自己紹介

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2010年8月30日月曜日

ニセ科学ごとにニセ科学の定義あり

 
 ∧∧
( ‥)ようするに?

     (‥ )ニセ科学とか、疑似科学、病的科学ってのは
         それは総称だよね?

:ホメオパシーはニセ科学
:星占いは疑似科学
:鳥は恐竜ではない、というのは病的科学

 とっ、個別に言うことはできるけども

 ∧∧
( ‥)”それは疑似科学じゃないの?”と言われた個々の事例の
    総称としてニセ科学とか疑似科学という言葉があると。

     (‥ )個々の事例に問題があることを指摘した。
         個々の事例、それぞれに関してはそれだけの
         話なんだよな。

:無限希釈したものが効果という結果と因果関係にあること。それを妥当性をもって示せ。あるいは妥当性を示して見せたというのならば、検証方法そのものの妥当性をも示せ。それが示されない限りはホメオパシーは最低限、過剰広告であるし、ひいていうと有害であり。端的に言うと、「死ぬよ」

:星占いは古典的には天文学の出発点であったか、あるいはその応用であったか、あるいは動機であった。過去の星占いは疑似科学だろうか? 天動説は、それが役に立った時代には有効な理論ではなかったか? 天動説に裏付けられた星占いは、では有効な理論であったのか? いや、そもそも星占いは理論と言えたのか? 本当に天動説と星占いは切っても切れない仲であったのか? 星占いが科学であったと言える、あるいは言えそうな時代はあったのだろうか? 

:鳥は恐竜ではない。樹上で暮らす恐竜以外の爬虫類から進化したと主張する研究者はまだごく少数ながらいる。彼らの一部は「一部の恐竜から鳥が進化したことは認めるが、祖先となった恐竜は実は他の恐竜と別系統である」そう主張した。しかし彼らは系統解析を使用しないか、あるいは妥当性が不明な系統推定(系統憶測か?)を行う。彼らは研究者ではあるが、議論は後退的であり、これはもはや病的科学と呼ぶに値する状況ではないのか? 最低限、それほどにまで彼らの議論は実りがないし、予測もことごとくはずれている。

 ∧∧
( ‥)以上、個々の事例と、それらが個々に抱える問題点を
    詳細に述べることができればそれで十分であると。

     (‥ )仮説Aは疑似科学である、という時、
         仮説Aはこれこれな理由で妥当ではない
         それをもって仮説Aはニセ科学/疑似科学である
          そういうことを言っているのであって。

 なんていうの? この場合のニセ科学は省略された議論の要約っていうの?

 ∧∧
( ‥)個別の事例をニセ科学と定義した、とも言えますけども。

     (‥ )実際には定義ですらないのかもしれないね。

 その一方で、こうした意思決定や議論の過程では、以上の個々の事例を共通してくくる”疑似科学”とか”ニセ科学”という単語を定義する必要もなければ(そもそも個別に議論して表現している)、これこれな条件を満足すればそれは疑似科学である、ニセ科学である、と定義する必要もない。実際にしていない。

 ニセ科学はニセ科学ごとに定義すれば良いし、それで十分。反対に、”ニセ科学とされた事例の集合”、それらすべてを満足させるようなニセ科学という単語を定義する必要はない。

 ∧∧
( ‥)なんか、種問題みたいですね。

     (‥ )種は種ごとに定義がある、
         と、言われるみたいにね。

 種を定義しよう、と、この集団をA種と定義しよう、はまったく話が違う問題。

 ∧∧
( ‥)この集団を取りあえずA種と定義しよう、
    というのは個別な事柄ですね。あるいは任意に
    個別な事柄だと定義することで自然界から切り出して
     認識すると言えばいいのか。

     (‥ )種を定義しよう、というのはそれとは全然違う話だよね。
 
 種を定義しよう、というのはA種、B種、C種・・・・・それらを共通して満足させる定義を考えましょうという提案であって

 ∧∧
( ‥)無茶ぶりもいいとこですよね。

     (‥ )しかも、そんな定義がなくても別に誰も困らん、
         というか実際に「種の定義」なんてないし。

 あるいはこう? 提案された無数の種の定義が皆を満足させたことはない。

 提案:交配し、子孫を残せるものは同じ種である、という定義

 現実:A種とB種はまれに交配するが、染色体の関係で、通常、子供は不妊である、しかし、まれに単為生殖して子孫が生じる。それが単為生殖種C種である。C種はごくまれに親種であるA種、B種と交配し、子孫を残すことがある。これは単為生殖種D種と言われるものである。

 問題:以上の文章を先の定義で言い換えてみよう。

 ∧∧
( ‥)疑似科学もニセ科学もそれと同じで定義しても
    満足させられないし。

     (‥ )そんな定義がなくても意思疎通にも
         意思決定にも困らない。

 これが欠陥車なのかどうなのか? 欠陥車の定義とは何か? がなくても

 ∧∧
( ‥)1000時間でハンドル取れます、と言われれば

     (‥ )意思決定はできるからな。

 逆に言うと

     ( ‥)ニセ科学批判批判を言う人って、個別に見てみると
         結構、みなさん”ニセ科学”や”ニセ科学批判”を
         定義しちゃっているように見えるんだよね。
 ∧∧
( ‥)もしもそうならどつぼにはまるでしょうね。


 この仮説Aは駄目な仮説。いやそうだろうか、この解析結果を見よ。そういう個別の議論をすることは問題はさほどないし、具体性がある。

 しかしもし、”ニセ科学”とか”ニセ科学批判”を認識して、暗黙のうちにそれらを定義して単語として使用すると、文章は訳が分からなくなってしまい、ついには現実感が薄れてしまうは必定。

 ∧∧
( ‥)定義できないものを、”定義して”しまって
    それで文章を重ねても。

     (‥ )定義しきれないでこぼれ落ちた、
         現実とのぶれは当然解消されないし、
         むしろ、ぶれがどんどんでかくなるんじゃねーかな。

 

2010年8月29日日曜日

詳細を述べる気があるならそんな名称は使わない

 
 ニセ科学
 
 ニセ科学批判

 ニセ科学批判批判


 ∧∧
( ‥)でっ?

     (‥ )まあ、そもそも、詳細を述べる気があるのなら
         こんな名称を使うわけないんだよな。

 以上はAとBの批判と否定の応酬である、とか書いたけども。

 ∧∧
( ‥)でもこのAとBは個人や個別の事柄や事件ではなくて
   
     (‥ )科学じゃないよそれ、という意見の集合に対する
         科学じゃないよそれ、という意見の集合はなんかひどいよ
          という意見の集合であって
 
 Aは妥当ではない、Bは妥当ではない、Cも妥当ではない
 Aは妥当ではない、Bは妥当ではない、Cも妥当ではない、という意見's は妥当ではない

 であって

 ∧∧
( ‥)意見'sは妥当ではない、なんですかね?

     (‥ )まあ、しばしばニセ科学批判批判をしている人の
         見解は、妥当性の議論というよりは、いやだ、気に入らない
         ずけずけ明け透けに言うのは外交的にどうよ、
         であるように見えるから

 Aは妥当ではない、Bは妥当ではない、Cも妥当ではない
 Aは妥当ではない、Bは妥当ではない、Cも妥当ではない、という意見's はなんかいやだ

 かもしれない

 ∧∧
( ‥)単なる否定?

     ( ‥)さらに言えば”この仮説はニセ科学である!!”
         という意見の中には妥当でない意見もあるので
 
 *例:「神様が世界を作ったなんて気持ち悪い、論理的な科学じゃないよ」という、説明になっていない素朴な断言

 Aを否定、Bを否定、Cも否定
 Aを否定、Bを否定、Cも否定、という意見'sは否定

 ∧∧
( ‥)否定の中には妥当性を論じた上での否定も含まれる
    そういうことですね

     (‥ )ざっくりとした、ぼんやりした世界観だよね。
         でも最低限に思うに、意見'sの否定はまずいよな。

 意見(複数)を十把一絡げにまとめている時点で、詳細を論ずる気がないのは明らか。

 ∧∧
( ‥)まあ、以上のA否定、B否定も
    十把一絡げにしているように見えますが。

     (‥ )いや、それらは個別の事例を列挙しただけだから
         いいんだよ。

:誕生した時の惑星の配置と人間の特性の間に因果関係があることを説得力を持って論証した人間はいないにも関わらず、星占いの的中度を喧伝するのはいかがなものか?
:血液型と人間の性質に因果関係があることを論証していないのに、それがあたかもあるかのように番組を作ることは妥当なこととは思えない
:化学物質を無限に希釈したものが効果を持つことを論証していないのに、それがあたかも効果的であるかのように言うのは、嘘か過剰広告に該当するのではないか?

:以上のニセ科学批判'sはおかしいと思います

     (‥ )十把一絡げなのはどれ?
 ∧∧
( ‥)ああ、まあねえ

 まあ、最低限な話


     (‥ )詳細を論ずる気があるのなら
         ”ニセ科学批判”という単語は使わないと
         思うよ。
 ∧∧
( ‥)ああ、確かにね。例えば「星占いは非科学である」に対しては
    でも、「火星効果」って話があったじゃないか、
     とか反論すればすむ話ですからね。

 もし、ちゃんとした論証や妥当性やデータや解析手段をもっているのなら、ニセ科学批判、なんていう定義不可能な単語を使用する必要なんてそもそもない。

 ∧∧
( ‥)科学であるのなら、検証できるとか、妥当性やデータ、
    その解析手段で勝負できるはずですしね。

      (‥ )というか科学の論文で「これは科学的です」
          なんて書かんだろうよ。


 科学は科学という言葉で勝負するとは思えない。そんないい加減な言葉で勝負なんかする必要が彼らにはない。

 逆に”ニセ科学批判”という言葉で勝負するとしたら、それはすでに終わってる。


   

状況、それは詳細か?

 
 ニセ科学という言葉がある。

 ニセ科学批判、という言葉もある。

 ニセ科学批判批判という言葉もある。

 ∧∧
( ‥)ようするにあれでしょ?
    AとBによる否定の応酬ですよね?

     (‥ )Aは言った。Bは駄目
         Bは言った、Bが駄目というAの主張は駄目
         Aは言った、Bが駄目だというAの主張が駄目という・・・
         以下略。


 ∧∧
(‥ )物事の妥当性に科学を持ち出すことに対する
\-   批判(というか反論)の中には
    お前達の主張は科学教だ!!、っていう揶揄もありますね
 
     (‥ )まあ、ありがちな反論だろうし、
         意味のない単語であるんだろうな。

:「この薬に効果があるという結果は既存の検査方法では得られませんでした」、という主張は科学万能主義だ
:論理的であれば科学であるというあんたの主張は科学というよりは神学だろ?

 ∧∧
( ‥)以上の2つの主張は、どちらも相手の考えが
    宗教ではないか、という批判ですね。

      (‥ )でも等価じゃないよね?
          前者は脳みそがくるくるっぽいし、
          後者は当たり前なことをいっている。

 科学教って言葉はあまりにもいい加減すぎて使えない。


 ∧∧
( ‥)ニセ科学批判やニセ科学批判批判に必要なことって
    なんでしょうね?

      (‥ )ニセ科学っていうカテゴリーの放棄じゃね?

 ニセ科学という言葉自体はあまりにもあいまいで、それ自身では意味がない。

 例えばの話。

      (‥ )ニセ自動車って単語に意味あると思う?
 ∧∧
( ‥)欠陥のある自動車という意味ですか?
    欠陥車、ということですかね?

      (‥ )不具合があるからリコールします、という場合は
          欠陥車ってことになるのかな?
          構造的にこれ以上は性能が上がらない設計の
           自動車も欠陥車かね?
 ∧∧
( ‥)状況によりけりだと思いますけどもね。

 単語をどう定義するのか? という問題はまあ、そんなに大事なことではないと言えば大事なことではない。単語の定義がうんぬんよりも、”これこれはこういう性能です”、”これこれはこういう状況下でハンドルの効きがこの程度、悪くなります”、”構造上、ものっすごい燃費が悪いです”と言えばいいだけで。

      (‥ )何がニセ科学なのか? という議論は必須じゃないんだよな
          ニセ科学とかニセ科学批判、批判批判とか、
          ニセ自動車とか欠陥車という言葉と同様で、
          その言葉自身に頼る必要はない。
 ∧∧
( ‥)ニセ科学とか、批判、批判批判という言葉は
    くくりがでかすぎると。

 あるいはこう? 使ってもいいけども、そんないい加減な言葉ではなく、より詳細に状況を述べることができなければ、

 ∧∧
( ‥)使う意味はないだろうと。

      (‥ )この車は欠陥車です、その理由は

1:私が買う気にならないデザインだから
2:10万時間乗ると、ブレーキの効きが他の会社の車よりやや落ちるから
3:1000時間でハンドルがとれます

 ∧∧
( ‥)まあ、普通、1の意味で使う人はまずいないと思いますけどね
    2は微妙? 

      (‥ )いないだろうけども、欠陥車、とか
          ニセ自動車という単語自身では1、2、3は
          区別できないだろ?

 たいそうな単語を使うのはかまわないけれども、使うには、使う前にそもそもその状況を詳細に述べられなくては意味がない。


      ( ‥)ついでにいうとさ、理由の説明も
          意味がないんだろうな。
 ∧∧
( ‥)なにゆえ?

      (‥ )以上の1、2、3はそれぞれ主張する人にとっては
          十分な理由であったわけだよね?
 ∧∧
( ‥)そりゃあそうでしょうね。


      (‥ )でも、理由の説明を聞いて、他人がどう思うか、
          いや、あるいは「どうなるか」に影響を及ぼすのは
          理由ではなくて「状況」の方だろ?
 ∧∧
( ‥)まあ、確かに1000時間でハンドルがとれるからといって
    欠陥車ではない。そう主張したところで、その車に
    乗れば、事故の確率は信念や言葉の定義と関係なく、
    格段に増えるでしょうからね。

 意思決定がどうであったかは関係ない。”意思決定の結果”に影響力を及ぼすのは「判断の理由」ではなくて、「状況」。

 ∧∧
( ‥)誰かがこう思った、という理由はどうでもいいと。

       (‥ )こう思った、感じた、ということも、
           その理由もどうでもいい。

 状況

 
 人間は質が同じではない。だから「その状況」から「私がこう思いました」ということや、「私がこう思った理由はこれこれです」という説明はどうでもいい。

 ∧∧
( ‥)人間の質が同じではないから、主張自体の質も
    同じではないと。

       (‥ )処理の質が保証されていないわけだろ?
           はっきり言っちまえば
           「思った、感じた、理由はこう」なんて
            なんの保証にもならんのさね。

 そのままではアメリカドルなのかジンバブエドルなのか分からない。

 
 状況、それは詳細に説明できるか? そしてそれは現実の裏付けを持って流通できるか?

 
 ∧∧
( ‥)ニセ科学批判、ニセ科学批判批判


      (‥ )その状況にどんな名称を与えるのかは認識の話。

 
 言葉の定義と認識の話は、それ自身では信用できる貨幣にならない。流通させてもいいけども、そのままだときっと大暴落。

 
  

 


2010年8月27日金曜日

素朴な疑問

 
 ∧∧
( ‥)?

    (‥ )コウモリって洞窟とか、木のウロとか
        人家の隙間に集中して住んだりするよね?

 ああいう仲間が密集する生活スタイルを持っている場合、一部の雄が雌を独占することが可能、だよね?

 ∧∧
( ‥)一夫多妻になる傾向があると?

    ( ‥)でも、資料に簡単に眼を通すと、
      -□ 特に一夫多妻が多いわけではない
         というか多いのだけども他の哺乳類と比べて
         多いわけではないらしいのだよね

 ∧∧
( ‥)今度はコウモリの結婚スタイルに関してですか

     ( ‥)いや、なんか理解していないことが
       -□ ごろごろ出てくるんよ。

 資源を独占できるから、このコウモリはpolygynyなのですと、書いていいのかどうなのか。

 

2010年8月25日水曜日

努力してれば”自分がえらい”と思えた時代、は終わりました

 
 もう何ヶ月も前の話。打ち合わせをした人たちから立て続けに

    (‥ )未来に展望があるとか、努力でどうにかなるなんて
        そんなの昔の話で、僕らには関係ないです

 ∧∧
( ‥)というような言葉を聞かされましたね
  -□ ←メモリー

 まあそうだよね。さすがに若い人たちはもうそういう自覚があるわけだ。当たり前だよな。

 ∧∧
( ‥)あなたも若いでしょうに

     (‥ )若いとはいっても、あれだよ、社会に出た時は
         まだバブルが崩壊し始めた時だよ。

 メディアは売り手市場みたいなことを言っていたけども、実際には、不景気がくるから企業は軒並み、社員の数を手控えているらしい、と情報が走っていた時。

 ∧∧
( ‥)・・・まあ、そんな程度なら、今から
    すれば恵まれていた時代ですね。

     (‥ )まだ、”努力すれば右肩上がりの成長ができる”と
          たわ言をほざけた時代だな。

 思い出せば、ただ無様で醜い時代であった。

 というか、その後の経済状況を”失われた10年”とか、メディアとかはずーーーっと書き立てて来れたのだから、ああいう連中は、当時もそして今も、右肩上がり成長ができると、”本気で”思い続けているのかもしれない。

 ∧∧
( ‥)実際には、日本は低賃金労働で右肩上がり成長してきた、
    ようするに商品が売れる限り、人件費を上げてきた、
     ただそれだけですからね

     ( ‥)努力なんてスキルでもなんでもないからな
         スキルなしでも”なんか俺たちすげーー!!”と
         勘違いできる時代が
         あったわけだよね。

 やはり無様な時代だ。

 当然、今ではそんなことはないし、そんな時代は20年前に終わっているのだけども、

 ∧∧
( ‥)でも失われた10年とか言い続けてきたと。

     (‥ )失われた10年、なんとかすれば元のような右肩上がり
        成長ができる、そう思い込んでいるということに
        他ならないな。

 老人のたわ言。

 ∧∧
( ‥)なぜにそういう?

     (‥ )そりゃああれだ。

 そういうことを書き立てる連中は自分の売り上げた分だけ利益が入るという生活をしていない。

 ∧∧
( ‥)だからだと

     ( ‥)”賃金が右肩上がりで上がる”という方式でいれば
         自分が何もしていなくても、何か自分はすごい
          ことをしていると思えるもんさ。

 ∧∧
( ‥)そんなもんですかね?

     (‥ )鳩ぽっぽにただ定期的に餌を与えると、
         餌が出た時にしていた行動をやる頻度が増えて、
          その動作と餌が手に入ったことの間に因果関係がないのに
          その動作が固定化されるって話しらんかね?

 努力してれば馬鹿でも自分がえらい、すごい、才能があると思えた時代はとっくの昔に終わったが、餌をもらっている連中は今だに思い込みを固定化されたまま。

 ∧∧
( ‥)そういうもんですかね。

     (‥ )突っ走ることを忘れた老人は、ただ、
         現状を維持するためだけに座り込んで、
         耳をかさず、空疎な言葉だけつむいで時間をかせぐ

 そんな老人いっぱいいるじゃない。老いるっていやだねえ。

 
     (‥ )確かに人が老いるは必然。
         だが前向きに死ぬことはできるぞ。
 ∧∧
( ‥)はあ、ようするに前向きに死ねと。

 

 

 

2010年8月24日火曜日

あなたの通貨はドルですか?金ですか?塩ですか?

 
 妙な話。

 ∧∧
( ‥)何が?

     ( ‥)前にチクシュルブクレーターの衝突はKTの30万年前
       -/ という意見は、そもそも論文を読む以前におかしいだろ、
          という提示に対して、いや、KTは30万年よりも
           長い事変かもしれないよ、と書いた人がいたよね
 

 その人がどうもホメオパシーを批判しているらしい。あるいはホメオパシーに批判的(らしい)。

 ∧∧
( ‥)それが何か?

     (‥ )KTが30万年より長いかも、という勝手な思いつきと
         薬剤を無限希釈した水に効力があります、という主張と

 なにがどう違う?

 ∧∧
( ‥)違うっちゃ違いますけどね。
    まあ、どっちもとんちんかんだという点では
    同じですが。

     (‥ )でも片方に関しては言い出しっぺで、
         片方に関しては批判的なわけだ。

 なにこれ?

     (‥ )血液型占いはよく当たるかもーと言っている人間が
         ホメオパシーはおかしい、といっているとしたら
         なんかすごく違和感あるよね?
 ∧∧
( ‥)あー、どうですかね?
    私は宗教Aを信心しますが、宗教Bは邪教です、
    こういう主張は普通にありますよ。

 科学的にとんちんかんな主張をしている一方で、科学的にとんちんかんな主張を批判している

     (‥ )とっ、受け取るからおかしく聞こえるのであって
 ∧∧
( ‥)主張Aと主張Bをしている。
    主張Aはとんちんかん、
    主張Bはとんちんかんな主張Cの批判であった
    ただそれだけなのでは?

 と解釈するのはいいけども。

     (‥ )じゃあなんで主張Aはとんちんかんで、主張Bは
         とんちんかんの批判になるわけよ?
 ∧∧
( ‥)科学的、この場合は妥当性とかのことですが、
    それを基準にすると”とんちんかんの賛成と反対”で
     いかにもコンフリクトしていそうですが、
     その基準を用いた言動をしていないと仮定すればいかが?

 確かに

 妥当かどうか、という基準で考えるとなんとも奇妙な話だけども、

 そういう基準で考えて賛成したり批判しているわけではない、そう解釈すると、

 なるほど、このコンフリクトは解消される。



    ( ‥)とんちんかんな主張Aをする一方で、
        とんちんかんな主張Cを批判する(主張B)、
         ではなく
 ∧∧
( ‥)主張Aと主張Bをしている、それだけの話では?

 では、妥当性で判断していないとすると、なにをもって判断の基準としている?


 ∧∧
(‥ )ホメオパシーで子供が亡くなったことに対して
\-   批判しているようですが。

     (‥ )つまり主張の基準は義憤か?

 ∧∧
( ‥)義憤ではいかんと?
\-
     (‥ )義憤は基準足り得ない。

 あるいはこう?

 義憤は普遍的に通用する物差しにはならない。

 ∧∧
( ‥)例えば?

     (‥ )確率的に発生する医療事故と
         妥当性があるとは思われないホメオパシーによる死亡事例
         この2つは等価か?

 ∧∧
( ‥)等価ではないと思いますよ。
    ホメオパシーの方がより多くの人を
    殺せるでしょう。

     ( ‥)だが義憤はこの2つを識別できない。

 義憤は普遍的な物差し足り得ない。

 あなたが流通させようとする通貨は、ドルか、金か? それとも塩か?

 ∧∧
( ‥)せめて使うのであるなれば

     ( ‥)私は塩を使いたい。

 

2010年8月22日日曜日

状況をお知らせすべきでした

 
 
 ∧∧
( ‥)なんでしょう?

     (‥ )今日、ふと思った。

 子供達は”恐竜が骨のみで知られていること”を知らない。のではないだろうか

 ∧∧
( ‥)そりゃあ、鳥以外の恐竜(認識的な恐竜)はすべて
    滅びていますから。

     (‥ )そして、子供達はばらんばらんの断片的な
         骨からのみ恐竜が知られている、という当然の
         事実を、これまた当然ながら知っていない。
         わけだよね?

 そうだよな そうだよね?

 ∧∧
( ‥)・・・・そりゃあそうでしょう。

     ( ‥)そうなんだが、完全に失念していたな。

 
 子供たちに限らず、世の中では”骨という現実”、ではなく、骨から推論された推定値(というかあてずっぽう)としての”復元画”なるものの方を”事実”だと考えている、、、、

     (‥ )というわけだよね?
 ∧∧
( ‥)まあ、復元画をまず見ているでしょうからね。
    見たら事実だと思うでしょう。


 推定値を事実だと思い込んでいる。

 しかしたぶん、それが恐竜に関する最大の誤解。理解の障壁。

 ∧∧
( ‥)何をいまさら。

     (‥ )その今さらを今気がついた。
         いや、分かっているつもりだったんだが・・
 
 ∧∧
( ‥)子供に、そのことをまず教えるべきだったと?

     ( ‥)そうね。
         うかつだったな。

 今度はそうしよう。

 例えば、
  
 鳥が恐竜ってそんな馬鹿な、という意見はしばしば耳にする。それも考えてみればこれと同じの誤謬が根本にあるわけだよね? 

 ∧∧
( ‥)そうなんですか?

     (‥ )そうじゃねえか?

 例えばつまり以上の違和感はこう?

 恐竜をモンスターとして復元した推定値(実はこんなもの、もはやestimate:推定とは呼べないただの”憶測”、”あてずっぽう”)を事実だと前提して、その”事実”とやらと”鳥の外見”という事実の齟齬に違和感を抱いている。

 というわけであって。

 ∧∧
( ‥)根底が妥当ではないと。

     (‥ )というか主張が無意味だろ?
         前提と事実が齟齬するなら、前提を
         疑うべきだ。      

 だから、やはり産出状況をちゃんと見せるべき。



     ( ‥)でも、恐竜の産出状況を見たら、
         みんながっかりするだろうなあ。
 ∧∧
( ‥)まあ、大概はばらんばらんのぐっちゃぐちゃですからね。

 というか恐竜を”骨”だと思っていないから、はあ? なにこれ? と思うだけかもしれぬ。

 ∧∧
( ‥)そんなもん?

     (‥ )恐竜の骨って言うだろ。

 だがそれは間違いだ。 ”恐竜の骨”ではなく、”恐竜は骨”です。

 ∧∧
( ‥)まあ、皮膚の印象化石とかもありますけどね。

     (‥ )それはそうだけどね。

 ”恐竜が骨”であることをこの人は理解していないんじゃないか? という疑惑はこんな時にも感じたことがある。


 恐竜時代の最末期。北米の大型肉食恐竜はある推論(論文です)によればティラノサウルスしかいなかった。

 ∧∧
( ‥)ナノティラヌスとか一部の人がアルバートサウルス・メガグラキリス
    と考えたものはティラノサウルスと識別する意味がない
     そういう推論がありますからね。

     (‥ )でもある人(複数)はこの推論に対して
         こう意見した(科学者ではない)。

 現在の世界でも同一地域に複数種の大型肉食動物がいるではないか。同じ北米でもより過去のジュラ紀末には明らかに複数種の大型肉食恐竜がいたではないか、でっ、あるから

 ∧∧
( ‥)ゆえに白亜紀最末期の北米にも
    複数の大型肉食恐竜がいただろうと

     (‥ )でもそれ、あまり意味の無い話なんだよな。

 恐竜の場合、手に入れられるのは骨だけ。分類とは”識別し、認識する”ためにある(ここでは分類は自然科学であるとは主張しない)。すると当然、恐竜の場合、その認識には骨から観察できる形質に着目することになる。

 ∧∧
( ‥)骨の形質で識別できなかったら
    骨から複数種を認識する意味がなくなるんですよね。

     (‥ )そして、手に出来る骨の情報ではこれらは識別する
         必要がないのではないか? という提言がある、
         それに対して生態的には複数種(属が)いたと
         考えるのが妥当ではないか?
          と主張するのはまったく無意味。

 そもそも、生態的には複数いたに違いない、という主張をどう検証するのか? (明らかな新属を見つけた、というわけでもなく、既存のデータから導くわけでもなく、ただ単に”複数いたに違いない”という信念を論証するにはどうすればいい?)

 ∧∧
( ‥)科学で扱えることではないですね。

     (‥ )認識論としての分類においても
         主張としては無意味だろうね。
         それとも僕には認識できるというのかな?

 
 こういう事態を招かないためにも、やはり子供たちには”産出状況”をお知らせすべきではなかったかと。

 ∧∧
( ‥)思ったわけですか。

     ( ‥)うかつだったよなあ・・・
         なぜ気がつかなかったのか・・・。

    

2010年8月21日土曜日

本は野菜と同じ

 
 ∧∧
( ‥)ようするに?

     (‥ )本は野菜と同じだ、毎年生産し続けないと
         生活できない。
 
 まあなんだ、売れっ子作家は何年、何十年に1回の出版でも生きていけるけども。

 ∧∧
( ‥)普通はそういうことはありませんよね。

     (‥ )5年に一回、大根出荷する農家は、まあ、
         あんまりないみたいにね。

 輪作とかそういうことではなしに。

 ∧∧
( ‥)とはいえですよ、食べ物と本が等価、
    というのは傲慢かもしれませんね。

     (‥ )本ごときが命の糧たる野菜と等価とは、
         本の価値が上がったのか、野菜の価値が
         極限的に下がったのか?

 野菜も本も同等の生産効率で、

     (‥ )経済の共通の物差したる貨幣に換算しても
 ∧∧
( ‥)さほど価格に違いはありませんからね。


 本は大根やキャベツとそう変わらない。

 ∧∧
( ‥)でもそこまで野菜を安定供給できるようにしたのは
    知識の積み重ねですね。

     (‥ )経験、試験、検証、論文。
         本ではないけども、本はこれらのこと”も”
         記述している記録の媒体だ。

 本自体はさほどの価値はないけども、そこに記述された知識の中には極めて重要なもの”も”ある。

    ( ‥)そういえば、図書館は人命よりも重要ではない
        そういっていた人がいたなあ
 ∧∧
( ‥)あなたはどう考えます?

 図書館自体に価値があるかは知らないが、知識と技術の世代を越えた伝播のためならば、年間、100人、1000人単位の人命を消耗することは”対価”としては肯定的。

 ∧∧
( ‥)そんなもん?

    (‥ )自動車がもたらす利益のために、人は
        年間何千人も対価として差し出しているじゃないか。

 

2010年8月19日木曜日

知らない話

 
 
     ( ‥)・・・
       -□
 ∧∧
( ‥)もぐらさんに苦戦していますね。

 
 考えてみれば土壌の断面図を描くのは楽と言えば楽だし

 
     (‥ )手間かかるって言えば、手間かかるんだよな
      □-
 ∧∧
( ‥)ごーごー、ふぁいとー

 
 それにしても


     (‥ )関東地方の土壌の断面は分かるけども、
         北米のプレーリーとかアフリカのサバンナの
         土壌の断面は、知らないなあ・・・
 ∧∧
( ‥)描き始めて、初めて分かる
    必要だけども知らない知識。

 

2010年8月18日水曜日

鎖の重さを自慢する

  
 ∧∧
( ‥)漫画ですか
  -□
     (‥ )このスコップの女の子、かわいいね
      □-

 でっ
 
 こんな単語をネタにした話あり
 
 ∧∧
(‥ )奴隷の鎖自慢?
\- 
     (‥ )奴隷という立場に慣れすぎると、鎖の太さや
      □-  重さを自慢する、という有り様を表現した
          単語みたいね。

 ∧∧
( ‥)このギャグ漫画では鎖から逃げたへたれな主人公が
  -□ 結局、鎖のところへ戻ってくるわけですが。

     (‥ )まあ、現実ってのはそういうもんだが。

 鎖の太さや重さを自慢する・・・・


 ∧∧
( ‥)ホストにいくら貢いだとか、
  -□ どれだけ残業しただとか
    漫画ではそういう描写が。

     (‥ )でも、これってもしかしたら、
         ハンディキャップ理論かい?

 ようするに、これだけ無駄でコストもかかるハンディキャップを背負っていても私は正常に動作することができるほど(遺伝的に)優秀です、という指標として無駄な装飾を持つ(性淘汰の一種)という説明。

 ∧∧
(‥ )「奴隷の鎖自慢」「ハンディキャップ理論」で
\-   検索してみたんですが、同じようなことを連想した人は
     確かにいるようですね。

     (‥ )ホストにいくら貢いだ、愛人にこれだけプレゼントした、
         私はこれだけ残業した、これすべて
          クジャクの尾羽状態なのかね?

 ∧∧
( ‥)クジャクの尾羽状態が妥当な対応例かは知りませんが、
    自慢したりしている、という表現からすれば
    確かに”誇示である”と見なすことが可能ではあるのでしょうね

     (‥ )まあなんだ、「利己的遺伝子で血液型が
        あなたにハンディキャップで人生の遺伝子オン!!」
        なんて科学の衣をまとったヨタ話を
        展開するつもりはないけども、
 
 でも、自慢ってことは何らかの誇示であるし

 ∧∧
( ‥)まあ、確かに愛人にぽんっと出して、
    別れても、「はははっ」て笑う人は

     (‥ )金持ち≒それを可能ならしめる能力者
         であるとかなり言えそうだよね。

 ∧∧
(‥ )分かれた後で、「あんなに貢いだじゃないか〜〜っ」
\-   と泣いたらどう評価されるんでしょう?
     ・・・・ああ、貢いだ女の子に
      暴力を働いた例がありますね。
 

     (‥ )でもその貢いだ金って借金なのな。
 
 
 ∧∧
( ‥)・・・背伸びしていたのがばれた?
\-
     (‥ )ばれるんじゃないか?
         金もないのにキャバクラとかで散財する人間と
         圧倒的な余裕で娯楽としてくる人間は
         それがキャバ嬢だろうが、他のお客だろうが
         店のスタッフだろうが識別できるだろうよ。

 
 これだけ残業した、という自慢とやらも、実力や地位がともなわないと

 ∧∧
( ‥)ばれますよね

     (‥ )要領の悪いグズだからお前が残業してるんだろうが
         って例がもろ分かりってこと、時々あるからな。

 ∧∧
( ‥)でも、反対に正確な誇示になっている場合も確かに
    あるわけですよね。

     ( ‥)「奴隷の鎖自慢」と他人を本気で揶揄する人がいる一方で、
          人間がそれを指標にして自分の財力/体力の誇示や
          相手を推し量ることを続けているのだとしたら
          興味深いよな。

「そんなの”奴隷の鎖自慢”、ただの不幸自慢。馬鹿みたい」と揶揄する人は、周囲の人間からすれば実のところ無自覚なピエロに見えているのかもしれない。


 ∧∧
( ‥)何、無駄なことをしているのさ(笑)と
    言ったところで

     (‥ )無駄だからしているんですけどね?
         お前はそれを背負うことすらできんのか?
         とっ、評価しているのかもしれぬ。

 

2010年8月16日月曜日

もぐら

 
 外に出ると何か静かだ。

 ∧∧
( ‥)考えてみればお盆休みですよ

     (‥ )そういうことか。

 自営業であるし、お盆というと過去にやった墓掃除のバイト(当然、お客がくるお盆の前に掃除は終えておく必要がある。お盆後もまた同様)を思い出すので、お盆が休みというイメージはぴんとこない。


     ( ‥)どうしてもなあ、横浜の方の、丘の斜面に続く
         太陽が照りつける墓地をえっちらおっちら
         登っていくイメージが頭から・・・
 ∧∧
( ‥)はなれませんか

 さて

 モグラ塚、原っぱなどにできるこんもり盛り上がった土の小山。それをシャベルで掘っていたら

 ∧∧
(‥ )そういう夢を見ていたら、モグラさんを
\-   ちょん切る夢を見た、そういうご相談です。

     (‥ )まあ、実際はあれだよね、モグラさんは
         振動とか感じると、ささっと逃げるから
         人間がシャベルでざくざく掘るのなんて
          いち早く逃走しちゃうよね。

 バックのまま、えらい勢いで逃げるそうなので、

 ∧∧
( ‥)だから、実際にはそういうシチュエーションで
\-   モグラさんをちょん切るなんてことは起きないですよね

     (‥ )そうね。夢は発想や不安や連想をまんま映像化するけど
         現実ではないからね。

 そもそもモグラ塚はモグラさんからすると土を捨てる場所なので、特に出口があるわけでもないし。


     (‥ )逆にいうとだよ、モグラさんは閉じた地下のトンネルで
         息苦しくないのかね?
 ∧∧
(‥ )なんか、換気の悪い状態でも平気なように
\-   呼吸に関係する適応がちゃんと出来ているみたいです。

 モグラ、奥が深い。


 ∧∧
( ‥)冬も冬眠せずに、土の下で
    うまいことやっているみたいですね。

     (‥ )そういえば冬でも原っぱにモグラ塚が
         できるもんな。

 やるな、モグラ


2010年8月15日日曜日

センチとミリの間

 
 ∧∧
( ‥)つまり?

     (‥ )ようするにだ。

 分からせるためには”分からせよう”という意図を放棄するべき。

 ∧∧
( ‥)理由の1つは”分かった”があまりにもいい加減な言葉なので
    基準になりえないからであると。

     (‥ )理由の2つ目はそもそも分かろうとする
         理解しようとする人には、分かりやすい、理解しやすいが
         意味がない、といえばいいかなあ。

A群:考えずに話を鵜呑みにする(考えないが、C群の話を鵜呑みにするのでB群よりまとも)
B群:鵜呑みにせずに考えるが、妥当な結論に到達できない(オレ様理論とトンデモ、疑似科学と物書きの故郷)
C群:自力で解答に到達可能(科学者とかのこと)

割合はA>B>C

 
     ( ‥)このモデルで考えた場合、考える人間は
         B:無駄に考える
         C:教える必要はない
         の2種類。”考えること/理解すること”を教える必要は
         どちらに対してもない。

 ∧∧
( ‥)間違った考えに到達してしまうか、
    自力で到達できるか、その2つだからですか。
    でも、これはあなたのモデルですよね?
    このモデルが正確であるという保証はありますか?
 

     (‥ )モデルが正確である必要はないんだよ。
         ざっくりと役立てばいいのさ。
         ABCの3つに人間を区分するというのは
         せいぜい天動説なのかもしれない。
 ∧∧
( ‥)でも天動説とて役に立っていた時期がある。
    だから役立つ間はそれでいいではないか、
    そういうことですね?

 ざっくり言うとこう。

1:温暖化嘘じゃね? 怪しくね? ホメオパシーってなんか体によさそう。
2:二酸化炭素の増加と平均気温の上昇に因果関係があること、ホメオパシーが妥当でないこと、どちらも論証できる

     (‥ )その割合って明らかに1>2だよな?
 ∧∧
( ‥)まあねえ。確かに懐疑論や怪しげな異説に飛びつく人は
    妥当性で勝利した仮説がスタンダードになっていく過程を
     理解できて説明できる人よりも少ないでしょうね。

 ようするに1はおおむねBに対応し、2はCに対応する。

 つまり、懐疑論者>論証できる人、であって

     (‥ )懐疑論者は敗北をさとると沈黙するだろ?
         でもさ、あれって自分がなぜ負けたのか
         理解できていると思う?
 ∧∧
( ‥)あー、うー、どうでしょうねえ。

 はっきりしたことは分からない。

 だけども、

 妥当な仮説をただ懐疑しただけの人間がいきなり妥当な仮説の妥当性を理解できる、というのはなんとも奇妙に聞こえる。

 ∧∧
( ‥)まあね、奇妙でしょうね。

     (‥ )妥当な仮説が間違いではないかと理解した人間が
         妥当な仮説の妥当性を理解するとはこれいかに?

 まあ、というわけでこう、ざっくりと考える。

 考える人間に伝えるべきことなど何一つない。無駄か必要ないかどちらかだから。

 ∧∧
( ‥)言っても勘違いするか、あるいは言わなくても
    分かるから。

     (‥ )だから考える人間のことは無視してよろしい。

 それは効果がないに近似。

 ∧∧
( ‥)でもあれでしょ? 考える必要も仮説を比較する必要もないのに
    考えることや、仮説が比較される過程を書くことはできるし、
    その効果は、、実のところ0ではないわけでしょ?

     (‥ )そうだね。

 ∧∧
( ‥)じゃあ、例えばですよ「仮説Aが勝利した過程は
    なるほどこういうことかー」と比較の有り様を理解した読者が
    いたとしましょうよ。

     (‥ )はいはい。
 
 事実、そういう人たちが0である、ということはない。


 ∧∧
( ‥)その人たちはどっからくるわけ?

     (‥ )さあ?

 ∧∧
( ‥)・・・・

     (‥ )まあ聞きなさい。


:読者になりうる人間を3つのカテゴリーに分けるのは”販売する”という目的でざっくりと設定したもの。
:その結果、分からせるを放棄せよ、妥当なことを鵜呑みにさせれば良い、という選択肢が妥当であるとされた
:つまり、本を書くにあたって仮説の妥当性を説明する必要は実のところ最小限度以上にはない
:しかしそれでも”妥当性が論証されていく過程”を書く自由はある

 ∧∧
( ‥)その自由を行使した場合に効果は実際には0ではないと。

      (‥ )先のABC群の考えでは0になるんだけどね。
          実際には効果は0ではない。

 ∧∧
( ‥)モデルが現実を記述し切れていないのでは?

      (‥ )そりゃそうさ。現実を正確に記述できるモデルなんて
          そんなものありゃしないよ。

 あるとしたら、かまととぶった阿呆の頭の中だけだろう。

 ∧∧
( ‥)ようするに? 0でなかった効果は
    あなたのABC群モデルでは誤差のレベル?

      (‥ )そうじゃね? センチ単位しか
          計れない物差しではミリは分からない。

 ∧∧
( ‥)でも、その誤差にこそ興味があるんだと。

      (‥ )ぶれや誤差に何が含まれていると思う?

 時に、それは突破口になる。

 
 

2010年8月14日土曜日

君の夫婦生活はきっと重労働

 
 彼女は処女であらねばならない。というこだわり、観測される。
 
     ( ‥)なぜに? 彼女が処女である、その利益はいかほど?
 ∧∧
( ‥)前の続きですか→*

 
 利益、ほとんど思いつかず。

 
     (‥ )むしろ不利益が大きいように思えるんだよな
         もてる彼女がすでにナイスな彼氏とねんごろの仲に
         なっていたとした場合、処女にこだわった場合、
          ナイスな彼女のゲット不可能
 ∧∧
( ‥)あるいは可能性が低下しますね。

 処女にこだわることが、男性にとって利益があるとはあまり思えない。へたすればナイスな彼女どころか、繁殖すらできずにThe END。

 
      ( ‥)ぱっとした利益が
          思いつかんのよね・・・・
 ∧∧
( ‥)ただのブーム、単なる流行なのかもしれません。


 例えばこう? 処女は道徳的に良いのだぞよ。じゃあ、僕は処女の彼女をゲットすればいいんだね? ふーん? 男が処女がいいっていうから私も処女でいようかな。

 ∧∧
( ‥)という、エスカレーション。

      (‥ )教会や社会や宗教が結婚まで処女でなくちゃ駄目!!
          というから、そういう動機づけによる単なる流行
           そういう説明だね。

 でも仮にそうだとしても、そのそもそもの原因は何よ?

 例えばこう考えてみる。

 人間の祖先は狩猟採集生活者で、たぶん、生涯に何度か伴侶を変えていたのはかなり確からしい(当たり前だが、彼らは、処女でなきゃいやだぴょん、とか言わなかっただろう)。

 ∧∧
( ‥)むしろ、敬遠したかもしれません。

      (‥ )処女=子育ての経験がない/未熟、
          だからね。

 だけども農耕社会が出現すると、これがまあ重労働で、前より貧乏になるわ、やること増えるわ(農耕社会は狩猟採集社会よりも豊かであるというのは、特に初期の農業社会では実はかなり間違いだそーな)、

      (‥ )生活が苦しいし、夫婦で育てないと育児ができないので
          生涯、同じ相手とつがう一夫一婦制に以降する
          夫婦生活が重労働と愚痴の堆積所に成り果てる。
          もちろん、これは思いつきだし、簡単な検索では
           そういう主張は見つからなかった。
 ∧∧
(‥ )でも、そもそも人類社会の多くは西洋とかが考えるような
\-   一夫一婦制ではないのは確かみたいですね。
     そして農耕社会の場合には、そのほとんどが一夫一婦制であると。

 農耕社会では一夫一婦制。だとすると一夫一婦制の出現は歴史的には非常に新しい。せいぜい1万年程度。そういう主張自体はすでにあって、それはかなり妥当っぽい。

 さて、そして、一夫一婦制では、同じ伴侶と生涯つがうのが前提なのであるから、再婚でない限りは自動的に相手はバージンだということになるし、だからゆえに処女がいーとなる、、、のかな・・・

 ∧∧
( ‥)どうでしょうね? 一夫一婦制=処女じゃなくちゃいやだ、
    ではないと思いますが

      ( ‥)そうなんだよなあ、、、、
          そういうこだわりを許しうる、ぐらいだと
          思うのだけども。
 
 *厳密な一夫一婦制ならば、結婚相手は処女じゃなくちゃいやだ、と言っていてもさほど致命的ではないだろうから、主張が許されてきたのではないのか? という意味。
 
 さてもさても、すると一夫一婦制はきっかけで、”処女は神聖だ”という発想は

 ∧∧
( ‥)やはり単なる流行なのでは?

      (‥ )かもしれないね。
          確信は持てないが。

 まあ、

 処女じゃなきゃいやだ、うわっ、処女にこだわるやつキモっ!! とかいうネットの議論はともかくとして

      (‥ )人間の性淘汰や食料確保の仕方が変わると
          結婚や夫婦生活のスタイルまで変わるというのは
          興味深いね。
 ∧∧
(‥ )他のお猿さんたちとの比較で人類社会や
\-   配偶の変化を論じた本もあるみたいです。
     さっそく発注しましょう。

 monogamy とか agriculture とかmating とかで検索していたら、いろいろと面白いものがひっかかってきたけども。

       (‥ )読んでいない本、眼を通していない知識、
        □-  見落としている事柄、たくさんあるってことが
           分かるよなあ。
 ∧∧
(‥ )一夫一婦制(monogamy)は人間本来のものではなくて
\-  農耕社会とともに出来たんだろ、そういう本と内容を
    紹介したCNNのネット記事もひっかかってきましたよ。


 この記事や内容だと、一夫一婦制への移行の原因は農耕社会だとずーっと同じ集団で暮らすから、という説明をしている、でいいのかな? まあ、それも読めば分かること。

 ∧∧
( ‥)一夫一婦制は自然じゃなかった、と言われて怒っている人も
\-   いらっしゃるみたいです。

     (‥ )はあ、まあそのなんだ、そりゃあ色々な人がいるし、
         英語圏は一神教の力が強いだろうしな。

 まあ、ねえ、結婚する彼女は処女じゃなきゃいやだ!! だからアイドルが男とつきあったことがあるなんて言うなあー、というのと同じように、一夫一婦制って農耕社会の制限で成立しただけで、実際には人類の元々のあり方じゃなかったんよね、と言われると、それだけでインモラルな悪魔が日常に侵入してきたように感じて反応する人がいるのは当然か。

 ∧∧
(‥ )非処女なんて、食べ残しの料理と同じだ、
\-   という嫌悪感の表現がネットにはありました。

     (‥ )さっき発注した本は古本なんだよね。

 使用=困るものもあるが、使用=別に困らない、ものもある。

 ∧∧
( ‥)食べ残し、という例え話は

     (‥ )使用=困るから、使用なのだから=困るのだ、
         という表現であって、理屈が破綻していると同時に
         意味がないよね。

 使用=困る、ではない。使用は困るを包括するが、別に困らないも包括する。つまり具体的に言えば、非処女は食べ残しだ、と言うのと、非処女は古本だ、というのとでは意味がずいぶん違うが、どちらも使用だからなんとかだ、と主張している点では同じ。使用=否定、でないのでこういうことが起こる。

 ∧∧
(‥ )先の表現は本人が受けた衝撃を説明してはいるんですが
\-   普遍的な利益/不利益の説明ではないですねえ。

     (‥ )一夫一婦制が自然じゃないなんて、自然が
         なんだ!!??と怒るみたいにね。

 さて、ではモグラさんの本を読むとしよう。
 



2010年8月13日金曜日

やること、とりあえず

 
 
 何もせずに病院に運ばれるか、あるいは少し無理してでも何事かして、病院に運ばれるリスクを減らすか


     (‥ )さて、君ならばどっちをとる?
 ∧∧
( ‥)あなたの話でも僕の話でもないですよね?
\-

 だがどちら?


 ∧∧
( ‥)・・・とりあえず、無理してみますか?

     ( ‥)まあそうね、無理してみようじゃないの。

 体に悪いわけではないし。

 ∧∧
(‥ )でも、、苦しいみたいですが
\-
     (‥ )世の中、ままならないもんでな
         だから無理してみよう、になるわけなんだが。

 ∧∧
( ‥)あなたも、食事をすると時々、吐きそうになりますよね?

     (‥ )オレ、飯を喰うのあまり好きじゃないんだよね。

 ∧∧
( ‥)その割には腹が空くと怒りっぽくなりますよね。

     (‥ )それ、当たり前だと思わん?

 必要だから食べる、それだけの話。

 ∧∧
( ‥)義務で栄養補給するから
    うんざりするんじゃないですか?

     ( ‥)かもしれないなあ。
         体を使っていると、必要な分だけ
         渇望して食べてそれで満足するが、
         豊かであるとそのことをまま忘れる。

 まあ、だから、やれることをやってみればいい。


 ∧∧
( ‥)そろそろお出かけの準備ですか。

     (‥ )モグラさんの巣の資料が欲しいんよね。

 

2010年8月12日木曜日

いかなる利益、期待されるや?

 
 そのきれいな声優さんが男性とおつきあいの経験があるといったら、うわわん、処女じゃなかった!! と絶望の反応が。

 ∧∧
(‥ )観測されたみたいですね
\-   

    (‥ )ネットで見る限りは確かにそういう反応が
        確認できるね。

 なんかこういう騒動、前にもあったよな。

 ∧∧
( ‥)彼女が処女である、ということは
    そんなに価値あるものなんですか?
   

    (‥ )さあ? どうだろう??

 つきあう女の子が処女であることは、人間の男性から見てどんな利益が期待される?


 ∧∧
( ‥)いかに?

     ( ‥)ううーーーんんん・・・・・
       -□ 積極的には思いつかん。

:彼女が処女であると、他の男性の子供をつかまされて養育するはめになる危険性は低い

 ∧∧
( ‥)体内受精を行う種族で見られる問題ですね。

     (‥ )体内受精する種族では女性は生んだ子供が自分の子供
         であると確信できる。でも男性は生まれた子供が
         自分の子供であるのか確信が持てない

 彼女が処女であれば、生まれてくる子供は確実に自分の子供であると言える。


 ∧∧
( ‥)・・・・いや、言えないでしょ?

     (‥ )そうね、言えないね。

:昨日まで処女であった、今は二股かけている
:処女ではない。でも、彼は今の彼しかいない


 ∧∧
( ‥)さっきまで彼女が処女であっても他人の子供を養育される
    危険性は想定できますし

     (‥ )処女でなくてもパートナーは自分だけであると
         確信することができる。
         そういう状況は普通に想定できる。

 実際、人間はそう簡単には妊娠しないので、妊娠に至るまでには長期的な配偶関係が必要。

 ∧∧
( ‥)処女を選べば、確かに前の男性の子供を彼女が
    妊娠しているかもしれないという危険性は
    排除できますが。

     (‥ )そんなことしなくても、問題を回避するのは
         もっと普通にできることなんじゃないか?

 彼女といい関係を数ヶ月以上に渡って維持できているのか、の方がむしろ重要じゃね?

 
 ∧∧
(‥ )処女は若いから、という理由の提示もあったみたいです
\-
     (‥ )若い女性の告白を見て、処女じゃなかった!!
         と言っているのにかい?


 女性は若い方が繁殖力があるから、男性は若い女性を好む傾向がある、とは言うものの。

 ∧∧
( ‥)処女=若い、とは概して言えますけども

     (‥ )若い処女=繁殖力がある、ではないからな。

 極端な例がロリコン。

 ∧∧
( ‥)まだ繁殖能力がないか、あまりにも未熟な相手を
    選ぶ性向のことですね。

     ( ‥)あれは破滅的な性向なんだよな。
       -□ ロリコンがなぜ存在するのかひとつの
          謎のはずだと思ったけども。

 まあ、あれは単に、組み合わせでたまたま生じた不具合なのかもしれない。

 ∧∧
( ‥)ともあれ、若い処女=繁殖の成功度が高い
    ではないのだと。

     (‥ )まだ社会人でないか、あるいは10代の結婚は
         しばしば反対されるだろ? それも同じ
          理由だよな。

 若い=繁殖の成功度が高い、ですらない。

 ∧∧
(‥ )むしろ、あなたたちお猿さんの系統では
 □-  繁殖の経験がある、経験豊富なメスが
    好まれる傾向があるとか。

     (‥ )繁殖力がある=比較すれば若い、だけども
         繁殖を成功させる力がある=若い、ではないからね。

 事実、人間でも未熟なカップルは繁殖に失敗することがある。というか、当たり前だよね、そんなこと。


 ∧∧
( ‥)ましてや、若い処女=繁殖を成功させる力がある
    ではないのだと。

     (‥ )人間でも未熟なカップルは以下略。

 処女のメリットは何?


 ∧∧
(‥ )キリスト教などでも処女であることは
\-   重要視されているではないか、という正当化。

     (‥ )それは何も述べていないよね。

 処女であることがいいのは、処女であることがいいとされているからです。

 ∧∧
( ‥)設定を肯定するのに設定を持ってきました。

     (‥ )設定された具体的な理由と根拠を示すべき。


 ∧∧
(‥ )食い物に添加物が入っているなんて
\-   わざわざ言わなくてもいい、それと同じ。

     (‥ )具体的に言うと「これっくらい、いやなことなんだよ」
         という説明だね。

 でもそれは、「私の主観ではこれぐらいいやなことです」という主張を、より普遍的な例え話にしてみせただけで。

 ∧∧
( ‥)「カブトムシ飼うなんて日本人馬鹿じゃないの?
    あんなのゴキブリと一緒じゃん」

     (‥ )翻訳するに「私の主観ではカブトムシは
         ゴキブリと等価です」という主張だよな。

 等価でないと感じている人にとっては「はあ?」にしかならない。
 
 翻訳は理由の提示にはならない。

 ∧∧
(‥ )ご本人が感じた衝撃をレポートしてはいるんですけどね
\-
     (‥ )でも残念ながら、根拠の説明ではないんだよなあ。



 彼女が処女であるメリットは何?


 ∧∧
( ‥)ようするにアイドルの処女性という話ですから
   「誰のものでもないですよ」というアピールが
    否定されてしまってお嘆きなのでは?

     (‥ )あー、うーん。どうだろうねえ。

 例えば、

:処女ではあるが、ある男性とつきあっている、進行形
:処女ではないが、今、彼氏はいません さみしいね

     (‥ )処女ではない≠誰のものでもないですよ、
         ではない
 ∧∧
( ‥)ああ、まあねえ

 
 彼女が処女であること、いかなる利益、期待され、観測されるなりや?


 

2010年8月11日水曜日

分かるといういい加減な言葉は

 
 
     ( ‥)考えてもみればそんな難しく考える必要も
         ないんだよな。
 ∧∧
( ‥)とっ、いうと?

 
 野球を分かりやすく教えてください。

 
     (‥ )こういうことを言ってくる人を
         どう評価するかね?
 ∧∧
( ‥)・・・痛い人っぽいですけどね。

 
     (‥ )教えたところでどうなると思う?
 ∧∧
( ‥)どうにもならないんじゃないですか?
    要求内容からして、すでにやる気ないでしょ。

 分かりやすく説明してくれ、という要求を文字通り受け取る必要はない。適当なことを言って煙にまいておけばいい。

 

 ただ、教える側の必要性という意味では”分かりやすく教える”はありと言えばあり、となる。

 ∧∧
( ‥)例えば?

     (‥ )皆さんにこれからしてもらう
         バイトの説明をします。

 開いて、4ページ目にしおりをはさんで閉じて、閉じたものをこちらに重ねてください

 ∧∧
( ‥)それ、必要最小限の動作を述べただけですよね?

     (‥ )鵜呑みにさせろ、というのはこういうことだろ?

 ∧∧
( ‥)それ、わかるとか、理解するとか、そういう範疇を
    越えてますよね?

     (‥ )つまり、相手に何事かを分からせるのに
         相手に分からせる必要はないってことさ。

 こういえば良い? 
 
 物事を分かりやすく伝えるには”分かる”という得体の知れない概念を放棄すれば良い。

 ∧∧
( ‥)例えばどうなりますかね?

     ( ‥)そうさのう

 地球→丸い
 ボール→投げる、打つ、蹴る、受ける
 日本→ここ
 原子力→発電の25パーセント
 ホメオパシー→死にます


狂っている以前に嘘つき

 
 分かるように説明せよ、という要求自体が狂っているようにも思える。

 ∧∧
( ‥)というご意見が
\-
     (‥ )そうだと思うよ。

 もし、そういう要求が「妥当な仮説を”分かるように”説明せよ」、というものであるとしたら、相当おかしな要求であると思う。

 ∧∧
( ‥)なぜに?

     (‥ )妥当な仮説、には仮説の妥当性を計る
         基準がかなり明瞭にあるってことだ。

 なければ意見が収束すること、なおかつ収束した意見が現実に有効な仮説であるなんてことはない。

     (‥ )一方の「分かる」には妥当性とか
         そういう基準がないよね。
 ∧∧
( ‥)まあねえ、ご本人の分かったという
    実感だけでしょうね。

 わかっても天動説は妥当な仮説ではない。分からなくても地動説は妥当な仮説である。

     (‥ )分かるように説明しろ、という要求は
         「妥当な仮説を主観的に納得できる形式に翻訳しろ」
          という意味だともとれる
 ∧∧
( ‥)ああ、だとするとかなりとんちんかんだと。

 
 例えば、オレ様理論家はスタンダードを理解できないので、オレ様でもスタンダードを理解できるように説明しろ、と言う。彼らはそうすればオレ様でも分かると思っている。

 ∧∧
( ‥)だけども、それは致命的な間違いであると。

     (‥ )事実、まるで間違った説明を分かったと
         信仰する場合がある。

 孫会員を勧誘すればうはうはです。なるほど分かったと理解しても、それは間違っているし破滅的(初期に儲けて逃げるという手は確かにあるが)。

 ∧∧
( ‥)分かったという実感はつまり無力。

     (‥ )ホメオパシーは良い、と同じようにね。
         分かったは現実と関係ないといえばいいかねえ。

 あるいはこういう場合もある。

 現実をうまく説明できているので、その仮説が妥当であり、その仮説をチョイスしているから私は現実を理解している、、、、

 ∧∧
( ‥)と、思っていてもその仮説より、より良い仮説が
    出現する場合がある。

     (‥ )わかったが、より分かるようになった、
         とも言えるけども。

 分かった、より分かった、というのは、結局のところ”今はこれが一番妥当”ということをおおまかに表現しているだけで、

 ∧∧
( ‥)別に、分かった、より分かった、が重要なわけでは
    ないんだと。

     (‥ )実際、仮説Aが妥当ですって言えば
         それで十分だろ? 分かったって必要ないべ。

 ∧∧
( ‥)でも、オレ様理論家や詐欺にひっかかった人の
    ”分かった”はこれですらありません。

     (‥ )彼らの場合、妥当性という仮説チョイスの基準すら
         ないから、これですらない、になるんだろ?

 言い換えればこう? ”分かった”にはやっぱり基準がない。あるにしてもそれは心理学的なもので

 ∧∧
( ‥)心理学・・・・。お猿さんの心はこの世界の有り様とあまり
    関係ないと思いますけどね。

      (‥ )淘汰の過程で妥当な答えを発見できるようには
          なっているのだけども、猿の世界で都合が
           良かった、という理由だけでチョイスされている
           心理学的な傾向もあるみたいだし。

 妥当な仮説を分かりやすく説明しろ、という要求は確かにとち狂っている。

 ∧∧
( ‥)どうします?

     (‥ )分かりやすく、を放棄すればいい。

 鵜呑みにしても可能な限り副作用が少ないだろう、そういう状態にして提示すれば良い。

 ∧∧
( ‥)例えば?

     (‥ )地球が太陽の周りを回っています。太陽が地球の
         周りを回っているわけではありません。

 そもそも人は分かりたいわけではない。手っ取り早く答えを知りたいだけ。概してそう。

 ∧∧
( ‥)そういう意味でいうと「分かりやすく説明しろ」
    という言葉は。

      (‥ )とち狂った要求だ、という以前にだな
          嘘つきだ。

 そんな嘘を真に受けることはない。

 むしろ、分かりやすく説明しろ、は「どうでもいいから今すぐ答えを教えて」と翻訳すべきではなかろうか。



 

2010年8月10日火曜日

そんなの簡単、やめればいい

 
 ∧∧
( ‥)あなたは個人的な経済的な動機は
    科学を伝えることを正当化しない、
    そう言いました。→*

     (‥ )それは当然、事実、屍のような教官や
         うわさ話しか書けないライターはいくらもいる。


 個人の経済的な動機は科学を伝えることを正当化(必然とは)しない。

 ∧∧
( ‥)だけどもサイエンスコミュニケーション(ケータ−)とか
    サイエンスライターは科学を伝えるのが仕事だと
    言われます。

     (‥ )ちゃんちゃらおかしいね。

 できてねーじゃんよ。

 ∧∧
( ‥)個人の動機では正当化できないから?

     (‥ )当然。

 無理だ。やれるものならやってみればいい。無理だから。


 ∧∧
( ‥)それでもやれ、というのが要望なら?

     (‥ )そりゃあ答えは一つしかない。

 個体であることをやめろ。


 ∧∧
( ‥)ああ、、、そういう。

     (‥ )多分、それしかないぞ。

 
 そんなにやりたきゃ、個体であること放棄せよ。

 



 

必然

 

:販売者から見るとお客は個体としては存在していない。あるいはお客を個体であると想定する必要はない。
*

:人間は理解を求めているわけではない。答えを求めているだけである。理解させる必要も分かってもらう必要もない。答えを示せばそれ十分である
*

 
 ∧∧
( ‥)そうであるのに、妥当性や考え方を示す。
    それをする理由は何?

     (‥ )ある意味ではすでに答えた。

Q:こんな勉強がオレの人生の役に立つの?
A:お前に期待しているわけではない。お前の質問は無意味だ。

 ∧∧
( ‥)全体のレベルを上げて、技術と科学を維持できる
    後継者を補充できれば良い。

     (‥ )そこには”ある個体に期待する”という
         もくろみはまったくない。

Q:私という個体にこれは役立ちません
A:個体は前提にしていないし、お前という個体も前提にしていない。お前の質問はただのエラーだ。


 ∧∧
( ‥)しかし、後継者を維持するには。

     (‥ )答えを教えるだけでは不十分なんだ。

 複数の解答から現時点で一番妥当な解をチョイスする能力を与えなくてはいけない。全員にそれは求められない。それは無理な話。それでも妥当性のあり方を教えれば、誰かが出てくるだろう。

 ∧∧
( ‥)それを考慮する時に初めて”妥当性を教えること”が
    必要になると。

     (‥ )それ意外に正当化する理由があるかどうか
         怪しいもんだね。

Q:私には必要ありません
A:つまりお前は後継者ではない

 ∧∧
( ‥)でも、必要であることは必然ではありません。

     (‥ )妥当性を教えることは後継者を作るには必要だが、
         後継者を育てること、それ自体は必然ではない。

例:毎年同じことを教えている教官(生ける屍) 

 給料をせしめるだけで後継者を育てていない。個人の経済的な動機は科学を教えることを必然としない。

 ∧∧
( ‥)必然でないのに、なぜします?

     (‥ )それは条件次第だからだな。

 販売者からすれば妥当性や仮説のチョイスを教えることは必然ではない(上記のごとく)。

 ∧∧
( ‥)先の教官のように。

     (‥ )あるいは最新知識をただ教えればいいと思って
         有象無象の仮説を紹介するライターのようにね。

 販売者の個人的な経済的な動機は、記事や教育や書籍の妥当性を向上させる必然性を持たない。

 だけども”この状況”を維持したいと願うのならば、妥当性や仮説のチョイスを教えることは、後継者を育成することは、必然となる。

 ∧∧
( ‥)この状況?

     (‥ )日本の時給はなぜ700円と”高額”なのか?

 なぜ日本の時給は7円ではない?

 ∧∧
( ‥)豊かだから人件費が高騰したんでしょ?

     (‥ )それは十分な答えではないだろ?

 なぜ7円ではない? それは高い人件費を練り込んでも売れるだけの高価なものを作るからで。

 ∧∧
( ‥)それを作る技術と生産する設備、それらを維持する
    教育などのインフラが整っているからだと。

     (‥ )そうでなきゃ700円なんて”高価な人件費”を
         払うわけがないからな。

 僕らの労働なんてくっだらない、どうでもいいような仕事であって、そんなもの、時給10円でも高すぎる。

 ∧∧
( ‥)まあね、そういう国もありますからね。

     ( ‥)人件費が安く、食い物はさらに安く、
         生活はできるが、全員が極貧にあえいでる。

 だからそういう意味では”税金を使っているのだから一般人に研究者は何かしら還元する義務がある”という主張は

     (‥ )たわ言だ。
 ∧∧
( ‥)まあ、そうかもしれませんね。すでに還元していますから。

A:オレの税金でどんな見返りが?
Q:お前の命


 ∧∧
( ‥)でもそれでも教える義務は生ずるのでしょうか?

     (‥ )生ずるのは本来は義務ではないだろう。
         後継者をより増やせるかもしれない。
         動機はそれぐらいじゃないか?

 ∧∧
( ‥)ではなぜ教える必要が?

     (‥ )教えなかった国は脱落するからさ。
         隷属したくなかったら歩くしかないんよ。

 低賃金労働者になって搾取されたくなかったら前を向いて歩け。くだらない愚痴をこぼしてもいいが、死ぬなら前向きに死ね。奴隷になってから文句言われても知らんわい。

     (‥ )結局はさ、こんな勉強なんの役に立つの? といっている
         痛い奴に対する答えと一緒なんだよね。
 ∧∧
( ‥)まあね、そうでしょうね。

 
 教える必要? それはこの世界が闘争の場だから。

 ∧∧
( ‥)義務でも必要でもなく

     (‥ )競争に由来するただの現象なんだよ。

 現象に意思も目的も意義も理由も必要も義務もない。

 ∧∧
( ‥)必然?

     (‥ )当然。

 


 
 

理解させる必要も分かってもらう必要もない

 
 サイエンスライターは、いや最近では科学者でさえ一般の人相手に”正しく理解させること”が必要なのだとか。

 ∧∧
( ‥)先の話→*の続きですが、
    あなたはなんと?

     (‥ )結論から言うとだな

 理解させる必要も、分かってもらう必要もありません

 ∧∧
( ‥)なにゆえ?

     (‥ )そもそも消費者は理解することも分かることも
          望んでいないからさ。

 というかこう言えばいい? 

 自分たちの日常生活のことを考えてみよう。私たちが必要とするのは理解することだろうか? いや、必要なのは単純に答えを知ることではないか? 

 そして答えを知ることは理解でもなければ分かったでもない。

 ∧∧
( ‥)まあ、答えが分かった、とは言いますけどね。

     (‥ )だが仕組みが分かった、ではないね。

 仕組みが分かった、根拠を理解した、過程を理解した、

     (‥ )妥当性を理解した、ではないんだよな。
 ∧∧
( ‥)車を運転するのに必要とされるのはハンドル操作とアクセル、
    ブレーキであって

 内燃機関の仕組みや熱力学ではない。

 一般的な局面においては、研究者でさえ答えを知るだけで良しとする。

     (‥ )だって仕組みまで知る必要ないもんな。
 ∧∧
( ‥)そりゃあねえ。

 そしてまた

 
     (‥ )前から言うように、理解した、その実感、それ自体には
         なんの意味もない。
 ∧∧
( ‥)そりゃあそうですね。

 アポロは月にいっていない、ホメオパシーは良い療法、地球は平ら、世界は神様が作った、オレ様の考えた鳥の進化論は正しい、地球温暖化は嘘だぴょん、ダーウィンは間違っている、今西が正しい、アインシュタインはとんちんかん

     ( ‥)これを言う人たちは全員、理解している。
         スタンダードが間違いであることを理解し
         自分が正しいことを理解している。
 ∧∧
( ‥)しかし、理解は理解それ自体の妥当性を
    保証しません。

 そもそも科学がそうであると言える。2000年、天動説で理解してきたが、ある日から地動説で理解するようになる。

 ∧∧
( ‥)理解は理解を保証しない。

     (‥ )というか理解という言葉があまりにも
         ずさんすぎると言えばいいかもね。

 現状からすると仮説Aが一番妥当です。そこで仮説Aに基づいて現象を解釈してきました。おや、新しいデータが来ました。もしかしたら仮説Bの方がAよりいいかもしれません。・・・なるほど、仮説Bに基づいて解釈すると、これまでよりもより良く現象が説明できるようです。

 ∧∧
( ‥)仮説Bが現状で一番妥当な仮説として
    作業を進めてみましょう。

     (‥ )理解とはこういう過程のどこを指すのだろうね。

 全然ささない場合もある。それはオレ様理論や疑似科学を見ればよくわかる。オレ様理論や疑似科学はこういう手順を踏んでいない。

 ∧∧
( ‥)つまり理解という言葉はずさんだと。

     (‥ )どうしようもないくらい漠然として広すぎる言葉だとも
         言えるかもね。言い換えれば便利な言葉ってわけだ。

 だからたぶん、みんなが普通に当たり前に、こういう局面で一番使うんじゃないだろか。

 理解しました

 と。

 ∧∧
( ‥)そして、皆は答えを知りたいとは思うけども、
    答えの根拠とその妥当性については興味がないと。

     (‥ )把握するまで大量のカロリーが必要だろ?
         人間の脳はエネルギーを馬鹿食いするからな。
         だからだ、根拠と妥当性の把握なんて
         そんなことはいちいちしないぜ。

 平たく言えばこう。

 人間はそういう意味では理解も分かったも求めてなどいない。

 ∧∧
( ‥)つまり? 

     (‥ )読者が理解しやすいように書くというのは、
         こういう意味ではまったくの間違い。

 そんなことは求められていないし、望まれてもいない。

 ∧∧
( ‥)ようするに?

     (‥ )答えだけ書けばいいんだよ。

 先に書いたように、お客は実在しない。そしてお客に理解させる必要も分かってもらう必要もない。そんなことは望まれていない。

 ∧∧
( ‥)お客は実在しなくても、購買層は仮定されていますが

     (‥ )物事の妥当性を論証すれば買ってくれるという
         購買層を想定する必要はない。

 物事の妥当性を論証すれば売り上げが伸びるという因果関係や相関関係は観測されたことがない。

 ∧∧
( ‥)つまり?

     (‥ )科学を正しく理解させるという行為は
         経済的には正当化できない。

 というか無意味。

 

 

2010年8月9日月曜日

お客は存在しない

 
 ∧∧
( ‥)つまり?

    (‥ )前にも書いたけども

Q:こんな勉強することになんの意味があるんですか? 僕の人生にとってこの勉強が一体何の意味があるんですか??
A:お前に期待しているわけではない。お前の疑問はもっともだが、質問は無意味だ。


 ∧∧
( ‥)まあ、勉強ってのは

    (‥ )現在の技術を受け継ぐ後継者を育成したり
        全体的なレベルを上げて競争力を維持しようとする
        ために行うのであって。

 ”お前という個体”がどうだ、こうだとか、そんなことどうでも良い。

 ∧∧
( ‥)個体は関係ないんだと。

    (‥ )というか、個体の実在が想定されていないんだよ。

 こういう教育をすればA君という個体の成績が上がるだろう、ということを学校はしていない。

 ∧∧
( ‥)まあ、やる先生もいるでしょうけどね。

    (‥ )やる自由はあるってわけだな。効率が悪すぎるけどもね。

 だからやっても意味がほとんどない。選択肢としては条件次第であるが概して良くない。現実問題として考えると、これこれの教育をすると平均点を上げる事ができる、そんな程度のことしかできない。

 ∧∧
( ‥)そして、その方針を取る時、
    個人の実在は想定されていないと。

    (‥ )技術水準を維持するには全体の平均のレベル維持と
        すぐれた技術的な後継者が幾人か補充できれば十分だろ?

 ざっくりと操作する時、そこに個人の存在を想定する必要も余地もない。

 ∧∧
( ‥)まあ、個人の存在を組み込んでもいいんですけどもね。

    (‥ )複雑すぎるモデルだから役に立たないだろうな。

 そして学校というのは、その形態にもよるけども、広い意味で言えば生徒は客なんだとも言える。

 ∧∧
( ‥)言い換えればお客というものは個体として
    存在しないという主張になりますね。

    (‥ )販売する時に個体を想定する必要はないって
        言う方がいいかな。

 20代女性が一番の購買層になっていますね、という時、そこには個体なんていう概念はまったくない。

 ∧∧
( ‥)確かにね、ないですね。

    (‥ )おかしなもんだと言えばそうだろ?
        20代女性というのは便宜的で恣意的な概念で
         実在しないはずなのに、実在するかのように
         語っている。
 
 個体はまあ一般的な意味では実在すると言われているのに、販売する側は個体が実在しないかのように振る舞う。

 ∧∧
( ‥)販売する側は便宜的な概念である購買層があるかのように
    ふるまい

    (‥ )実際に購買する個体は存在しないかのように
        ふるまうわけさ。

 端的にいうと、購買層の振る舞いや、最も便宜的な購買層はどんなカテゴリーなのか? が販売する側にとって重要なのであって

 ∧∧
( ‥)お客個人はどうでもいいのだと。

    (‥ )蒸気タービンを設計する人間は乱流とかのことは
        考えるだろうけど、水分子一個一個のことは
        考えないんじゃないか? それと同じさね。

 統計熱力学って1個1個の分子のふるまいを記述していましたっけかね?

 実在する個人に興味がなく、実在しない購買層のことを考える。

 ∧∧
(‥ )最近、ある有名アニメ監督がiPadに関して”自慰行為のように”
\-  という発言をしたとかで話題になったみたいですが。

    (‥ )実際にそう言ったのかどうかは知らんけども、
        消費者を馬鹿にするなとか、自分の映画の視聴者も
        気持ち悪いと思っているのか?? とかそういう
         反応があったみたいだけども。

 いやなあ、商売する側、物を販売する側からすればお客をゴキブリ扱いしようが、なんだこいつら気持ちわりい、と思おうが

 ∧∧
( ‥)商売は普通にできますからね。

    (‥ )なんの支障もなくできるね。
        例:孫会員を勧誘すればおじいちゃんたちの年金問題は
        なんの心配もなくなるんですよ(優しい微笑み)

 ∧∧
( ‥)ようするに以上の監督とお客の間にあったらしい
    すれ違いは

    (‥ )自分はお客たりうるのに、という消費者個人の自覚と
        購買層としてしか、いや購買層としてさえ
        認識していないかもしれない作り手側との
        ギャップというかね。

 ようするに、作り手側からすればお客なんてどうでもいいのだ。販売の過程において存在しないわけだから。

 ∧∧
( ‥)分子個々の動きを想定しなくても

    (‥ )作業ができるようにね。

 そういう点でいうと

 ∧∧
( ‥)妥当な記事というものも

    (‥ )読み手一人一人のことは考える必要もない。


 ∧∧
( ‥)でも読者層のモデルは必要ですね。

    (‥ )平均的な読者、平均的な読み手って
        こんなもんかなーと考えて書くと。


 そしてこれは単純にありきたりな話である。

    ( ‥)だがサイエンスライターでは
        ”正しいことを理解させること”が必要だと言われる。
 ∧∧
( ‥)それについてはいかに?

 

2010年8月8日日曜日

人間は物事を正確に理解しようとは思わない


 恐竜という言葉がある。世間一般的に言うと、この用語は絶滅して骨になっている動物のことをさすらしい。

 
 ∧∧
( ‥)国立科学博物館の地下で、哺乳類の骨格の展示を見て、
    へー、こんなに小さな恐竜がいるんだ、、と

     (‥ )子供達を引率した学校の先生が驚いて
         言っていたからね。

 げっ歯類の骨を指差して言っていた。
 

 そういえばシーラカンスを恐竜だと思っていた人の話も聞いたことがある。

 ∧∧
( ‥)原理的に生もので展示できない、動物園にいない
    生きている姿を写真で見せられない。骨で展示されている
     そういうもので化石になれば全部、恐竜みたいですね。

     (‥ )世間一般の認識的にはそうだってことだね。

 ∧∧
( ‥)地球上における系統群の、この部分が
    恐竜という名称を与えられている、
    そういうことをあなたは書きます。

     (‥ )鵜呑みにしても問題ないことを書いている。

 ∧∧
( ‥)でも、それは世間の人の認識とは齟齬するでしょう。

     (‥ )齟齬してもいいんだよ。

 地球は丸い、それは常識ではあるが、認識とは齟齬している。普通に見て地球は平らだ。

 ∧∧
( ‥)齟齬はやむなしと。

     (‥ )とっ、言うよりは理解を求めているわけではない
        そう言えばいいかな。

 例えば鳥は恐竜である(鳥は恐竜と呼称される系統群に包含される)は正確な言い様であるが、それを読者が理解することは求めない。

     (‥ )というかあれなんだ、理解なんて言葉に意味はないんだ。
         オレ様理論屋は理解しているが間違っているだろ?
          理解しろ、理解したかというのは意味のないことでもある。
 ∧∧
( ‥)意味がないというか、理解したという実感は理解そのものの
    妥当性を保証しないし関係ない、そういうことですよね。

 読者に理解を求める必要はない。というかできない。あるいはこう、理解を求めても意味がない。

     (‥ )鵜呑みにしても問題ない、危険が最小限、というものを
         供給する以外にできることはない。
 ∧∧
( ‥)ゆえに理解も納得も求めないと。

 恐竜がどうしたこうしたというのは人間の生存にはまるで関与しない情報で、ゆえに人間はその理解にカロリーを振り分けるなんてことはない。

 ∧∧
(‥ )あなたたちお猿さんは健康とか食品には過剰に
\-   敏感ですけどね、過剰すぎて一部の人はマイナスイオンや
     ホメオパシーにひっかかると。

     (‥ )言い換えればこうだな。考えたからといって
         その選択肢が妥当であるわけではない。

 恐竜は健康とか食品ではない。大部分の人間はなんとなくとしか興味がないのだから鵜呑みにできる情報を与えれば良い。鳥は恐竜だと言われて、大部分の人間は納得はしないがなんとなく受け入れて、そして忘れるだろう。研究者やそれに準じる人々はその妥当性まで辿り着くだろう。

 ∧∧
( ‥)考えるけれども納得できずに反論する人は

     (‥ )無視すればいい。彼らの反論なんてせいぜい
         帰納法の無理解や類似度=系統という誤った認識だし
 
 そんなもんどうでもいい。調べればすぐ誤りに分かる話だし、すぐに分かる答えを自力で調べもしないで理解するから間違える、そんなことどうでもいい話ではないか。

     ( ‥)もしも日本の人口が今の数倍あったらそういう人たち
         向けに商売してもいいんだけどもね。
 ∧∧
( ‥)でも現実にはそうではありません。

 そういう意味ではこう言える。

     (‥ )妥当な情報発信は意味がない。それ自体は
         確かなんだよな。
 ∧∧
( ‥)鵜呑みにして忘れる人、鵜呑みにしないが理解できない人
    聞くまでもなく理解できる人。確かに妥当な情報発信は
    意味がありませんね。

 より正確に言うと、情報の内容が遅かれ早かれ検証されて妥当性がばれてしまう場合にだけ、妥当な情報発信は妥当性が評価される。

      ( ‥)乳児にホメオパシーして殺してしまうと
          ホメオパシーが妥当でないことがばれる。
          助産師会って何? カルト集団かあれは?
 ∧∧
( ‥)現実と擦り合わせする現場では
    駄目なものは絶えずばれるのです

 だがそうでない場所では妥当であるかないか、そう簡単にはばれないし、駄目なものとより良いものの識別ができない。

 ∧∧
( ‥)恐竜はそうであると。

      (‥ )だから恐竜に関して妥当な情報発信をすることは
          道義的な責任以外にいかなる正当性もできないのさ。

 理解も納得も求めない。理解し納得できた、理解できない納得できない、どちらもそれ自身では意味がない。理解も納得もその妥当性に関して何も語っていない。妥当性に関して語らない、語れないものなどどうでもいい。妥当であるか否か、それだけが基準であり他の判断基準などどうでもいい。

 ∧∧
( ‥)しかし妥当性という基準を採択することは

      (‥ )科学者では正当な理由があるな、妥当性を勝負している
          闘争の場であるから。

 現実と照らし合わせよ、その妥当性を判断せよ、その妥当性を判断する判断方法の妥当性を論証せよ、

      ( ‥)すばらしい!! 無限の闘争、無限大の競合、
          果てないテスト 永久に続く暴力的な世界
 ∧∧
( ‥)・・・科学者がよく死ぬのって
   なんとなく分かりますね。

 調査にいってマラリアにかかったり、それ無茶だろうってところにいって事故にあったり、でかいものを扱ってつぶしたり、放射性物質に紫外線、極寒に酷暑、嵐に火砕流、そりゃあ死ぬよな。
 
     (‥ )科学とは死ぬことと見つけたり
 ∧∧
( ‥)おいこら、妥当性の追求じゃないんかい!?

 追求のためなら命を賭けろ、命を削れ、そう言えばいい?

 かまととぶってる文化人はお家でおねんねしてな。

 だがしかし、ライターは科学ではない。ライターに限らず文化的な場にいる人間はそうではない。ライターは経済原理で動く、サイエンスライターは理解しやすい、分かりやすいで動く。

 そこが致命的。

 ∧∧
( ‥)理解しやすい、分かりやすいは

      (‥ )妥当性とはなんの関係もないからな。

 サイエンスライターは科学を分かりやすく伝えるのが仕事だとさ。

      ( ‥)はははっ、ちゃんちゃらおかしいわ。
 ∧∧
( ‥)もう、存在自体が呪われてますよね。


 もうそんな舌は自分で切り落として野外に出た方が良くないか?

 

夢を見て、現実を見る機械を買う

 

 公園までいってしばらく星を見た。ペルセウス座流星群と思われる明るい、緑色の流れ星がクジラ座のあたまをかすめて飛んだ。

 さて 
 
 先日、望遠鏡の販売をしている会社のHPをのぞいていたら、よくあるQ&Aとやらにこんなものが

 Q:星雲や星団が写真のように見えません。

 
 ∧∧
( ‥)・・・・・

    (‥ )そりゃあ見えるわけがないよな。

 星々の間に赤くバラのように輝く星雲やオレンジや青に光るガス、真珠を山にしたような球状星団、、、、

 の写真

 でも写真と肉眼は違うよね。

 ∧∧
( ‥)人間の眼よりも感度のいい機材や、そもそも露出時間を
    長くして撮影していますからね。かすかな光も集めれば
    明るくなるし、色も分かりますが・・・

    ( ‥)ああいうハッブルが撮影したような美しい写真が
        天空にぺたって張り付いているように見える。
        世の中の人はそう思っているのかもしれないな。

 もちろん、そんなことはない。星雲も星団も全部、白いしみみたいなもんです。肉眼では。

 ∧∧
( ‥)ハッブルみたいなのが見える、そう思っている人が
    わくわくしながら望遠鏡をのぞいたのだとしたら
    がっかりするのでしょうね。

    (‥ )まあ、そういう時の受け答えには
       ”何千光年も先から届いた本物の光なのですから”って
       現実のありがたみを強調する説明をするもんだが・・・

 たぶん、そんなことを言われてもその人たちは嬉しくもなんともないのかもしれない。

 
 ∧∧
( ‥)ハッブルみたいな美しい映像を直に見たい!!
    と思っていたら、そういうフォローは無意味でしょうね

    (‥ )美しい夢とかすんだ現実とでは
        相性が悪いよねえ。

 はて? では夜の海岸でM2を見て、ほう、これはすばらしいと言っていた自分は何だったのか?

   ∧∧
\\( ‥)たしかに、客観的に言えば白いしみですからね
  ̄ -
      (‥ )それを見て喜んでいたり、
         位置をメモしたりするなんて、
         おかしいっちゃおかしいよな。
 
 ∧∧
( ‥)何千光年も先から届く光のリアルを
    ありがたいと思いますか?

      (‥ )いやべつに

 あると聞いたものを実際に見つけて、そこにそれが本当にあるのだと確認する。

 ∧∧
( ‥)それが楽しいのだと。

      (‥ )でも、本来、もともとはそういうものなのかもよ。
          赤い星、青い星、黄色い星はあれども、
          人間の眼には星の色なんてほとんどは白。
           光があるとしか分からない。色は分からない。

 天空は白黒の世界。それでも夜、星を見ると、人はそれをきれいだとしばしば言う。


      (‥ )興味を持って仰ぎ見たさらにその先に”ある”と言われた
          ものを実際に見る。それで十分ではないかね。
 ∧∧
( ‥)逆に言うと、それが奇妙なことなんでしょうね。

 花屋の花は鮮やかで、スーパーの魚肉も野菜も鮮やか。アイドルも鮮やかに撮影されている

 ∧∧
( ‥)どれも加工されてますけどね

      (‥ )でも、あれが人の望むもの、
          人の望みに合わせたものなんだよな

 美しい写真を見て、星と天空に興味を持つということは、先に天をあおいでそれ自身に興味を持ったわけではないということか。

 ∧∧
( ‥)夢を見て、現実を見る機械を買ったと。

     (‥ )それは不幸なことかもしれないね。

 
 

2010年8月7日土曜日

逃げ場なんてどこにもないからあきらめろ

 
 幸せになりたい
 
 だから汗水たらして働く。

 
  (‥ )馬鹿馬鹿しい言葉だよ
      汗水たらして働く時点で
      もう僕らは祖先がしていた
      狩猟採集生活
      厳しくも余裕ある世界から
      離れてしまった。
 ∧∧
( ‥)農民は狩猟民から
    土地を奪うだけの力を
    手にする一方で
    畑を維持管理する
    重労働を担うことに
    なったと

 

 社会は複雑になればなるほど、維持管理する物事は増え、払わねばならぬものも増えていく。いくら工夫して負担を軽減しても、負担増加のスピードをゆるめるのが多分、精一杯。

   ( ‥)働いている時点で
       幸せになんかなれんのさ
 ∧∧
( ‥)己の不幸と引き換えに
    自分よりも不利な社会や
    人間集団を食いつぶし
    そうやって存続の機会を
    得てきたんでしょうね。


 

 狩猟民の土地を奪い、相手を狩りたて、彼らを奴隷にして労働力にし、機械でそれが代用できるとなれば、今度は極貧の労働者として搾取する。

 我らの世界では幸せを望むことが破滅につながる死の病。不幸にならねば存続の機会すらない我らの世界は、病そのものだ。

 ∧∧
( ‥)あなたの知り合いは
    ヨーロッパ病と言いましたね。

   (‥ )連中は
      1000年戦争し続けて
      ついに世界征服をくわだて
      今や世界中が同じことをする

 過労死しなければ存続すら許されない世界。

 すばらしい

 無限の闘争、無限の疲労、無限の消耗、無限大の不毛

 ∧∧
( ‥)確かにやんでますね・・・・

    (‥ )逃げ場なんか
        どこにもないんだよ
 
 

 幸せになりたいだ、豊かになりたいだ、夢を見たいだ、平穏な生活を送りたいだの、そんなたわ言あきらめやがれ。

    ( ‥)まあ確実な逃げ場所が
        ひとつだけ
        あるんだけどもね
 ∧∧
( ‥)どこに?

 死ねばいい。

 ∧∧
( ‥)ああ、まあねえ

    (‥ )夢をあきらめるか
        存続をあきらめるかさ

 
 幸せを選んで死ぬか、存続を選んで前に進むか、どちらかを選べ。
 
 でないと、生きる事も死ぬ事も出来ず、生きてるのか死んでるのか分からないやつ、オレ様理論屋になる。



 

幸せになりたいという人は肉

 
 人は幸せになりたいのだと言う。

 ∧∧
(‥ )汗水たらした人がむくわれる世界だそうです
\-
     (‥ )報われるわけねーさ

 汗水たらすというのが単純労働だったら、そんなものに高額な対価を支払う人間はいない。

 ∧∧
( ‥)まあ、支払ってもいいんですよね、
    単純労働に時給2000円

     (‥ )製造された商品の販売価格にそれが
         反映されて高額になる、それだけの話でね。

 汗水たらして働く俺たちに対価をよこせ、そういうのは結構だけども、そういう人々がとてつもない極貧で働く人々が作り出したものを「わー、安い」と笑って消費する。

 ∧∧
( ‥)人は人を喰う、人食いなり

      (‥ )他人の命は自分の時給10円ぐらい。
          たった今、他人の極貧を食いつぶしたのを棚に上げ
           自分の救済だけを望む。これはまこと自然なり。

 クモの糸って知っているかい? あれはまこと、人の所行である。あれを否定する方がおかしい。


      ( ‥)最低限、あれは非現実的なお話だ。
          僕らに必要なのは理想ではなく、現実を
          妥当に記述できるモデルや理論なのだ。
 ∧∧
( ‥)まあ、あの話はフィクションで、実在する
    仏陀さんとは関係ありません、でしょうけどね。

 汗水たらした? それがなんだ? 消費したカロリー+これからの生活費以外は払えまい。


 ∧∧
(‥ )狩猟採集民のみなさんの実働時間は1日数時間
\-   農民や都市の人々よりも余裕があるって本当ですかね?

      (‥ )良く言われる話であるし、レポートもあるし
          事実みたいだね。

 まあやむをえない。畑を作ればそれを管理しなくちゃいけない、都市を作ればそれを管理しなければいけない、便利な道具を作ればそれを生産し、維持しなければいけない、

     (‥ )仕事だけが増えていく。
 ∧∧
( ‥)身の回りにある機械類や設備の購入、維持管理、
    メンテナンスその他にかかる人件費、材料費
     それらのために働くと。

 死ぬぐらい働く。

 ∧∧
( ‥)もう昔には戻れないと。

     (‥ )戻ったっていいんだよ。

 単に戻らない連中に併呑されるか、食いつぶされるか、あるいは服属することになるか


 ∧∧
( ‥)周囲からの圧力がそれを許さない、
    選択することはできるが、その先にあるのは消滅だけだと。

     (‥ )現に、我々の文明は未開と言われる人々の
         文化を破壊し、言語を消滅させ、土地を奪い、
          呑み込んだあげくに社会の隅に追いやっている
          ではないか。

 近代戦争も科学も民主主義もなんでヨーロッパで始まって、彼らが世界を征服し、そしてなぜ他の文化圏の連中までかつて軽蔑したヨーロッパのまねをこぞってしているんだと思う?


     (‥ )幸せになりたいっていうのは、この地球では
         今では破滅に至る病なんだよ、たぶん。
 ∧∧
( ‥)まあ、事実としてそうなってますからね。

 幸せになりたいなんて言う人間はいってみれば肉みたいなもんで、周りのサメはそれをほおっておかないだろう。


 ∧∧
( ‥)ばりばり喰われると

      (‥ )ばりばり喰われろと。

 それを止めることはできない。

 

情報伝達に齟齬

 
 ∧∧
( ‥)情報の伝達に齟齬?

    (‥ )あるいはこう言えばいい?

 Aさんが話した内容と、Bさんが理解した理解のあり方に相違点がある

 ∧∧
( ‥)伝えようとした事柄と理解したと思っているその理解のあり方には
    絶えず相違点があるでしょう?

    (‥ )伝えようとした事柄と、受け取った理解を比較した時、
        全体の1割が違うのか9割が違うのか
        相違の量がいかなる場合にも同じというわけでも
        あるまいよ。

 文章がひとつでも、それを受け取った複数の理解がありえる。そして、それぞれの理解をオリジナルと比べた場合、それらのすべてがオリジナルから等距離にあるわけではない。

    ( ‥)とはいえ、相違点のすべてが等価だってわけでもない
        のだろうな
 ∧∧
( ‥)例えば?

 地球は太陽の周りを回っています。その軌道はほとんど円ですが、わずかに楕円で、太陽に近い時には速く、遠い時には遅く動きます。

 理解1:地球は太陽の周りを円を描くように回っています
 理解2:地球は太陽に近いと速くて、遠いと遅くなります

    (‥ )以上の文言の通りに理解してしまった場合、
        どっちの理解がいいと思う?
 ∧∧
( ‥)1じゃないですかね?

 駅にいくには、突き当たりを左にいってそのまま道なりまっすぐ300メートルほどです
 
 理解1:突き当たりを左にいけばよい
 理解2:突き当たりを右にいってそのまま道なりまっすぐ300メートル進めばいい

 ∧∧
( ‥)相違点の数だけで理解の良し悪しを判断することは
    できないと

     (‥ )相違点、それ自体は少ないのに
         致命的な勘違いってあるからな。

 反対に、その説明を現実と比べた時、相違点が山ほどあるからといって、その説明が役立たずなわけではない。例えばの話、自然現象は複雑で、でもそれを記述する理論はおっそろしく単純(例:人間の子供は大きくなります)。しかしそれゆえに役に立つ。

 ∧∧
( ‥)その単純な理論の”要”を伝えることに
    失敗すると致命的と。

     (‥ )人間の子供は同じ年齢でも大きさに違いがあり、
         身長が同じでも体重が異なる場合があり
         家庭にとっても違う場合があり、因果関係は
         複雑で・・・・

 ゆえに人間の子供は単純に大きくなるわけではない。

 というのは文章としては受け取り方にもよるが正しいと言えば正しいし、現実を記述していると言えば記述している。

 ∧∧
( ‥)でも全然役に立ちませんね。

     (‥ )理解する側の問題もあるが、このように
         伝える側の問題も当然ありうる。
         まあ、問題の根幹は同じなんだけども。

 そこをそう理解しては致命的だ、ということもあり、そこをそう伝えては致命的だ、ということもある。
 
 ∧∧
( ‥)その肝心要な部分を

     (‥ )誤解しにくいように明言するのがライターとかの
         最低限な仕事だとも言えるかもね。
         もちろんそんなことをする義務があるわけではないが。

 *ジャーナリズムは真実を報道することこそ使命であると言うのは勝手だが、それで報道の妥当性が保証されるわけではもちろんなく、そんな淘汰圧はさほどかかっていない、ということ。

 かつまた、

 誤解しにくいような明言が誤解を招かないわけでは、もちろんない。

 ∧∧
( ‥)誤解しにくかろう、という程度で十分だと。

     (‥ )何をいっても誤解する人間がいるのが現実だから
         現実的な情報伝達は誤解0を想定してはいけない。

 誤解0は非現実的
 正しい文章を構成するすべての部分は等価ではない
 
 ∧∧
( ‥)肝心要を誤解最小限に伝えよ

     (‥ )でも、それすらできないことがあるのだね。


 その理由は様々で、その議論はしない。

 ∧∧
( ‥)まあ、齟齬がある、という事、それら個々の事象は
    各々個別ですからね。

     ( ‥)個別の原因はそれぞれ個別。

 

 

2010年8月6日金曜日

うお、やっべ

 
 
 資料の収集から帰宅。そういえばところで学会の日程っていつだっけ? 

 確認

 ∧∧
(‥ )・・・あのーーー。
\-   昨日で終わっているみたいですが・・・

    (‥ )うおっ、やっべ。

 完全に忘れていた。



    ( ‥)・・・まあしょうがないか
        締め切りの真っ最中だったしな。
 ∧∧
( ‥)2日の夕方までイラストを描き、
  -□ 3日の最終ゲラを確認、翌、4日の朝まで
    追加データを作成、送信。4日の夕方に別件
     見事に日程とかぶっていましたね。

 おおう、なんてこったい。だいたい人が馬鹿になるのって学会とかに顔出さなくなって取り残されたりするからだったりする。

    (‥ )まあ、ダーウィンさんみたいに、引きこもりの自分が
        過激の最前線という場合もあるんだけどもさ。
 ∧∧
( ‥)でも、あの人、密かに仲間を集めたり情報交換したり、
    要するに内輪で最先端グループを作っていたんですよね。

 完全に一人っきりで最先端ってことは、そうはないだろう。


    ( ‥)唯一、昨日はいけたんだろうけども。
 ∧∧
( ‥)前半は寝ちゃって、後半は星を見に行く準備を
    していましたからね。

 しょうがない、すぎたるはなんとやら。

    (‥ )星もきれいだったからな、昨日という一日に
        悔いはない。
 ∧∧
( ‥)とはいえ、昨年もいかなかったでしょ?
    このままでは離される一方です。

 学会に出ない研究者、取材にいかないジャーナリスト、目の前にある書類しか読まない政治家

     ( ‥)これらすなわち生ける屍も同然。
 ∧∧
( ‥)さあ、どう追いつきましょうかね?

 
 

 

球状星団、天の川、銀河

 
 
 ∧∧ 帰還
( ‥)
 -( ‥)帰ってきましたいつもの我が家

 昨晩は海までいって星を見てきた。

 
  ( ‥)望遠鏡がおもーい
   -//
 ∧∧  ̄
( ‥)鏡筒とバランスとるための重りとか
    ついてますからね。

 電車を乗り継ぎ、バスが終わっていたのでタクシーで海岸まで向かう。ついてみたれば

 ∧∧
(‥ )おーーー、天の川がくっきりと見えます。

    (‥ )・・・ここまで見えるとは予想外だったな。

 昔、木曽で見た星空はすばらしかった。それには及ばないと思えたし、北極星よりも地平線に近い北の空はさすがに東京、横浜、川崎があるので真っ白けっけ。

 とはいえすばらしい。十分です。

    ( ‥)天の川がこうもくっきりと見えるとは
  
 ∧∧
( ‥)天気が良いとはいえ、十分ですね。

 球状星団を探す。

   ∧∧
\\(‥ )射手座のM22、大きいですねえ。
  ̄ -   なんかざらついてます。

     (‥ )ヘラクレス座のM13より見栄えがいい感じするよね。

 あるいはよりまとまったM13がより良いと言う人もいるだろうか?

 
 水瓶座のM2

   ∧∧
\\(‥ )ほう!! これはすばらしい
  ̄ - 

     (‥ )かすんで白く小さく、でもくっきりと明るい
         ざらついた巨人もすばらしいけども
         これもすばらしいね。

 ペガサス座のM15もああ、これもきれいだ。M2となにか似た感じ。

 M15、M2、そして山羊座のM30は南の空に間隔を置いて、しかしほとんど南北に並んでいる。だけどもM30がなかなか見つからない。

    ( ‥)// ああ、これだな、暗くて淡くて、白くて
      -  ̄   でも見つけたぞ。
 ∧∧
( ‥)やや気温が下がってきました。結露も始まってますし、
    そのせいですかね?

 結露が始まるとさすがに見えにくくなる。そのせいかもしれない。とはいえ、家では見つけられるわけがない(南天に低く、かつ周囲が明るすぎるので)球状星団を確認できたのはうれしい話。

 ∧∧
(‥ )ここですと、眼でアンドロメダ銀河も普通に見ることが
    できますね。

    (‥ )天の川に構造があること、つまり星々の間にあるガスが
        星を隠す領域があること、つまり銀河を横から見ている
        そういうこと、その脇に輝く、かすむアンドロメダ銀河。

 銀河の脇に隣の銀河。

 ∧∧
( ‥)昔の人が想像もしなかったスケールが、実は見えている。

    (‥ )不思議と脅威は目の前にある。

 球状星団の位置をメモしつつ、4時頃には夜が駆け足のように明けて、上がっていく月をスケッチした。6時前にバスに乗って帰宅の道へ。

 ところで流れ星が多かった。明るい緑で、やや遅い流星。流れていく方向を逆に辿ると、どうもペルセウス座。

 ∧∧
(‥ )ああ、流星群がそろそろ極大みたいですね
\-
    (‥ )やはりそういうことか。


 さて、今度は東京へ資料を漁りに出かけるといたしましょう。

 

2010年8月5日木曜日

少数民族

 
 
  日本人は少数民族でしかないことを自覚すべきだ。

  
     (‥ )という意見を昨日
 ∧∧
( ‥)海外で仕事をしている方からすればそうでしょうね

 日本の人口1億2000万。アメリカ3億、EUがまあ集団だけども5億以上、ロシアが1億4000万(ソ連邦時代はおよそ2億9000万)、インド、中国はいわずもがな。

 ∧∧
( ‥)民族もさまざまだったり、使用言語の観点からすれば
    統一性がなかったりしますけども、逆に英語圏のように
    使用言語では圧倒的に巨大かつ強大って場合もありますよね。

     ( ‥)英語には勝てないし、英語圏には絶対勝てないよなあ
       -□

 世界中の頭のいい連中が、わざわざ英語で書いて論文を投稿するのだから、そりゃあね、英語のスピーカーは圧倒的に有利だわさ。

 ∧∧
( ‥)英語使用者の方が多いから、本の質や量も
    日本語より圧倒的に上ですからね。

     ( ‥)日本語の本はなあ、残念だけど、英語の本には
       -□ 勝てないよねえ。

 こっちじゃ企画にさえ取り上げられないような本が、英語では販売されている。

     (‥ )単純に母集団が大きくて、質も量も維持されているって
         ことなんだろうけども。
 ∧∧
( ‥)ゆえに勝てませんね。

 少数が多数に勝つなんてそんなこと、たわ言もいいところで。

 ∧∧
( ‥)局地的、局所的に戦力を集中すれば
    ”勝てる”ことは勝てるのでしょうけどねえ。

     (‥ )全体としては勝てないよね。

 ようするに日本はアメリカに

 ∧∧
( ‥)絶対に勝てないと。

     (‥ )だってさ、そもそも頭のいい奴はアメリカへいっちゃうもん。
         あの国にはトップになれる条件が整っている。

 つまり勝てない。

 
     ( ‥)頭のいい人間はさあ、よりよい国へいくっていう
         選択肢があるんだよな。
 ∧∧
( ‥)ああ、事業仕分けとかね。

 ああいうことをすると”何が起きるのか?”ということを、なるほど政治家たちは確かに考える必要はない。彼らは当選して就職できればそれでいいんだから(政治家に政策を立案した責任など存在しない。心身があれな人間に責任をとらせられるだろうか?)。

 ∧∧
( ‥)このままずるずると敗北しちゃうんでしょうかね?

     (‥ )確かにあれだ、自分たちが少数派で、取るに足らない存在で、
         ふけば飛ぶようなしろものでしかないって自覚がないと
         あれかもしれないね。

 なんでも日本は科学技術立国なんだそうだ。

 ちゃんちゃらおかしい。

 ∧∧
( ‥)まあ、技術とか科学ってのは。

     (‥ )楽な生活したい、今の地位を維持したい
         幸せになりたい、そんな奴のところには
         降りてきてはくれないだろう。

 命けずらずに科学だ技術だおかしいだろう。

 ∧∧
( ‥)確かに技術者とか科学者って

     (‥ )結構、死ぬからな。

 
 



2010年8月4日水曜日

朝のコペルニクス

 
 仕事が終わり、ふと外へ出てみる。よく晴れている。間もなく夜明けだ。

゜  ∧∧
  (‥ )何か南西から飛んできましたよ。
      飛行機ではないし、人工衛星にしては
      明るいですね。金星なみですよ。

      (‥ )国際宇宙ステーションかね?

 冗談半分、たわむれに望遠鏡で見てみたら、英語のIを横倒しにして丸を中央につけたようなものが飛んでいくのが見えた。速い速い。そして輝きながら飛んでいく。

   ∧∧
\\( ‥)100倍でしょ? 見えるもんですね・・・
  ̄-
      (‥ )構造が見えるとは・・・思わなかったな。
          てっきり光点しか見えないと思ったけども。
 
 見えるんだ、あれ。

 

 月がきれいだった。神奈川県のここにしては大気の状態も良く、空気はゆらいでいない。

 ∧∧
( ‥)この期におよんでスケッチですか・・・

    ( ‥)//のりだけでやっていきます強行軍
      -  ̄

 なんでもいいや、クレーターだらけで面倒な高地はやめて、海を描け。クレーターの名前も地名もさっぱり、右も左も分からないけどもかまいやしない。

 ∧∧
( ‥)だいたいの位置とクレーターの相対的な
    配置さえスケッチできれば同定できますからね。

    ( ‥)//うおーー、どんどん朝がきて月が見えなくなっていく!!
      -□  ̄

 まあ、だいたいスケッチできたので月の地図と照らし合わせてみて見る。

 ∧∧
(‥ )でかいから有名だろうと思っていたけども、
 □-  このクレーターはコペルニクスですね。

    (‥ )月の層序学ではキーになるクレーターだっけ?

 当たり前の話だけども太陽の高度でその有り様がまるで変わってくるので、光条はほとんど見えなかった。

 ∧∧
( ‥)でも、クレーターの周りにべっしゃ、と広がった放出物があるのは
  -□ 分かりますね。

    (‥ )他の月齢の時の有り様や、他の地形との相対的な
        様子をもっと継続的に見て、理解するべきだな。

 確かにね、月はじっくりと観察すれば、ものすごく大雑把な相対年代ならば地上にいながらにして分かるよなあ。

 

 

そのソロバン勘定はなんと?

 
     ( ‥)データの送信終了
       -/
 ∧∧
( ‥)終わりましたか。

 さて

 
 ∧∧
( ‥)でっ? 児童虐待というのは?

     (‥ )その個別の繁殖の放棄だろ?

 ∧∧
( ‥)個別?

     (‥ )別に繁殖のすべてをあきらめたわけじゃあるまい。

 寺に入ったわけではあるまいよ。
 
 ∧∧
( ‥)放棄、、、。失敗でなく?

     (‥ )失敗したから放棄するのか、失敗するから放棄したのか
         失敗した方がより良いから放棄したのか。

 失敗は放棄の中に包含される。放棄の方がざっくりとより正確。
 
 ∧∧
( ‥)放棄した人をどう評価します?

     ( ‥)仮においちゃんが締め切りまでに仕事が間に合わなかったら、
         原稿を落としたらなんて評価されると思う?

 ∧∧
( ‥)比べるのは無茶かと。

     (‥ )比べたまえ、なんであれ、すべては同じでなく、
         我らは絶えずいかなるものも比較、評価する。

 ∧∧
( ‥)では、無能だと評価します。

     (‥ )やったことあるんだよなあ。
         そして理由はどうあれ評価を下げることになるだろうな。

 まあいいさ、挽回すればいい。

 ∧∧
( ‥)子供と仕事、無茶な比較、無理な例えですね。

     (‥ )そうさ、挽回できない傷もあれば、挽回できぬ人もいる。
         それでも人は他人を評価し、判断を下すもんさ。
 
 そしてかつまた判断のすべてが同じ程度に固いわけでもまたない。弁護も糾弾もなんであれ、個々のそれぞれが等価ということはない。


     ( ‥)人は判断をする。今の繁殖を放棄してよりよい
         選択肢をとるかどうか。人はソロバン勘定をする。
 ∧∧
( ‥)別に人間に限ったことではありますまいに。

 
     (‥ )人間はね。互いに互いを見て評価するから、
         その君の選択肢のチョイスそれ自身が評価の
          対象になるのさ。
 ∧∧
( ‥)集団のお猿さんたちは、本人にとってはベストなチョイスが、
    他人からの評価を通した場合、社会の中ではまるでベストではないと。
    そういうことですよね。

 そのソロバン勘定はなんと評価される?

 ∧∧
( ‥)ソロバン勘定って言葉に反発を覚える人もいるでしょうね。

     (‥ )お金や数字が卑しい、血が通っていないと
         思うからだろ? だがそれは間違っている。

 異なるものを共通に評価する尺度として発明されたのが金、数字。それが表示するものは命と命の等価交換なり。

     ( ‥)ソロバン勘定をいやがってたら死ぬぜや。
 ∧∧
( ‥)まあそうですね。

 
 そして人は他人の能力を評価し、決定する。彼や彼女とつきあったら、では自分はどう評価されるだろう? 選択肢それ自体が評価の対象となり、人はいつも互いを推し量る。あなたの選択肢は金銭に換算するといくら?

     (‥ )カロリーでもいいぞ。ドングリ一万個とかな。
 ∧∧
( ‥)ああ、そういう?

 


 


側面

 
 
  最終ゲラの確認から帰宅。

 ∧∧
( ‥)遅い夕ご飯をすませて

     ( ‥)最後の仕事
       -/

 その前に資料を探さねばいかん。と資料を探していたら

  
     (‥ )「認識とパタン」だ、どこへいったかと
      □-  思っていたが。
 ∧∧
( ‥)こちらは「流れる固体」ですよ。
  -□ こんなところにあったんですね。

 古本屋で1000円で買った掘り出し物。読み返さないといけない。

 さて

 後で正しいと分かった仮説なのだが、発表当時はトンデモだ、そう考えられた理論や仮説もある。

     (‥ )まあ、トンデモという言い方は不適切かもね。
 ∧∧
( ‥)用法があいまいですし、定義したところで
    あまり意味はないですしね。

 発表当時は「いやいや駄目でしょ、採用できない」と言われていた仮説で、後から皆に受け入れられた仮説はいろいろある。

 ∧∧
( ‥)経験的には当たり前の話ですね。

     (‥ )今採用されていない仮説=間違った仮説、ではない
         もちろん、
         今採用されていない仮説=だから正しい仮説、でもない。

 学会に認められないオレ様は未来のガリレオ、という主張は、まあ、派手に痛い主張。

 ともあれ、

 基本的に正しかった仮説なんだが、提案者が提案した時点では当時からして怪しげで、今からするともっと怪しげな側面があった仮説もある。

     (‥ )アガシさんの氷河期仮説とかな。
 ∧∧
( ‥)氷河期があった、は正しかったけども、
    その氷河期で生物が根こそぎ滅びたという
    彼の考えは間違いであったと。

 というか、そういう側面があったから氷河期説は余計に受け入れられなかったのかもしれない。そして受け入れられてもそういう怪しげな側面はアガシもろとも忘れられるはめになった(らしい)。

     ( ‥)提案者がトンデモな発想をしていても
         理論の中核自体は正しい場合もある。
 ∧∧
( ‥)まあ、何がどこが中核なのかって問題もあるんでしょうけどね。
 
 理論の提案者が理論におかしな側面を与えていても、理論の提案の動機が狂っているように見えても、理論に基づいた主張がおかしくても

 ∧∧
( ‥)理論自体が、それもかなり複雑な理論自体が生き残ることさえ
    しばしばあることでしょうね。

     (‥ )いくらおかしな主張でも
         何もかもがおかしいわけじゃない。

 ある日、地道に業績を上げていた研究者が新規な主張を始めて、それがいかにもあやしげに聞こえたにしても、以前の業績や、さらには新しい理論の何もかもが間違っているわけでは(必ずしも)ないんだろう。


 ∧∧
( ‥)まあ、何もかも(あるいはほとんどが)間違っていることも
    ありうるんでしょうけどね。

     (‥ )どちらにせよ、分かりかねることがあるもの
         なんよね。
 
 

2010年8月3日火曜日

母性本能と投資

 
 ふと、昔こんな番組があったのを思い出した。

 
     (‥ )我が子を虐待した自分はおかしいのだろうか?
     -   でも、誰もが母性本能を持っているというのは
         神話でしかない。そう聞いた時、救われたと感じた
         とかなんとかそういう話。
 ∧∧
(‥ )確かにネットで検索すると、母性本能が欠落しているのだ、
\-   母性本能というプレッシャーこそが虐待の引き金だ、
     いや、母性本能を修復することこそ急務
     いろいろな意見がひっかかってきますね。

 そしてやはり、母性本能が自然だ、だから我が子を虐待する自分はおかしい、と思っていた。しかし、母性本能が自然だという大前提を否定してもらった時、救いを感じた。そういう人がいることは確からしい。

 とはいえ

 ∧∧
( ‥)育児放棄、実の子供や兄弟を虐待して死に至らしめる、
    餌を与えずに衰弱死させる、自然界でもよくあること
    ですよね?

      (‥ )まっ、レポートはいっぱいあるよね。

 ∧∧
( ‥)育児放棄や虐待は自然にもあるよ、と言われたら
    自分のやっている虐待は自然ということになるから、
    もっと肩の荷が降りるの?

      (‥ )あー、うーん、そうなるのかね?

 自然だから良い、自然でないからおかしい、それは自然ではないと言われてほっとする。だとしたら

 ∧∧
( ‥)児童虐待は自然ですと言われたら、やはり、
    もっと肩の荷が降りると感じるのでは?

      (‥ )そうなりそうねえ。
 
 母性本能が自然でないと言われて肯定されるのなら、虐待が自然にもあると言われれば、より肯定的?
 

 ∧∧
( ‥)でも、実際には自然であることに肯定的な
    意味合いは特にないですよね?

      (‥ )ないだろうね。

 例:ゴキブリの存在はあなたの今日の株式投資に関して肯定的な意味合いをもっているか?


 ∧∧
( ‥)自然オッケー、自然肯定的ってどういう理屈?

      (‥ )さあ?

 ∧∧
( ‥)天然ミネラル

      (‥ )まあ、原子炉で作ったものでないものは
          天然ミネラルと呼称してもいいかもね。

 ∧∧
( ‥)ミネラルは良い、天然ミネラルはもっと良い

      (‥ )肯定的なミネラルはもっといいってか?
          この場合の肯定的は何も肯定してくれないよね。


 虐待は自然? 不自然? ではこう言えばどう? 児童虐待は現象である

 ∧∧
( ‥)意味のない文章ですね・・・・・。

      (‥ )母性本能が自然だ、自然じゃねーよりは
          はるかにずっと正確よ。

 ∧∧
( ‥)母性本能とはなんと翻訳します?

      (‥ )投資と利益の計算。

 ∧∧
( ‥)・・まあね。

      (‥ )虐待の理由なんてくだらんもんよ。

 だからこそ深刻なんだろう。


      (‥ )いくらカマトトぶっていたところで
          ソロバン勘定とカロリーには逆らえまい。
 ∧∧
( ‥)腹がへっては戦はできぬ。

 繁殖が失敗するなんて、理由は簡単。抗いがたい。

 
 

2010年8月2日月曜日

閑話休題

 
 
 ∧∧
( ‥)終わりましたか

     ( ‥)一応ね、明日出てくるゲラを
       -□  校正しなければいけないが

 ∧∧
( ‥)課題は多い?

     (‥ )今回は色々な問題に直面したからなあ。

 全部、処理してもらったり処理することは出来た。

 
 ∧∧
( ‥)展望もあったでしょ?

     ( ‥)そうねえ、ではだ、
       -/ この展望をどうするか
 
 さて?

 

 

2010年8月1日日曜日

お買い得な情報量

 
 
    (‥ )前さ、「ありえない!? 生物進化論」って
        書いたじゃんよ。*
 ∧∧
( ‥)書きましたね。

 あれ、もっと復元図とか、こういう生物もいれて考えると進化の系列がより分かりやすくなります、とか、、、

 ∧∧
( ‥)そういう情報をもっと盛り込めばよかったと?

    (‥ )前に書いたこの理屈→*からすればそういうことに
     -/ なるんじゃね?

 ∧∧
( ‥)まあねえ、あれ、仮説の取捨選択はどうするの? に
    主眼が置かれていますからね。一般の人にとっては
    どうでもいいかもしれませんね。

    ( ‥)まあ、仮説の取捨選択の根拠が悪いかどうかで
      -□ オレ様理論にひっかかったり、自力でオレ様理論を
         発明したりするから、取捨選択の過程が
         一番重要なのだけどね。

 でもあれだよね? 取捨選択はこうするべき、だと考えられています、というのは読者に考えることを強制しているのであって

 ∧∧
( ‥)読者に出費だけでなく、カロリーの出費を強制するのは
   あまり親切ではないかもしれませんね。

    (‥ )そういう意味ではみんなが受け入れやすい嘘を売るってのは
        お客に対して非常に”親切”な行為であるんだけどもね。

 嘘やでまかせを書くライターや、本業以外でいい加減な情報を書いて売る研究者(しかるべき地位と給料をすでにもらっているのに)が批判されるのは当然なんだけども。

    (‥ )でも、彼らは消費者が望むものを売っているだけなんだよな。
        そういう情報を真に受けて死ぬ人もいるんだけども、
        死ぬ可能性がかなりある商品なんていくらでも
        売られているからね。
 ∧∧
( ‥)ああ、タバコとかね。

 もちろん、消費者がおっちぬ可能性が必然的にありうるし、かつまた消費者本人も自分自身でそれで良し、と選択しているからといってそれを売っていいのか? という問題は当然ありうる。

    (‥ )商業として成立するが、社会の状況によっては
        認めがたい商売はいくらもある。
        商業として成立する、と是か否かは別だしな。
 ∧∧
( ‥)人身売買とか奴隷貿易とかね。

 ホメオパシーも「あなたの健康を損なう危険があります」と表記したら問題ないってことになるのかね?

 ∧∧
( ‥)・・・医者が黙っちゃいないでしょう。

    ( ‥)彼らは命を救うのが仕事で使命。

 ∧∧
( ‥)でっ? 他人はともかく、あなたはどうします?

    (‥ )とはいえだ、最低限、
        もう少しお買い得なものを作るべきであったかと。

 というか一般のお客に”とって”、お買い得にするには、やはりもう少し”復元図”とか、もう少し色々な情報が必要だったかと。

 ∧∧
( ‥)調整はしたいですねえ。

    (‥ )そうねえ、あれは無理でもこれからやる仕事では
        その点を考えよう。

 とはいえ

 ∧∧
( ‥)取捨選択の基準の表示は必要だと。

    (‥ )そういうことを示さないと、KTの30万年前に
        チクシュルブ(表記が一定しなーい)クレーターが
        できた、とかインドのシヴァクレーター(はっ?)が
        もっとすげーとか、そういう話になっちまうからな。

 学会や主流仮説の動向と、科学好きの人たちの信じる仮説との間で齟齬が生じる。そして、なんにも興味がなくてマスメディアの報道を鵜呑みにする人の方が科学好きの人たちよりもむしろ正しい仮説を信じているという事態になってしまう。

*研究者は妥当な仮説に収束する。素人はそれを鵜呑みにする(メディアがなるべく正しく伝える限り)、実はある程度考えている人の方がおかしな仮説を探し当てて、それにはまってしまうことがある。ということ。実際、KTの30万年前に隕石があたったのだというヨタ話や、今西進化論なんていう敗北すらできなかった理論を一般の人は全然知らないか、ふーんそうなの? で華麗にスルー。


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