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2011年11月10日木曜日

悲劇は現実帰還のための儀式

 
 古今東西、神話、伝説、物語の英雄にはある程度共通するパターンがあるという、例えば曰く。

:捨て子、あるいは孤児である
:実は血統がすばらしい
:子供時代に命を狙われる
:冒険をして敵を倒す
:宝と王位と姫を手に入れる
:生まれ故郷へ帰還する

 ∧∧
( ‥)そしてもうひとつは
 
    (‥ )悲劇的な最後を遂げる
 
 ∧∧
( ‥)なんででしょうね?
 
    ( ‥)なんでこんな最後に...と
      -□ 思わせた方が記憶に
        残りやすいのかも。
 
 あるいは誰かが、めでたしめでたし物語に勝手に悲劇のオチをつけたのかもしれない。
 
 ∧∧
(‥ )そういえばネットとかにある
\-  ss(二次創作)でも、
   悲劇ネタは多いみたいですね。
 
    (‥ )昔から長く続く漫画の
        最終回の噂も、たいてい、
        悲劇だったりするよな。
 
 曰く、すべてが夢
 曰く、全員が死ぬ
 曰く、積み上げたすべてを失う
 
 ∧∧
( ‥)なんででしょうねえ?
 
    (‥ )分からんが、しばしばあるとは
        需要があるということだ。
 
 誰かが勝手に付け加えて、需要に応じたことで安定したのかもしれない。
 
    ( ‥)よし、安定させてやる
      -□ 
 ∧∧
( ‥)ほう?
 
 ホホジロザメの衛兵を袈裟懸けに切り倒し、血しぶきと共に竜宮城、王の間に現れた浦島太郎。

 今度こそ、その心臓を貫いてやるわ、浦島。

 その前にてめえの首がすっとぶぜえ、乙姫。

 かまえる長刀、振りかざす大剣 血みどろの舞台、勝利の行方やいかに??

 
    (‥ )戦いはこれからだ!!
    -    次回作にご期待を
 ∧∧
( ‥)ただの打ち切りやがな。
 
 まじめな話をすると、たぶん、聞き手は自分の境遇に不満があり、こんなはずではないと英雄に思いをたくして、身を重ねる。だから英雄は不幸で、しかし羽ばたき、そして栄光と夢をつかむのかもしれぬ。
 
 ∧∧
( ‥)それがなぜ、最後は悲劇に
    なるのか?
 
    (‥ )夢を見終わった後、
        聞き手が現実に
        帰還するための儀式
        そういうことかもね。
 
 夢は終わり、現実が始まる。
 
 
 2013.09.28 に追記:2年後の次を参照
 =>hilihiliのhilihili: 努力、友情、勝利を信じた人は帰還できるか?
 
 
 

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