さて、コロナに対して事実上の鎖国政策をとるオーストラリアでは、ワクチンの接種が遅れた。
∧∧
( ‥)鎖国で防げるのなら
ワクチンの副作用の
リスクが相対的に
高く評価され
ワクチンが忌避された
結果であろう
(‥ )同じ理由で
低接種率でも
反ワクチンデモが
発生するし
しかし感染が再拡大すると
ワクチン接種が
進み始めるわけよ
人はリスクを入力して行動を出力している。リスクが変わるたびに行動が変わる。そういうことがオーストラリアの一件から見て取れる。
しかし...オーストラリアの人々が危険度が高いと評価した現在の感染拡大は、拍子抜けするほど小規模であった。
∧∧
(‥ )感染者は1日あたりの
\− 400人程度
人口比で考えると
日本で言えば
2000人ぐらいで
さほど脅威とは
思えないよねー
(‥ )リスク判定って
慣れもあるからな
オーストラリアの
人にとっては
1日400名が
日本では
2000人判定が
脅威に思える
そういうことだべ
日本は今、1日およそ18000名の患者が出ている。だがこれを脅威と思う人はずいぶん減った。警戒信号が幾度も続くとみんな無視するように、危険に慣れてしまったのだ。
しかし、慣れだけではない。
∧∧
( ‥)そもそもワクチン接種の
普及で
日本における
コロナの死亡率は0.1%
あるいはそれ以下にまで
激減したからね
言い換えると
未接種率が高い
オーストラリアでは
400名はやはり脅威
実際、今の豪州における
死亡率って2.4パーセントだよ
(‥ )反対に日本の死亡率ってよ
数値だけなら
インフルエンザなんよね
そりゃみんな
脅威に感じないわ
2020年の初頭に米国はインフルエンザの罹病者数2200万に対して死者1万2000を出したと言う。つまり死亡率は0.05%
そして、この場合の死亡率は今の日本におけるコロナの死亡率と似たり寄ったりであった。
単純計算すると1日あたり1万8000人の患者に対して10名程度の死者なので、日本における今のコロナの死亡率は0.06パーセントになる。
もちろん、罹病者数と死者の数は把握が難しいし、米国と日本は医療制度が根本から違うので比較も難しいだろう。
それに、以上で述べた日本におけるコロナの現在の死亡率も、今の1日あたりの新規患者1万8000ぐらいと、1日の死者10〜20名前後を単純比較したものだ。
発症者と死者は日にちがずれた存在なので同日の患者と死者を分母と分子にするのは、厳密には正しく無いだろう。
∧∧
(‥ )とはいえさ
\− ざっくり言えるよね
ワクチン接種が
進んだ今の日本では
コロナの死亡率は
インフルエンザと
どっこいどっこい
なのであると
(‥ )まあそりゃ
自宅療養しましょうって
国も言うわさ
皆がコロナに無関心になってきたのもそういうことだし、ワクチンの副作用を怖がってイベルメクチンが特効薬だとか言い出す(そんな効果は認められていないのだが)のも、これが原因に思われた。
コロナ感染のリスクが変わったので、判断に変化が起きているのだ。
おそらく、一部の人からコロナを2類ではなく、インフルエンザと同じ5類にすべし! という意見が出てきたのも、こういう状況を脳内で計算したからだろう。ただし、彼らのこの計算、おそらく無意識にやったせいか、正しくは無い。あるいは、あまりにも身勝手であった。
∧∧
( ‥)接種で死亡率が
減ったからと
舞い上がるのは勝手だけど
未接種の人にとっては
コロナはあいかわらず
死亡率数%のやばい
感染症なんだわー
( ‥)みんな自分のことしか
−/ 考えてないのだ
無意識の計算では
どうしても
これ以上の計算が
できないからな
国や尾身会長が、7割免疫獲得でも残りの3割は防衛できない、と呼びかけて抑制策をとる。これは正しい判断であった。自覚的に計算する社会人としては。
だが、接種をすませた7割の人間は、残りの未接種3割の安全など自分にとっては関係ないからそういう自覚的な計算をしないのである。
人の計算は無意識で、だからエゴむき出しだ。だからどうしても行動が雑になる。反ワクチンデモも、5類への移行提言もすべてそういうことだろう。
無意識な計算はどうしても判断が手前勝手になる。
*ちなみに、オーストラリアの人口は2500万。日本のほぼ5分の1。1日あたりの新規患者400名は人口比で言うと日本における2000名になる。
∧∧
( ‥)でも日本の現時点での
死亡率が0.06で
オーストラリアが
2.4とした時
危険度は40倍では?
(‥ )要するに今の
オーストラリアって
日本で言うと
1日8万人ぐらい
患者が出ている
感じなのかもな