自己紹介
- 北村雄一(北村@)
- イラストレーター兼ライター 詳しくはhttp://www5b.biglobe.ne.jp/~hilihili あるいは詳細プロフィール表示のウェブページ情報をクリック
2014年1月17日金曜日
ハンマーで、そーれぶっ叩け♪
自分が正しいと思った時、人は最も攻撃的になれる。
∧∧
(‥ )まあ、確かにね
\‐ そうでしょうね
(‥ )正しさの問題はだ、
正しいと
自分がそう思っていても
それが間違いである場合が
しばしばあって、
自分の正しさだけという
確信で突き進むと
犯罪行為に至ったり、
大虐殺のあげく
全部失敗でしたー、てへ
みたいなことになる
点だよね
まさに言わんとする
通りのことだな
正しさは自分自身の正しさを保証しない。だから正しさ単体ではそれが結果的に正しいかどうか分からない。正しさは正しさと全然関係ないとも言える。
だから、虐殺しておいて、失敗でしたー、てへ になるし、これは普通に起こる。例えばの話、己の無謬性を信じて止まないマルクス主義者はそれを行って死体の山を築いたし、ブッシュJrはイラクに攻め込んであの有様。
冒頭の言い様も、そうしたものゆえの言葉なんだろう。正しいという確信は暴力的で、しかも結果を保証できないからたちが悪い。
ここで、少し話を変えると。
∧∧
( ‥)科学もまた攻撃的
ですよね
(‥ )ただ、科学の場合、
確信もさることながら
これはテストを
切り抜けたので、
取りあえずこれでいいや
と考えるがゆえの
攻撃性だよね
自分の仮説はテストを受けて、その性能が保証された。
こういう世界観だと、他人の仮説もテストを受けるべきだ、そう考えるのは当然である。
つまりこれはお前たちのものよりもずっとすばらしい! と吹聴しながら、自家製の仮説を得意げに持ってくる奴がいたら、まず、その仮説をそいつから取り上げてなんの遠慮もなくテストする、ということを示している。
それは当たり前なんだが、だがしかし、他人の眼には科学の無慈悲な暴力性と写る。
∧∧
( ‥)そーれ、ハンマーで♪
‐
(‥ )そーれ、ぶっ叩け♪
‐
ガンガンガンガンガン
∧∧
(‥ )木っ端みじんだね
□‐
(‥ )ごみかすだな
返してきなさい
∧∧
( ‥)なんか怒ってるよ?
‐
( ‥)こっちの仮説にしたのと
‐□ 同じ事をしただけだから
気にすることはない
こっちの仮説も
べこべこだしな
完璧な仮説などありえない。完璧な仮説はむしろ毛嫌いされる。テストでべこべこになってもちゃんと動けるシンプルで頑健で使い勝手の良い仮説。それが重宝される。ガラス細工みたいな仮説なんて、いくら美しくてもそんなものはゴミだ。泥だらけでも動く、そういうものこそが必要だ。
∧∧
( ‥)そういう意味では科学と
その正しさも攻撃的だと
(‥ )代わりにテストは
平等だけどな
∧∧
(‥ )そういうテストを受けない
\‐ 自由が俺たちにはあるんだ
という反論もありますね
(‥ )500キロの悪路を
走り抜けるテストを
私は拒否するけども
それでもなお、
俺の作った四輪自動車は
世界最高の自動車だ
そのはずだ
テストを受けろというのが
そもそも理不尽だ
そういう理屈だよね
文化人に多いへ理屈だけど
そういう主張をしても
自動車の性能自体は
保証されないけどね
つまり、正しさという言葉は解像度が悪い単語だとも言える。事実、以上二つの違う事例、検証の有無とその異なる結果、そして性能の保証があるかないか? 正しさという言葉はこの違いを識別できていない。
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