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2015年7月28日火曜日

人間が人間らしく暮らせるとは歪んでいるということだ

 
 ∧∧
(‥ )最近は...ドイツに対する
\‐  厳しい物言いが
    少し目立ちますかね?
 
  (‥ )ギリシャ危機で
      ドイツとギリシャの
      あるいは
      ドイツと周辺国との
      軋轢が表面化したからな
      まあ人間だからね
      本音を言い出すと
      ろくなことにならん
 
 
 曰く ドイツは本来なら経済力に見合ったマルク高で輸出産品の競争力を失うはずだ。だがドイツはEUの一部であり、そこにギリシャなどが入っているおかげでユーロは安く保たれ、競争力を不当に失わずにすんでいる
 
 曰く ドイツ人は真面目で貯蓄してしまう。しかしそれでは経済が回らない。だからギリシャなどに借金させてでも消費をさせて経済を回した。それでしこたま利益を上げたにも関わらず、ギリシャを一方的に排除するかのような態度は不当だ
 
 ∧∧
(‥ )...どこまで本当ですか?
\‐
 
  (‥ )さあね?
 
 さらにいえば、トルコ系を含めて大量の移民を低賃金と極貧で搾取している、というドイツに対する批判はもう20年とかそういう単位で続いている。
 
 その一方では、ドイツの正社員は日本と違って人間らしい労働条件で暮らしているとも評価される。
 
 ∧∧
( ‥)これってどういうことよ?
 
  (‥ )もしも全部を
      総合できるなら
      賞賛の社会は
      全部嘘っぱちだった
      そういうことじゃねえか?
      すべては虚像
 
 人間らしい労働条件で幸せに暮らす。

 そんな無茶ぶりを実現するにはどこかにしわよせがなければならない。それを皆が見て見ぬ振りをした。あるいは認識することもなかった。それだけのことではなかったか?
 
 この世界に、人間が人間らしく暮らせる場所などあるものか。人間が人間らしく暮らせる場所があるとしたら、それは歪んでいるというのだ。
 
 ∧∧
(‥ )実際にはどうなのでしょうね?
\‐
 
  (‥ )すべては10年、20年
      間もなく
      明らかになるだろう
      日本のバブルも
      アメリカのバブルも
      中国もなにかも
      そのくらいで崩れるだろ?
      もうお開きの時間さね
 
 なにすぐさ。夢はいつか終わらなければならぬ。夢の界面は裂けて、現実の地獄が吹き出さねばならぬ。すべての人が直面せねばならぬ。人間らしくあれる場所など、この地球のどこにもすでにないと。
 
 もちろん、それでもなお、夢が崩壊する最後の瞬間まで、西欧には人間が人間らしく暮らせる社会があると信じ込む人はいるだろう。かつてソ連は理想郷であると信じた夢見る人たちのように。そして夢見る人は論理主義者だろう。かつて理想郷を信じた人たちのように。
 
 だが現実はすべてを押しつぶすのである。これゆえ、夢を見ている余裕はもはやない。
 

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