自己紹介
- 北村雄一(北村@)
- イラストレーター兼ライター 詳しくはhttp://www5b.biglobe.ne.jp/~hilihili あるいは詳細プロフィール表示のウェブページ情報をクリック
2013年11月18日月曜日
オセロみたいに結果が変わるとか言うから、お前は人生が詰む
論文をもう一度チェックし直したら1日が終わった。
∧∧
( ‥)まあ、基本的に修正点は
多くありませんが
( ‥)問題はだよ、
−□ この説明に割り当てる
イラスト4枚のうち、
2枚は生態を描くにしても
2枚はどうするか? だな
どうしたものかな?
ある人が曰く、出来の良い子供は、自分が何を分かっていないか、それを推し量る精度が良い。
∧∧
( ‥)反対にお馬鹿な子供は
分かった、分かった、
こうだ、こうだ、
と信じ込んで
間違いを是正できない
( ‥)まあ、未来の
−□ 俺様理論屋だな
分かったしかなくて
分からないがなく
それゆえに
間違いしか無い
アリストテレスは常識と経験から緻密で正確な理論を打ち立てたのに、そのほとんど全部が間違いだった。このことから明らかなように、分かったは正しいとまるで関係ない。
例えばある俺様理論屋は曰く、分岐学や系統解析はころころ変わるから信用できない。あれはオセロと同じだと。
∧∧
( ‥)実際には系統解析が
ころころ変わるって
嘘だよね
(‥ )科学理論や
恐竜の最新情報は
3年5年でめまぐるしく
変わるって書いた
科学ライターもいたけど
あれも間違いなんだよな
というか、”そういうの間違いだよ、という論文”が出ているのが現実だ。物を知らなすぎる。
当たり前なのだ。箱から10回引いた時、青玉4、赤玉6だったとする
∧∧
( ‥)たぶん、赤玉、青玉は
半々ぐらいの割合じゃないか
少なくとも、どちらかが
極端に多いということは
ないだろう、と
(‥ )まあ、そういうこと
なんだよね
科学は現実のごくわずかな部分しか採取できない。科学が使えるデータは現実に対して無限小と言えるほどに少ない。そして当然、なんらかの偏りが生じうるが、極端な偏りが生じるわけもない。
∧∧
( ‥)まあ、実際には
ありうるんですけども
( ‥)だが、極端な偏りは
−□ めったに生じないし、
極端な偏り自体は
極端な状態で起こるから
偏りがあるからには
予兆みたいなものが
あるんだよね
例えばクジラの進化がそうだ。クジラは牛やカバの仲間、つまり偶蹄類に近縁だ、ということでは古くから意見の一致が見られていたが、どの程度近いのかが分かっていなかった。
化石から見ると偶蹄類から少し縁遠いらしい。
∧∧
( ‥)ところが内臓、ペニス
などを見ると、どうも
偶蹄類に相当近いらしい
(‥ )さらに怪しげな状況が
あるんだよね。
クジラが偶蹄類にどの程度近いのか? それを決定できるはずのデータが、化石からは、まるで誰かが意図的に抜いたかのようにことごとく消えていて、比較のしようがない。
∧∧
(‥ )もちろん意図的にではなくて
\− 水中生活でクジラが失った
器官にこそ
重要な手がかりがあった
でも退化消失した以上、
比較ができない、
そういうことなんですけど
(‥ )さらに後、ふたつばかし
理由があるんだよね
化石データが歯に
集中している、
クジラが進化したであろう
初期の時代の化石が
丸っと抜けてるか、
あるいはやはり
重要な部分が軒並みない
だから遺伝子、というよりもサイン配列という手がかりでクジラが偶蹄類に近いどころか、偶蹄類そのものだ、という結果が出た時も
∧∧
( ‥)そんな馬鹿な、と
笑い飛ばせない
(‥ )しかもさ、この時点で、
かすかな化石の手がかりに
暗示的なものが
すでに幾つもあるんだよな
偶蹄類的な特徴がほんのかすかにだが残っているクジラの足の化石
わずかに偶蹄類的な耳の化石
見た目は偶蹄類のものだが、大きさから考えるとこれは原始クジラのものじゃね? というかかとの骨
∧∧
(‥ )でっ、最終的には
\− 偶蹄類の特徴を
はっきり持った原始クジラの
化石が見つかるという
展開でね
(‥ )暗示も予兆もあってな
あれは示唆的な事件で
あったよな。
サイン配列の話は発表当時、記事にしたけども、
*今からもう14年前の記事=>Untitled Document
∧∧
( ‥)あなたにしてはかなり
センセーショナルな論文に
飛びついた事例ですよね
( ‥)下調べしてね、
−□ サイン法の手堅さも
さることながら
あっ、これなら大丈夫だ
そう踏んだのさ。
大きく物事や理解が変わる時は科学の歴史において確かにある。だが、それは極端な偏りがある時に起こることだ。言い換えれば、激震が走る時、データを見るとそこには異様な偏りや歪みがあらかじめある、そう思ってよいだろう。
*例えば箱から取り出した赤玉と青玉がほぼ同数なのだが、スポンジ的な素材の赤玉50、青玉62の中に、2つだけ鉄の入った黄色玉があった場合、
んん???!!!
と思うだろう、という話。
∧∧
( ‥)それを考えると
科学理論がころころ変わる
というのは
(‥ )あれはねえ、マスコミの
センセーショナルな
書き方に
踊らされ過ぎだよね
マスコミとしてはしょうがないのだ。彼らは、ずばり! なタイトルをつけなくてはいけないのだから。しかもいつもニュースがあるわけではない。彼らは今日、その日に釣り上げた素材で人の目を引く料理を作らねばならないのである。スパイスを過剰に使ってなんちゃらヌーボー風です、とかてきとーなことをすました顔で言わねばならん。
おかしいというか、愚かしいことに、メディアリテラシーとか言ってる奴に限ってこういう安易な罠、センセーショナルな記事にまんまとはまる。
例えばの話、ナショジオのニュースをソースにして記事や本を書いたりする。これではまるで馬鹿。料理から料理を作ってどうする?
こんなことをするから大量絶滅は周期的に起こる巨大隕石衝突とそれで誘発された大噴火どっかーんで起こるのだ、とか途方も無い勘違いや妄言を言い出す。こんなの活字や本に書いたら、あんた、真面目なライターとしてはもうお仕舞いだよ? どうするの?
メディアリテラシーとか、そんな小難しいカタカナ言葉を使う前に考えるべきことがあるだろう。私たちは分かったつもりになったことしか認識できない。このことをもっと自覚するべきだ。
∧∧
(‥ )オセロみたいに結果が
\− 変わるって言うのもね
(‥ )ころころ変わるのは
そういうルールだから
なんだけども、
勝負は実力を反映する、
そこが分かっておらんね
科学理論や系統解析や分岐学がオセロみたいにころころ変わるだって?
お前はオセロも理解していない。ころころ変わるだけならオセロは乱数表と同じになっちまうだろうが、馬鹿かお前は。
そんなんだから人生という勝負でも負けて詰むんだよ。自分を見てみろ。底辺をはいずり、己のまきちらした愚痴と不平と言い訳でどろどろに汚れた無様な姿を。友人たちに吹聴したお得意の夢や大望とやらはいったいどうなった?
∧∧
( ‥)あなたも底辺だけどね
( ‥)とはいえだな、
−□ 自分の姿と境遇にまで
嘘つくようになると、
そのみじめさときたら
絶望的なんでね。
這いずり方には
這いずり方があるものさ
それに、絵を描いたり、文章を作る人間が自分に嘘をつくようでは、破滅的ではないか。あるいはそれとも、あえて膨大な甘ったるい嘘に自ら溺れて死ぬか。さあ、どっちを選ぶかね?
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