公園までいってしばらく星を見た。ペルセウス座流星群と思われる明るい、緑色の流れ星がクジラ座のあたまをかすめて飛んだ。
さて
先日、望遠鏡の販売をしている会社のHPをのぞいていたら、よくあるQ&Aとやらにこんなものが
Q:星雲や星団が写真のように見えません。
∧∧
( ‥)・・・・・
(‥ )そりゃあ見えるわけがないよな。
星々の間に赤くバラのように輝く星雲やオレンジや青に光るガス、真珠を山にしたような球状星団、、、、
の写真
でも写真と肉眼は違うよね。
∧∧
( ‥)人間の眼よりも感度のいい機材や、そもそも露出時間を
長くして撮影していますからね。かすかな光も集めれば
明るくなるし、色も分かりますが・・・
( ‥)ああいうハッブルが撮影したような美しい写真が
天空にぺたって張り付いているように見える。
世の中の人はそう思っているのかもしれないな。
もちろん、そんなことはない。星雲も星団も全部、白いしみみたいなもんです。肉眼では。
∧∧
( ‥)ハッブルみたいなのが見える、そう思っている人が
わくわくしながら望遠鏡をのぞいたのだとしたら
がっかりするのでしょうね。
(‥ )まあ、そういう時の受け答えには
”何千光年も先から届いた本物の光なのですから”って
現実のありがたみを強調する説明をするもんだが・・・
たぶん、そんなことを言われてもその人たちは嬉しくもなんともないのかもしれない。
∧∧
( ‥)ハッブルみたいな美しい映像を直に見たい!!
と思っていたら、そういうフォローは無意味でしょうね
(‥ )美しい夢とかすんだ現実とでは
相性が悪いよねえ。
はて? では夜の海岸でM2を見て、ほう、これはすばらしいと言っていた自分は何だったのか?
∧∧
\\( ‥)たしかに、客観的に言えば白いしみですからね
 ̄ -
(‥ )それを見て喜んでいたり、
位置をメモしたりするなんて、
おかしいっちゃおかしいよな。
∧∧
( ‥)何千光年も先から届く光のリアルを
ありがたいと思いますか?
(‥ )いやべつに
あると聞いたものを実際に見つけて、そこにそれが本当にあるのだと確認する。
∧∧
( ‥)それが楽しいのだと。
(‥ )でも、本来、もともとはそういうものなのかもよ。
赤い星、青い星、黄色い星はあれども、
人間の眼には星の色なんてほとんどは白。
光があるとしか分からない。色は分からない。
天空は白黒の世界。それでも夜、星を見ると、人はそれをきれいだとしばしば言う。
(‥ )興味を持って仰ぎ見たさらにその先に”ある”と言われた
ものを実際に見る。それで十分ではないかね。
∧∧
( ‥)逆に言うと、それが奇妙なことなんでしょうね。
花屋の花は鮮やかで、スーパーの魚肉も野菜も鮮やか。アイドルも鮮やかに撮影されている
∧∧
( ‥)どれも加工されてますけどね
(‥ )でも、あれが人の望むもの、
人の望みに合わせたものなんだよな
美しい写真を見て、星と天空に興味を持つということは、先に天をあおいでそれ自身に興味を持ったわけではないということか。
∧∧
( ‥)夢を見て、現実を見る機械を買ったと。
(‥ )それは不幸なことかもしれないね。