∧∧
( ‥)何?
( ‥)昔、誰かがこんなことを
書いたのを見たのだ。
もう20年以上前かな。
国や組織が滅びる時、人はその国や組織が初期の目標や理念を喪失したから滅びたのだ、そう考える。だが実際には逆で、最後までその国、その組織らしさを見せつけることが多い。むしろ初期の理念や目標に固執したり、それ自身が足かせになって滅びるのではないか。
∧∧
( ‥)まあ、確かに、最初の成功に味をしめ
状況変化に対応できなくなり、
長所がただの短所になる。そういう
こともあるでしょうからね。
( ‥)だからその時、思ったのさ。
それが正しいのなら、アメリカは
民主主義で滅び、日本は
物作りで滅びるのだと。
物作りで滅びるって、具体的にはどういうことだろう? と当時は思ったけども。
∧∧
( ‥)こうやって滅びるのだと。
(‥ )物作り=低賃金労働者という差別化、
欧米と賃金が同等になるまで成長し
その成長過程に基づいて年金や国内消費を
形作り、そこから逃れられない。
それが当然だと考えて、さあ、定年退職したから金をもらうべ、とか、車を持つのは当然だし、結婚するにはこれだけの給料があって、結婚式では壮大に消費しましょう、そうでないと駄目だよおかしいよ、経済だよ、若者が変だよ、離れだよ、本読めよ、テレビ見ろよ、と言う。
∧∧
( ‥)時代に適合していませんね。
(‥ )弱ったことに新しいことが
できないのは組織じゃなくて
結局は個人個人の人間なんだよな。
国がいけない、政治家がバカだ、官僚が悪い。適当に仕事して、給料をもらい、後は会社の文句を言ってばかりいる社員のごとし。
人間はちょっと成功すると、その成功を絶対の方程式だと思い込んで是正が効かなくなるかなり痛いサルらしい。
∧∧
( ‥)だから破滅するのだと。
( ‥)死んで新陳代謝しないと
破滅は回避できないんだが
なかなか死ななくてなあ。
成功は滅びと共にやってくる。成功に喜んでばかりでは破滅だ。しかし大概は喜びに目がくらむ。