自己紹介

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2013年1月18日金曜日

本当に戦士の物語

 
 
 hilihiliのhilihili: リアルロボの続き
 
 
 ∧∧
( ‥)素材と技術は敵も味方も
    ロボも戦車も同じだ、
    それが問題であり、現実の壁
    でしょうね
 
  ( ‥)これ、以前書いた
      サイボーグ戦士*とも関連
      してくるのだけど
 
 戦車を素手で破壊できるサイボーグ、人類が知る既存の物体や物性ではありえないとしか言えない存在だけども、それに使われる動力と素材で戦車を作れば、サイボーグ戦士ではまったく歯が立たない戦車を作ることが可能。
 
 ∧∧
( ‥)同じことはリアルロボでも
    言えるわけですよ
 
 (‥ )既存の戦車では歯が立たない
     巨大ロボを作れるとしても
     その動力と素材を用いれば
     巨大ロボなんかでは
     歯が立たない戦車を
     作ることができるからね
 
 考えてみればガンダムのザクだってマゼラトップ(劇中で登場する戦車)の砲塔を使用する設定があったよな。
 
 ∧∧
( ‥)当時、小学生のあなたは
    その設定を見て、首を
    かしげましたよと
 
  (‥ )まあ、深く追求しては
      いけないと、なんとなく
      分かっていたけどね。
 
 *戦車のパーツが有効ならロボいらなくね? という禁断の突っ込み
 
 そもそも突っ立っているロボット兵では、高速で匍匐前進、重装甲、大口径の機械軍団たる戦車に勝てる道理がないのだ。素材と動力でロボだけを差別化しても、そんな不平等を戦車側が守る必要は(物語の都合を抜かせば)どこにもない。
 
 ∧∧
(‥ )考えてみれば戦闘サイボーグや
\–   巨大人型メカを物語において
     どう正当化するか? それは
     クリエーターが色々と
     頭を悩ましてきた歴史
     でもあるのでしょうねえ
 
  (‥ )当たれば壊れるが、
      操縦者の超絶的な
      反射神経で当たらない、
      あるいは完全防御できる。
      物性や動力、素材ではなく
      操縦者で差別化、正当化
      しよう、FSSはそういう
      例なんだろうな
 
 ∧∧
( ‥)宇宙戦争みたいに、19世紀の
    大砲でも、当たれば大破する
    火星人の多脚戦車
 
  (‥ )あれの場合、技術の不平等
      でもあるけど、それでも
      火星人は長距離遠征で
      軽い装備しか持ち込めない
      という制限つきなんで、
      奇襲攻撃と、
      大砲の射程外から攻撃する
      毒ガスロケット弾で
      かろうじて勝利を
      納めるという薄氷を踏む
      戦いなんだよね
 
 *実際、宇宙戦争では火星軍が思わぬ損害を被ったり、本星の機器の故障で後続部隊がこれなくなるなど、火星側にとって、これ、やばくね? という局面がある。
 
 *そもそも火星軍多脚戦車はアルミ製だ。大砲なんか当たったらひとたまりもない。というか、作中、コクピットに直撃をくらい、操縦士の火星人もろともふっとんで大破した機体が1両ある。いくら超絶的な技術差があっても出来んものは出来ん、という作者ウエルズの現実感が垣間見えるお話。
 
 
 ∧∧
( ‥)エヴァは人類にはまったく
    対抗できない物性を示す
    使徒を、使徒をコピーする
    ことで戦うという内容で
 
  (‥ )混淆世界ボルドーのように
      巨大メカは国を代表して
      戦う戦士で、機体が持つ
      超絶的な物性は魔法で
      維持しているというのも
      あったね。
 
 *巨大ロボは後で述べるように、戦士としての価値しかないことを考えると。ロボとしてのありようは戦士ゆえに、物性の超絶性については魔法で説明しているこのやり方は、いい正当化なんじゃなかろうか、と感想。
 
 *だいたい、巨大なくせに人間のように自在に走れるロボットなんて既知の素材ではありえないようなしろものなのだから、未知の科学で正当化しようが、魔法で正当化しようが、その怪しさは同じである。
 
 
 ∧∧
( ‥)巨大メカじゃないけども、
    デューン(砂の惑星)で
    戦争がナイフを使った
    白兵戦に戻っているのは
    携帯できるシールドが
    普及しているから
    でしたね
 
  (‥ )こういう場合は攻撃より
      防御が強くなりすぎて、
      飛び道具を使用する条件が
      厳しすぎる世界、という
      設定だよね。エヴァの
      ATフィールドも似たとこ
      あるよな
 
 *デューンのシールドの場合、速い物体ははじくが、遅い物体は受け入れるという性質がある。空気の分子運動を考えた場合、呼吸や換気はどうなるんだ? という問題はともかくとして、必然的に防御は速いが攻撃は遅く、それでも有効なようにフェイントを使った複雑な格闘戦が発達した世界、という設定。
 
 ∧∧
(‥ )ガンダムも、左手に盾、
\–   右手に弾数の少ない
     ライフル、さらに
     接近戦用のサーベル
     という出で立ちでして
 
  (‥ )武装が近代軍とかじゃ
      なくて古代戦士に
      近いのよね。
      戦士だからこそ主人公に
      焦点を当てられるという
      側面もあるんだろうな
 
 しかし、あるいは実際には、というべきか?
 
 盾とそこそこな遠距離攻撃武器、接近戦用の刃物を持つといえば、それは例えば古代ローマ軍である。あるのだが、
 
 ∧∧
( ‥)古代ローマやギリシャの
    兵士は確かに戦士社会の
    名残を残しているけども
    すでに集団戦ですよね?
    厳密には戦士ではないです
 
  (‥ )集団戦じゃ戦士になれん
      のよなあ。
 
 もし古代ローマ軍風だったら、何台かの巨大ロボでそれなりな陣形を組み、隊長の号令のもと戦うような様式になるだろう。しかしそうなったら物語の雰囲気や、主人公の立ち位置や重要さがずいぶん変わってしまうはずだ。
 
 ∧∧
( ‥)戦車戦に近いというべき
    なんですかね?
 
  (‥ )だったら素直に戦車で
      よくね? という話に
      なるしな。
 
 実際、女の子が戦車に乗って、きちんと模擬戦を行うアニメが人気だそうな。
 
 
 ∧∧
(‥ )そういうことを考えると、
\–   リアルロボというのはもう
     この先の時代では無茶ぶりな
     感じがありますかね
 
 (‥ )無理矢理、戦車戦のような
     ロボット物を作るか、
     すなおに戦車戦の
     物語を作るか
 
 
 ∧∧
( ‥)あるいは
 
  (‥ )ドラゴンクエストのように
      本当に戦士の物語に
      するしかなくね? 
 
 
 
     

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