ふたご座のα星カストルは二重星である。
∧∧
(‥ )スケッチすると
\‐ こんな感じですか
(‥ )自分が描くと
こんな感じだなあ
一応、googleのリンクを貼るとこんなである
=>https://www.google.co.jp/search?q=castor+double+star&biw=918&bih=751&source=lnms&tbm=isch&sa=X&ei=rVDaVPjDM5Ki8AWEyoCIBA&ved=0CAYQ_AUoAQ
写真もあればスケッチもあるし、あるいは、全然別の星の画像もあるけども
∧∧
(‥ )星の周囲に回折リングが
\‐ 見えているわけだね
(‥ )望遠鏡で星を拡大すると
光が干渉し
星はリングに囲まれて
見える
これがきれいに見える時は
良い空だけども
ここらじゃなかなか
厳しくてな
それでも今日はそこそこ良い空で、それでスケッチしたのであった。
そして実のところこのカストル、三重星である。
明るい二重星、カストルAとカストルBの南、画面でいうと右へ少し離れた場所に暗い星があるが、これがカストルC。
ちなみにスケッチのさらに上にある暗い星は関係ない。
それはさておき、実はこのカストルC、赤色矮星だそうだ。
∧∧
( ‥)カストルって
地球からの距離が45光年も
あるんだよね?
( ‥)まあ近い星だけど
‐□ こんな距離の赤色矮星が
見えるってのは
ちょっと意外だな
もっとも、矮星と言っても重さは太陽の半分ぐらいあるらしく、結構、大きなものなのかもしれない。だからこんな距離でも見える、そういうことやもしれぬ。
∧∧
(‥ )知らないうちに
\‐ 赤色矮星を眺めて
スケッチしていたわけだね
(‥ )こんなところに
赤色矮星があるのは
知らなかったよなあ
そして実のところ、このカストルA、B、C、これらの星は三つとも、それぞれが二重星である。いずれも分光的な観測でしか分からないぐらい接近した星だけども、カストルは六重星なのだ。
∧∧
(‥ )六重星系を見たのは
\‐ 初めてですね
(‥ )以前、カストルを見た時
二重星には見えないなあ
と思っていたが
倍率が200倍なら
分かるな
カストルCも実は
知らずに視界に入れていた
わけなんだよね
そしてこのカストル、小説、「二十億の針」に登場した、人間に寄生する宇宙人の故郷と設定された星であった。
∧∧
(‥ )まああれだよね
\‐ 話が出てくるのは
続編である一千億の針だけど
異星人の故郷は
六つの太陽を持つ
地球近隣で
そんな星系と言ったら
カストルだよね
そういう展開でね
(‥ )手持ちの資料によると
カストルAから見た時
カストルBは
100メートル先にある
4センチの円なんだよな
∧∧
( ‥)じゃあ丸く見えますね
(‥ )点じゃないことは
分かるよね
カストルAを廻る世界が地球のようなものなら、それは人類からすれば壮観な空だろう。
その惑星の朝には二つのぎらつく太陽カストルAが昇る。お互いにめぐりあい、日をおって配置を変える二つの太陽。二つの太陽が重なって触を起こすのならば、一時、星は涼しくなるのかもしれない。
天空には他にも太陽がある。輝きに劣るが、やはり互いに回りながら光る、二つの小さな太陽カストルB。こちらは日々、地平線から昇る一方、星座の中を動く歩みは遅い。その惑星の一年の中では、カストルAが照らす明るい昼間に昇る時もあれば、カストルAが沈んだ夜に昇り、カストルBが世界を明るく照らす季節もあるだろう。
一方で、歩みは遅いがカストルBも星座の中を動いている。地球時間で言うと1年間に1度ほど、手を伸ばした時の指先の幅ぐらいだ。ほんのわずかな動きだが、300年か400年あれば天空を一回りする。
そして、太陽というよりは非常に明るい星にしか見えないが、カストルCが赤っぽい光を放ち、そうしてお互いにくるくると巡りあっている。カストルCも惑星の自転に従い、地平線から昇る。しかし、あまりにも離れているので星座に対しては動かない。動いているのだが、1万年以上もかかるのだ。それでも、お互いがせわしなくめぐりっていることは地上からも見えるだろう。天の中で星がまるで時計仕掛けのように動く。その周期は地球時間で19時間と30分である。
∧∧
(‥ )あっちの太陽のもとでは
\‐ そういう光景が日々
繰り広げられているのだと
(‥ )かなわぬ願いだが
見てみたいものだな
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