「ほら、見てご覧、北村くん。こんなにたくさんのハガキが届いているんだ」
∧∧
( ‥)嬉しそうに笑うその人を見ながら
あなたは別のことを考えていたのですよ
( ‥)それは母集団の何を
反映しているのか?
お客が送ってくれるハガキ。しかし、それは、売り手が「お客」と一括してくくるその集団の何を反映しているだろう?
母集団から無差別に抽出されたのでは”ない”データは一体全体何を反映しているのだろうか、という話でもある。
∧∧
( ‥)その人がすべてを失った時
( ‥)周囲にいた人たちは怒ったなあ。
マニアとオタクにとり殺されたのだ!! と言った人もいたよ。
∧∧
( ‥)まあ、実際はそういう話では
ないのでしょうね。
(‥ )顧客が想定より少なかった
顧客という仮説が現実的で
なかった。顧客の一部のデータを
全体に普遍させてしまった、
色々な言い方があるだろう。
あるいはこう受け取る人もいるだろう。一部の客は相手を騙すデータを送り続けた。少なくとも先の発言者の言わんとすることはこれにかなり近い。
∧∧
( ‥)あの場にあったのは客に対する
憎しみでしたよねえ。
( ‥)目の前に客がいたら
ぶち殺そうというくらいのな
暗い暗い感情だ。
生産者と消費者は、実はまったく相容れない、敵同士なのだ、少なくともそういう要素を考慮しなければならない。そういうことが分かった瞬間でもあった。
∧∧
( ‥)あなたはそれに関わる機会を持ちませんでした
(‥ )それでもいつも思うのさ。
色々としたり顔で書評をするのは当然にしても、お前さん、母集団の何を反映した何なのかね? と。
∧∧
( ‥)弱ったものですよ
個人的で独創的な意見、
自分の思いを誰かに伝えたいと
思うその衝動は
(‥ )その意見を普遍じゃなく、流通できない
独自通貨に変えてしまい
誰も使ってくれないものにしてしまう
思いと衝動が意見を無価値にしてしまう。
ああ、個性的とは無様なことだ。
私を見て!! と君が願うほど、君の価値はなくなっていく。