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2016年12月2日金曜日

デマと現実はある程度だが重なる

 
 ∧∧
(‥ )韓国大統領の父親の
\−  生家が焼かれたと
 
  (‥ )はあ…
      なんかそういう話
      前もなかったか?
 
 ああそうだ、たしかこんな話だ 韓国大統領の従兄弟が、家を燃やされて、殴られて殺されたと..
 
 ∧∧
(‥ )でもあれって
\−  デマみたいですよね?
    従兄弟が放火のあげくに
    殺された
    そんなでかい
    ニュースな割には
    正規なニュースサイトが
    検索にかかってこなかったし
    しかも話の日付が数日も前
    それで正規のニュースに
    載らないってことは
    確実にデマですよねえ
 
  (‥ )でも今度の話
      父親の生家が焼かれた
      というのは本当みたいだな
      BBCやNYTimesでも
      確認できる
 
 ∧∧
( ‥)嘘から出た真?
 
  ( ‥)まあ死人が出たわけじゃ
    −/ ないから
       デマが半分本当に
       なっちゃったという
       感じか
 
 ∧∧
(‥ )それにしてもわざわざ
\−  焼かねばなりませんか?
    それほどまでに
    怒りが深いのだと?
 
  (‥ )人間の怒りとは
      単純に
      感情の発露というよりも
      むしろ取り立てだろ?
 
 例えばの話、旦那が妻を殺す時、寝室が多いという。

 理由はごく単純で、夫婦喧嘩の仲直りに妻にセックスをもちかけるが拒否され、その結果、激高して殺してしまうと…
 
 ∧∧
(‥ )でもこれって
\−  潰された面子を取り戻すための
    行為なんだよね
 
  (‥ )要するに取り立てなんだよな
      激高の裏には
      実のところ計算づくの
      取り立てが存在するのだ
 
 お前は私にこれだけの損害を与えたのだから、支払いをしろ、という要求である。

 以上の事例は男が女性に取り立てを要求したものだが、逆も当然あるし、別に肉体関係に限らない。面子をつぶされたことによる取り立ては、部下と上司の間柄や、あるいは友人同士でも成立しうる。
 
 ∧∧
( ‥)まあ以上の例は
    金でなくて
    命を取り立てちゃう事例な
    わけだけど
 
  ( ‥)ともあれ見るべきは
    −/ 次の事実よ
 
 人間は怒っているとか激高しているとか口では言うし、心もそう信じているが、そこには明らかに取引が存在している。

 ∧∧
( ‥)つまり見るべきは
    怒りという表面的な
    ものではない
    いかなる取り立てが
    そこで行われているか
    それを見るべきである
 
  ( ‥)支持率が失墜した
    −/ 大統領の生家を焼く
       これはいかなる
       取り立てか?
 
 彼女は彼女のスキャンダルによって私を侮辱したから、私は彼女から取り立てをする! か?
 
 ∧∧
( ‥)ちょっと動機が遠くね?
    これが成立する条件は
    ありえるけども
    設定が冗長じゃね?
 
  (‥ )人間はもっと直接的な
      利害で動くからな
      この動機では
      取り立てが弱いよなあ
 
 彼の地は日本よりも政権が不安定で、広大な中国のような逃げ場があるわけでもない。
 
 この条件ではたとえ面従腹背でも勝ち組になびかなければならない。この場合、自分は勝ち組ですと表明するには、ポーズでもなんでもいいから負け組を徹底的に攻撃しなければいけない。
 
 ∧∧
(‥ )単純にそういうアピール
\−  ですかね?
 
  (‥ )あるいは逮捕も恐れず
      他人よりも
      立場の表明を
      強くアピールできる
      俺はすごいだろう
      という誇示なのかも
      しれないなあ
 
 少なくともそう考えれば、放火した人物は大きな利益を手にしたことになろう。すでにその人は逮捕されたようだが、それで良いのだ。周知されなければ意味がないのだから。
 
 ∧∧
(‥ )人の怒りには利益のやり取りが
\−  存在するものであり
    たしかに彼はそれなりな
    利益を取り立てたのであろう

 
  (‥ )それにしてもデマが
      半分とはいえ当たるとはな
      デマにもそれなりな
      根拠というか
      理由があるということか
    
 まあ、デマも現実もどちらも人間が取る最適化された戦略という物差しから生じるのである。それを考えれば、デマと現実がある程度重なり合っていても、別に不思議なことじゃないのだろう。
 
 
 
 

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