんなことなかったから、多分、そういうことなんだろう。
 
 それに、仕事に誇りを持っているせいか、二人とも声が無駄にでかいのだ。
 
 フリーターの道を選ぶなんて、あの人、社会人を馬鹿にしてるよね?
 
 仕事が乗ってきたところで落ち着いて彼氏を見つけようとしても、結婚相手に自分以上の収入があるのか? 軌道に乗った今の仕事を放棄していいのか、そこ悩むよね?
 
 会社の人、二つ年上なのに彼氏の愚痴を私に聞かせるのよ?? 否定したら、私が怒ったと思って、ごめんね、ごめんね、と言うのよ。
 
 そう、怒るように、軽蔑するように話していた。
 
 ....いやしかし、思うにだ、文脈からするとそれ、むしろ彼氏がいる自慢じゃねえの? どっちかというと馬鹿にされてんじゃね?
 
 そんなことを考える
 
   自慢されて怒っているの
 ∧∧ じゃないですかね?
( ‥)
 ‐( ‥)かもしれないな
   ‐□ 発言自体は
     そういう内容では
     ないけどもね
 
 かもしれない。しかし表面的には、年上なのに彼氏の愚痴を女々しく聞かせるあの女は嫌い、軽蔑する、そういう内容であった。
 
 ああしかしだよ、人間というのは、男も女もそうだが、ねじくれてひん曲がった遠回しの方法で自慢話をしたり、自分の力を誇示するものだ。それゆえ、愚痴を聞かされても、その愚痴が愚痴であるとみなすのは、正直、難しい時がある。
 
  ご飯をおごるのはリーダーの
 ∧∧ 力の誇示みたいにね
(‥ )
 ‐( ‥)食事をおごる上司は
   ‐□ ”食事は上司がおごる
     ものである”
     という暗黙の了解を
     愚直に果たしているだけ
     ...というわけじゃ
     ないからね
 
 あれは力と立場の誇示である。

 上司がおごる。これなんかは分かりやすい例だけども、世の中にはもっとねじくれた表現や誇示がある。しかしだ、困ったことに理論的に整然と、あるいは無駄に真面目に考える人間にはこういうことが理解できない。真面目で合理的な人間は無駄な行動の裏にある、その真の意味を読み取れない。
 
 時々思うのだけども、仕事を必死でしている人は、そのあまりの苦痛に心を理屈で塗り固めるものらしい。仕事はいくら美化しても、結局はつらすぎるのだ。だから真面目な人は意義とか意味とか人生設計とか、そういういかれたものに頼りだす。真面目なんで、信念を無駄に論理へと翻訳して、自分なりの理論体系を作り出す。自分のやっていることは正しい、自分の仕事は誇るべきだ、そうでない人間は許せない。理解できない行動は相手がきっと馬鹿だからだ、そんな感じで。
 
 
   そしてねじくれた誇示を
 ∧∧ 愚かだと受け止める
( ‥)
 ‐( ‥)端から見ると
   ‐□ 馬鹿はお前だ
     なんだけどね
 
 無駄には、それが無駄であるからこそ意味があるという場合がままある。
 
 しかし真面目な人間はやっぱりこれが理解できない。それゆえ、真面目人間たちは、この人たちはきっと馬鹿なんだ、そう解釈するだけだし、そういう理論体系を心に作り出す。
 
 それでも処世術は身につけるのだ。愚痴をこぼすこの人は馬鹿なんだけどそれを指摘すると怒りだすから、それを言わずに軽蔑しながらうなづけば良いのだ。そういう理解を作り出す。
 
 
   一見すると近似的な
 ∧∧ 理解だね
( ‥)
 ‐( ‥)一見するとな
   ‐□ でもそれって
     地動説と天動説以上に
     違っているものだよね
 
 さて、一見すると正しい理解のようでいて、実際のところピエロは自分であったということが世の中ではよく起こる。特に真面目な人間はそうだ。
 
 真面目というのは誇れるようなものではない。それは、普通でないということだ。普通よりも真面目な時点で普通でないのは必然。そして、普通でない、というのは心のどこかにあるべき、必須の回路と部品が欠けていることを示す。真面目な人間は自分を致命的な欠陥品であると注意するべき。自覚しないと、いつか必ずよからぬことが起こる。しかもその不幸の震源地は他人のように見えて、実は自分だ。それゆえに逃げられない。その時は必ずやってくる。
 
 そして欠けた部品を自己流の理論武装だけで埋め合わせできるものなのか? それは時間が試すことになるんだろう。
 
   どうなるんだろうね
 ∧∧ あの人たち
(‥ )
 ‐( ‥)さあねえ、
   ‐□ 本の続きは帰ってからに
     しようか
     ここではこれ以上は
     読めないね
 
 帰ってから、買ってきたパテで水漏れ箇所を埋めた。現状、状況は良好である。
 
 
 
 

2014年5月24日土曜日

我ら、宗教を信じるサル

 
 ホモ・サピエンスは宗教を持っている。
 
 ∧∧
(‥ )ネアンデルタール人には
\‐  どうもこういう要素が
    見当たらない
 
  (‥ )ざっくりいうと
      そういうことなのよな
 
 宗教を持つサル、それが我々。言い換えれば宗教を信じないホモ・サピエンスがいるか、というとそれは非常に疑わしい。
 
 ∧∧
( ‥)まあ、生物の特徴は
    一律に決定されている
    わけではないけども
 

  ( ‥)ともあれだ、
    ‐□ 興味深い事に人類は
      ネアンデルタールに一回
      負けているっぽい
      ことだよね
 
 直接負けたのかどうかは知らないけども、負ける要素があるのも事実なんだろう。ネアンデルタール人はホモ・サピエンスよりもはるかに頑強な種族だった。接近戦でこちらが勝てる道理はない。
 
 ∧∧
(‥ )でも、ある時から人類の
\‐  他の動物たちに対する
    圧倒的優勢が始まる
 
  (‥ )それは飛び道具を
      作ったからだ、
      と言った人がいてね
 
 初期の飛び道具、現在で言うアトラトル(Atlatl)のことだけども
 
=>https://www.google.co.jp/search?q=atlatl&source=lnms&tbm=isch&sa=X&ei=WwyAU-mBMc738QWTm4DYCA&ved=0CAYQ_AUoAQ&biw=1033&bih=736
 
 これ、原理は簡単で、作る事も非常に容易だ。二股に分かれた枝を付け根から折って加工すれば良い
 
 ∧∧
( ‥)だがしかし、
   これがなかなか難しいと
 
  (‥ )考えてみれば当たり前だな
      これに続く飛び道具は
      弓だけども
      弓だって木の枝を折って
      曲げて紐で結べば
      良いかというと
      そんなことは
      ないわけだ
 
 アトラトルも同様。素人ではうまくいかない。飛ばすのも簡単ではない。思うに、これは加工するだけでなく、色々な加工を試して、さらに練習しなければいけない。
 
 ∧∧
( ‥)生活の合間にそんなことを
    延々とやっている人って
    当時でも今でも
    おかしな人だよね
 
  ( ‥)でもさ、宗教を信じる
    ‐□ ホモ・サピエンスなら
      そういう個体が現れても
      おかしくないよなあ
 
 何か無意味なこと、合理的でないことに非常に強く固執する。悪く言うと俺様理論屋で、確かにそういう傾向が強い人間は、間違っている理論に非常に強く固執して人生を詰むのである。
 
 ∧∧
( ‥)だけど、そこまででない
    個体は程よく何かに
    上達したり、
    あるいは発見を成し遂げると?
 
  (‥ )僕ら、ホモ・サピエンスは
      精神異常の
      種族じゃないかって
      時々、疑うよ
 
 もちろん、こういう感想自体がトンデモ理論になりかねないので、何事も調べる必要がある。
 
 そして、仮説への固執は目的地まで歩く動機にはなるが、目的地そのものの肯定にはならないことは忘れてはならぬ。
 
 とはいえ
 
 ∧∧
(‥ )あなたたち人類が
\‐  宗教を信じるサルだとすると
    時々、悲惨な有様を
    目撃するよね
 
  (‥ )金儲けしか考えない
      宗教に財産を貢ぐ
      そういう分かりやすい
      例だけでなく
      もっと身近にあるよな
 
 会社を宗教にするのは、恵まれていない条件でも業績を維持するため、止むに止まれぬ処置ではある
 
 ∧∧
( ‥)止むに止まれぬ
    処置ではあるけど
    会社信仰があまりにも
    行き過ぎて
    人生を貢ぎすぎる人がいる
 
  (‥ )あるいは自分の人生
      それそのものに固執して
      自分の流儀をご本尊として
      信仰する人がいるし
      布教を始める奴もいる
      迷惑なこった

  
 

2014年5月23日金曜日

本当はそんな事ないはずなんだけども

 
 オバマよりもブッシュjrの方がましだった
 
 ∧∧
(‥ )本当はそんなこと
\‐  ないはずなんですけどね
 
  (‥ )jrは一体全体、
      何人殺したのか?
      ここよな
 
 別にアメリカ軍の死者だけじゃない。イラクの人々、一体、何人を殺したのか? 子供だけでも大変な数だろう。
 
 ∧∧
( ‥)でもオバマよりはましだ
    とか、
    オバマはブッシュ以下とか
    罵倒されるわけですよ
    理不尽ですかね?
 
  ( ‥)理不尽と言えば
    ‐□ 理不尽なんだけど
      言い換えれば
      これが政治に
      求められている
      ことなんだろうな
 
 プーチン大統領だってそうである。経験と実績。諸列強の最高指導者で群を抜いている。そして人は実力に恋いこがれるものだ。敵国である日本ですら人気のある政治家だけども...
 
 ∧∧
( ‥)チェチェンで一体
    何人殺したのだ? という
    
  (‥ )だが人気がある
      政治とは
      いや
      政治に求められている
      ものとはこれだ
      そういうことなの
      だろうな
 
 考えてみれば当たり前なのだと言える。10万人の人間が死んでも、それで残り数億の人間が100円でも利益を得れば、人はそれを支持するのだ。当たり前だ。
 
 だって死んだ人間、自分と関係ねーし
 
 ∧∧
(‥ )自動車だってそうだよね
\‐  あれがあるおかげで
    一体、何人死ぬか?
    でも利益がある限り
    自動車は求められる
 
  (‥ )だって自分と関係ねーしな
 
 いや、本当は関係があるのだ。確率的には。しかし、まあその議論の行き着く先は同じである。残りが利益を得ればそれが求められるのだ。
 
 だって関係ない以前に、唯一今ある関係はそれによって利益を得た、それだけだから。
 
 さてもさても、それを考えると
 
 ∧∧
( ‥)オバマさんって場違いな
    場所にきちゃった
    そういうことですかね
 
  ( ‥)個人が抱く理想と高潔は
    ‐□ 集合が望む利益や打算から
      乖離している
      そういうことだよねえ
 
 そんな場違いな場所に、何を勘違いしたものか、ひょこひょこ来てしまったのが色々な意味で運の尽きというべきか。
 
 ∧∧
(‥ )でもどうなっちゃうの
\‐  でしょうかねえ
 
  (‥ )少なくともあれよな
      非常事態が起きたら
      事態が一気に混乱するの
      だろうな
 
 なんか頼りねえな、信用出来ないな、当てにならないな、というのはまだ序の口だ。本当の大問題は非常事態にこそ明らかとなる。当たり前の当たり前だけども、当たり前ってことは深刻だってことでもある。
 
 そしてその意思がいかに高潔でも、10円でも不利益を被る人々が数千万、数億におよんだ場合、
 
 ∧∧
( ‥)致命的なことになるだろうと
    当たり前だけどね
 
  ( ‥)ということは
    ‐□ 避けがたいってこと
      なんだよなあ
 
 当たり前のことは当然のごとく起こるのが当たり前。
 
 
 
 
 

2014年5月22日木曜日

すべてに背を向けても、まあ、別に良いでしょう

 
 
 例えばの話、あるラノベを読んだ時、それは3時間で読めたのだった。
 
 ∧∧
( ‥)そりゃあ娯楽作品だからね
 
  ( ‥)そしてだな、これは
    ‐□ ラノベなんて俺は
      3時間で読めたぜ!
      という話じゃないのだ
 
 
 そのラノベはどんな話なのか? それを知るために買って、登場人物を把握し、台詞を確認し、ストーリーと結末とを確認する。そのために最初から最後まで読み通す。
 
 ∧∧
( ‥)こんな読み方まともじゃ
    ないよね
 
  (‥ )まともじゃないね
      それにだ
      どんな小説にも
      作者はそれなりに
      なにか工夫をこらすものだ
 
 そうである以上、こんな読み方では、そういうところまで読み取れないだろう。不可能とは言わないが、読みがかなり粗くなること確実である。
 
 ∧∧
(‥ )でもまあ、仕事の合間に
\‐  本を読むってのは
    あなたにとっては
    そういうことだと
 
  (‥ )余計な事に頭を
      使いたくなくてなあ
      特に〆切の前は
      そうなんだけど
      漫画を読む事も極力
      避けたい
      疲れ果ててしまうのよ
 
 同様に、たとえラノベを読む時でも頭は極力使いたくないわけで、そうである以上、読みが粗くなったのはしょうがない。まあ、そういうことにして欲しいものだ。
 
 むしろ問題はである
 
 科学に関する本でベストセラーになった新書があった。興味はないが、ある事情からそれを1日の間に読まねばならないことになった。
 
 ∧∧
( ‥)3時間で読めましたよ、と
 
  (‥ )これはな
      ラノベと違って
      本として言い訳できんのだ
 
 
 確かに必要があって読むわけだから、こちらの読みも前述のラノベの時と同様に粗い。だがしかし、そもそも本の内容が薄いし、浅いのだ。間違ってもいないが、正しくもない。議論の解像度があまにも粗すぎる。3時間で読めるには3時間で読める理由がある。ここにはそれが確かにあった。
 
 ∧∧
(‥ )でもベストセラーだ
\‐
 
  (‥ )あの時だなあ
      ラノベを馬鹿にする人間を
      どうも信用ならんと
      思うようになったのは
 
 まあ、確かに、なんでもトレーニングが必要なので、どうせ読むならもう少し複雑なものを、と言う人の気持ちは分かる。というか当然だ。
 
 問題はだ、レベルが同じものが、片方は低俗な娯楽扱いで、片方は知的欲求をかなる素晴らしい本だと評価されている。この現実。これは一体全体何か?
 
 とはいえしかし、これにも事情があるのだ。特に作り手側には事情がある。
 
 このベストセラーを書いたライターさん、どうも話や噂からすると本人が書いていないらしい。
 
 ∧∧
( ‥)そのライターさんは
    最初は真面目に
    書いていたけど
    ある時点から名義を貸して
    ゴーストライターさんに
    書かせるようになったと
 
  ( ‥)それにはさ
    ‐□ 止むに止まれぬ理由が
      あるのだよな

 
 真面目に書くと売れなかったのだ。
 
 不真面目に、てきとーに書くと売れるのである。
 
 だとすれば話は簡単ではないか。ある時点で名声を確立すれば、後は名義貸しで、てきとーなライターに書かせれば良い。むしろ、何も分からないライターが「素人判断だけど、きっとこういうことだよね」と書けば、その方が”分かりやすい本”になるだろう。
 
 なんといっても、素人判断は素人が陥りやすい間違いと思い込みで出来ている。それは読み手の理解にとっても優しいはずだ。正しくはないが。
 
 ∧∧
(‥ )科学でも一般向けの本には
\‐  そういうものが
    いっぱいあるのだよ、と
 
  (‥ )科学どころか真面目な本の
      多くはそんなもんだろう
      そしてだな自尊心を
      くすぐられたい読者が
      それらを買うわけだよ
      実はこれ、
      みんな幸福だとも言えるが
      全員、不幸だとも言える
 
 名義を貸したライターは儲かった
 ゴーストライターは満足のいく仕事ができた
 購買者は有意義な時間を過ごせた
 
 名義を貸したライターは不満だらけである、全員を軽蔑している
 ゴーストライターは自己満足しているが、すべては思い込みだ
 購買者の分かったはただの勘違いだ、それは詐欺に引っかかった事と同じ
 
 ∧∧
( ‥)そして、そうした人々の
    全員ではないが
    中には難しい本を読む
    俺すげー
    ラノベは馬鹿ー
    と軽蔑する人もいるだろう
 
  ( ‥)うんざりだろ?
    ‐□ 何もかもに
      背を向けるべきだよ
      
 
 

2014年5月21日水曜日

気持ち悪い! という否定

 
 ∧∧
(‥ )気持ち悪い! という
\‐  否定があるよね
 
  (‥ )その理屈だと
      麻薬正しい! に
      なるんだけども
      それで良いのかという
      話よな
 
 
 
 

戦争はまあ、伝統的に天災なんでしょうね

 
 権力に無抵抗主義の日本人は、迫り来る戦争も天災のひとつだとあきらめきっているのではないか?
 
 ∧∧
(‥ )と、いうような言い方が
\‐  あるみたいですね
    あるいは、
    あったと言うべきですか
 
  (‥ )まあ単純にだ
      このような言い様だけを
      読むとだな
      思い出すのよな
 
 さらに西へ二百里、鹿臺(ろくだい)の山といい、鳥がいる、その状は雄鶏のごとくで人面、名は”ふけい”。鳴く時は我が名呼ぶ。これが現れると戦がおこる。
 
 *”ふけい”の字はちょっと書けない。特殊な漢字だ。そして”我が名呼ぶ”とは、鳴き声が呼び名の由来であることを示す。カッコウが”カッコー”と鳴くようなものである。
 
 
 ∧∧
( ‥)中国の奇書にして古典
    「山海経」だね
    登場箇所は第二 西山経 
    平凡社ライブラリー版だと
    34ページ
 
  ( ‥)山海経:さんがいきょう
    ‐□ どこそこにあるこの山には
      金や銀がある、玉がある
      こんな産物がとれる
      こういう動物がいる
      そういう地域ごとの産物を
      記した地理書だけども..

 
 出てくるのは実在のものたちだけではない。化け物、怪物も多く登場する。というかむしろそちらの方が主眼というか。
 
 あらゆる野山、河川に様々な怪異たちが潜んでいる。人食いなどはまだ可愛い方で、出現すると大いなる災いをもたらすものたちがいる。
 
 旱魃、洪水、伝染病をもたらす者、無数の命を奪う厄神たちだ
 
 ∧∧
( ‥)そして戦争をもたらす
    怪異もいる
 
  ( ‥)戦争は、旱魃や日照り
    ‐□ 洪水や伝染病と同じく
      天から来る災いだった
      そういうことだね
 
 天帝に成敗された”きんぴ”は大きな鶚(ミサゴ)となった。その状はワシのごとくで黒い文あり、白い首、赤いくちばし、虎の爪、これが現れると大戦が起こる
 
 天神あり、その状は牛のごとくで八つの足、二つの首、馬の尾、その声は勃皇のよう。これが現れるとその国に戦が起こる
 
 その状は”はいそ”のごとく。白い耳に白いくちさき、名は狙如(そじょ)。これが現れるとその国に大戦おこる。
 
 *pp38, pp39, pp108
 
 
 ∧∧
(‥ )山海経が成立したのは
\‐  古代中国における
    戦国時代だったみたいだね
 
  (‥ )戦争とは、古来から
      自然災害と同様の
      恐ろしいものだった
      まあ当たり前だよね
      
 
 今も昔も中国も日本も変わりない。なんらかの物理的な理由があって戦争が起こる。それは個人では止めようが無く、勝敗もまた物理的な理由で決定される。
 
 ∧∧
( ‥)起こるべくして起こり
    勝つべくして
    あるいは負けるべくして
    勝ち負けが決まる
 
  (‥ )それだけの話って
      ことだろうな
 
 ああ、冒頭の言葉。権力に無抵抗、という言い様も、裏を返せば、抵抗しさえすれば世界はまるで粘土のごとく自在に変るという世界観ではないのか?
 
 ∧∧
( ‥)でも実際にはそうではない
 
  (‥ )世界は起こるべくして
      起こり
      次の均衡状態へ移行する
      それだけの話よ
      自由なんて無いって
      こった
 
 
 サッカーの監督が、試合のその局面局面では自由意志を働かせて可能性をもぎ取るものの、大局的には自由なんて無かったかのように、当初の数値が示した結果に落ち着く。
 
 それと同じように、自由意志が可能性をつかんでも、結果は収束するだけだろう。権力に抵抗しようが、無抵抗であろうが、結果は同じだろう。
 
 ∧∧
(‥ )冒頭の発言者は
\‐  厭戦気分なんですかね?
 
  (‥ )WW2における敗北
     なんかさ、実感するよね
 
 一度、敗北した軍隊は、勝てる条件でもなかなか勝てなくなる。そういう話。
 
 ∧∧
( ‥)戦争という緊張状態では
    敗北でついてしまった
    また負けるのではないか?
    という不安、
    この感覚が大きな影響力を
    持ってくると
 
  ( ‥)ほら、前に話をした
    ‐□ じゃないか
      戦争を子供の頃に
      体験した人との話
 
 この話=>hilihiliのhilihili: もはや戦争は軍国主義を望んでいないという可能性
 
 安倍首相の色々な活動を、その人がひどく毛嫌いするのも、同じことなのかもしれない。少なくとも、もう戦争はいやだというか、より正確に言うと、負け戦はいやなのだ。
 
 つまり戦争に負けたという経験は、負けた人々にとって色々な自信を喪失する原因であり、機会であったということではないのか? 当たり前の話なのだけども、当たり前だけに深刻で現実的な話でもある。
 
 しかし、本当に深刻なのは
 
 ∧∧
(‥ )戦争が起こるべくして
\‐  起こるのだとしたら
    起こすべきか否かとか
    そういう話じゃなくなる
    むしろそこが深刻
 
  (‥ )あきらめる
      あきらめない
      そういう話でもないとも
      言える
      つまり
      自由意志とは関係ない
      そういうことになる
 
 本当に深刻なのは意思があろうがなかろうが、やりたくなかろうがなんだろうが、世界はそんなこと配慮してくれない。ただこの一点にあるのだろう。
 
 ∧∧
( ‥)戦争は天災以外の何者でも
    ないってことですかね
 
  (‥ )賢しい連中は
      状況のコントロールを
      試みては失敗し、
      そして社会の理不尽さに
      絶望するだろう?
      冒頭の言葉自身が
      そうだよね?
      だったら気づくべきだよな
 
 社会同士の戦いである戦争は社会そのものよりもはるかに理不尽なものになろう。だとしたら、それは天から降ってくるものと区別できないってことになる。
     
 あきらめようがなんだろうが、戦争とはそういうものではないのか? 考えてみれば反戦デモをまるで無視してイラク戦争で大失敗、さりとて反戦主義者の株が上がるかというと微妙で、むしろオバマ大統領は世界中から馬鹿じゃね? とか、隙ありと付け込まれる有様を我々は目にしてきたのではなかったか? ブッシュの方がましだったなんて言われる始末。

 
 私たちは社会の一員であるはずだのに、その社会が決める意思決定には誰一人として参加できない、そういうことではないのか? 
 
 細胞が個体の意思決定には参加できないように、脳細胞さえも演算に参加しているのに、その結果には参加できないように。集合の動きとはそういうものではなかったか? 
 
 だとしたら、戦争が我々にはあずかり知れない天災となること、これは必定。
 
  
 
 
 

律法主義

 
 ∧∧
( ‥)どう思います?
 
  (‥ )んー
      例えばの話
 
 弁護を引き受けたのは良いが、被告人なり被疑者なりが有罪なのか無罪なのか、それは究極的なところ分からない。
 
 ∧∧
(‥ )そしたらもう論証に
\‐   走るしか無い
 
  (‥ )論証の妥当性に
      走るしか無いのだ
      まあ、実際に
      検察や弁護人が論証の
      妥当性を争っているのか?
      それ自体には議論の余地が
      あるけどもね

 
 *端から見てると、検察も弁護人も面子とか建前とか仕事だからとか、金だからとか、そんな程度のことしか考えていないんじゃねーの? という可能性
 
 まあ、こういう解釈、これ自体は置いておくとして。
 
 いずれにしてもこうである。論証と妥当性に走るにしても、あるいは単に法的な解釈と法的な妥当性だけに走るにしても、
 
 ∧∧
( ‥)どっちにしても
    彼らは
    被疑者以外の関係者を
    全部置き去りに
    してしまうだろうと
 
  (‥ )争点は有罪か無罪だろ?
      だったら被害者のことや
      被害者の心情について
      興味を持たんよな
      争点ではないのだからね
 
 法律だけを見て、法律が人々のために作られたものであることを忘れて法律を行使する。それを考えると弁護士がしばしば揶揄されること。いや、それは検察もそうなのだが、彼らは法律で人々を害する律法主義者だと揶揄されることは、当然と言えば当然かもしれぬ。
 
 特に人間の法律はたちが悪い。法律は法律の妥当性それ自体をまったく語らないのに、行使する力自体は持っているから法律は暴君として振る舞う。特に律法主義者の手にかかれば、それはただの暴力だ。
 
 ∧∧
(‥ )あなたも律法主義的に
\‐  振る舞う事があるよね
 
  (‥ )消費者よりも
      妥当性が上位
      それが当然
 
 科学や論証は人々の想いや願いを踏みにじるものだ。例えばの話、この鼻血は放射能のせいなのです、とあなたは言うけども、そんなデータや統計的な事例はどこにあるのよ? そう問われれば、放射能が恐ろしくて引っ越しを繰り返した人はおおいに傷つくのである。そういう場面はここ数年、あちこちで起きたことだった。科学は妥当性を争点にしているのであって、人々の想いに興味はない。
 
 ∧∧
( ‥)科学は律法主義的だと?
 
  (‥ )いやあ、律法主義よりは
      ずっとまっとうだよ
 
 なんといっても、科学には自己破壊がある。我と我が身を破壊するのが科学の歴史。その根底には狂気が渦巻いている。
 
 一方、法律にこんなものはない。あるのはルールを守れ、守れ、それだけだ。彼らは無意味なくらい真面目すぎる。
 
 

     

2014年5月20日火曜日

野蛮な軍隊と美しい秘密警察

 
 ∧∧
( ‥)つまり?
 
  ( ‥)そうねえ
    ‐□
 
 知識人。あの手の連中は軍隊を嫌っているかもしれないが、統制は大好きだよね。
 
 ∧∧
( ‥)なぜに?
 
  (‥ )理想主義者だからだろ?
 
 理想とは”理想の枠”に現実を押し込むことだ。それは統制に他ならない。
 
 ∧∧
(‥ )統制が好きなら
\‐  統制のための軍隊を
    作るだろうね
 
  (‥ )連中は右翼の軍隊は
      俺たちの言う事を聞かない
      野蛮人だと思っているが
      統制された軍隊は
      理想を守る聖戦士だと
      思っている
      そんなとこじゃね?

 
 彼らの夢の実現を阻む自衛隊は野蛮人であるが、秘密警察は彼らの理想を守る美しいものなのだ。そんなところだろう。
 
 人生と現実に挫折した人間は、すぐに理想へ逃げるから手に負えない。そして理想はかならず鬱屈した暴力になる。現実を憎んでいるのだから、それは当然。
 
 そしてなにより、彼らにとって国が滅びるとは至福の瞬間に他ならぬ。なんといっても、それは聖なる復讐なのだ。
 
 
 
 

人生は大いなる遊戯 真剣に生きる人は単なる娯楽

 
 ∧∧
(‥ )とうとう5000文字を
\‐  越えたね
 
  (‥ )やれやれページ構成を
      考えなければいけない
      状況なのかな?
 
 それとも馬鹿正直に1見開き1000文字、あるいは1000文字弱で6見開きを当てるべきか。
 
 そしてふと思い出す
 
 俺様鳥進化論者の人は元気かね?
 
 ∧∧
( ‥)ああ、ミクロラプトルは
    樹上性じゃない
    地上性だ
    科学者はインチキを
    言っていると主張してた
    人だっけ?
 
  ( ‥)なんというかね
    ‐□ 難しい数式とか
      無駄に冗長な方程式とか
      色々と繰り出して
      みんなを説得しようと
      してたらしいのだが

 
 実は根本が誤りなのだ。ようするに、ミクロラプトルは樹上性ではない! 研究者はここを見落としている、これを見よ! とネットの画像とかを無断転用して主張しているのだけども、その主張それ自体が誤りで
 
 ∧∧
( ‥)論文を読んでないのは
    明らかであると
 
  (‥ )なんというかな
      そういうことばっか
      やっているのよ
 
 KT境界の隕石衝突は堆積物の厚みから考えたら計算が合わないだの
 
 *恐竜を滅ぼした隕石の大きさの産出は堆積物の厚みなんていういい加減なものではなく(堆積物の厚みは衝突地点からの距離で変る)、イリジウムの異常な量から算出したものだ、という一般書籍に書いてあることすら知らないらしい
 
 隕石衝突で火山噴火が起こるだの
 
 *マントルがカンラン岩だということを知らないし、マグマとソリダス曲線を知らないことからすると地学の教科書すら読んだ事がないのは丸わかりだ
 
 論文も教科書も一般書籍すら読まない。しかも根本的な勘違いに基づいてトンデモ自説を吹聴する。それも何年も。たぶん、3年ぐらいか? あるいはそれ以上か? まったくもって人生の無駄だ。
 
 ∧∧
( ‥)そろそろそれを
    書くべきだと?
 
  ( ‥)というかな、
    ‐□ 誰かが先に書いちゃうか
      指摘しちゃうのじゃ
      ないかと思ってね
      ちょっと焦ったわけよ
 
 
 いや、その、言っちゃなんだが、実はこういうトンデモ議論を続ける掲示板を冷たい眼で、冷笑しながら見ている人々が当時いたのだ。時々、煽り文句を入れるが、ほとんどは書き込まないまま、ただじっと見て笑っている人々。
 
 全員、黙っていたのだ。知っているのに、彼がどんな間違いを犯しているのか分かっているのに、だーれも指摘しないのだ。ただ、遠回しにおちょくるだけなんである。
 
 考えてみればネットとはそういうものであった。いちいち指摘しないものなんである。いや、現実世界がそもそもそういうものなのであった。誰も指摘しないのだ。
 
 いや、いつも小言を言ってくるじゃないか! と怒る人もいるだろうけども、そりゃあ身内だからだよ。別にあんたのことを本当に思っているわけじゃない。彼や彼女は、自分の迷惑になることはやめろ! と遠回しに言っているだけである。別にお前の事を大事に思っているわけではない。迷惑だ! と言っているだ。それがなぜ分からない? 他人のこういう意図はきちんと汲み取らねばならない。言い換えれば、そんなことも出来ないから人生が詰む。
 
 つまりである。身内でない限り、みんな他人の失敗した人生を見つけても、にたにた笑うか無視するだけなのだ。それを考えれば、無視とはなんと慈悲深くも高潔な行為であろうか。
 
 ∧∧
( ‥)でも、いつか誰かが
    おせっかい焼きな
    誰かが書くだろうと
 
  ( ‥)そういう風にさ
    ‐□ 先に書かれたら
      いつか書こうと
      知ってて黙ってた俺が
      馬鹿みたいじゃんよ
  

 
 いや、すでに誰かが指摘してしまった後なのかもしれないが。
 
 ∧∧
(‥ )根源的な間違いを
\‐  指摘されたからといって
    おとなしく引き下がるとは
    思えませんけどね
 
  (‥ )そっちの方が
      おもろいだろ?
 
 人生とは壮大な無駄だ。無駄なのだから大いなる遊戯として行うべきである。ありもしない才能を信じて持ち込みをするだの、論評をするだの、夢を語るだの、そういう真剣なことをするものではない。肩に力を入れてやるからうまくいかんのだ。遊戯とはもっとふざけてやるものだ。
 
 真剣にやると人生が詰む。
 
 そして、詰んでゆく人生を見て、人はにたにた笑うのである。真剣に生きる人間とは娯楽でしかない。
 
 
 
 

ああ、その表現はこの前したよな

 
 先カンブリア紀の説明がひたすら長くなる
 
 ∧∧
( ‥)そりゃま40億年
    ありますから
 
  ( ‥)4000文字に
    ‐□ なっちまったぞ
      どーすべーや?
 
 まあ、おいおい削るとして
 
 ふとネットでこんな話を見る
 
 あなたたちと一緒に歩きたくありません。だってあなたたちと歩くと私がこうなってしまうではありませんか。

○ ○←わたくし

 
 というラノベの表現
 
 ∧∧
(‥ )ああ、主人公とヒロインが
\‐  でれでれになって歩くから
    自分がはじかれてしまって
    いやだってことね
    確かにちょっと辛いね
 
  (‥ )でっ、これ自体は引用で
      こういうラノベの
      表現が笑えるwww
      みたいな揶揄が
      されていたわけ
      なんだけどな

 いや、状況説明のために挿絵ではなく、文章中に図や絵文字が入る、これは別にラノベに限ったことじゃないし、昔からあるのだけどね。
 
 *ラノベを笑う人の中には実のところ本をほとんど読んでいないらしい人がいる。それゆえに、そこを逆手にとった釣りもあったという。例えば、「虎よ! 虎よ!」のかなり前衛的な一場面を、「これはひどいラノベ」と称して意図的に貼る。それを見て、「最近のラノベはww」と笑う人々。そんな彼らを、”本をまともに読んだ事も無い馬鹿が無知をさらしている” と黙って眺めて苦笑する。そういう主旨だったらしい。
 
 とっ、ここまで考えてふと思い出した
 
 ∧∧
(‥ )あなたこの間、書いた本で
\‐  この手を使ったよね
 
  (‥ )ああ、メガテリウムの
      咀嚼の説明でやったな
 
 下の歯を横から見ると”∧∧”という感じである

 上下の歯が噛み合うと”⋁⋀⋁⋀”このようになる

*ちなみにこの本=>Amazon.co.jp: 謎の絶滅動物たち: 北村 雄一: 本
 
 ∧∧
( ‥)あなたもラノベ作家さんの
    仲間入りですかね?
 
  ( ‥)ラノベはそういう
    ‐□ カテゴリーではないの
      だけどねえ
      表現上の類似性という
      意味では
      まあ、そういう解釈も
      出来るのかな
 
 ちなみに、なんでこういう表現をするのかというと、なんというか文字制限がある上に、いちいち説明するのが面倒くさいからなのだ。絵文字だろうが数学記号だろうが、分かればそれで良いだろう。
 
  
 
 

 
 

2014年5月19日月曜日

男女の人生がそれぞれ詰む

 
 男が人生下手だとセックスが遠のく
 女が人生下手だとセックスが過剰になる
 
 ∧∧
(‥ )この言葉どう思います?
\‐ 
 
  (‥ )んんーーー?
      例えばこうかな?

 女性は経済力のある男性を好むので、経済力のない男性は相手がいなくなって家庭は築けない。
 
 男性は、これは、と思う女性のパートナーを他の男から隔離して家庭を築こうとする。そういうパートナーを得られなかった女性はセックスフレンドは増えるが、増えるだけで家庭は築けない。
 
 
 ∧∧
( ‥)でもこのままだと
    当てずっぽうだよね?
    どう論証するべき
    でしょうね
 
  ( ‥)んんんーーー
    ‐□ 家庭の有無と
      経済力、および
      性交渉をする相手が
      いるか否か?
      男女それぞれに違いと
      それらに相関があると
      言えるか?
      かなあ

 あるいは、こういう研究ならもうすでにあるかもしれない。
 
  
 

越えられなかった月齢19

 
 月齢19=>Untitled Document
 
 ∧∧
(‥ )コペルニクスの光条は
\‐  エラトステネスを
    越えられなかったと
    思います?
 
  (‥ )文献未確認だけど
      そう見えるのだよね
      おもろい地形だよね
 
 ああ、しかし、2:30から絵を描き始めたのは失敗だった。時間が足りない
 
 ∧∧
( ‥)夜が明けるの早いからね
 
  ( ‥)まあ、神酒の海が
    ‐□ 少なくとも四重の構造に
      なっているのを
      確認できただけでも
      良しとすべきだなあ
 
 
 それにしても、なんか最近、ここまで出来たから良しとするべき、とか、妙にポジティブな発言ばかりしているのが気になるが。
 
 ∧∧
( ‥)あぎゃー 俺の努力が
    木っ端みじんにおわたー
    誰か、だじげでえぇぇぇ
    とでも言いますか?
 
  (‥ )ああ、うん、
      言わない方が良いみたいね

 
 
    

2014年5月18日日曜日

金になると思わなかったのだ 確実に狙ってくるでしょう

 
 御用学者の言う事を信じていないか? 惑わされていないか? この放射能はかように有害なのです。鼻血が出るほどに。
 
 例えばこのような言説があるが、
 
 ∧∧
(‥ )御用学者という単語を
\‐  使うな、と
 
  (‥ )御用学者
      それはカテゴリーだね
      論証をカテゴリーで
      語るものではないな
      それはごまかしだ
 
 確かに人間はどうしてもカテゴリーを論理的に配置して語り、分かった気になる。だがそれは論証ではない。論証でない以上、因果関係を語ることは当然できない。語った内容も無意味だ。神学が神の存在を保証しないように、論理は答えをまったく保証しない。

 ∧∧
( ‥)御用学者という単語を
    使うなと
 
  (‥ )というかだな
      そういう言葉は
      論証をごまかしたり
      はしょることに使われる
      逃げに使われるのだ
      分かった、という逃げにな
 
 逃げに使われるような単語を使うでない。
 
 ∧∧
(‥ )もちろん、それは悪いことでは
\‐   ないのだと
 
  (‥ )良い悪いの問題ではない
      金にされるって話さ
 
 原発ぱーんの瞬間に、これは金になる、と一斉に走り出した人々がいた。それはあの時、肌で感じた確信だ。
 
 ∧∧
( ‥)でもそんなことを感じない
    人の方が圧倒的だった
 
  ( ‥)その気持ちは...
    ‐□ 自分には
      よく理解できないが
      確実に言えることはある
 
 原発がぱーんした時、これは金になるとは思わなかった人々がいる。これもまた事実だ。そしてこういうまっとうな人々は全員がカモにされる可能性がある。
 
 というか、
 
 ∧∧
( ‥)確実にそういう人々を
    狙ってくるだろうと
 
  (‥ )当たり前だろ?
      あれを見て
      金になる、と
      思わなかったのだぞ
 
 あれを見て金になる、と思わなかったのだ。思わなかった以上、自分が金にされるなど予想もすまい。狙われるのは当然。狙ってくるのも当然。
 
 そして、雑な単語を使用する以上、そこには隙間がある。隙間があればくさびを打ち込むのも、また当然。そして隙間は力でこじ開けられ、侵入を許すのだ。すべては金になるためである。
 
 これはhilihiliのhilihili: 700円だの続き
 
 
 
 
 

700円だ

 
 公害病を目の当たりにした世代は、”放射能と被爆の危険性は無視出来るほどわずかです” このような話を信用しない
 
 ∧∧
(‥ )という意見...
\‐  いや、意見というよりも
    ただの現実でしょうか
    これ、どう思います?
 
  (‥ )700円だな
 
 原発がぱーんした時に思った。
 
 ああ、これは金になるな
 
 ∧∧
( ‥)激怒する人がいるでしょう
 
  ( ‥)俺が金儲けのネタにした
    ‐□ わけじゃないぜ
      おらあ、そっちの
      ライターじゃないのでね
 
 だが、本、というのはそういうものなのだ。旬の事件を見つけるとただちに、ひと月以内に本が出る。もちろん、そういう速度で作られた本は造りが甘い。というか取材もまともにしていないし、ずさんだし、いい加減に作られたことがよく分かる。
 
 だがこれには理由がある。そもそもその手の本は煽って売るものだ。煽りだから本の内容がいい加減でも良いし、いい加減だからこそ煽りになる。つまり、粗雑な造りとは合理的で必然的な結果だ。
 
 ∧∧
( ‥)でも、売れるのだと
    だから売れるのだと
 
  (‥ )つまり700円だ
 
 前も言った通りだ。
 
 放射線医学の本は借りられているのだろうな、そう思って図書館へいくと、それらの本は手つかずのまま残っており、実に助かった。原子炉の本も原子核の本も核物理の本も残っていた。
 
 代わりに、借りられているのは700円ぐらいの怪し気な本ばかりだった。
 
 原発事故は、周辺の人々、避難を迫られ生活基盤を放棄せざるをえない立場に追い込まれた人々、現場の作業員、風評被害、甚大な損害と苦しみを周辺に与えたのは事実。
 
 だがその一方で、そこから一歩離れれば、金儲けのネタでしかなったこと。これもまったくの事実。
 
 太陽光発電だってそうだ。あの時、知っている人がやろうとしたことは、価値のない土地を発電効率の悪い太陽光発電に供与し、援助なり補助金をもらおうということであって、
 
 ∧∧
( ‥)ほんど原野商法じゃね?
 
  (‥ )周辺から離れれば、
      あれは金儲けのネタでしか
      なかったのだよ
      激怒しようがなんだろうが
      これはただの事実なんだ
 
 そして専門書は残っており、怪し気な本は借りられ、そして売れたのであった。

 これもまた事実だ。ただの事実。単なる現実。
 
 ∧∧
( ‥)だからその悩み700円だと
 
  (‥ )激怒しようが
      賢し気に反論しようがだ
      所詮は700円なんだよ
      これが現実なのだ
 
 疑うのは当然だ。
 
 しかし、調べたか?
 
 いや、調べるうんぬん以前に、それ以上に問題なのはである
 
 本当に信用できないのなら、なんで普通に暮らせるの? 本当に疑っているの?
 
 ∧∧
(‥ )確かに本当に疑った人は
\‐  ”疎開”しちゃったり
    地方へ引っ越したり
    ”安全を銘打った高い食品”を
    購入したり
    引っ越しを繰り返して
    子供を病気にさせたり
    したのだよね
 
  (‥ )そうではない
      そうしない
      しかし口では言うのだな
      ”信用できない”と
 
 それは本当の疑問や疑いなんだろうか? いや、本当の疑いにしても動かないとは、それが安い疑いであることを示していないか?
 
 つまり、その疑いの軽さ、700円ではないのか?
 
 ∧∧
( ‥)少なくとも
 
  ( ‥)公害病うんぬんが
    ‐□ あったから信用ならぬ
       それもまた700円よ
 
 原発がぱーんしたその時から、原発バブルは確かにあったのである。あれは金儲けのネタでしかなかった。そのような現実から解釈すれば、以上のような疑いもまた金儲けのネタでしかない。見る人が見れば、カモがそこにいる、それだけの話。
 
 ∧∧
(‥ )そしてそのお値段は
\‐  700円であると
 
  (‥ )まあ、そういうこったな
 
 これは馬鹿にするとか云々以前の問題で、ただの現実だ。それ以上でもそれ以下でもない。そして商売とはそういうものである。消費者になるとは、そういうことなのだ。
 
 
 

2014年5月17日土曜日

ダイオウイカを聞かれた

 
 某所の公民館で深海生物に関するささやかな講演をして、
 
 ∧∧ 帰宅でーす
( ‥)
 ‐( ‥)ああ。疲れた
 
 水族館の人とか研究者とか、プロの人たちが後々の日程でしゃべる予定である。自分はいわば露払い、深海の基本と水の性質、青と闇の世界、深海の地形などについて話すという案配。
 
 水族館というと、深度数百メートル、大陸棚にいる魚介類の話をした方が良いだろう。そういうわけで相模湾から相模トラフ、日本海溝、太平洋の深海平原、ガラパゴスへと至る説明を行う
 
 途中、水中では見通しが効かない、ということを話すために
 
 ダイオウイカがなぜ巨大な眼球を持つのか?
 
 これを説明した後の小休止中に、質問を受けた
 
 深海魚が相次いで見つかっているのは異変なのか?
 
 ダイオウイカがまずいというのは本当か?
 
   
  ( ‥)...ああ、そういうことに
    ‐□ 興味があるんだ
 
 ∧∧
( ‥)みたいだね
 
 なんで上がるか分からないのだから、異変もなにも、分からないとしか言えない。それに、注目されて日本中からこんなのがあった、と報告が相次げばいかにも異様だが、それは単に、稀に起こることも広く見ればいつも起こっているというだけの話。異変云々なんていう必然性はどこにもないですよね。
 
 ダイオウイカは、塩化ナトリウム(塩)を塩化アンモニウムに置き換えた体液を大量に持つことで重量軽減を実現、省エネ生活をしています。それゆえ、必然的に肉はふにゃふにゃで歯ごたえがなく、妙に、にがしょっぱくなります。この肉、塩化アンモニウムがたっぷりですと言われたら、あまりおいしそうではないですよね。
 
 ∧∧
(‥ )あなたからすれば
\‐  興味がわかないか
    すでに本に書いたことで
    あるのだと
 
  (‥ )質問されれば答えるけど
      いちいち書く気には
      ならないよなあ
      でも質問されれば
      答えることは出来るのだ
 
 他人には他人の興味、自分には自分の興味、である。
 
 他人と言いつつも、彼らは消費者(になりうる人)ではないか? と考えることもできるが、それ自体を解説した本はいくらでもあるわけで、答えられることではあるけども、今更書くことではないだろう。
 
 とはいえしかし、こういうことに興味があるんだ、というのは新鮮な驚きでもあった。
 
 一人、深海魚の発光器の役割とは何か? カモフラージュ、餌動物の誘因、それだけで説明できるのか? という質問をした人がいたけども
 
 ∧∧
( ‥)そういえばそれは
    この前に書いた本
    書いたことだったね
 
  ( ‥)チョウチンアンコウの
    ‐□ 釣り竿は誘因なんだ
 
 チョウチンアンコウは発光器を、獲物を誘き寄せる疑似餌として使う。そして彼らはカモフラージュに発光器を使わない。ひょっとしたら暗い水深にいるので必要がないのかもしれないが、そもそもそのための発光器を持っていない
 
 ...持っていないはずなんだが、
 
 ∧∧
(‥ )実は一例だけカモフラージュの
\‐  発光を彼らが行った、という
    観察例があるのですよね
 
  (‥ )初めて聞いた時は
      ぎょっとしたし
      正直信じがたいけどね
      ともあれ、
      その話を説明し
      深海魚の発光器は
      カモフラージュと
      疑似餌だけでは
      説明できない、という
      話もしたのだ
 
 本当なら、この前に書いた本ではそのことに関してもう少し詳しく書いたから、それを読んでね、と付け加えるべきだったのかもしれないけども、言いそびれた。
 
 まあ、質問した人が興味を持って調べたら、多分、自力で行き着くだろう。
 
 ∧∧
( ‥)以前もした話題だけども
    深海にも視覚と色覚に関する
    性淘汰があるんじゃないのか
 
 この話=>hilihiliのhilihili: 深海にも色覚に関する淘汰がある
 
  ( ‥)これこそ個人的には
    ‐□ 興味のある話
      なんだけども
      訳分からんことが多くて
      訳分からんのよな
 
      

あれは、私のゴーストがささやくのよ、と同じでは?

 
 ソクラテスは電波さん
 
 という評価
 
 ∧∧
( ‥)ダイモーンの声が聞こえる
    とか言うから?
 
  (‥ )あれってさ
      攻殻機動隊の草薙素子が
     ”ゴーストがささやくのよ”
      と言うのと、
      同じ程度の意味だと
      思うのだけどね
 
 ダイモーン:後にデーモン(悪魔)の語源となるが、当時は霊という程度の意味で、ソクラテスの言い様は、なんかぴんと来た、ぐらいな意味じゃね? ということ。日本語でも虫の知らせとか、天啓って言い様があるくらいだから、そんな電波な話じゃないだろう。
 
 ∧∧
(‥ )ソクラテスさんって
\‐   プラトンさんが
     書き残したものと
     クセノフォンさんが
     書き残したものとじゃ
     印象が全然違うよね
 
  (‥ )プラトン版だと
      ソクラテスは
      へ理屈をこねる
      いやみな親父で
      言ってることは正しいが
      恨みを買って
      ぶち殺されて当たり前
      そんな感じかなあ
 
 クセノフォン版だと、ただただ伝統的に重装歩兵にこだわる人々と対照的に、山岳地帯の国境は軽装の歩兵を使うべきだろう、とか、「国家の運営と防衛に必要な経費を、君は具体的に知っているんだよね?」 と問う事で、素質の無い若者から政治家になる野心を取り除くなど、現実的でまっとうな人だよな、という印象。
 
 当時のアテナイ市(都市国家)は直接選挙制であるのみならず、専門職である官僚もいない行政だ。先のソクラテスの言い様は、こんな状況で政治的な野心をもった無邪気な人間が官僚のサポートもなしに行政に直接関わる状況をたしなめたものだ、とも言える。実際、軍事の経験がないこういう政治家がめちゃくちゃなことをするので、それをソクラテスに愚痴っている軍人の話も出てくる。クセノフォン版で見るソクラテスは伝統の祖国を守りつつも、その伝統がもはや破綻しかけていることにも気づいている老人の姿だ。事実、アテナイ市は滅亡へと向かうことになる。
 
 クセノフォン版のソクラテスは、それゆえにこそ、かっこいい。
 
 ∧∧
(‥ )なんでプラトン版だけが
\‐  流行ったのですかね?
 
  (‥ )そもそもプラトンの著作が
      どうして後生大事に
      されたのか?
      どうして”哲学の歴史は
      要約するとプラトンへの
      注釈である”なんて
      言われるほど
      重宝されたのか?
      俺には全然理解できない
      のだけどね
 
 個人的には、数学の先生が教えてくれた無理数の証明を抹殺しただけでも、プラトンは重罪人だと思うので、後の哲学の歴史におけるプラトンの扱いは、まったくもって理解できない。
 
 そして、いつも思うが、電波さんだったのはソクラテスではなく、むしろプラトンや、いや、それ以上にそれを後生大事に珍重した歴代の知識人たちだったのではないか? と疑う。
 
 
 

2014年5月16日金曜日

まあ、〆切がある以上、それは無理だよね

 
 原発ぱーんからしばらくして、子供たちに腫瘍が見られた、という報告を、その人は舞い上がるように取り上げた。
 
 そら見たことか! と
 
 ∧∧
(‥ )でもそれって、比較がないと
\‐  意味のないことである
 
  (‥ )比較が無いから
      そのままでは
      意味の無い報告に彼が
      飛びついたのを見た時
      ああ、この人は
      因果関係の推論が
      出来ない人なんだな、
      ということは
      分かったな
 
 
 彼はまた吠えるように書き上げる。日本のマスコミは放射能汚染の悲惨な状況をまったく報道しないのであると。だが海外のマスコミを見よ! 海外のテレビの問題意識を見よ、と
 
 だがしかし、ここには奇妙なことに、いや当然のことに、やはり統計的な数字がまったくもって欠けている。そこにあるのは問題意識だけだ。
 
 ようするに、意識、意識、意識せよ、という話しかそこにはない。確信は出てくるが、論証が全然見当たらないのだ。
 
 つまるところ、いわゆる意識高い系の話であり、言葉の連呼でしかないと言える。
 
 ∧∧
(‥ )それに海外のマスコミと
\‐  言われましてもね
 
  (‥ )日本のマスコミも
      海外のマスコミも
      それはただの人間だよ
     
 
 物事を概念で理解し、確信を持ち、論理的にしか考えられない、ただの普通の人間だ。
 
 ∧∧
( ‥)でも因果関係を論ずるには
    それでは駄目だ
 
  ( ‥)そして因果関係の論証が
    ‐□ 出来ない時
      人は論証を放棄し
      確信に走るのだ
 
 あるいは義務や、かくあるべし、という信念に走りたがる。論証などという、必要だけども地味でめんどくさいことは誰でも無視したいものである。
 
 実際、論証に手間をかけると原稿が足りなくなるか、あるいは作業が遅くなる。これは致命的だ。
 
 端的に言ってしまうと、マスコミにとって、論証という行為は原理的に不可能であると言えば良い。
 
 例えばの話、論証を含めて記事全体をうまく2000文字以内に収められるか? そういうことでもある。
 
 これは簡単に見えて実は非常に難しい。普通の人間ではまず無理な話だ。やるにして重労である。手間がかかりすぎるし、時間がそもそもない。原稿の〆切は長くても週明けなのだから。
 
 ∧∧
(‥ )そうなると、人は
\‐  論証ではなくて
    確信に走るようになる
 
  (‥ )つまり、
      信念によって言論の自由を
      行使しようとする
      だが、前にも述べたように
      言論の自由の先にあるのは
      どの見解が妥当か?
      という論証の話なんだよね
 
 インテリやマスコミ、知識人というやからが抱える最大の問題がここにある。彼らには確信と信念しかなく、論証ができない。だから妥当性の話になった時、その発言の根拠を問われた時、彼らは言論の自由、マスコミの義務、としか言えなくなってしまう。
 
 これはhilihiliのhilihili: 考えてみれば自由って、それ自体がすでに自由ではないよねの続き
 
 
 

具体的になればなるほど不確実さが増大する

 
 消費者というのは実在しない それは便宜的な概念でしかない
 
 ∧∧
(‥ )もう少しうまく言うと
\‐  どうなります?
 
  (‥ )便宜的な概念でも
      ざっくりだったら
      確実に正しい 
 
 消費者は食べ物と水を消費する
 
 ∧∧
( ‥)まあ、当たり前だね
 
  ( ‥)でもこれだと
    ‐□ 役に立たないの
      だよねえ
 
 食べ物と水を求める消費者がいる、これは確実だが、これでは”具体的にどんな食べ物”を売れば良いのか、それが分からない
 
 ∧∧
( ‥)確実な予測が立つ代わりに
    役立つ予測が立てられない
 
  (‥ )反対にだ
      役立つ具体的な予測に
      なればなるほど
      予測は不確実になるよね
 
 本だってそうだ。例えばの話、
 
 ラノベって挿絵の女の子が可愛かったら内容と関係なく売れるのだろwww
 
 主人公がもてもてハーレムだったら売れるのだろwww
 
 と揶揄する人はいる。これは経験的に正しいのだろうが、それと同時にまったく具体的でない予測だ
 
 ∧∧
(‥ )可愛いって具体的に
\‐  どういうことなんだよ?
    とか
    もてもてハーレムで
    売れるのなら
    同じハーレム状態でも
    タイトルによって売れ行きに
    えらい差がつくのはなぜだ?
    とか
    そういうことをまるで
    説明できない
    突っ込みどころ満載の
    予測ですね
 
  (‥ )良く言えば確実な予測
      なのだけどね
      悪く言うと絶望的に
      頭の悪い
      役立たずな予測なんだよな
 
 どうすれば売れるのだ?と頭を抱えて悩む担当者の前でこんな予測をドヤ顔で言ったら、顔面にグーパンチを叩き込まれても文句を言えないレベル。
 
 ∧∧
( ‥)でも言い換えればこれ以上
    具体的な予測は
    どれも不確実な予測に
    なってしまうだろうと
 
  ( ‥)だとしたら数を出すしか
    ‐□ 方法がないんだよなあ
      つまり試行錯誤だ
 
 これは多分、どんなジャンルでもそうなのだろう。本に限った話じゃない。そして、試行錯誤の数には限界がある
 
 ∧∧
(‥ )例えばあなたの場合
\‐  試行錯誤するにしても
    年間4冊が限界だよね
 
  (‥ )一人だからね
 
 物書き一人が発行出来る単行本の数は年間4冊が限界だと考えて良いので、これ自体は当然なのだけども、一人の限界は試行錯誤が充分にこなしきれないところにある、そういうことでもある。
 
 一人では打てる手が限られている。ならば集団全体が打つ手を利用すれば良い
 
 ∧∧
( ‥)他人の試行錯誤も含めて
    利用する
    なんのこっちゃない
    二匹目のドジョウ戦略
    だよね
 
  ( ‥)二匹目のドジョウ戦略は
    ‐□ 当然の選択肢なのだ
 
 しかし、二匹目のドジョウが売れるか、売れないか、これも実はよく分からない。
 
 実際、この本が売れたのは多分、これが原因だろう。これをこのまま真似ても意味はない。例えばこうすればもっと売れるのではないか? そういう風に二匹目のドジョウとその成功を狙う事、それ自体が解釈であり、仮説であるからだ。
 
 ∧∧
( ‥)そして具体的な解釈になれば
    なるほど不確実さが
    増していく
    最初の話に戻ったね
 
  ( ‥)結局、なにをやっても
    ‐□ 不確実なことだらけ
      本が売れても
      その原因は解釈でしかなく
      確信が正しいかどうか
      それは分からない
      そういうことだよな
 
 ∧∧
(‥ )なんか、ありきたりな
\‐   話になっちゃったね
 
  (‥ )やれやれ
      もう少し話が広がるかと
      思ったのだがな
 
 
 
 

2014年5月15日木曜日

その絶滅は本当にあったのか?

 
 ∧∧
( ‥)オルドビス紀の解説を
    書いているんだね
 
  ( ‥)カンブリア紀に
    ‐□ 引き続く時代
      それがオルドビス紀だ
 
 古生物学者グールドの喧伝で異様な多様性が花開いた特別な時代、それがカンブリア紀、というイメージがついたが、実際のところカンブリア紀はそんな大した時代ではないし、多様性はまだまだ低い、原始の時代でもあった。カンブリア紀は死の世界だ、と言った人がいたけども、まあ確かにそんな感じはする。生物はいるがすっからかんの世界に見える。
 
 ∧∧
(‥ )次のオルドビス紀こそが
\‐  生物の多様性が花開いた
    時代なのであると
 
  (‥ )この時代は非常に温暖な
      気候が続いたあげくに
      突如、厳しい氷河時代が
      到来し、今度はそれが
      突然終わった時代なのだ
 
 水を氷河に奪われた海の水位は急激に低下し、温暖期がやってくると元に戻った
 
 ∧∧
( ‥)海水面が低下した時
  ‐□ イギリスの地層は
    浸食されちゃったみたいだね
 
  (‥ )浸食が分かるってことは
      産出する生物の化石から
      判断したってことかな?
 
 こういうことを考えると、ふと心配になる。オルドビス紀の末期に起きた大量絶滅。あれ、本当に絶滅で良いのだよね?
 
 ∧∧
( ‥)ああ、気候変化と
    生物相の変遷
    水位の変化と化石記録の破壊
    この二つが合わさると
    一見すると絶滅が
    起きたように見えてしまう
    でも実際には
    記録がすっとんでいるだけだ
    という奴ね
 
  ( ‥)みんながオルドビス紀の
    ‐□ 大量絶滅を言うってことは
      そこの問題はクリアされて
      いると思うのだけども
 
 さりとて、だから大丈夫でしょー、なんて言うわけにはいかないので色々と調べないといけない状況。
 
 ∧∧
(‥ )分からないことがいっぱい
\‐  出てきたね
 
  (‥ )まあ、そりゃ専門家じゃ
      ないんでな
      オルドビス紀における
      イギリスの地層
      西欧の地層
      地層ごとに産出する生物群
      その比較と検討
      再現された歴史
      この過程を何も知らんから
      もう一度基礎から
      やり直しだな
      
 
 ともあれ、分からないことが分かってきただけども良しとするべきである
 


それは理解の前進ではないですよね?

 
 日本は本当の民主国家じゃない。だからこんなことになるんだ、だから駄目なんだ。
 
 ∧∧
(‥ )という言い様
\‐
 
  (‥ )そのままだと
     こんなことをするなんて
      僕のお母さんは本当の
      お母さんじゃないんだ!
      と言っているのと
      同じだよねえ

 
 チョコ買ってくれないからそう言っているのか、子殺しをしたからそういっているのか、これでは区別できない。
 
 ∧∧
( ‥)文脈から言わんとすることは
    明らかだ、と反論されそう
    ですけどね
 
  (‥ )文脈から何について
      言っているのか
      明らかでも
      だからといって
      話をでかくして
      どうするよ?
 
 チョコ買ってくれないにしても
 
 子殺しをしたからにしても
 
 これに対して、彼女は本当の意味で母親ではない、と言ったところで、理解はまったく前進していない。問題も解決されていない。それは単なる感想だ。
 
 
 
 
      

考えてみれば自由って、それ自体がすでに自由ではないよね

 
 ∧∧
(‥ )漫画の「美味しんぼ」
\‐  放射能のせいで
    鼻血が出たとか描いて
    問題になって
    いるみたいだね
 
  (‥ )”この鼻血は放射線を
      浴びたせいである”
      これを言うには
      因果関係を統計的に
      論証せんといかんのだが
 
 統計的な因果関係の論証。これはいわゆるロジカルシンキングをする人間が最も不得意とする動作のひとつでもある。なんでかというに、論理は因果関係を扱えないし、統計学は古典的な論理や演繹から外れたものだからだ。論理を声高に叫んだマルクス主義者たちがいたソビエトで、統計学が弾圧されたことは暗示的である。
 
 ∧∧
( ‥)でっ? その一方で
    ロジカルシンキングな人は
    これこれなはずだから
    これは何々であるに違いない
    間違いない
    そう主張するのだと
 
  ( ‥)...である
    ‐□ ゆえにこうである
      前提というか設定や
      思い込みから
      一律に答えを申し述べる
      ここではこういう思考を
      ロジカルシンキングと
      一括して扱うけども
      これが論理思考の
      特徴であり、
      最大の弱点だよね
 
 見よ 前提は正しいではないか
 
 ああ、しかし、それはお前の思い込みじゃね? だったら結論も必然的に間違ってるよね?
 
 一律にこうだと断言できる
 
 ああ、しかし、それこそが”統計的でない”、ということなのだ。お前が因果関係をうんぬんするのは早すぎるよ。
 
 ロジカルシンキングをする人は、かように問題だらけだ。
 
 そもそも論理とは、いわば文法のようなものだ。文法的に正しい文章で嘘をつけるように、論理的に正しい文章で真っ赤な嘘をつく事が出来る。そして、文法が因果関係について何も語らないように、論理もまた、因果関係について何も語らない。
 
 
 ∧∧
(‥ )でも、こういうことを漫画に
\‐  描く自由はあるわけだよね
 
  (‥ )問題はさ、
      その自由を認めるか
      認めないのか?
      それは
      集合が決定する事柄
      なんだよねえ
 
 不倫をする自由はある。だがそれがおおっぴらに行使されないのはなぜか?
 
 ∧∧
( ‥)不倫の自由を行使すると
    社会的に抹殺されるから
    だよね
 
  ( ‥)知り合いの知り合いの
    ‐□ 女の子、
      一度だけ会ったことがある
 
 その子はお水商売のバイト中に不倫をしたそうだ。相手は銀行の支店長である。奥さんにばれて離婚。そして銀行はこのスキャンダルを許さなかった。普通の会社でも問題になるのだ。銀行という信用を扱う企業において不倫は大問題である。首はぎりぎりまぬがれたが、東京から遠く、田舎の支店へいくことになった。
 
 ∧∧
( ‥)そして女の子も
    支店長と別れた
 
  (‥ )当たり前だよな
      東京の支店長だからこその
      彼の魅力よ
 
 支店長は家庭と職場と彼女を失い、扶養義務だけを背負って東京を去った。そこから先の話は知らない。死んでいないなら、今でもどこかにいるはずである。
 
 このように、自由とは、集合の了解によって規定される。
 
 ∧∧
( ‥)つまり、描く自由はある

  
  (‥ )当然、おいこれ、
      おかしいじゃねえか??
      と突っ込む自由もある
 
 もちろん、反論する自由もある。
 
 だが、こっから先はもう自由ではない
 
 ∧∧
( ‥)社会がそれを決めるのだと
 
  (‥ )こう言うと、
      社会が間違っている、
      社会が自由を抑圧するのだ
      日本社会がうんぬん..
      そう無駄にドラマチックに
      絶望する人もいるけども
 
 実は、社会自体も自由にはなれない。現実という制限から自由にはなれないのだ。社会を動かすには証拠が必要だ。それにはこの場合、因果関係の推論が必要だ、そしてそれには
 
 ∧∧
(‥ )最終的には統計的な
\‐  論証に頼らないといけない
    人々の自由は最後は
    妥当な論証はいずれか?
    そういう
    現実問題に着地する
 
  (‥ )ここで話は最初に戻る
     ロジカルシンキングをする
     人間に統計的な論証は
     無理なのだ
     というか、
     無理だから論証無しで
     話を書いてしまった
     そういうことだろうな
 
 つまり、自由うんぬんが問題なのではなく、論証抜きでやってしまうことが問題なのだ。
 
 そして確信は論証ではない。この二つを混同する人は多いけども、確信と論証は違う。
 
 と、なると、行き着く先はまあ明瞭ではある。
 
 ∧∧
( ‥)その自由は不倫と同様
    行使しづらくなるのだと
 
  ( ‥)編集がいやがるよねえ
    ‐□ 会社は不倫をした支店長と
      同様に、
      金で規定されるわけ
      だからね
 
 確かに、確かに、それが善意であれ、あるいは計算づくの悪意であれ、炎上商法というものは存在する。
 
 ∧∧
(‥ )でも炎上商法もお金に
\‐  規定されるよね
 
  (‥ )収入よりも負荷が
      多くなると炎上商法も
      成立しなくなるからな
      炎上商法ですら
      自由は制限されている
      これは忘れちゃいかん
 
 自由という言葉は抽象的すぎて、おまけに皆が過剰な思い入れで語る。それゆえに、自由それ自体が自由ではない、こうした現実問題から人は目をそらしがちだ。
 
 自由、それ自体が自由ではない、この現実を忘れてはいけない。
 
 自由を無条件に信仰すると、不倫をした銀行の支店長のごとく、真っ逆さまに落下することがありうるのだ。
 
 そして、確信したからこそ私は言論の自由を行使したのだ、そう叫ぶ人は多いが、それは誤りのもとだ。なぜかというに、自由の行使の先で争われるのは確信ではなく、論証だからである。
 
 
 

2014年5月14日水曜日

僕らの仮説が全部間違っていたら...どうする?

 
 なんの取り柄も無い自称平凡な主人公が特別な能力を手に入れたり、特殊な立ち位置になることでヒーローになり、そしてもてもてハーレム状態へと至る、そういう話を書く事がラノベの原理原則(多分)
 
 ∧∧
(‥ )...というのがあなたの
\‐  意見でしたけども
    これが原則であるとしても
    他にも色々な意見が
    あるみたいですね
 
  (‥ )ラノベは今、
      ファンタジーが流行中
      学園ラブコメハーレムは
      終わりかかっているのでは
      ないのか?
      今は主人公が圧倒的に
      強い、無敵! が流行り
      そんな見解もあるみたいね
 
 ∧∧
( ‥)どう思います?
 
  ( ‥)こういうのってさ
    ‐□ 仮説が正しいのかどうか
      見極め切れないこと
      それがやっかい
      なんだよな
 
 仮説、ここではラノベの売れ筋はこれだ! とか、今のラノベのトレンドはこうだ! とか、そういう説明や解釈のことだけども、それが正しいということをどう論証したら良いのか?
 
 ∧∧
( ‥)やってみて売れなかったら
    仮説は棄却されます
 
  (‥ )ところがだ、この手の
      ”売れ筋に関する仮説”って
      基本的に複雑でな
      そこが問題
 
 複雑な仮説とは、言って見れば調整つまみが山のようにある機械のようなもんだ。
 
 それゆえに、
 
 ここを回したがこれでは駄目でしたよ。
 
 いやいや、まてまて、それならこっちをちょいちょいとすれば、ほら、説明できた。
 
 こういうことが平気で起こる。
 
 例:ツンデレにしたけど売れなかったですよ? 時期が悪かったのだ
 
 ∧∧
(‥ )実際、事実としてそう思える
\‐  こともあるんですよね
 
  (‥ )というか、
      事実としてあるんじゃね?
      だけど、この発想こそが
      どつぼにはまる原因よな
 
 複雑な仮説は駄目だ。だが、事態それ自体が複雑だと、人はどうしても複雑に考えてしまう。
 
 ∧∧
( ‥)これ、別にラノベに
    限った話じゃないよね
 
  ( ‥)本全体、というか
    ‐□ 商品全体がかかえる
      問題だよねえ
 
 まあ、とはいえしかし、仮説が間違っていても良いのかもしれない。
 
 例えば、これからのラノベのトレンドは主人公が無敵状態のファンタジーである、と思って次々にそういう本を作ってみたら、中にはひとつぐらいあたるものがあるかもしれない。
 
 ∧∧
( ‥)すると、当たった、という
    実績に基づいて類似品を
    次々に作り出し、
    より良い商品は何か?
    それを探り出せるかも
    しれない
 
  (‥ )これはあれだな
      仮説は間違っているのに
      仮説自体が予言を
      成就する事で
      仮説を正当化してしまう
      そういう事例だね
 
 実際には主人公がヒロインに一途なところが売れた原因なのだが、作り手はそうと知らずに次々に本を作る過程で、知らず知らずのうちにそういう結果に収斂していくかもしれない。
 
 ∧∧
( ‥)そうなると仮説は
    正しくないのに
    仮説それ自体は
    ますます確からしいものに
    見えてきてしまう
 
  ( ‥)仮説が間違っていても
    ‐□ 役に立つ事って
      実際にあるからね
 
 熱力学の最初がそうであった。カルノーが理想的なエンジンと効率を算出した時、その発想にあったのは熱を司る元素、”熱素”という存在だった。
 
 ∧∧
( ‥)でも実際には熱素は実在せず
    熱というものは
    原子の振動であった
 
  (‥ )仮説と仮定は間違っていた
      だが役に立ったのだ
 
 そして何か決断する時、なんらかの前提、仮説を持たないで判断することはできない。判断するには計画を立てるには、何らかの仮説が是非とも必要だ。
 
 ∧∧
(‥ )だからこれからのトレンドは
\‐  ファンタジーだと考えた時
    その仮説が間違っていても
    良いかもしれない
 
  (‥ )そういうことだね
 
 
 ただ、困ったことに間違っていたから成果が上がらなかった、ということも当然起こるのである。
 
 間違っていても役立つことはある。だがこれは、間違っているから正しいのだ、ということは示していない。それは当たり前。
 
 ∧∧
( ‥)さらに間違った仮説が
    役立っていても
    間違っている以上
    いつか破綻を露呈するよね
 
  ( ‥)僕らの信じている仮説って
    ‐□ その実態は一体全体、
      なんだろうね?
 
 
 全部ではないにせよ、実はなにもかもが間違っているという可能性が絶えずある。
 
 実際、それを傍証しうる証拠が少しだけあるではないか。
 
 ひとつの物事の原因に関する皆の意見が、誰もが自信満々であるにも関わらず、絶えずバラバラだ。全員が見事に物事を説明しているのに同じではない。これはなぜだ?
 
 
 

たった10億年前とはぎょっとする話

 
 ∧∧
( ‥)昨晩はほぼ満月だったので
 
  ( ‥)3日も休んだし
    ‐□ スケッチしてみました
 
 
 月齢14にスケッチを追加=>Untitled Document
 
 そして、えくぼのように見える、クレーター・リヒテンベルグ
 
 ∧∧
(‥ )わずか10億年前
\‐  ひょっとしたら8億年前の
    火山の記録ですか
 
  (‥ )本当、最近だよな
 
 月は、38〜31億年前に火山噴火があっただけで、それで終了、というのが一般的な理解なので、10億年よりも新しい火山活動の記録、と聞くと、ぎょっとしてしまう。
 
 ∧∧
( ‥)でも言われればあれだよね
    アポロが持ち帰った
    海の資料から溶岩の年代を
    出しているんだから
    それより新しい溶岩が
    あっても
    それを採取していないと
    分からないからね
 
  ( ‥)言われれば確かに
    ‐□ そうなんだよな
 
 今ある手持ちの資料では31億年前が最新です、というのは間違いではないが、それは31億年前で月の火山活動は完全に終了しました、ということを示すわけではない。
 
 ∧∧
(‥ )でも、もっと証拠が
\‐  必要だよね
 
  (‥ )参考文献のSqudisさんは
      月へいきたいみたいね
 
 まあ、当然なんだろう。
 
 それにしても、仮に10億年、あるいは8億年前の火山活動というのが本当なら、少なくとも素人目には驚くような話だ。
 
 ∧∧
( ‥)まあ、絶対的には
    大変な大昔で
    まだ動物もまともに
    いなかったぐらいの
    過去の出来事だけどね
 
  ( ‥)地球が全球凍結に
    ‐□ 至るよりもさらに前の
      時代だからな

 リヒテンベルグ、もっと詳しく見てみたいが、気流の状態が悪く、200倍では良く見えない。
 
 
 

2014年5月13日火曜日

さながら恋が醒めるように

 
 ホメイニ師のイラン革命、そしてアメリカ大使館占拠事件以来、アメリカとイランは対立し続けている。
 
 ∧∧
(‥ )でもイランの人は
\‐  反米を唱えつつも
    ジーパンを履き、
    コーラを飲み
    ハリウッド映画を見る
 
  (‥ )アメリカ人はそれを見て
      笑うわけだ
      昔のニューズウィークは
      そんなことを
      書いていたよな
 
 だがしかし
 
 対立しようが、相手に富があれば憧れるのが人というもの。ましてやアメリカは世界最大の富を持ち、移民でも成功出来る、というイメージを持っている。まさに一攫千金。これであの国に憧れない方がどうかしているのだ。
 
 とはいえ
 
 ∧∧
( ‥)アメリカは国として
    当然歩むべき老化の道を
    ひた走っている
 
  ( ‥)ミドルクラスの再建は
    ‐□ もはや不可能
      格差は固定化され
      アメリカンドリームは
      終焉だ
 
 だとしたら、例えばイランの人々がこれ以上、アメリカに憧れを持つことがあるのだろうか?
 
 ∧∧
(‥ )宗教学者による統治に
\‐  うんざりしてるっぽい
    そういうところはあるに
    してもですよ
 
  (‥ )だからアメリカへの
      憧れを持ち続けるか
      というと
      そういうものではない
      だろうね
 
 ∧∧
( ‥)アメリカという言葉の
    持つ意味がまったく
    変ってしまうのだと
 
  ( ‥)議論も変りうるよね
    ‐□ まずアメリカへの
      憧れがある
      対比して
      だから自国のここが
      嫌いだ
      こうするべきだ
      そういう理論武装ではなく
      ここ問題だから
      直しましょうよ
      無意味な伝統復古主義とか
      ではなくて
      我が国伝統のこれは
      使えそうですから
      使いましょうよ
      そういうことになる
 
 
 考えてみれば西欧列強の圧倒的な力にさらされた世界中の人々は、自分たちの伝統文化を捨て去れば、そうしさえすれば先進国の仲間入りが出来る、あたかもそんな勘違いをしていたのではなかったか?
 
 ∧∧
( ‥)日本だってそういうことを
    したわけだからね
    まず髪型から合わせた
    わけだからね
 
  ( ‥)江戸時代には髪型に
    ‐□ 重大な意味があったと
      言うから
      その決断には重大な意味が
      あったのだろうけども
      まずは外見からという
      側面もあったろうなあ
 
 もちろん、アメリカが衰亡すれば日本がチョンマゲを復古するかというと、そんなことはないだろう。とはいえ、大なり小なり、アメリカという輝かしいきらめきが消えれば、目がくらんでいた人々も考え方が変るのだ。
 
 ∧∧
(‥ )目がくらんでいたから
\‐  憧れる
    あるいは反対に憎悪する
    そういう束縛から
    皆が解き放たれると
 
  (‥ )なんというかね
      恋が醒める感じかな?
  

 女の子に免疫の無いオタクのサークルに女の子が混じると、女の子をめぐってサークルが瓦解するという。
 
 ∧∧
( ‥)ところがある日、
    皆の恋が醒めたら
    どうなるでしょう
 
  (‥ )途端、状況が一変
      そんなとこかな
 
 つまり、西欧とアメリカにおける中間層の没落、憧れの喪失は世界史を変えうる出来事に
 
 ∧∧
( ‥)..になりうると
    あの人たちは
    未だに強大だけどね
 
  ( ‥)それでも、恋が醒める前と
    ‐□ 後ではなにもかもが
      変っちゃうんだよね   
      
      
     
      

自然だから良し それなら子殺しも良しだよね?

 
 同性愛をする動物はしばしば確認されているのだから、同性愛もまた自然ではないだろうか?
 
 ∧∧
(‥ )だそうです
\‐
 
  (‥ )その理屈だと子殺し
      ネグレクト、育児放棄は
      自然界で良く観察される
      事例であるから
      虐待や育児放棄による
      子供の惨殺、餓死は
      自然で良いことです
      ということになるんだよね

 
 自然だから良い。そう思い込むのは勝手だけども、自然は別に善意の保証人ではない。自然は何も考えていない。それは人間どころかすべての動植物を轢きつぶす巨大な歯車のようなもので、そこには悪意もなければ善意もない。ただの巨大な機械仕掛けだ。そしてそれがゆえに、容易に人も動物も殺す。
 
 ∧∧
(‥ )自然は強いものが
\‐  生き残ることを
    目的としているようには
    見えません...
 
  (‥ )そりゃあ自然に目的なんか
      ありゃしないからな
      無いものを無いと
      言ってるだけで無意味だね
 
 歯車は僕らの頭上にのしかかっている。歯車に悪意も目的もない。仕組みがあるだけだ。回転した時、単にそこに何かいればつぶす。それだけだ。
 
 生き残る側も、それは強いか弱いかではない。歯が落ちてくる時、単にそこにいるかいないかだ。それは偶然もあるが遺伝的に決定されており、強い、弱いに関係なく、歯車は歯車の仕組みに沿って回転する。結果的な選別はこうして起こるが、その時、強い、弱いは関係ない。これが現実。

 かように人間は人間で歯車は歯車である。しかし、人間の価値観で歯車の仕組みを勝手に判断するから誤謬が産まれる。
 
 ∧∧
(‥ )これはありがちな
\‐   間違いであると
 
  (‥ )人間には神が必要でな
      自分を支えてくれる
      優しい神が
      必要なのだ
      だからこういう誤謬は
      何度でも産まれてくるし
      絶える事は無い
 
 しかもそうやって神を発明したはずだのに、歯車につぶされると人間は怒るのだ。
 
 なぜ私にこんな仕打ちを? と神に対して絶望するのが人間である。
 
 だから、自然を神にした人は、やはり同様に絶望するだろう。
 
 それともあれだ、自然の恐ろしい側面だけを切り離して、それを悪魔と認定するのだろうか。
 
 ∧∧
( ‥)人間の価値観で自然を
    判断してよりどころにする
    どうしても擬人化せざるを
    えなくなりますからね
 
  ( ‥)そして話はとんちんかんな
    ‐□ 方向へ進むのさ
 
 人間の価値観で自然を理解できる。人間の価値観と良し悪しを自然は保証してくれる。それは理解として間違っている。あるいは仮説として間違っている。間違った理論で現実を無理に説明しようとすれば必ず無理が生じる。彼女はきっと訳があって僕に会えないのだろう。それはきっと彼女の親のせいだ、そうして殺人を犯すようなことも起きるのだ。
 
 自然を崇める人の運命やいかに?
 
 
 
 

2014年5月12日月曜日

消費者という概念は失敗した仮説である

 
 ∧∧
( ‥)つまり?
 
  ( ‥)そうねえ
    ‐□
 
 子供向きの絵本を作ると
 
 ∧∧
(‥ )簡単で子供騙しな内容です
\‐  ...だそうです
 
  (‥ )そりゃあ子供向きだからね
 
 では、本格的とまではいかないが、やや内容の濃い本を作ると
 
 ∧∧
(‥ )今度は反響がナッシング..
\‐
 
  (‥ )あぁ? 
     今度は読めませんってか?
 
 なんだ? ハードルを下げて門戸を広げれば、お前ら向けじゃないのにぶーぶー文句言う割には、まっとうなものを作れば、今度は、これは僕ちゃん読めませんとは、ずいぶんと笑わせる冗談じゃないか。
 
 消費者ってのはあれだ、ただの底抜けの馬鹿だ。こんな本を読める君はすごいよ、そう思わせぶりにささやくような、自分にとって都合の良い本を読んでいるから駄目なんだ。読書ってのは無様なもんだなあ。自己満足のためだけに本を読む。だから何年過ぎても次のステップへ進めない。自分が分かる本だけを読む。だから自分を肯定するだけで、何も新しいことが見つからない。そんな人生、あっという間に無意味な灰になっちまうぜ。というか、もう手遅れか? いったいお前はいつ死んだのだ?
 
 ∧∧
( ‥)と、怒り狂って
    罵倒したいところ
 
  ( ‥)時々、消費者を
    ‐□ 殺しにかかる
      作り手がいるのは
      こういうことが
      理由だろうな
 
 *それなりに完結させた物語だのに、続きを作れ、作れと、やいのやいの言うオタクに激怒。映画館に人を集めたあげく、これ以上はないというくらいの悪意むき出し、自分の傷口さらしまくりの物語を延々と見せつけ、観客全員の心をへし折り、灰にして地獄に落とす。
 
 ∧∧
(‥ )でも、実際のところ
\‐  消費者ってのは
    司令部に指示された
    単一の集合体ではなく
    単にばらばらの
    個人ですからね
 
  (‥ )それゆえに
      意見を聞くだけ
      無駄なんだよな
 
 例えば意見が一致しているように見える人々も、実際にはひとつの集合ではない。
 
 12時になったら大部分の時計が12を指し示すように、設計が遺伝的に共通だから同一の反応をしているだけなのだ。司令部があるわけでもなく、ひとつの意思があるわけでもない。
 
 ∧∧
( ‥)単に同じ反応をする
    ばらばらの個人が存在する
    だけですよ、と
 
  ( ‥)もちろん、そのばらばらの
    ‐□ 個人を消費者という
      便宜的なくくりにまとめ
      一括して標的にすれば
      金にはなるのだがね
      成功すれば、の話だがな
 
 だが、たとえ成功しても、消費者とは所詮はバラバラの個人でしかない。しかも、12時でも12時を指し示さない時計があるように、どんな時でも反対がある。鼻白むようないかれた賛美があるのと同様に、頭の悪い焦点がずれた酷評もまたあるものだ。いや、この手のものは酷評ではない、単なる勘違いだ。
 
 そういうものを十把一絡げに”消費者”と呼ぶ。これは混乱的だ。 
 
 ∧∧
(‥ )所詮はばらばらの個人
\‐   それを一括して消費者という
     いわばひとつの人格を
     全体に与えると
     精神が分裂状態になった
     奇怪な”個人”が出来てしまう
 
  (‥ )そんなのを相手にするのは
      精神科医であるべき
      だろうなあ
 
 消費者、というありもしない人格を考えてしまうことは、しばしば見られることだ。そもそも消費者自身がそうなのだ。なんであれ商品の感想を言う時、人は自分の考えを、消費者の代弁であるかのように考えていることがある。
 
 ∧∧
( ‥)さながら、
    ”僕の考えた最強の消費者”
 
  ( ‥)だが残念、それもまた
    ‐□ 存在しないのだ
 
 実際そうであろう
 
 自分は消費者の代弁者のはずだのに、なぜ皆は賛同しないのか? そう怒る人がいる。
 
 なぜ自分の意見が無視されるのか、なぜ自分と意見を違える人がいるのか? なぜ皆が同調しないのか? 理想と現実のずれ。その憤激に己の身をこがして燃え尽きてしまう人もいるようである。
 
 これらは、消費者が実在しないという証拠に他ならない。
 
 ∧∧
(‥ )消費者ってものを
\‐  考えることは
    精神衛生上すごく悪いって
    ことですかね?
 
  (‥ )というかだな
      消費者という仮説や概念が
      現実をうまく説明できない
      それが有害なのだと
      思うけどね
 
 現実をうまく説明できない仮説や概念で現実を説明しようとしてもうまくいくわけがない。彼女は僕のことが好きなんだという仮説に導かれるままストーカーしているようなもんである。そうである以上、現実とのずれは大きな災いとなって降り掛かることになる。
 
 消費者の言う事が理解できない、そう思ったら、そもそも自分のイメージしている消費者という概念それ自体を疑った方がいい。そんなもの、最初から実在しないのだ。
 
 ∧∧
( ‥)どうしましょうねえ
 
  ( ‥)消費者の意見など
    ‐□ どうでも良い
      存在しないのだからな
      それゆえに
      原理原則に従え
      そういうことじゃね?
 
 例えばラノベなら、平凡な主人公が特異な能力や立ち位置を手に入れて、もてもてのハーレムになる、それが原理原則(多分)
 
 そうであるなら、単にそれを追求すれば良かろう。本格的な物語がどうのこうのとか言う意見は無視してよろしい。
 
 ∧∧
( ‥)科学だったら妥当性の追求だね
 
  ( ‥)次の本というか
    ‐□ 次の次の本は
      大学生向けなんだがね
 
 さて、どうしたものかね
 


2014年5月11日日曜日

敵が存在する恐怖 これこそが座ることを許さない

 
 3Dプリンターで銃が製造された。危険だ、規制しよう!
 
 ∧∧
(‥ )といっても、規制して
\‐  3Dプリンターという
    新たな産業に乗り遅れたら
    経済的に相手に
    食いつぶされるかもしれない
    そういう恐怖
 
  (‥ )外部が存在するとは
      こういうことだ
 
 敵がいるからこそ安泰は許されない。かくて自由は保持される。
 
 ∧∧
( ‥)恐怖と戦いこそが自由の
    源なのであると
 
  ( ‥)人はどうしても歳を取る
    ‐□ 歳をとって
      体力が無くなれば
      今あるものを何が何でも
      手放すまいとする
 
 そして、この当然の怠惰と幸福の追求、これこそが規制と統制を作り出す
 
 規制と統制は理想の追求でもある。
 
 理想は理想状態への固定に他ならぬ。つまり、理想とは、そして夢とは、怠惰と幸福の象徴なのだ
 
 ∧∧
( ‥)しかし、敵が存在する限り
    人は立ち止まることを
    許されない
    永久に競合に打って出ないと
    いけなくなる
 
  (‥ )幸福は怠惰と統制なり
      しかるに自由とは
      不幸になる権利なり
      これを考えれば答えは
      簡単なのだ
 
 自由が欲しいのなら自由などという小賢しい言葉を捨てればいい。自由という言葉を使うこと、それ自体が自由に枠をはめる。
 
 そうではなく、皆の夢を轢きつぶし、人々の幸福を破壊し、望まれた平穏な世界に波をかき立て混沌を作り出す、これこそが可能性の扉を開く。
 
 このためにこそ敵と競合が必要だ。
 
 さあ、皆の理想を失望へと摩耗させねばならぬ。
 
 
 
     

二つの散開星団 みんなの夢をすりつぶす〜♪

 
 さそり座=>Untitled Document
 
 さそり座の散開星団M6とM7=>Untitled Document
 
 ∧∧
(‥ )この前、海へいった時に
\‐  スケッチした星団の図を
    アップしたのだね
 
  (‥ )写真で見ると
      えらいこっちゃ
      なんだけどね

 M6の場合=>https://www.google.co.jp/search?q=open+cluster+m6&source=lnms&tbm=isch&sa=X&ei=WKNuU-vfEsn_8QWGnYCYAg&ved=0CAYQ_AUoAQ&biw=877&bih=797#q=o…

 M7の場合=>https://www.google.co.jp/search?q=open+cluster+m7&client=safari&rls=en&source=lnms&tbm=isch&sa=X&ei=kKNuU6_QK4OF8gX3_4H4AQ&ved=0CAgQ_AUoAQ&bi…
  
 
 ∧∧
(‥ )...なんというか、
\‐  壮絶だね
 
  (‥ )天の川の中にあるから
      機械で露出をかけて
      光を集めて撮影すれば
      砂金と宝石をばらまいた
      ようだよね
      ところがなるべく
      見た目通りにスケッチを
      すればだよ
 













 これが現実
 
 ∧∧
( ‥)なんだよこれ? 
    写真と違うじゃんよ
    そう言われるだろうと
 
  ( ‥)写真を見たから
    ‐□ 期待して望遠鏡を覗く
      そうして失望する
      がっかりする
      世の中、そんな連中が
      うじゃうじゃいてな
      まあ、気持ちは
      分かるけどもね
      うんざりだよね
      げんなりだよね
 
 望遠鏡のQ&Aには、写真のように見えないのはなぜですか? それはね、という真摯だが馬鹿げた愚かな応答が続くのだ。
 
 いや、しかしだよ、考えてもみたまえよ、現実ってのはそもそもこんなもんだろ? 
 
 女の子が化粧を落とせば男は失望し、女の子は結婚生活にうんざりして男に絶望するのが世の常である。そうではなかったか? それを忘れた、とは言わせん。
 
 地上に夢が無いなら、天空にも夢は無いのだ。
 
 ∧∧
(‥ )美しい写真を見て
\‐  夢ばかりふくらませるのは
    いかがなものか、と
 
  (‥ )現実は〜♪
      もっ〜と地味だよ〜♪
 
 ああ、それでも夢を見たいのだろう? それでもなお美しい写真という造りものを見たいだろう?
 
 ∧∧
( ‥)だがしかし
    そうはさせねえ、と
 
  ( ‥)みんなの夢を
    ‐□ すりつぶす〜♪
      リアルのやすりで
      ごーりごり〜
 
 夢などという、汚らわしいもの、ことごとくすりつぶす。世界は理想化されたうんざりするような現実に覆われるべきなのだ。
 
 ∧∧
(‥ )それでも、リアルは
\‐   きれいだったよね
 
  (‥ )ああ、今度は50倍で
      スケッチするべきだなあ
 
 この二つの散開星団、50倍で見た時が一番きれいだったがゆえに。







2014年5月10日土曜日

楽天的な意味でデカルトを

 
 我思う ゆえに我あり
 
 ∧∧
(‥ )すべてが心の錯覚、
\‐   あるいは心がつむいだ
     夢や幻覚だとしても
     それでもなお
     それをつむぐ私の心は
     存在するだろう
 
  (‥ )問題はだ、
      心が存在するという解釈
      それ自体は大前提として
      受け入れてもだ
      だからといって
      心が思索したことが
      論理的に正しいという
      保証はないんだよな
 
 実際、デカルトは心を作り出す、より高次なものが存在するはずだ、ゆえに神は実在する、と言い出すわけで
 
 ∧∧
( ‥)それって、時計を作るには
    時計よりも高次の存在
    時計職人がいないと駄目だよ
    という経験から導いた
    例え話じゃないですかね?
 
  ( ‥)簡単な原理原則から
    ‐□ 複雑で秩序的な現象が
      出現することを知る
      今の僕らには容認できない
      発想であるね
      つまり
      デカルトの論理は
      アナロジーを大前提にした
      怪し気な演繹なわけだ
 
 というか、
 
 すべてを疑っても、それでもなお、それを疑う心、それ自体は存在する
 
 と主張しても、その心自体が別の現象の影でしかなかったらどうするのか?
 
 ∧∧
( ‥)つまり影が所詮は三次元の
    物体を投影した二次元でしか
    ないように
 
  (‥ )心が心の本体、
      例えば脳が
      やっていることを
      まったく認識していない
      あるいは自身に対して
      非常に雑な理解しか
      していない
      そういう可能性だね
 
 そもそも心であれ、脳であれ、その演算の仕組みは、果たして正確な計算を行えるようになっているのだろうか?
 
 ∧∧
( ‥)そんな保証はない
 
  ( ‥)ないどころか、
    ‐□ 正確ではなく
      自分にとって
      一番得になる解を
      探索するようになって
      いるみたいだよね

 獣、鳥、魚、こういうカテゴリーと認識、それ自体はまさにそうだろう。
 
 心のみが確実である、そう言ったところで心が持つカテゴリーや”演算のくせ”、あるいは飛躍的発想、それらに思考自体が拘束される。そのことは、デカルト自身の論証から明らかだろう。
 
 ∧∧
(‥ )我思う ゆえに我あり
\‐  懐疑論だそうですね
 
  (‥ )どっちかというと
      楽天的に思えるけども
      懐疑という単語の
      使用方法が
      このような意味では
      ないってことかもね


 
     

月齢10の月と黒いしみ

 
 月齢10=>Untitled Document
 
 
  ( - -)ああ、疲れた
    ‐/
 
 ∧∧
( ‥)打ち合わせでお酒飲んで
    帰ってきたら
    帰ってきたで
    それから3時間も
    月をスケッチしてたら
    そりゃ疲れるでしょう

 
 それもさることながら以前描いた月齢11=>Untitled Document
 
 ∧∧
(‥ )なんか今回の月齢10と
\‐   比べると、
     見劣りしてませんか?
 
  (‥ )スケッチブックを
      大きくしてしまった
      のだよなあ
 
 2014年4月17日の月齢16Untitled Documentまでは月の直径を20センチで描いていたのだけども
 
 ∧∧
(‥ )それ以後は直径が26センチ
\‐  つまり元の1.3倍
    面積で言えば1.3の二乗で
    1.69倍だね
    細かく描けるね
 
 *注:HP上の画像は同じ大きさにされています
 
 
  (‥ )しかしだ、それまでは
      1時間や1時間半で
      描けたものが
      1時間40分や
      2時間半かかることに
      なってしまったわけでね
 
 
 いや、実際には状況はもっと悪い。面積が増えると、ディテールも細かく描くことになる。単純な曲線がうねうねした複雑な線になる。そうなると観察と注意と作画と確認のために、さらなる時間を食ってしまう。
 
 考えてみれば、天気が悪いといっても、月のスケッチに何度か失敗しているのは、これが原因だよな。
 
 ∧∧
( ‥)雨の海の生成という大衝突と
    その痕跡
    それを見たいがために
    詳しく観察し始めると
    状況はますます悪化すると
 
  ( ‥)スケッチの大きさ
    ‐□ 元に戻そうね
 
 なにはともあれ、見ていると面白いことに気がつく
 
 ∧∧
( ‥)そして本でなんとなく
    読んでいたものに
    改めて気がつくことになる
 
  (‥ )雨の海のアペニン山脈から
   □‐  のびている
      舌状の地形の黒い部分
      ぶしゃーっと吹き出て
      舞い散った溶岩らしいの
      だよなあ
 
 少なくとも、文献における解釈はそれだ。
 
 最初は衝突で融けた岩石か? と思っていたけども、文献に一応目を通したら、後から起きた噴火と、その放出物に覆われた結果である、と書いてあった。
 
 さらに、
 
 そういえばこの場所は前に写真で見たよな
 
 と別の文献を見直したら、どんぴしゃり、この地形と黒いしみのことがもう少し詳しく書かれていた。
 
 写真は拡大されたものだったから、すぐには思い出せなかっただけなのである。
 
 やはり、考えては駄目だ。考えるのではなく。見て、調べて検討する、これが大事らしい。
 
 
 
 ∧∧
(‥ )でも、こんな広い範囲に
\‐  舞い散るってどんな状況
    ですか
 
  (‥ )その南にあるクレーター
      プトレマイオス(D153km)
      と比べると
      100キロぐらいの範囲に
      散らばってるように
      見えるのだけどな
      ちょっと壮絶だよね

 
 いくら重力が地球の6分の1だとはいえ、そんな噴火は想像しがたいものがある。確かに月は大気が無い天体だ。空気抵抗はないから遠くまで飛ぶ。だが、逆に言えば風で運搬されるということも、噴火の熱と上昇気流で浮上する、ということも無いわけだ。
 
 つまり、そのそれぞれが真空の中で弾道飛行を行い、100キロ以上の範囲に降り積もる無数の火山ガラスと黒い降雪。そういうことになる。
 
 ∧∧
( ‥)それは木星の衛星イオの
    火山のように見えたの
    でしょうか?
  
=>https://www.google.co.jp/search?q=io+volcano&source=lnms&tbm=isch&sa=X&ei=E0dtU9mCEce2lQXnxIDYDA&sqi=2&ved=0CAYQ_AUoAQ&biw=1021&bih=812
 
  ( ‥)その時代の月を見たら
    ‐□ 面白かっただろうね
      

 
 

2014年5月9日金曜日

月齢8の月

 
 月齢8の月=>Untitled Document
 
 
 ∧∧
( ‥)なんかお疲れモードだね
 
  (  - -)この1週間あまり
    ‐□ やることが色々と
       あったからね
 
 ∧∧
(‥ )ともあれ、月の地層のことが
\‐  だんだん分かってきたと
 
  (‥ )スケッチは遅々として
      進まないが
      まあ、そんな急ぐ事は
      ないからな
 
 月も理解も、逃げやしないのだ。
 
 
 

月、スケッチ完成ならず

 
 月、雲が出てきてスケッチ完成ならず
 
 ∧∧
(‥ )もう少し早く描き始めたら
\‐   完成できたかも
 
  (‥ )しかし、昨晩はずっと
      絵を描いていたからな
      そのせいか疲れちゃってね
      スタートするにも
      エンジンがかからんのだ
 
 だらだらとやっているうちに完成どころか、そのずっと手前で終了。
 
 とはいえ
 
 ∧∧
( ‥)南半球のクレーターに
    ひっかき傷があることは
    分かったね
 
  ( ‥)巨大クレーターである
    ‐□ 雨の海が出来た時
      大爆発で放出された
      物質でけずられた
      痕であると言うが
 
 ああ、これがそうか。

 ここ数日、気流が良い。今日のように風が強くても極端な大気のゆらぎが見当たらない。だから、スケッチはできなかったが、観察はできた。ゆらぎが少ないと、非常に細かいところまで見ることができる。
 
 そして確かに、南半球の地形には南北に伸びる擦痕のような傷が無数にある。
 
 これらが分かっただけでも良しとしよう。
 
 ∧∧
( ‥)まあ、仕事があるから
    あまり無理はできないね
 
  ( ‥)というか、仕事がなくても
    ‐□ 連続でスケッチするのは
      ちょっと無理だねえ
 
 

2014年5月8日木曜日

さあ、この時代にファックスの話をしよう

 
 固定電話が鳴る。出たらファックスだった。
 
 いや、どう考えても送り先を間違えてます。2回かかってきたことを考えると相手が受信しない原因を確認する気もないらしい。そういうわけで回線を遮断。
 
 ∧∧
(‥ )これでもうこの電話番号から
\‐   我が家にファックスは
     流せませんね
 
  (‥ )というか我が家の電話は
      ファックスが機能して
      いないんだけどな
 
 実は先日もあったのである。その時は3回目で遮断した。
 
 考えてみればずいぶんおかしな話なのだ。ファックスを流したら相手が受信しない。こういう時、普通、相手に確認の電話を入れるものだ。確認をとらぬまま3回もファックスするとは、相手は一体どんな会社だろう?
 
 ∧∧
( ‥)そういえば以前、
    間違いファックスが届いた
    ことが何度かあったよね
 
  ( ‥)居酒屋からの発注
    ‐□ 何かの部品の設計図
      色々だったよね
 
 さらに前は、銀行の支店だと思ってかけてくる人がいた。これ自体は間違い電話の事例だが、市外局番が違うだけで、後は同じ。
 
 支店にかける人となると分母がでかい。こうなるとほとんど全員が間違えなくても、しばしば間違い電話が我が家にやってくることになる。
 
 会社や支店、取引先の電話番号が似ていると何度か奇妙なことが繰り返されるものだ。ファックスも同じなんだろう。
 
 とはいえ、しかし、
 
 ∧∧
(‥ )でも、今時、
\‐  ファックスなんて使う
    会社が存在するのですか?
 
  (‥ )先日来た時は、
      ???
      だったからblogには
      書かなかったのだけども
 
 その後、なんとなく見たのが、未だにファックスにこだわる上司、それにうんざり顔の部下、という話で。
 
 ∧∧
( ‥)メールと添付ファイルが
    あるこの時代に
    ファックスとな
 
  ( ‥)そうねえ、誰かが
    ‐□ ファックスにこだわりを
      持っていると、
      周囲はそれに追随しないと
      いけないわけだよ
 
 ∧∧
(‥ )それで、さらに我が家の
\‐  電話番号と似ていれば
    こういう誤配信が
    起こりえると???
 
  (‥ )ちょっと無理のある
      解釈かもだね
      特に2度目となるとな
 
 あるいはファックスを使った詐欺、なのかもしれない。
 
 世の中には色々な詐欺がある。オレオレ詐欺なんかまっとうな方で、悪質な不動産。例えば喧嘩を売っておいて相手が怒ると、しめた! と飛びつき、訴訟しますよ? いやなら買えよ、と恐喝する逆切れ商法。電話で、訪問で喧嘩を売るのだが、訪問の場合、ナンバープレートがあると足がつくからバイクでなくて地道に自転車で外回り営業。男もいれば女もいる。ろくでなしな連中だが、ごくろうなことでもあるのだ。
 
 そういう色々な手を考えるのが人間なら、ファックスを使うこともありうる。少なくとも数年前までは、ファックスを使った詐欺が事実としてあったらしいし。
 
 ∧∧
( ‥)でも今時、ファックスですか
 
  (‥ )なんというか、
      とっくに滅びたと思った
      生物の鳴き声が山から
      聞こえてきたような
      妙な感覚だよな
 
 

 

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