自己紹介
- 北村雄一(北村@)
- イラストレーター兼ライター 詳しくはhttp://www5b.biglobe.ne.jp/~hilihili あるいは詳細プロフィール表示のウェブページ情報をクリック
2014年1月30日木曜日
即物的な世界の振る舞いの前にはヒトラーとて無力
∧∧
( ‥)ヒトラーが現れたとき
ドイツは悲惨な
状況にあった
(‥ )悲惨なだけではない
神聖ローマ帝国しかり
歴史的に長く
中央集権化に失敗し
それゆえに戦争に破れた
そういう反省と渇望が
強いリーダーを求めた、
そうだと言うのなら
強いリーダーが望まれただけで、その時、選ばれたのがたまたまヒトラーであった、ということになる。
別に彼の力でもなんでもない。
事実、選ばせたのはヒトラーなのか?
否、選んだのは人々ではなかったか?
もっと言えばむしろこう
選ばせたのは歴史であり、土地であり気候ではなかったのか?
選ばせたのは言葉でも意思でもない。
そもそも人間に一体どんな自由があると言うのか?
∧∧
( ‥)言い換えればですよ
(‥ )タイムマシンで
ヒトラーを
現在に連れてくるとする
彼に一体、何が出来るというのか?
∧∧
(‥ )人々が不満だらけで
\‐ 強いリーダーを求めている
そういう同じ状況なら
再び政権を獲得できる
のかもしれないけども
(‥ )でも、そうでないのなら
単に意識高い系を
こじらせたおっさんで
終わるんだろうな
考えてみれば、あの手の意識高い系をこじらせて世間を絶望と怒りと義憤で眺め、そうしてくだを巻いているおっさんは、見渡せばいくらでもいるんである。というか、居酒屋でも覗いてみればいい。ごろごろ転がっておる。そんなおっさんの無駄な与太話を聞きたくないから、若者は飲み会にいきたくないのだと人は言う。
だとしたら、ヒトラーが現在の世界にやってきて、なにが出来るというのか?
∧∧
( ‥)ヒトラーが現在にやって来たら
彼は再び摩訶不思議な演説で
政権を掌握し、
独裁制を確立し
再びガス室を作るだろう
そういう懸念を抱く人は
いっぱいいますよね
( ‥)それは言葉の魔法を
‐□ 信じすぎているよね
言葉で世界が変わるか?
それは否だな。
言葉で世界が変わるか?
彼女に、愛している、と言えば、給料が上がるか? 金が手に入るか? 生活が楽になるのか?
∧∧
( ‥)気は楽になるでしょうね
(‥ )言葉をかけずに破局するは
世の常
それは認めようじゃないか
しかし、言葉だけでは
打開できぬは
世の理よな
常と理、どちらがより
重要かって話よ
聞けば先日、食品に農薬を混ぜたという容疑で逮捕された人がいたという。なんでも契約社員で低賃金で買いたたかれて、それにも関わらず、会社側は何が不満か分からない、と言ったとか。
∧∧
(‥ )人間の行動を決定制限するのは
\‐ 金銭であり、経済であり
食事である、そのことを
無惨にも無視した
発言ではないのか?
そういう意見がありますね
(‥ )人は全員同じではなく
個性もあるし、
選択肢にぶれもある
だが、それ以上にだ
金と経済、食事は強烈な
影響力を持つ因子として
ふるまうのだ
腹が減っては戦ができぬ
それを考えると
その通りだろうな
言っていることはまさに正しい。
ところでしかし、次のようなこともある。
派遣社員をそんな低賃金で酷使しておいて、どうして彼が不満を持たないと、考えたのか????
このように、即物的な要因にちゃんと眼をやっているように見える人が、その一方では、
ヒトラーのような人物が大衆を煽動して管理社会を築くかもしれない...
このように、魔法の言葉で世界が悪に染まるかもしれない、そういう恐怖を語る場合がある。金と経済こそが人を制限する、と言っている一方で、人が言葉だけでコントロールされる可能性に怯えている。おかしな話なんだが、こういう矛盾した理解や言動をする人がいるのは事実。
真面目に考えると、これはかなり奇妙。
ブログ アーカイブ
-
▼
2014
(726)
-
▼
1月
(56)
- いつから眼をそらしていた?
- 錬成が可能
- その信念はこの計画こそが正しい計画だ
- 即物的な世界の振る舞いの前にはヒトラーとて無力
- 人間にしか出来ないことがある
- 直接民主制とはまるで前向きな婚活のような
- 2014年1月29日の月と金星
- 透明な部屋が喧噪に包まれる
- 携帯電話がない世界とタプリジオットコンタクト
- 明けの明星、来れり
- 次の中二病的な宗教はなんだ?
- 火星が白く輝く世界
- すでに半分絶望している
- 本音を言っている振り
- 何かが、足りない!
- 火星の農夫
- 果てしない時間による変貌
- 次の系譜はどの物語?
- 真っ先に言えば良い
- 取りあえず対案を出せ
- ビッグブラザー(女の子)
- 金属質な夜の空気と月の空
- ぽじてぃぶしんきんぐ
- 煽るとは安全パイである
- 分かりやすい教科書と言う矛盾
- 集合意識という前提は仮説の説明能力を削ぐ
- ハンマーで、そーれぶっ叩け♪
- 反知性主義者め! という金切り声は無惨なり
- ゾンビは実在しないかもしれない
- 16日の青空と猛禽類
- 利便さゆえに簡略化された次元は牢獄になりうる
- 西と北は晴れていた
- 海上も地上の道路とそこは同じらしい
- 民主制も愛国心もついたり消えたりする
- 自由な意見は別に妥当性を意味しているわけではない
- 選択肢の迷宮の中で大勢が死んだという可能性
- 解探索にはリレースイッチで充分でしょう
- 長所は実在ではなく、周囲との比較で決定される
- お前はセックスの対象ではない
- αλογοσ
- 民族主義と愛国は馬鹿! とは呪文ではなかろうか?
- キッファ・アウストラリス
- まるで冬の終わり頃のような
- 理解の中には確実に致命的な問題が隠れている
- 誰もがトンデモだが、リベラルは魔法を信じている
- 正反対の仮面の下に同じ中二病がいる可能性
- 冬の大三角
- アメリカ人が中二病的な理解で行動している可能性
- 胸に励起するか、年収に励起するか
- 失望と驚きのオリオン大星雲 チープだが意外ときれいです
- ナショナリズムって、今時、これが燃えるの?
- 論証責任を放棄すると俺様紙幣を押しつけられても文句が言えぬ
- 思うに統計学と人工知能をごちゃまぜにしているのではなかろうか?
- 大晦日のしし座
- おっさんだからこそ、足で稼ぐべき
- てんびん座の土星
-
▼
1月
(56)