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2013年1月2日水曜日

ころころ変わると言ってると、チャンスを失うよ

 
 hilihiliのhilihili: そうだよ、君は悪くない、平穏の世界へいこうの続き
 
 
 オレ様理論をHPに書き連ねる人、blog、あるいは某掲示板で続く議論。そういう事例は山のようにあるけども。
 
 
 ある院生の人が言うには、連中は何年も無駄に議論しているけども、論文を読んでいない。
 
 
 ∧∧
( ‥)まあ、確かに読んでいないのは
     明らかなんですよね
 
  ( ‥)論文を読んでいたら絶対
    –□ 犯さない間違いを
       堂々と書いて、根拠の
       中心にすえているからな
 
 
 読んでいる人は、うわあ..こいつ読んでないのに妄想だけでここまで話を膨らませているんだ、それとも嘘つきかな? とすぐに分かるが、読んでいないとそれは分からない。すごい、と勘違いして賞賛するか、見当はずれに否定するかでおしまい。誤り自体が認識されることはない。
 
 間違いはリサーチしないと分からない。そして間違いは必ず存在する。
 
 
 ∧∧
( ‥)だから、間違えるか
    間違えないか、
    それは問題ではない
 
  (‥ )間違えたかもしれませんが
      なんてどうでもいいことだ
      そうではない、
      理解は仮説。
      スタートもリサーチも
      ここからだ。
 
 理解は答えではない。仮説だ。
 理解という仮説に基づいてリサーチする
 すると理解を支持する現象、記述、論文が見つかる
 あるいは理解を否定する現象、記述、論文が見つかる
 理解が支持されたらその理解にそってさらに調べる
 理解が支持されなかったら別の理解を考える
 
 ∧∧
( ‥)理解は仮説であるがゆえに
    バージョンアップが可能
 
  (‥ )だから間違えたとか
      間違えていないとか
      そんなことは重要
      ではないわけさ
 
 リサーチの結果を踏まえて、既存の仮説を是正できるかどうか? それが重要だ。
 
 正しい、正しくないで言い争って、リサーチをしていないのでは話にならない。
 
 間違っていた、間違っていない。そんなたわ言どうでも良いのに、そこだけで話を展開するから、そこですべてが閉じてしまう。
 
 さらに言えば、
 
 ∧∧
( ‥)データからグラフを作る
    適切な技術がないと
    以上の動作は不可能
    になってしまう
 
  ( ‥)統計学的な手法
    –□ だよね。
       最小二乗法や
       分岐分析、
       科学にはグラフ発見の
       方法論がいくつも
       あるわけだ
 
 
 そして、分岐図はコロコロ変わる、と言っている人間がこの過程をまるで理解していないことは明白だ。
 
 
 
 ∧∧
( ‥)例えばの話
 
  (‥ )最小二乗法でグラフを
      見つけた、
      次にデータを加えたら、
      最初のグラフが
      根本から作り変わる....
 
 ということがありうるのか?
 
 ∧∧
( ‥)ありうることは
    ありうるんですよね
 
  (‥ )問題はさ、
 
 ありうる状況がどんな状況で、どんな条件を満たした時にそれが引き起こされるか、それを説明できて、なおかつそれが起きる可能性なりを求めよ
 
 ∧∧
( ‥)と、問われた時に
    ですよ
 
  (‥ )説明できて、なおかつ
      それでもなお、
      自分の最初の主張、
      ころころ変わるから
      信用できない、を
      なお主張し続けられるか
      ということさ
 
方法論が最小二乗法でも分岐分析でもなんでも同じである。その可能性を提示した上で、その可能性に自分を賭けることが出来るか? という問いだ。
 
 ∧∧
( ‥)あなたとしてはどう?
 
  (‥ )分岐図に関して言うと、
      それが起きる条件は
      想定できるけども、
      起きるとしたら
      痕跡が見える、という
      感じかなあ
 
 考えてみればクジラは偶蹄類に包含される、というセンセーショナルな研究成果がそうであった。
 
 ∧∧
( ‥)サイン配列を見れば
     クジラが偶蹄類に呑まれる
     サイン法の手堅さも
     さることながら
 
  ( ‥)リサーチするとさ、
    –□ クジラと偶蹄類はそもそも
       類縁があるだろうと
       されていた以上にだ
       *そう言えば子供時代に
       読んだ百科事典の記述も
       そういうものであった
 
 クジラが呑まれる、という答えを否定する根拠がどうやらそもそもない、ということであって
 
 ∧∧
( ‥)比較情報が明らかに欠如
    しているのですよね
 
  (‥ )化石記録にも抜けがある
      いや、抜けがあること
      それ自体は問題ないんだ
      この場合に限っては
      重要な部分で抜けがある
      それが問題でね
 
 他にも幾つか、これは、と思わせる部分があり
 
 ∧∧
( ‥)これならグラフが作り
    変わってもおかしく
    ないだろうと
 
  ( ‥)だから記事にしたのだよね
       =>*
       その後、すぐ、それを
       支持する化石が出てきた
       時には驚いたけども。
 
 だが、それもある意味では予測されていたことだった。なぜかというに、どうもそういう生物がいたらしい、ということはパキスタンにおける距骨の発掘で当初から明らかだったから。
 
 ∧∧
( ‥)つまりあなたとしては
 
  (‥ )分岐図が何らかの理由で
      大きく変わることは
      以上のようにありうる
 
 だが、それには条件があり、条件を満たすような痕跡がかなりあからさまに残っている(そもそもそうでないと大きく変わらない)
 
 だから個人的にはこう考える。
 
 分岐図がコロコロ変わるとか考えていると、痕跡を見逃して、チャンスをみすみす失うよ。
 
 
 
 
 
 

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