「古代アレクサンドリア図書館」 モスタファ・エル-アバディ 中公新書 1991
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( ‥)を、一応、読み終えた、と。
( ‥)目を通した、というかね。
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エジプトはナイル川の河口にアレキサンダー大王が築かせ、その名を冠された町、それがアレクサンドリア。そこには古代世界有数の大図書館があった。諸国からとにかく本を集めるのである。
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(‥ )船を検閲して、旅行者とかが
□- 本を持っていたら押収し、
返還して良い本か、あるいは
差し押さえて蔵書に加え、
代わりに金を払うべきか
決めるのだと。
(‥ )ちょっとすごい話だよね
もちろん、こんなことばかりしていたわけではなく、大部分の本はアテネとロードスで購入されたそうである(考えてみれば旅行者が大図書館にない本をほいほい持ち歩いているわけがない)。
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( ‥)でも没収されちゃった人の
-□ エピソードも載ってますね
(‥ )ヒポクラテスの伝染病学第3版
自署の印あり、そういうのが
とられちゃうのな。
でももっとひどいのは
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(‥ )アイスキュロスとか、そういう歴史的な
□- 劇作家の原稿が禁帯出ですけども、
書き写すから特別に貸してくださいな。
もしもの時のためにこれだけの銀を
置いておきましょう。
(‥ )でっ、書き写させた方を返却。
銀はどうぞお納めくださいと。
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( ‥)ひどいですよねえ。
(‥ )保管していたのはアテネだそうだけど
この時代はあれよね、外国勢力下に
あって、近隣のマケドニアとか
プトレマイオス王朝とかの干渉が
激しかった時代だよね。
断れなかったのだろうなあ。
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(‥ )でも、この大図書館もシーザーの失火と
□- 後のキリスト教原理主義者に破壊されて
文献は失われてしまうと。
(‥ )無念だね。
聞いたことがある、イスラームによるエジプト征服の時、第2代目カリフ、オマールによって図書館と蔵書は焼かれた、というのはあからさまな作り話だろう、という話でもある。
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( ‥)オマールさんって直情型な
人なんでしたっけ?
(‥ )そういうキャラだから
勝手に悪役にされちゃったのかね?
*ちなみにこの「古代アレクサンドリア図書館」。原本の引用文献が省略されているのはいただけない。