自己紹介
- 北村雄一(北村@)
- イラストレーター兼ライター 詳しくはhttp://www5b.biglobe.ne.jp/~hilihili あるいは詳細プロフィール表示のウェブページ情報をクリック
2013年2月28日木曜日
新人を消耗せよ 新人により摩耗せよ
しばらく外国へいっていたその人は、ひさかたぶりに帰国して言った。
テレビがつまらないの。芸人がなんの芸も見せないの。みんなが、あはは、あはは、ってわざとらしく一斉に笑っているだけで、まるで見ている自分も一緒にこれを面白がらなくちゃいけないような、それを強制するような不安な内容。
∧∧
( ‥)若手芸人がぎゃーぎゃー
騒いでいるだけ、そう
揶揄される状況はやはり
外国帰りの人にとっても
そうだった、というわけ
ですか
( ‥)テレビという娯楽がネットに
–/ 浸食されるこの時代、
若手芸人は人件費が
安いから、
次々に使い捨てられる。
以前からそういう傾向は
あったし、そうした
予測もできることなんだけど
*聞くに芸能人は駆け出しと有名どころとでは支払われる賃金がまるで違うという。このように格差が非常に激しいということは、テレビ局に金がなくなれば、駆け出しでまだ売れておらず、しかし、仲間の芸人たちから面白さで抜きん出た者を安く使うようになるだろう。そして、その芸人の知名度が上がり、支払うギャラが高くなれば切り捨て、次の安い芸人(獲物)を探すだろう。この場合、若手芸人たちはただ消費され、使い捨てられる存在になる、ということ。
∧∧
(‥ )2010年4月4日の
\– カキコで、あなたも
そういうこと書いてますね
=>hilihiliのhilihili: 緩慢で引き延ばされた崩壊を
(‥ )ふと思い出して、
若手、芸人、hilihiliで
検索をかけたのだ。
ああ、しかしだよ、
若手芸人の消耗的起用、
それ自体がTVを
さらにつまらなくさせる
原因になることまでは
予想外だったなあ
∧∧
(‥ )一応、TVがつまらないのよ、
\– という証言は引用してます
けどもね
(‥ )でも、この文脈は
金がない、という原因から
2つの結果、すなわち
:つまらない
:若手芸人の使い捨て
が起こるという言い様
だよね?
若手芸人を消耗し続けること、それ自体が面白さを摩耗する原因になるだろう、とは書いていない。
∧∧
( ‥)予想外ですか
(‥ )というか、そこまで
頭が回らなかった。
予想すべきことなんだが
面目ない。
∧∧
(‥ )なんでこうなるんでしょうね?
\–
(‥ )んー。若手たちから抜きん出た
時点で、その人は面白い、
あるいは人気があるはず。
つまり次々に人材を
消費するだけでも
面白さは持続できそう
なのだけどね。
でも、考えてみれば、その面白さは、流行の、その時に受けた、という、断片的なもの、その累積でしかなくて。
∧∧
( ‥)芸の円熟とかではない
(‥ )でっ、安定してそこそこ
面白い人は人件費が高いから
切る。削る。だとしたら
全体の質が下がるのは
当然かな。
実際、その時々の断片的な面白さを累積させるのなら、素人の集合であるネットで十分代用が効くんである。素人の集合に勝てないのなら、そんなもの芸能人などとは言えない。
∧∧
(‥ )2010年にカキコをした
\– その少し前の時期、
お笑い芸人というと、
一攫千金を夢見る若者が
目指す夢のある職業では
なかったでしたっけ?
(‥ )うろ覚えだけど、そんな
雰囲気一時期あったよな
摩耗的な消耗戦で夢は消えた、ということだろうか?
*ちなみに先のリンク先にある言葉、「彼らはそうする気だ、という意見」 とは、さる場所である人が語った内容に由来している。もう少し詳しく話すとおおよそこんな内容。
「テレビ局の上の人たちと会ったけども、あの人達、自分たちの会社や業界の未来のことなんか全然考えてない。コンテンツも全部見捨てる気だ。自分たちだけは定年退職で逃げられると考えて、責任を取らず、決断もせずに逃げる気ですよ。」
∧∧
( ‥)一証言でしかないですが
まあ、その選択肢自体は
当然でしょうね
( ‥)業界と心中するなんて
–□ 馬鹿のやることだからな
本来なら業火の中で仁王立ちになり、華麗に滅びればいいのだ。だが、滅びってものは大概、無様にぷすぷすくすぶって終わるもので、紅蓮の炎の中で焼け落ちたりはしない。
∧∧
(‥ )炎上焼け落ちって、
\– ショータイムの真骨頂
なんですけどね
(‥ )やって欲しいけどなあ
できんだろうなあ
だけど、みてーなー
やんねーかなー
摩耗的な消耗戦の果てに業界全体が炎上瓦解するのなら素敵だが、しかし、世の中、そうはいかないのである。
盤のルールが変わる時
( ‥)エジプト、イラン、インド
そして中国
∧∧
( ‥)世界で最も古い歴史を持つ
国々と帝国の末裔ですね
そして長い間、歴史をリードしてきた国々でもあった。
∧∧
(‥ )でも、現在は民主制と工業化
\– 基礎技術と科学の時代です
(‥ )盤のルール、それ自体が
変わってしまったのだよな
人間を組織的かつ自発的にひとつの集団として動員する民主制
長い経験と技術の積み重ねを継承することで発展する科学と技術
∧∧
( ‥)そしてその成果でもあり、
原動力でもある、
機械化された戦争の時代
( ‥)ある日、盤のルールが
変わったのだ。
いつ頃から変わったと見るべきか?
清教徒革命で国王を処刑した17世紀のイギリスか? 英国からアメリカが独立した18世紀後半か? それともフランス革命と市民軍によるヨーロッパ征服からか?
∧∧
( ‥)いずれにせよ、その時から
世界のルールは変わった。
長い歴史を持ち、
古く経験を積んだ国は
いまやエジプト、イラン、
インドや中国ではない。
欧米列強諸国こそ
歴史古く、そして
経験を積んだ国である
(‥ )日本も中国も西欧に対して
自らの歴史の古さを誇るが
盤のルールが
変わったこの世界では
新参者でしかないのだ。
これ、忘れちゃいかんよね
これを忘れて歴史自慢をするなんて、まるで定年退職してから新しい職場にやってきたのに、以前の管理職のくせが抜けない勘違いじじいのようではないか。
思えば、日本もしばしば江戸時代の科学と、自らの過去を自画自賛するけども、実際には技術、科学いずれの点でも当時はまったくお話にならなかったのだ。欧米どころか、当然、当時世界の中心であった中国よりも遅れている始末。
∧∧
(‥ )日本はそれでもこつこつやるとか
\– 職人気質とかオタク趣味で
なんとかここまで科学と技術を
蓄積させましたと
(‥ )無知蒙昧な有様から
よくここまで来たものさ。
だが鎖国300年の間に
開けられた差を
開国から150年経っても
埋め切れていないのが現実。
しかし、それでもここまで来たのも、また事実。
一方、アジアには楽して儲けよう、基礎なんかどうでもいい、先端技術を買ったり盗んで手に入れればいいじゃないか、手っ取り早く成果だけ手に入れよう、そう考える国や国民性もあるという。
∧∧
( ‥)たぶん、昔はそれでも
良かったのですよね
(‥ )だがルールは変わって
しまったのだ。
盤のルールが変わる時、それまでの新旧や経験の蓄積どころか、それまでの有効な戦略までもが一気にひっくり返ることがありうる。
∧∧
(‥ )歴史古い国とその人々に
\– とっては不幸なことですね
(‥ )しかし現実なんだよね
科学も技術も近代戦も、いまや上っ面の知識や経験でどうにかなるものじゃない。つまり、これまでの古い歴史は誇りにも自慢にも自信にも実績にもならず、ただの足かせにしかならないだろう。
価値があれど、それでもなお
∧∧
( ‥)つまり?
( ‥)口の悪い人に言わせるとね
経団連なんて、あれは時代遅れの遺物だよ。低賃金労働だけを武器に偽りの勝ちを得て、自分の経営判断はすばらしいと勘違いした馬鹿集団だ。ほら、実際、移民を受け入れろ、とかそういうお手軽なことしか言わない。低賃金でのし上がった貧乏人で、低賃金から一歩たりとも出れないんだよ。金持ちになっても、所詮は教養のない貧乏人だから富を社会に還元できない。金の使い方が分からんからな。未来にも、次世代にも、自分の社員にさえも還元できない低能な利己主義者にしかなれなかった。貧乏っていやだよね。生涯染み付くのだ。かき集めるだけ集めて、それっきりなんだ。あいつらご自慢の最新の知恵なんて、バブル崩壊後に大胆に意味もなく首切りしたことだけさ。何も無い、空っぽのひょうたんでしかないんだよ。振ればガラガラ音がするだろう。
∧∧
( ‥)あんまりな言い様ですね
(‥ )反論することは可能なんだ
僕らは決断した。
僕らは社員ではない。経営者なんだ。
僕らは決断した。
∧∧
( ‥)事実だし、重要なことだし
経験はあるし、
ほとんどの人よりも仕組みは
理解しているのですよね
あくまで傾向ではあるけども
概してそうであると。
(‥ )そうなのだ。それは
まったく正しい。
しかし、
数々の戦で武勲を打ち立てた鎧武者が、ある日、小遣い稼ぎのおっさんがてきとーに放った火縄銃でぶち殺されることがある。
∧∧
( ‥)時代の流れってそういうこと
ですからね
( ‥)一目置かれる経験も
–□ 泡になる日がくる
それが現実だ。
時代に殺される。それでもなお、それまでの経験は今だに有効なはずだ。
事実、価値がまだある。
しかし、それはそれ。
そして時代に殺される。
これはこれ。
ああ、無情なり、この宇宙。
∧∧
(‥ )どうしたもんですかねえ
\–
(‥ )どうしたもんかね。
これ、規模や立場が
違っても、
他人事じゃないからな。
個別枚挙の絶望
ネットをよろよろしていたら2011年における原発ぱーん、と放射線被害への恐怖、それに対する次のような記事の引用と、この記事に対する以下のようなコメントを見かける。
:かつて、核保有国で盛んに行われた大気圏内核実験によりまきちらされた放射性物質とその被爆は、日本でもそれなりなものだったはずだが、健康被害は報告されていない。
:馬鹿かこいつは。個別で論証なんか出来るわけないじゃないか。
∧∧
( ‥)どう思います?
(‥ )どちらの言い様も
間違いではないのかもな
例えば以上を次のように
言い換えたらどう?
:核実験による放射性物質による健康被害は統計上、現れていない、あるいは無視できるレベル
:馬鹿かこいつは、個別の因果関係の推論なんか証明できるわけないではないか
∧∧
( ‥)こうであるのなら、
どちらも言っている
ことは正しいけども、
会話が成り立っていませんね
(‥ )成り立っていないな
馬鹿か、とコメントした人は個別の事例を枚挙すれば、放射性物質が健康被害の原因だ、と結論づけられると考えているのかもしれない。
∧∧
( ‥)個別の事例の枚挙、
あるいは列挙による
因果関係の推論。
それは正しくないでしょ?
(‥ )Aさん、Bさん、Cさんは
喫煙者でガンで死んだ
Aさん、Bさん、Cさんは
水を呑む人でガンで死んだ
どっちも同じだからな。
タバコと水はガンの原因である
いずれもそう主張する
ことが出来る。
つまるところ、
列挙や枚挙では因果関係を
正しく見極められない
∧∧
(‥ )そういう個別の事例を枚挙する
\– というやり方で結論する人は
言い換えてしまえば、
低レベルの放射線による
健康被害を証明することは
出来ないと考えている。
それで絶望している。
そういうことでしょうか?
(‥ )健康被害があるはずだ、
だが証明できない、
そう考えているのなら
絶望するだろうね。
しかし、因果関係を推論する時
個別の事例を枚挙する必要
なんてどこにもないけどね
例:この世代の人間は統計上、有意にガンの発症率が多い。これに対して有意に相関があるのは、気圏内における核実験でまき散らされた放射性物質とそれによる被爆。
∧∧
(‥ )法的にどうか、裁判でどうかは
\– また別問題でしょうけどね
(‥ )統計的に有意であるのに
裁判で破れた、というのなら
その事例を述べれば良い話。
それがないということは
そもそもそういう事例が
あるかないかはともかく、
そういうことを問題視して
いるわけではない、
そういうことだろ。
∧∧
( ‥)つまり、やはり個別の事例を
かかげても、それだけでは
統計的な意味を持たない、
そのことに絶望していると。
(‥ )そう解釈するのが
無難だと思うがね。
町中にあったタバコの巨大倉庫が火事になり、市内は燃えるタバコの煙に包まれた。さて、数ヶ月以内に市民を健康診断したところポリープを持つ人が幾人も見つかり、2年後、癌患者が出た。
( ‥)ある人は曰く、見よ!
このままでは市民は
タバコ工場に
ゆっくりと殺されると
∧∧
( ‥)でも? 統計的には
支持されない場合がある
その時、絶望する人が出る。
なぜ癌患者が出たという
事例を無視する?
なぜだ、なぜだ??
馬鹿か? 馬鹿か? と
絶望するのだと。
火事があろうがなかろうが、ポリープを持つ人もいれば癌になる人もいるのだ。論証に必要なのは個別の患者そのものではない。それが現実。
しかし、この現実に絶望する人がいる。
先の話は、推論するにそういう魂の叫びではないのか?
(‥ )しかしだなあ、
因果関係の推論ってのはな
僕らが普通、日常に行うけど
実は非常にやっかいな問題を
抱えているんよね。
∧∧
(‥ )確か、因果関係って論理的には
\– 正当化できないのでしたっけ
例:ボールAをボールBにぶつけたところボールBは止まり、ボールAが動き出した。ボールAが動き出した原因がぶつけたボールBであったことを論理的に証明せよ。
これはまったくもって無理難題である。
*注:ちなみにエネルギー保存の法則により、とか言ったら、その時点で即、落第です。
∧∧
( ‥)健康被害は理屈じゃないのだ
そういう人もいるでしょう
( ‥)これは理屈じゃない、
–□ それもまた理屈のうちでね、
そして理屈では因果関係を
論証できない。
理屈も理屈じゃないも、
それではどうにも
ならんわけさ
つまり、個別の事例を取り上げ、理屈と想いで、これを見よ、と叫ぶ時、その絶望は深かろう。
∧∧
(‥ )どうしたものでしょうね
\–
(‥ )さてね、おいちゃんは
医者でもないし、
救い主でもない。
統計的に有意、
これがない限り
やれることは何も無い
それが現実だな。
2013年2月27日水曜日
さてもさてもどこへいく気なのか
陰謀論も仮説ではあるし、理論でもある。
∧∧
( ‥)概して質は悪いですけどね
(‥ )それでも理論ではあるからな
予言が当たると確からしさが
増大する。
理論:マスコミは日本の破壊を目指す工作員
予想:自民政権に戻ったら、マスコミはささいなことや無理矢理な理屈で自民党を叩くだろう
結果:予言を裏付ける行動が認められた
∧∧
(‥ )実際にはもっと統計的な処理が
\– 必要では、と思えますが
(‥ )とはいえ、じゃあ、
自民党政権時には
カップ麺の値段と
3500円のカレーを
理由にマスコミが政権を叩いた
民主党政権時代にそんな
ことをしたか? あったか?
具体例を述べよ、
と言われたら答えようが
なくなるんだよな。
∧∧
( ‥)あなたはマスコミ陰謀論を
採用しませんけども
(‥ )採用はしないけども、
理論としてはかなりうまく
機能しているように見える
それは認めようじゃないか
そしてこれは陰謀論を信じる人の問題、というよりも、むしろマスコミやジャーナリズムの責任だろう。自分の信念で記事を書いてはいけないなあ。信念で記事を書くのはただのトンデモだ。陰謀論よりも劣る。
∧∧
( ‥)でっ? なんと見ます
( ‥)いや、ふと思ってね
:マスコミは事件や出来事を取材して記事にします
:マスコミは工作員なので偏向報道をします
∧∧
( ‥)それが何か?
(‥ )どっちが脳裏に残りやすい
情報だと思うかね?
例えばの話
:レストランは材料を仕入れて料理を販売します
:レストランは利益を出したいので賞味期限を過ぎたものも使います
(‥ )どっちが重要な情報に
聞こえるかね?
∧∧
( ‥)そりゃあ、どちらの場合も
後者でしょうね
人間は自分に不利益をもたらす事柄に敏感で注意が向く。しかもこの場合、それは陰謀論でありながら、現実をうまく説明できる陰謀論なのだ。信じる奴がおかしいだの、はびこる状態が変だの、そんなことを言えるようなものではないだろう。
( ‥)やばい状況だよな
∧∧
( ‥)やばい状況でしょうね
まあ、あなたには
関係ないことですが
関係はないが、さてもさても、連中はどこへいく気だろうか?
時代遅れのダンス
∧∧
( ‥)つまり?
( ‥)そうねえ
人間は裏切り者を探し、発見するとよってたかって皆でつぶす
∧∧
( ‥)そりゃそうでしょうね
(‥ )そして今、皆の年収が
下がっているのだ。
では、この状況下において高給取りな人間とは一体、何者か?
∧∧
( ‥)しかし、
高額な報酬=不正、では
ありませんよね。
( ‥)しかり、実力ある人の
高額報酬を人はうらやみ、
ねたみ、あこがれるが、
ずるい、とか不正とは
普通はいわん。
だが、こうなればどう?
実力を果たさず、義務も果たしていないのにこの高額な報酬は何か?
∧∧
( ‥)裏切り者ではないか、と。
(‥ )もう少し具体的に言おうか
娯楽や公平な情報を我々に渡していないのに、彼らはなぜこのような高額報酬を得ているのか? これは何事か?
∧∧
( ‥)テレビやジャーナリズムのこと
ですね
(‥ )娯楽、気晴らしがないと人は
生きていけないのだ。
だが、その娯楽の供給源が
その義務を果たせなくなったら
人はどう思うだろう?
ごくごく微量ではあるが不快感を絶えず与えたらどうなるか?
その不快感を与える人間がなぜ高額な報酬を得ているのか?
∧∧
( ‥)裏切り者であるとみなされると
(‥ )高給取りがつまらないものを
つくる、その仕組みはいかなる
ものか? ピンハネか?
ならば、高額な報酬そのものが
つまらない原因なのか?
そう解釈された時、
高給取りそのものが
排除の対象になりうる。
NHKはこの点においてもっと悪い。人々から金をせしめているわけだから。
∧∧
( ‥)つまり
(‥ )こと、ここに至るとだ、
裏切り者であり、不正な利益をせしめ、不快感を与える。
これはもはや皆から犯罪者として認識されるのではないのか?
法的うんぬんというのは関係ない。そもそも法律ってのは人間集団の表面に浮かんだおぼろな影のようなものでしかない。巨大なうねりはいつも暗い光の届かぬ奥にある。究極的にすべてを決めるのはこの奥のうねりだ。
∧∧
(‥ )少なくとも、最近、
\– 彼らの不法性を糾弾する意見が
以前よりも多く見られる
ようになりましたかね
(‥ )偏向報道、スパイ、
売国奴、工作員、
色々な言葉だけども
要約するに、その意味は
裏切り者、だ
そういう糾弾が
ウラン燃料中の中性子のように
飛び交っている。しかも
じょじょに数を増やしている
ようだよな。
∧∧
( ‥)いずれ、遅かれ早かれ
臨界ですか
( ‥)どんな出力になるか分からん
–□ けどもね。でもこの調子だと
数年とかそのうちに起こる
かもしれんよな。
どうも聞くに、民放もNHKも、ちまちま地雷を踏んでいるらしく、あれだけの頻度で踏んでいればそのうち、絶対に踏んではいけないものを踏むだろう。
∧∧
( ‥)でも是正はできない
(‥ )組織と慣れってのは
そういうものだ。
それにトップは必然的に
もう歳だし、世代的に
絶望的なまでに時代遅れだよ
こんな言葉があったよな。
マスコミ VS 日本人
だが、そのうち、世代論にからめて誰かが言い出すのではないのか?
団塊 VS 日本人
∧∧
( ‥)...まあ、人口が多くて
年金取り放題で、
口出しが大好きだけど
時代遅れの世界観を持つから
迷惑で、いまや
社会の負担にだけなって
いる世代と揶揄される、
そういうところでしょうか
(‥ )ほら、すでに裏切り者だと
見なされている。
時代遅れのまま元気にダンスを踊っていると、いずれ踏むのだ、スイッチを。
オニオコゼ食べる
スーパーへいったら、醜いがきれいな魚が売られていた。気に入ったので購入。
∧∧
(‥ )検索表で見ると、オニオコゼ
□– みたいに見えます。
それにしては、背ビレを
切り落としていないのは
どういうわけでしょう?
(‥ )いい色してるなー
*オニオコゼは背ビレが猛毒なので、普通、店頭に並ぶオコゼは背ビレが切り落とされているものだ。
ともあれ、簡単にスケッチした後、調理。
( ‥)皮が切れん
–□
∧∧
( ‥)包丁がなまくらになっている
とはいえ、ずいぶん、丈夫な
皮ですね
体はぶにゅん、としているのに皮が非常に丈夫。ぷるぷるしているのになかなか歯が立たない。
∧∧
( ‥)ある程度、切ったところで
試しに煮立ったお湯を
通してみました。
( ‥)今度は皮が見る影もなく
–□ 縮んじゃったな
20センチはある皮が人差し指大に。
ともあれ、肉を切り、内臓を抜き、胃袋がまんまるに膨れているので中身を出したら魚が6匹ばかし出てきた。
( ‥)イカナゴかなあ?
–゜
∧∧
( ‥)少し溶けかかってますが
そう見えますね
どっちも食べた。
∧∧
( ‥)お味はいかが?
(‥ )イカナゴ?は少し胃袋
くさいって感じかな。
オコゼは普通においしいね。
ちなみに、皮はいわゆるコラーゲンが豊富って状態なのかもしれない。ぷるんぷるんである。
2013年2月26日火曜日
がんばれ社長
∧∧
( ‥)何?
( ‥)いや、ふと思い出したので
–/ 忘れないうちに書いて
おこうと思ってね。
昔、アルバイトとして小さな会社で原画に色を塗る、という作業をしたことがある。
∧∧
( ‥)たしか、阪神大震災が
起きた時でしたね
(‥ )もう、18年前か。
小さな会社だ。新宿の都心近く、代々木公園の脇にあって、小ぶりでしゃれたマンションのフロアを借りた小さな会社。社長がいて、その右腕と言える人がいて、そして
∧∧
( ‥)あとは2人、社員?
のような扱いの人がいて、
あなたも含めてバイトが4人
( ‥)原画に色をつける
つまり下請けなんだよな。
つまり下請けなんだよな。
社長はほとんど会社に
こなかったよ。
会社といっても、本当に小さな会社だ。そして羽振りはよくなかったらしい。
いや、そもそも仕事を仕上げて金が入るまで借金状態だったのではないか?
いや、そもそも仕事を仕上げて金が入るまで借金状態だったのではないか?
∧∧
( ‥)時々、どうも家主さんが
やってきて、社員?
みたいな人が外で対応する
のですよね
(‥ )バイトには聞かせたく
ないらしいのだよな。
どうやら家賃をさっさと払えと言われているらしい。
そして社長は、やはりちっともこないのである。何週間かに1回とかそんな割合だ。
∧∧
( ‥)逃げてる?
( ‥)かもしれん
というか、そうだろうな
借金取りから逃げる
おっさんみたいにな
その割に、ちゃんと残業代はつくのである。とはいえ、残業はしたくないから、自分はやるだけやってさっさと帰っていたものだ。一応、駆け出しでほとんど仕事がないとはいえイラストレーターなんである。帰ればまがいなりにも本業があるわけだし。
∧∧
( ‥)でも他のバイトさんたち、
だんだん無駄に
残業していくんですよね
(‥ )社長も社員もほとんど
いないんだ。だから
昼休みに彼らが始めた
TVゲームの時間は
だんだんなし崩しに
長くなってきてね
10時出社、12〜3時までは昼飯とゲーム、5〜8時まで残業 あるいはそれ以上
∧∧
( ‥)でも、あなたはしなかったと
( ‥)おれは仕事きらいだからね
–□ さっさと済ませて
家に帰りたいのさ。
ただ、そうすると、他の3人のバイトと折り合いが悪くなっていくのである。
∧∧
( ‥)まあ、そりゃあ、向こうから
すれば自分達と遊ばない
わけですからね。
あなたはいやな奴でしょう
(‥ )まあ、気にせず、そうして
いたんだが。
最後の最後で倒れた。帰ってから本業のイラストを描き、出社して仕事をして、と、本業とバイト、この2つの〆切りが重なった結果だった。
∧∧
( ‥)でっ、1週間休んだら
お前、無責任だから
やめろ、と言われたと
(‥ )一応、自分の名誉のために
言っておくと、ノルマ自体は
果たしたのだがな。
というか、ノルマを〆切りまでに終わらせたのは自分だけだった(そりゃあ、他の連中はゲームを1日に2、3時間やっているのだもの、出来不出来以前の問題で当たり前だ)。
∧∧
( ‥)それで他の人の作業を
手伝え、と言われて、
それを始めたその
矢先に倒れましたと
(‥ )ひどいもんでね、
本業の〆切りを終えた後、
電車の帰り道、
座っていられないのだ
座席に寝てしまって
たぶん、帰宅客から
ひんしゅくをかったと
思うよ。
ともあれ、お前やめろ、と言われて、はあ、そうですか、と辞めたのだけども。
∧∧
(‥ )何年かして思い出して社名で
\– 検索をかけたら、裁判記録が
出てきましたね
(‥ )なんかおいちゃんが辞めた後、
雇った誰かに報酬未払いで
訴えられたらしい
訴えた人は、プログラマーであった記憶がある。
なにか事業を拡張しようとしたのだろうか?
なにか事業を拡張しようとしたのだろうか?
そのさらに数年後、会社は倒産したと聞いた。
∧∧
( ‥)ざまみろと思いました?
(‥ )そりゃあ思うのだけど
むしろ不信感があったかな
これはなにか計画倒産とかそういう陰謀的なものじゃねえのか? という疑い。
∧∧
(‥ )まあ、大家さんから逃げ回る
\– 社長さんですからねえ
(‥ )そんな人間の
やることなんか、
それが不幸であっても
信用できんよ。
それが不幸であっても
信用できんよ。
ともあれ、思うに、
∧∧
( ‥)こういうのが
世に言うブラック企業?
(‥ )いや、残業代出ているから
ブラック企業ではないだろう
少なくとも、この意味においてはそうではない。
だが言えることはある。
∧∧
( ‥)世の残業なるもの、実は
なれ合いではないのか
(‥ )少なくとも、お友達感覚で
それをしちゃう連中は
いるんだよ。
そうなのだ、ブラック企業や無能な社長だけが無駄な残業を作るわけではない。社員や労働者たちが自ら作り出している場合もある。それは事実の側面。日本人は真面目だ、とか言っても所詮は人間だ。人間なんてこんなもんだ。ただの愚昧な肉である。
∧∧
( ‥)まあ、あなたには
関係ない話ですね
( ‥)全部一人でやればいいからね
–□
それを考えれば、どんな奴が社員になるか分からんのに、社員を雇わねばならない社長さんってのは、まあご苦労さんなことである。
∧∧
( ‥)そして教訓
(‥ )社長は会社にいないと
駄目だね。
たとえ家主に平身低頭しなければならないとしても。
立っているだけで実は死んでいる
∧∧
(‥ )映画の元になった原作の
\– 漫画家さんに払われたのが
雀の涙程度のはした金
という話。
(‥ )まあ、映画はこけた時の
リスクも大きいし、
人が大勢からむから
お金必要なんです、
というのは分かるけどね
∧∧
( ‥)とはいえですよ
(‥ )本当にリスクをしょって
成功させました、と
胸を張って言いたいなら
全部オリジナルで作れば
いいだけの話でね。
それができてない時点でね
何を言っても意味ないさね
原作付き創作をしている時点で、それは単なるリスクの外注である。
自力ではなにひとつ作れない、言われたままに作ることだけに特化した、ただ、つっ立っているだけの金食い機械、効率の悪い作業ライン、人間ではないただの機械、と揶揄されてもしかたなかろう。
∧∧
(‥ )それを考えると文化の
\– 王者は漫画ってことに
なるんですかね
(‥ )映画もテレビも太りすぎて
人がたかりすぎて、
よろめいている死にかけの
動物みたいなものだからな
漫画を劣化コピーさせた
ドラマを粗製濫造していると
言う話じゃないか。
影響力はいまだにあるが、王者でもなんでもない。あるいは王者であっても主体ではない。自分で作っていないのだから、王者であるわけがない。
文学と同様、自由があるわけでもないし。
∧∧
( ‥)自由な表現とか主張します
けどもね
( ‥)お高くとまって文化とか
–□ これが自由だ、とか
無駄に力入れて
叫び始めた時点で、もう
自由ではないけどな。
そして混沌と死こそが演算をするのだ。
∧∧
(‥ )組織は体力があるから
\– なかなか死ねないのですよね
(‥ )組織は巨大な演算素子。
ただし、単一の。
しかも、頑強なので、
死という解を
求めることすらできない。
だとしたら、
組織がいくら考えても、
演算できず、ゆえに
解も求まらないだろう。
リスク、リスクと言ってはいるが、立っているだけで実はもう死んでいるのではないのか? 組織自体は生きているが、たんなるからっぽ、ただの自動機械に成り果てていないか? そんな者が自らを文化だと言うのはおかしかろう。
2013年2月25日月曜日
汝の魂の叫びにより 我 顕現したり 願いを述べよ
∧∧
(‥ )ニセ科学は科学があるから
\– 科学に擬態して科学の権威を
衣にかぶる。だから科学が
なくなればニセ科学も
なくなるだろう
(‥ )ああ、興味深い意見だね
∧∧
( ‥)なぜ?
(‥ )科学は理論、論理的、演繹
だけでは成り立たないし、
評価されない。事実、
論理的に正しいだけで
実証不可能な理論は
「それでは神学だ」と
”酷評”されてしまう
わけだ。
∧∧
( ‥)科学は経験的に整合性や
因果関係を検証し
見極める動作である
(‥ )それに基づき、先の意見を
言い直してみようじゃないか
経験と整合性、因果関係の検証には権威がある。それがあるからニセ科学がはびこる。ならば、経験という行為から権威をはぎとってしまえば良いではないか。
∧∧
( ‥)それ、相対主義とか
ニセ科学、疑似科学、
病的科学、オレ様理論
そのものじゃね?
( ‥)インチキを打倒できるのは
–□ 適切かつ経験的な検証
だけだ。事実、そうして
科学は魔術に取って代わった
わけだからな。
それを否定したら
先の主張は、実は
疑似科学そのものに
なってしまう。
本末転倒な話よな。
魔術も魔法も宗教も、実は世界を説明する理論であることには変わりない。その点では科学も、というか科学理論も同じだ。単に、生き残れなかった科学理論も含めて、過去のそうした魔法体系は経験的な検証や論証に耐え切れず、棄却されただけである。
言い換えると、先の発言はそういう世界観に基づいていない、ということだ。
∧∧
( ‥)つまり、例えば科学を
権威としてしか理解して
いないのだと
(‥ )科学を経験ではなく、
権威としか見ていない。
しかも、宗教的権威と
魔法的権威、
これらと
科学的権威を
ごちゃまぜにしている
わけさね。
だがこの両者は全然
違っているよね。
この車は耐久テストに合格しました。テストの内容は以下の通り
というのと
これはオレが作った車だから万全
では保証の性質がまるで違う。
∧∧
(‥ )科学がなくなれば
\– インチキ科学もなくなる。
この意見は
保証の性質に違いがあることを
見極めていない、
異なる保証を
ごちゃまぜにしている
そういうことですね
(‥ )推論するにそうだろうな
科学に呑まれなかった
ジャンルの人間の発言では
ないかと思うけどもね。
∧∧
( ‥)呑まれなかったジャンルね
(‥ )科学は侵略的なんだ
いや、
科学は浸食的だ、と
言えばいいかな。
夢を浸食するのは何?
∧∧
( ‥)現実ですね
( ‥)現実という経験は
–□ 机上の空論という夢を
容赦なく浸食してしまう
ならば、科学がすべてを浸食してしまうのは道理。経験とか現実はそういうものだ。阻止できない。
∧∧
( ‥)それに反感を持つ人も
多いでしょう
(‥ )とっくの昔に
呑まれてしまった
こっちからすれば
無駄な抵抗だがな。
それに、浸食される夢はその時点で、現実を説明できなかった駄目理論なんである。オレの車はちゃんと走れるはずだ! と言い立てても、そんなもの、走れないのは車がおかしいのだ。現実が悪いわけじゃない。
∧∧
( ‥)それでも現実がおかしいと
言い出せば
(‥ )それは嘘っぱちになる。
しかし、そんなあなたにお勧めなのが、それこそニセ科学。
∧∧
( ‥)偽の救済だ。
(‥ )だが夢の救済だ。
ニセ科学とはそういうものだ。はるか太古からあったし、今もあるし、はるか未来にもあるだろう。科学がない時代からあったし、科学があってもあるし、科学が消失してもあるだろう。役立たずの夢を捨てられない人間が泣きながら救済を求める時、それは現れる。
∧∧
( ‥)対価を要求してね
( ‥)現実の前に浸食される
夢を救うには現実を
捨てるしか無い、
だが現実は捨てられない
だとしたら嘘をつくしかない
存在そのものが二枚舌になる
それが対価だ。
人生はきらびやかな、しかし単なるメッキに成り果てて、幸福の中、嘘まみれになって終わるだろう。夢ってのはしょせんはそういうものだ。
2013年2月24日日曜日
いちごの馬車がやってくる
男女は繁殖における投資や利益が基本的に違うことから、性に関してまったく違う戦略を持つ。またどうも理屈はよくわからんのだけども、同性同士でのこれはすごい! が異性からすれば何がすごいの? になっていることもある。
∧∧
( ‥)女の子のスタイルがいい! は
男の子からすれば
「...やせすぎじゃないですか?」
になってるみたいにね。
( ‥)近代社会ではデブがもてない
–□ のは男女共通だけども
女の子はどういうわけか
男性の好みよりも
やせたがる傾向があるよな
同性同士でやせる競争をしているうちに、異性から見ればなんじゃこりゃになったのかもしれない。考えてみれば人間は社会動物で、異性にもてるのが至上命題だけども、同性社会で上に立つのもまた重要なのである。そして同性同士の競合でエスカレートしたステータスは、異性からすれば、なんですかこれ? になるだろう。
よくわからんけども。
そしてふと思う。
(‥ )男はかっこいい車を持つのが
少なくとも一昔前は
ステータスだったけども、
女の子は車自体には
興味ないんだよな
∧∧
( ‥)...まあ、女の子はイタリア車
だからおしゃれー、とか
車種や性能そのものではなく
上っ面の評価しかしない、
別に車を見ているわけじゃない
という愚痴は良く聞いた
もんですね
そういえば千葉にある惑星からいちごの馬車でやってきたという(設定の)アイドルがいたけども。
(‥ )馬車か!?
馬車ならいいのか??
∧∧
( ‥)いや、その、違うと思うよ
( ‥)馬車、馬車なのか...
–□
∧∧
( ‥)馬車は絵本における
王子様のアイテムだからじゃね?
王子様は社会的ステータスが高い。馬車そのものではなく、背景にある財力や社会的地位を見ているということか? だからイタリア車なのか。
それを考えるとメカの性能を競う男の姿は、女の子からすればなんじゃこりゃ状態なのかもしれぬ。やせすぎの女の子をスタイルが良いとほめそやしているのを、男の子がなんじゃこりゃ? と思っているように。
(‥ )騙されたと思って
– 自動車メーカーは馬車型の
車を販売するべき。
同様に若者が馬車型の
車を購入すれば
雇用も景気も少子化も
全部解決
∧∧
( ‥)いや、だから馬車から
離れろよ。
2013年2月23日土曜日
2013年2月22日金曜日
火星人 VS 金星人
hilihiliのhilihili: クラスター接触の続き
異なるクラスターの接触は比喩的に言うと火星人と金星人の戦争。
∧∧
( ‥)具体的には?
( ‥)そうねえ
ウェルズの火星人:進化の果てに思考と操作を司る脳と指のみが残った純粋知性存在。様々な移動機械を第二の肉体として使い、状況に応じて脱ぎ換え使用。目標、大英帝国首都ロンドン。進撃と殲滅、電撃戦を開始せよ。
アダムスキーの金星人:金髪美人で白人で巨乳で平和の使者でラブマシーンでUFOに乗って金星までドライブだー
∧∧
( ‥)ああ、戦争だね
(‥ )戦争だよ
相容れない存在だ
金星人:ふらちな火星人め! 愛と平和のコスモパワーを喰らいやがれですー!
火星人:我々はね、過去、抗生物質を使いすぎて、免疫系を遺伝的に改造せざるをえなかったのだ。この意味が分かるかね? ちなみに火星熱は空気感染する。
∧∧
( ‥)まあ、ウェルズさんの火星人は
過去、すべての病気を駆逐して、
免疫がなくなっている。
ゆえに地球の病原菌に犯されて
死に絶える、という
設定でしたけども
(‥ )実際にはそんなこと
ありえないけどな。
相互に進化して
凶悪な病原菌を保有して
いるはずだよ。
接触したらこっちが
やべーよ。
もちろん、地球人や金星人にそんなものが感染するのかはともかくとして。
ともあれ、例えばの話、UFOを信じている人と話すと、実際に以上のようなちぐはぐで噛み合わない会話になる。
∧∧
(‥ )科学と既存の理論に基づいて
\– ものを考える人は、
光の速度を越えられたら
いいよねー、です。
(‥ )UFOを信じている人は
地球に宇宙人が来ているの
だから、超光速飛行は可能だ
そう言うのだよな
∧∧
( ‥)今のところ光速を越えることを
許す理論も、そういう観測事例も
見つかっていませんけどね。
(‥ )知識を聞きかじった人は
超光速を越える事例は
見つかっている、そう
反論したりするけどもね
実際にはセンセーショナルな
ジャーナリズムにまんまと
のせられているだけ
なんだけどもな。
見た目は超光速に見えるが、これはそう見えているだけだよね。という話である。
*例:強力なレーザーで遠くの山を照らす。レーザーを照射している機械をちょっとずらすとレーザーの光点が凄い勢いで動いて見える。計算上は音速を越えているが、これは何かの物体や実在が、実際に超音速で移動したことを意味するか?
∧∧
(‥ )人間の知らない超光速の
\– 理論があるかもしれない、
という反論。
(‥ )既存の理論を越えた理論は
既存の理論の枠組みでは
理解できない。
既存の枠組みによる否定は
絶対ではない。
それは正しいな。だけど
それだけだと
ご都合主義だよね。
新しい理論が出来た時、光の速度を越えることは確かに出来るのだが、生物は送れないかもしれない。例えばこういう設定はアーシュラ・K・ルグィンの「ロカノンの世界」などで見られるけども、こういうことが起こらないという保証もまたない。
*ロカノンの世界、およびこれに続く物語は、死をもたらす兵器は光年を超越して瞬間的に送れるが、生物は光速を突破できない世界の物語。時間の壁に引き裂かれる中で、人々はどう生きたのか、という話でもある。ちなみに闇の左手は腐女子向けかもしれない。アルガーベン王はヤンデレ。
こういった不都合な可能性を捨てて自分の願いだけに都合の良い、しかも未知な言い訳を持ってくるのはご都合主義だろう。既存の枠組みによる否定は絶対ではないが、未知の枠組みによる肯定もまた絶対ではない。
∧∧
(‥ )やっぱクラスター同士の
\– 接触は戦争を招きますね
(‥ )同じ星、同じ恐竜を
見ていても、関心の有様が
違うのだ。殺し合いに
発展するのは当然だよね
クラスター接触
∧∧
( ‥)このサイトを見て、と
言われたと。
( ‥)あー、うーん
–/ なるほどねえ=>*
それなりな発言、突っ込み、コメントもあるにはあるけども、基本、正しいところがほとんど何一つとして無い。
∧∧
( ‥)見て、と言った人は
怒っているようでした
( ‥)源義経はチンギスハーンだ
–□ 日本人はシュメル人だった
そう真顔で言われたら
顔をしかめる人がいる
まあ、当然だよね。
∧∧
(‥ )恐竜は過剰に大きいから
\– 地球の重力は小さかった説、
昔から俗説としてありますよね
他の説明も、まあ、誤解、
勘違いはあれども似たような
ものですか。
(‥ )大前提である、
恐竜が過剰に大きい、
がそもそも間違いなんで
そんな仮説を採用する必要が
ないわけだけどね。
恐竜はモンスターではなくて、ただの動物だし。
∧∧
( ‥)怒っている人は、こういう
トンデモ学説はいつまでたっても
無くならない。啓蒙しても
馬鹿を啓蒙できない、
まったく無駄だ。
そう絶望するのです。
( ‥)まあ、無駄だね。
–□
例えばの話。前掲のスレにある疑問にすべて答える本を書くとする。
∧∧
( ‥)読者が納得するかしないか
それはともかく、書くことは
出来るのだと。
(‥ )3000部くらいは
売れるかな。
とりあえず、太っ腹で
3万部売れたとしよう。
漫画とかと違って、こういう科学系の書籍が3万部売れる、というのはほとんど例がない。いや、漫画やラノベだってほとんどはまるで売れずに終わるのである。極端に売れるものが目立つのでそうは見えないだけだ。
∧∧
( ‥)ともかく3万部は
大ヒットですよ
(‥ )でも日本人口からすれば
4000人に1人しか
買ってないんだよね。
∧∧
( ‥)スレに書き込む人が
8000人を越えれば
読者が2人紛れ込む計算。
正しい本に基づいた
正しい会話が
彼らの間で成立します。
(‥ )しかしだな、
8000人ってなんだよ
それ、だよな。
スレ自体が
瞬間的に埋まっちゃうよね。
だいたい、数千もあるカキコミから適切な相手を見つけて会話するなど無理な話だ。
∧∧
(‥ )興味のある人が集まる場所、
\– それだと話題Aに興味を持ち
なおかつ書籍Yを買った人が
複数参加する、その可能性が
増えますけども。
(‥ )それでも根本的に状況は
是正されないよね。
先のスレ自体がそういう
状況であるわけだ。
しかも、3万部も売れた、
という大前提が
非現実的だからね
それを考えれば
事態はもっと悲惨だよ。
実際は3000部とか2000部売れたらいいところである。日本人口に均等にならしてしまえば4万人に1人とか、6万人に1人という計算だ。
∧∧
( ‥)日本人口に均等にならすのは
それはそれで非現実的ですけども
(‥ )もっと妥当な条件を考えても
不利は否めんぞ。
それを踏まえるに、先のスレでわずかとはいえ、まがいなりにもまともなカキコミがあったり、あれを見て怒る院生がいるのは、それがむしろ奇跡的であるとも言える。
∧∧
(‥ )人間、好きなもの、関心の
\– あることに目を向けるから
想像以上に同類との接触が
発生する、ということ
でしょう
(‥ )友達が個々それぞれに
10人いると仮定して
10回辿れば10の10乗、
地球人口を越えてしまうけど
実際にはそんなことはない
∧∧
( ‥)友人は重複している
人間関係はほぼ閉鎖している
人間は興味のあることにしか
目を向けない。似たような
興味と趣向と考え方、方法論を
持った人々がクラスターを
作っているのだと
(‥ )だから啓蒙活動というのは
可能であるし、不可能なのだ
例えばの話、前掲のスレのすべてに答える本を作ることは可能だけれども、それを読む人は前掲のスレの人々ではないだろう。
∧∧
( ‥)クラスターAの疑問に答えた
書籍Yを買って読んだのは
クラスターAのトンデモさ
加減にうんざりしている
クラスターBの人々でした
(‥ )宇宙人がなぜ地球にこない
のか? 真面目にそれを
解説した本を読むのは
UFOマニアではないよね。
しかし異なるクラスターが接触する場合もある。そして喧嘩が始まる。そういうことがある。
∧∧
( ‥)UFOマニアと宇宙学に興味を
持つ人は、ある場所で
接触するでしょうね。
(‥ )だが相容れない。
そりゃあそうだよな。
先のスレにあった、ある意味、場違いな書き込みも、怒っている人がいるのも、同じようなものだろう。本来なら出会うはずのないクラスター同士が接触したのだ。火星人と金星人が出会うようなもので、そりゃあ小競り合いが起こるに決まっている。
∧∧
( ‥)それを考えますとですよ
本はあるクラスターの中に
しか理解や知識を
浸透させることが出来ない。
( ‥)本というのは
–□ 啓蒙できるが
啓蒙できない。
しかし
啓蒙できないが
啓蒙できる。
そういうことだろうね
本はクラスターごとに知識と理解の格差を作るアイテムなのだ。そういうことでもある。
2013年2月21日木曜日
無矛盾で正しい≠妥当である
hilihiliのhilihili: 認識という拘束具の続き
∧∧
( ‥)認識とカテゴライズは情報処理
つまり心理学の範疇で、
人間の外界に存在する自然を
科学することではない。
( ‥)SFの定義という不毛さは
–□ スターウォーズが
SFかどうかをめぐる話で
実感したかなあ。
∧∧
( ‥)スターウォーズってまぎれも
なくSFじゃね?
(‥ )魔法使うからSFじゃない。
黒魔術 VS 白魔術だから
SFじゃない。
サイエンスのフィクション
ではないのだ。
そういう意見あり。
∧∧
( ‥)...魔法ってフォースのことね
まあ、魔法だろうね。
もっともそれを言ったら
∧∧
(‥ )砂の惑星もSFではなくなる
\– のではないですかね?
(‥ )砂の惑星も善と悪の戦いだし
スパイスと育種で引き出された
予知能力が話の鍵になるしね
むしろ機械描写という点では
スターウォーズの方がSFだ
そう言うこともできるの
だよね。
スターウォーズではバイクや自動車に相当するものが出てくるが、砂の惑星には出てこない。羽ばたき飛行機(オーニーソプター)や反重力装置(サスペンサー)は出てくるが、砂の惑星における移動の描写は大概は徒歩である。
そもそもスターウォーズは砂の惑星をぱくったではないか、という話、見解、意見、考察はここでは省くにしても
∧∧
( ‥)砂の惑星はSFで
スターウォーズはSFじゃない
というのは妙ですよね。
( ‥)日本のゲームには宇宙を
–□ 舞台にしているだけで
基本はドラゴンクエストの
ようなファンタジーRPGを
模したものがあるらしくて
そのゲーム内では
魔法や剣を使って戦う
そうだよ
これも人によってはSFじゃない、になるのだろうけども
∧∧
( ‥)砂の惑星なんて、剣どころか
ナイフを使った超接近戦
じゃないですか
(‥ )こういうことを言い出せば
きりないんだ。例えば
1984年はSFだろうか?
∧∧
( ‥)普通はSFとは認識されて
いないですよね。
でも出版当時の時代、
WW2直後から見れば
未来である
1984年を舞台にした
ファンタジー小説でもある
(‥ )WW2から戦争の体系が
変化して戦場では戦闘ヘリが、
海では戦艦の代わりに
浮遊要塞が主力兵器に
なっている
そういう描写もあるんだよね。
基本、1984年は戦時下の大英帝国と左翼知識人の二枚舌(作者であるオーウェル自身は左派であるがスターリン体制下のロシアと左翼知識人の露骨な二枚舌に手ひどく裏切られた経験がある)を扱ったパロディー漫画のようなものだけども、舞台設定それ自体は未来なのでそういう描写もある。
だいたい、技術や科学的な裏付けがない、という点では
∧∧
( ‥)地球幼年期の終わりは
超能力が話の中核になってるし
オーバーロードたちの
航行システムも原理不明だし
そういう意味では技術や
科学的裏付けがないわけだから
SFじゃないと主張できますよね
(‥ )同じアーサー C クラークの
銀河帝国の興亡だってそうだな
超光速推進の仕組みも
いかなる摩耗や衝撃にも
耐久力を持つ素材の理屈も
説明されていないしね
それを言い出したらウェルズのタイムマシンだってそうだ。19世紀の技術で作られたタイムマシン。スタ−クエイクだって、チーラーが使ったカーリングは一体全体どうやって安定化させたか分からない。
∧∧
( ‥)結局、SFって神話以来続く
あらゆる物語の系譜における
なにか、ですよね?
(‥ )系譜は変化し、進化する
だのに、変化する系譜を
ある特徴でもって定義する
それ自体がナンセンスなんだ
こんなことは系統学をやっているとよくわかることである。テトラポードというと四本足の動物という意味だけども、テトラポードにはヘビのように足を無くした系譜がある。陸上脊椎動物はエラ呼吸をやめて肺で呼吸すると言うが、生涯エラ呼吸をする系統もあれば、肺を二次的に喪失した種族もいる。甲殻類はノープリウス幼生を経る節足動物と言うことができるが、その過程を経ないで誕生する系統もある。
興味深いことにSFはかくあるべし、かくのごとき定義できる、そう主張していた前掲のその人は生物分類学も特徴で定義できると信じ込んでいた。彼は種は実在すると考えていたし、分類階級は存在すると思っていたし、
∧∧
( ‥)そして彼はダーウィニズムが
理解できず、メンデル遺伝を
理解できす、今西進化論を
信じていたのだと。
(‥ )言ってみれば考え方が
還元的でないんだ。
彼にとって生物は遺伝子の
集合ではなく、あくまでも
個体であり、個体は種という
カテゴリーに従属するもの
だったのだ。
物事を仕組みではなく、
荒っぽい文章でしか
把握できないんだよ。
単語としてカテゴリーを定義する。そのカテゴリーに属性を与える。その属性は進化するという属性だ。
∧∧
( ‥)それ、自動車に自走するという
属性を与えたから
エンジンの仕組みを理解して
いなくても
自動車の動きを説明できる、
と言っているのと
同じですよね。
(‥ )文章としては無矛盾なのだ
うわべはきれいなのだよ。
しかし、てきとーに設定した粗っぽい単語に都合の良い属性を与えただけでなので、文章自体は無矛盾ではあるが、説明になっていないのである。
*ここでの説明というのは、無矛盾に文章が出来ている=記述できている、という理解ではなく、実際に自然を見た場合、整合していると言えるのか? という経験的な意味合いで使用。
∧∧
( ‥)この文章は無矛盾だ
これは
その言明が物事を正しく
説明できている、ではない
( ‥)無矛盾=理論として妥当
と考えているのだな。
これが彼の不幸よ。
定義して文章を組立てればそれは正しい、そう思い込んでいる人は意外に多い。しかし、それは現実を説明できる、ではない。
∧∧
( ‥)そして振り返るに
(‥ )なんでもそうだけども
定義出来る、
定義を組み上げれば
世界を記述できる。
これは不幸な理解だね
もちろん、これは、前掲の人を思い出して言うに、SFの定義はうんぬんという不毛な議論にも当てはまることなんだろう。少なくとも、どれそれがSFであるか否か、と言い出した時点で不幸と理解と認識の泥沼だったのだ。今西進化論が泥沼でしかなかったように。
認識という拘束具
SFは衰退しました。
∧∧
( ‥)そうなの?
( ‥)...まあよく言われること
–□ ではあるんだが、
理屈の上ではおかしな
話なんだよね。
実際、理系書籍で売れるのは天文学や宇宙論の本であるし、近年の惑星発見ブームで異形の星とその環境の話はネットでも一般人と思われる人が話題にするところである。
∧∧
( ‥)一般の人ねえ
(‥ )好奇心と驚きはあるけど
知識や話題に間違いが
あるんだ、
あれは一般の人だろ
*例:地球より巨大でなおかつ水が存在しうるスーパーアース。こういう世界は地表面がすべて水に覆われていて、そのはるか下では水が液体から相転移し、高温の氷がマントルを形成しうる(そのさらに下に岩石のマントルがある)。しかし、ネットの話題で、氷は0度で溶けるはずだからこれはおかしいのでは? と疑義を出す人がいた(これは一般というよりは中途半端に知識がある人の例だけども、他の人はもっと素直にへーだった)。
∧∧
( ‥)まあ、人気や好奇心の
対象でも、必ずしも
冒険小説の舞台になるとは
限りませんけどね
( ‥)深海生物は人気だけど
–□ 海洋冒険SFってあまり
ないからね。
海は、見通しが効かない世界だ。そして強大な圧力に支配された世界でもある。あの圧迫感が原因かもしれない。海の話は大概、冷たく、閉ざされていて暗い。おおむねホラーとサスペンスの舞台である。
∧∧
( ‥)反対に、宇宙は闇の世界だけど
爽快感はありますね
(‥ )それこそ何百光年も先の
星が見えるわけだからね
見えればそこへいってみたい
どんな世界なんだろう?
そう思うのは当然だよね
事実、そういう興味は世間にある。
だがしかし、SFは衰退しているという。
なにゆえか?
∧∧
( ‥)あなたはこれを認識と
分類の問題だと考えると
(‥ )SFが好きだって人と
話をした経験からすると
彼らなあ、なんか
定義と理論体系を
作りたがるのよ。
曰く、これがSFである
曰く、これがSFの定義である
曰く、定義から演繹するにこれがSFである
∧∧
(‥ )科学ごっこ、ですかね?
\–
(‥ )実際には科学でもなんでも
ないね、むしろ
ギリシャ哲学ごっこだと
思う。
哲学とは知恵を愛するという意味だった。ただ、ギリシャ時代の哲学と知恵とは論理的に無矛盾であれば良いみたいな側面が強くて、今の目からすると考え事をしているおっさんの回りくどい人生訓とあまりたいして変わらない。彼らの数学的業績は確かに目を見張るものだが、これも自然科学には到底使えないレベルのものだった(これを改良するのもギリシャ人ではあるが、それはポリス全盛の時代が終わり、ヘレニズム諸王朝とローマによる征服の後の話である)。
∧∧
( ‥)SFを定義する。これは
種問題みたいなもの
ですかね
(‥ )だろうね。定義できるけど
その定義に何の意味が
あるの? というね。
*種問題:ここでは生物種をどう定義するのか? という問題。実は生物の種には何通りもの定義があって、どの定義が有効か? とか、どう定義することが有効か? とか、定義が出来るものなのか? とか、そもそも種が実在するのか? とか色々な議論が出てくる。ダーウィンが種は実在しないと考えていたのは有名な話。実際、ダーウィンの理論は種の定義自体を放棄することで成立した理論であると言って良い。種が存在する、この認識を破壊することがブレークスルーにつながった例。
*そもそも生物は系統であって、系統は連続体だ。連続体を恣意的に切断したものが種なら、種の定義は恣意的なものに他ならない。恣意的な定義はなんらかの便宜で作られたもので、結局は人為的なものであり、客観的な実在とかそういうものではない。
∧∧
(‥ )SFの定義はSFに何を
□– もたらすのでしょうね?
(‥ )定義に基づき
創作物Aは
SFではない。
いわば自ら拘束具を
着たわけだよ。
この時点で自動的に
範囲がせばまるよね。
ジャンルの衰亡は
必然だろう。
実際、漫画でも映画でもラノベでも宇宙を舞台にしたり、未来や超絶的な技術、あるいはもしもを大前提にした物語や架空世界の冒険物語は聞けば知ればいくらでもあるものだ。
∧∧
( ‥)この場合は、ジャンルが
衰亡したというよりは
認識がせばまった、
そういうことですか
( ‥)定義に基づきAは
Xではない。
この言明自体は
無矛盾だけども
意味はない。
無意味で根拠のない定義をふりかざして認識の枠をせばめれば、そりゃあ破滅的だ。
例:人間と言えるのは毎日三食ベーグルを食べるものだけだ。人類は認識的な意味において激減する。
∧∧
(‥ )科学法則や技術を理路整然と
\– 考察してお話の中軸に
すえたものがSFだ、
と主張する気持ちも
分からなくもないの
ですけどね
(‥ )だがその定義の根拠、
それ自体が認識でしか
ないわけさ。
科学法則や技術と
言いつつ、自分の認識の
話しかしていない。
異種知的生物の話をする
くせに、サルとしての
認識しか述べていない。
ジャンルの衰亡は
その報いだよ。
そういえば、先の話をしたSFマニアな人は進化論が種の定義を破壊することで成立したことを全然理解していなかった。拘束具を自ら着た人間の行き着いた先がこれである。
2013年2月20日水曜日
引き延ばしているだけじゃないですかね?
∧∧
( ‥)さすがに疲れて動作が
重いですか
( ‥)うん、さすがにね
–□
そういえば去年2012年はその前の11年にかなり無理矢理なことをしたせいか、前半、仕事に手がつかなかった(理由は別にそれだけではないけども)。
∧∧
( ‥)狩猟採集社会では最優秀な
ハンターでさえ無理が
たたって1年の
それなりな期間、
体が言うことを
聞かなくなるという。
実感します?
(‥ )なんかするね。
あちらは過労で
こっちは不健康
という違いはあるの
だろうけどね
∧∧
(‥ )今年も後半は倒れるのでは?
\– 2014年も使い物に
ならなくなる可能性が
ありますよね
(‥ )それだと困るなあ
うまい具合に休みを
とらないといけないね
世の中はサービス残業だらけだという。
∧∧
( ‥)あなたは自営業だから
関係ないですけどね
(‥ )2万の仕事を1日で
すませたら日給2万だ。
1ヶ月かけたら月給2万
それだけの話だからな
ただ。どーも、少なくとも自分を見るに、1日の労働時間はさして長くない。
∧∧
(‥ )確かに倒れるくらいやる時も
\– ありますし、
1日12時間以上、それを
連続する時もあるの
ですけどね
(‥ )おいちゃんはねえ、
徹夜とかできなくてね
それでも37時間連続
作業、ということは
あったよねえ。
途中、意識がとぎれて寝ているはずなんだが、目が覚めてみるとどういうわけか絵が出来ているのである。
∧∧
( ‥)いわゆる靴屋の小人さん
状態ですね
( ‥)今やったら小人さん
–□ 悪さしそうで怖いわ
そういえば漫画であったよな。漫画家と友達兼アシスタントの女の子2人が〆切り間際。とうとう倒れるように寝てしまうと、ぱあっ、と天から光が差し込んで、2人の可愛らしい天使が舞い降りてくる。
ああ、天使さんたちが仕事を仕上げてくれるのかなー、と思っていると
∧∧
( ‥)ハサミで原稿をじょきじょき
インク瓶をわざとこぼして
びしゃー
(‥ )あれには恐怖に震えたよ
実体験かなにかだよな。恐ろしすぎる。
かように無理無茶は自営業の世界にもあるのだけども。
∧∧
(‥ )でも自宅自営業者は
\– 平均すると本当は短い
時間しか仕事していない
そういう統計もある
みたいですね
(‥ )まあ、それは少なくとも
自分にはあてはまるよな
確かにしばしば働いていない。働いて、だらだら、働いてだらだらである。
∧∧
( ‥)でも、そのだらだらの
時間も作業の一環なのだ
そう言う人も多いですよね
(‥ )ああ、少なくとも
文章やイラストを作る
仕事はそういう側面が
あるよね。
なにもしてないって言っても頭は働いているのだ。さもなきゃぴんとひらめいたりしない。
∧∧
(‥ )丸二日かけて描いた絵を
□– 放棄して、最後の4時間
ぐらいで完成させることも
ありますしね
(‥ )無駄に終わった丸二日が
無かったらその4時間も
完成もない、そういう
ことであるな。
作詞家が最後の30分でひらめいた、とか言うのも、まあ納得はいく。人間の演算ってのはそんなもんで、無自覚に進行するものなのだ。
∧∧
( ‥)この手の自営業者は
特異なのである
(‥ )そういう側面や要素が
あることは認める。
だが、それだけだろうか
自営業者にこんなことを言われるのは会社や組織に属している人には、納得いかない側面もあるだろうけども、だがしかし、
(‥ )会社でも組織でも無駄な
時間が長いと思うの
だけどもな。
∧∧
(‥ )工場の流れ作業みたいに
\– 無駄がほとんどない
そういう場合も
あるんですけどね
しかし思うに、誰であれ同じ人間なのだ。本来は狩猟採集をしていた動物だ。手に入れられるカロリーと投資できる体力と時間、ストレスと必要な休息。これは肉体の構造上、全員、ほとんど同じだろう。
∧∧
( ‥)結局は等量の仕事を
引き延ばしてるか、
縮めてるか、
疎密があるか
それだけだと
(‥ )自営業は仕事を
自由に引き延ばせる
組織の人は制限がある
それだけだよね。
∧∧
( ‥)それを考えると
サービス残業ってのはねえ
(‥ )あれ、引き延ばしてる
だけじゃないのかね?
まあ、引き延ばすこと自体は良いのだ。8時間で終わらせてさっさと帰る人もいれば、だらだらやって12時間後に帰る人だっているのだろう(そもそもどうしても残業しなければいけない局面もあるが、これはここでは論じない)。
∧∧
(‥ )問題は、サービス残業を
\– 強制させることですかね
(‥ )それもそうだけども、
サービス残業させれば
仕事が効率化できる
そう思い込んでいる奴が
いることがむしろ
問題だと思うけどね。
最優秀のハンターでさえ年中フル稼働できない。それを思い出すに、サービス残業で組織がフル稼働していると思い込むのは、経験的にも現実的とは思えない。それは単なる思い込み、錯覚ではないのか?
2013年2月19日火曜日
基礎の空白は認識されていない
hilihiliのhilihili: 置換作用の続き
∧∧
(‥ )考えてみれば地学や
\– 古生物学の分野における
トンデモ説って
教育現場や一般書籍で
おざなりにされている
地学の基礎に由来する
ように見えますね
(‥ )固体しか通らないS波が
通過するのにマントルは
溶けてると思い込んだり
プレートの移動は
マントル対流で駆動されて
いるとまだ信じていたり
火山があるからマグマは
どこにもであると
思い込んだり、
マントルプリュームがコアからイリジウムを運んできて地表に到達し、大陸の何%かをふっとばすほどの超絶的な爆発的大噴火を引き起こす。すると環境は激変し、絶滅が起こり、玄武岩マグマが大量に噴き出て、さらにイリジウムの濃集も起きる。このように、白亜紀末期の隕石衝突と恐竜絶滅との因果関係は根拠を失った。
とか・・・・
∧∧
( ‥)もう、何言っているのだか
分かりません状態
( ‥)普通の人は以上の説明を
–□ 聞いて納得するかも
だけど、
基礎を読んでから
読むと何一つ正しい
ことがない。
∧∧
(‥ )基礎がない、とはパズルの
\– 大きなピースがないこと
でもありますね。
つまり空白だと。
(‥ )空白は空白で置くべき
なんだけどね、
知らんと空白があるとは
気づかないから無理矢理
くっつけちゃうんだよな
いや、本人は空白があるとは思っていないから、自然にピースを理路整然とつなげたつもりなんである。
もちろん、それは大間違いだ。
∧∧
( ‥)基礎は大事ですが、地味で
退屈ですから。みなさん、
おざなりにしますよね
( ‥)というかなあ、
–□ 難しいのだよね
基礎は地味で退屈で、しかし、一番難しく、そして当然、最も重要な部分である。
∧∧
(‥ )地味で退屈、これを
\– 置き換えていくには
時間が必要でしょう
(‥ )おまけに一番難しい部分
でもあるわけだ。
おざなりにされてきたのも
当然なんだろうね
置換作用
∧∧
( ‥)マリアナ海溝はなぜ深いのか
ですか
( ‥)基本的には大陸から
–□ 遠いので堆積物で
埋められることがない
そういうことで
良いらしいのだけどね
∧∧
( ‥)あそこは世界で一番古くて
厚くて重い海底が沈み込む
場所なんですよね
(‥ )そうみたいな。地震の分布
からすると、ほぼ垂直に
落下しているという。
それも原因のひとつでは
あるんだろうけどね。
あそこは堆積物も
海底ごと地球深部に
引きずり込まれる場所
だと聞くけども。
*海底は誕生して移動していく過程で上から冷えていって、いわば厚みが増す(下は高温の岩石)。ある時点で海底は下よりも重くなり、そしてしかるべき場所で地球深部へ落下していく。
∧∧
(‥ )なかなかこういうものの
\– 理解や説明って難しい
ですね
(‥ )難しいが必要なのだ
地球の中は、そりゃあ
マグマ溜まりもあれば
全体の何%かが溶けている
層もあるけど、
マントルは岩石で固体で
それでも流動するし、
駆動力は密度差や重さや
位置エネルギーなんだ
というのはうまい具合に
伝えていかないとね。
こうしてじょじょに、地球の内部はマグマで溶けてるぴょん、とか、隕石落下すれば火山がどかーんだぷー、とか、流動、対流するってことは内部が溶けてる証拠に違いないではないですか、とかそういう安易に考える知的に劣った世代を駆逐する。
2013年2月18日月曜日
経営コンサルタント
∧∧
(‥ )なんか、ロシアの隕石、
\– 尖閣諸島に落下すれば日中の
トラブルがなくなる、
そういう発言がTVであって
一部で物議をかもした
みたいですね
(‥ )いや、あれ、究極的には
制海権をめぐる争いだから
尖閣諸島が今すぐ消えても
日本、アメリカ、中国の
争いはなくならないよね
あの島がなくなろうがなんだろうが、中国は海へ出なければならぬ。
あの島があろうがなかろうが、日本もアメリカもそれを許さない。
*アメリカは太平洋と東アジアでは大日本帝国の勢力圏を奪い継承した、という意味で両国の立場はおおむね同じ
∧∧
(‥ )そういう発想していない
\– そういうことですかね?
(‥ )肩書きは経営コンサルタントか
こういう世界観がなくても
やっていける職業なのかな?
そういえば以前会った経営コンサルタントの人は、自分は生物に詳しい、自然保護を考えている、と言っていたが、光合成を理解していなかった。
∧∧
( ‥)植物の成長にはCO2が
不可欠である。それが
分かっていないの
でしたっけ
(‥ )まあ、そんなだったな
∧∧
(‥ )それでも成り立つ職業
\–
(‥ )ギリシャの賢人達と
同じようなレベル、
そういうことじゃ
ないのかな。
これは一部こちらの続き=>hilihiliのhilihili: 知恵はとっくの昔に底をついている
∧∧
(‥ )みんなギリシャの賢人には
\– なれるのですよと
(‥ )でもそれより上へいくには
もう一工夫必要だよね
少なくとも自分の頭に頼っていては駄目だろう。
剪定する人をつぶしましょ
∧∧
(‥ )冤罪事件で恥をかいた警察が
\– 冤罪事件の真犯人は彼だ!
と人を逮捕したのは
ともかくとして、根拠が
状況証拠だけっぽいのは
どう考えるべき
なんでしょうね?
(‥ )隠し球があるというなら
いざしらず、
江ノ島のネコちゃんも
含めてだよ、
何もかも誰かの罠だったら
どうするつもり
なんだろうな。
さて
∧∧
( ‥)何? 疲れて動けない?
( ‥)んー、さすがに倒れた後で
–□ 〆切り終了。ダメージが
でかいみたいでね、
体は痛くはないが
あれだ、
長時間作業できないね。
∧∧
( ‥)でも? なんとかしないと?
(‥ )まあ、なんとかは
なるけどもね
さてさて
以前、人から聞いた話。
中国の若者には職がない。
∧∧
( ‥)意外と言えば意外なんですけどね
40代以上の人間がおいしい所を
全部独占して、しかも新しい
産業がまだ育っていない、
でしたっけ
(‥ )なんか話を聞いていると
日本と状況同じなのな。
市場の規模自体が縮小したせいなのか、あるいは人件費の高騰、あるいは飽和なのか、それともより安い労働者が出現したのか、新しい産業が育っていないのか、あるいは育てられないのか
∧∧
(‥ )まあ、どっちであるにせよ
\– 日本も中国も難しい局面に
さしかかったのは同じ
であるのだと
(‥ )どうもそういうこと
らしいよね
思うに、
震災の非常事態でも統制のとれた日本人の様子を見て賞賛する人もいれば、
∧∧
( ‥)あれは抜きん出る人を
皆が叩く国民性の現れで
略奪したくても出来ない
だけなのだ、これは
出る杭と才能を潰すこと
でもあるのだ。
そう揶揄する人もいる
(‥ )まあ、人によっては
自分の才を認めぬ
この社会が憎い、
この社会はいつまで
たっても変わらない、
そう嘆き、恨みに思う
のであろうなあ。
確かに、皆がある戦略を取るようになると、他の戦略が正しいとは分かっていても損になるから、抜け出したくてもそこから抜け出せなくなる。そういうことがある。
∧∧
( ‥)つまり、社会を憎むのも
自分のやるせない人生を
嘆くのもありでしょう
( ‥)だけどさ、世の中には
–□ 出る杭と才能を潰す、
ではなくて
出る杭にたかる、
という戦略で固定された
社会もあるのだよね。
ちなみに南半球の某国の話である。出るものが全員にたかられてしまうので誰も出られない。資源も人口もあるのに、まったく、たぶん、今後何世紀も発展できない国がそこにある。
∧∧
(‥ )それを考えると日本の社会は
\– ずいぶん恵まれた世界
ですよね
(‥ )こういう出る杭は叩かれる
社会の弊害である
うんざりするような田舎と
牢獄のような因習も、
まだ残っているとはいえ、
ずいぶん、置き換えられた
からね。
中国の話に戻すと、印象に残っているのが、朝、たまたま小学校の前を通りかかった時、日本のラジオ体操みたいなのをやっていて
∧∧
( ‥)子供達のやる気が
まんべんなくバラバラ
(‥ )普通以上にきちんと
やる子もいるし
普通にやる子もいるし、
まるで手を抜く子も
いるし、、、ところが
全員、調子は合っている
のだよね。
単に、見た、という経験だけで言えることはたかが知れてるけども、彼らの平均値は日本人と変わらないんだろう(そもそも同じ人間である)。しかし、分散のありようがどうも極端に違う。誠実な人もいれば駄目な人もいるし、しっかりした人もいればどうにもいい加減な人もいる。その個々の有様は日本人と同じなのに、分散があまりにも極端。少なくとも日本人の目には。
∧∧
(‥ )あちらの方々はすごく
\– 自由な印象でしたよね
(‥ )まあ、なんていうかね、
強大な権力で統制される
いや、統制しなくちゃ
いけない一方で、
オレはオレだと
交渉、駆け引き、
なんでもありだね。
さすが、上に政策あり、下に対策あり、と言われる、あるいは言う国だけのことはある。
自由と自主性なのだ。あるいはそれだけなんだとも言える。
あんな社会で、もまれて這い上がった人からすれば、日本人は言われた通りに動く、生気も自主性もないマニュアルロボットみたいな存在にしか見えないだろう。
∧∧
( ‥)だけども、いざ、あれを
統制したり、制御したり
あるいは何かさせようと
するとなればね
(‥ )あそこまで自由だとね
どうこうなるような
もんじゃねえよなあ
出たは良いが、いやはや、これをどうしろと?
反対にこちらは、出る杭が打たれる世界。しかし、それを軽蔑する人もいれば、ああ、こちらの方がいいなあ、と思う人も世界にはいるだろう。
∧∧
(‥ )日本の体操は全員、
\– リズムだけでなく、
やる気までそろって
いますけども
(‥ )それを制御するのは
比較的簡単なんだ。
むしろ、才能をどう
抽出するかだろうね
実際、時々、非常におかしい人が極端に変で突き抜けたことをして成功する場合がある。
∧∧
( ‥)漫画とか、以前のゲーム
業界とかがそうだと
言われたりしますよね
(‥ )日本の場合なのか、
あるいは世界的に
普遍なことなのか、
落ちこぼれの中にこそ
玉が混ざっているという
ことなんだろうけどね
さて、どうなりますことやら。
∧∧
( ‥)少なくとも、アホは
保護した方が良いと?
(‥ )いや、アホはほったらかし
で良いと思うよ。
そうでないと自由に
伸びないし。
むしろ、お利口さんたちをどうにかした方が良いかもしれない。
∧∧
( ‥)なんで
(‥ )アホに口出しするのは
いつもお利口さんじゃないか
お利口さんは神経質に剪定をしすぎだ。彼らこそ、叩き潰さねばならぬ。
∧∧
( ‥)出る杭を叩く文化
これを少し補正するべきと?
(‥ )文化も社会も大きくは
変革できん。ならば、
その方が効果的じゃ
ねえか?
2013年2月17日日曜日
知恵はとっくの昔に底をついている
hilihiliのhilihili: 飛翔するには先人の肩が必要だの続き
∧∧
( ‥)それを踏まえますとですよ
( ‥)ギリシャ哲学がなぜ人類の
–□ 至宝になりえたのか、
その理由が分かろうって
ものだよね
アテナイ市の市民人口2万。そこから抽出された、あるいはそこに集まったギリシャの人々、数世紀の営み、その結晶がユークリッドであるけども。
∧∧
( ‥)そのユークリッドの
成果をもってしても、
星の座標を決めることすら
できないありさま
(‥ )あの幾何学原論ですら
実は自然科学の観察には
まったく不十分、
まるで無力、
そういうことなのだ。
恐ろしいことだけどね
ましてや、それ以前の、それにすら到達しえなかったギリシャ科学だの哲学だの、本来ならば話になるわけがない。
本来ならばだ。
∧∧
( ‥)つまり
( ‥)ちょっと頭いい奴なら
–□ ギリシャ哲学のレベルには
辿り着ける。
∧∧
( ‥)問題はそこから先ですと
(‥ )ちょっと頭いい、
すごく頭がいい、
ここから先はそんなもんじゃ
まったく話にならん。
そういうことだね。
それを踏まえると、ギリシャ哲学が至宝になりえた理由が分かる。
∧∧
( ‥)ようするにですよ
(‥ )あれは、頭が良いだけの
人間が一生かかって独力で
辿り着ける踊り場。
そう考えるべき。
だから至宝にされた
至宝になった、
そうじゃないのか?
人間、どんな人間でも人生哲学がある。これまで死なずに生きてきた、出世したとは、それ自体がまばゆい成功体験に他ならない。そんな人間はいくらでもいるはずだのに、自分の輝かしい成功体験に幻惑されて、まあしゃべるしゃべる、自分のくだらない人生を。
∧∧
( ‥)まさに踊り場
( ‥)みんなで人生の頂点だと
狂ったように光の中で
得意満面で踊る。
成功した面々が
集う終着点。
だから至宝だ。
皆がもてはやせるレベル。
だから至宝になる。
だがしかし、
本当の先はそこからなんだ
すべての科学と数学の成果はそこから先のもの、2000年以上、70世代以上をかけた積み重ねである。
∧∧
( ‥)それを考えますとね、
人生を成功し、いまや得意と
絶頂の中にある社会の
指導者達が、
自然科学や数学を全然理解
できないのも当然ですか
(‥ )彼らは踊り場まで来た
みんなそこまで来た
みんなそこまでは
自力で来れるのだ。
だが、自然科学と数学は
そこよりずっと先の
ものだった。
ならば答えは明らか
ではないかね。
得意満面で知恵を持つ彼らが統計を、因果関係を、科学を原子核を物理を進化を自然を理解できるわけがない。
至宝で満足できる人々が、至宝よりも先にあるものを理解できるはずがない。至宝以上のもの、それを明らかにするには頭が良い人間ごとき、たったひとつの人生ごときでは不十分だ。
∧∧
(‥ )だからこそ、先人たちが
\– 積み上げたものを
次世代に伝える必要が
あるのだと
(‥ )そしてもうひとつ
伝えねばならぬ
ことがあるな
∧∧
( ‥)僕らの知恵はとっくの昔に
底をついているのだ。
(‥ )それを自覚しなければ
もう前には進めない。
それは2000年以上前に
決まったことだった。
それを告げねばならぬ。
踊り場で踊る君の人生は最初からまったくの無駄足であったのだ。そう、ささやかねばならぬ。
君の前にここまで来た君がいた。だが、それ以上は無理だった。今の君も、これから来る未来の君も同じ運命を辿るだろう。
お前が手にした知恵はただのがらくたなのだ。だから無駄なのだ。それをはっきりと告げねばならぬ。
前に進むためには輝ける成功を失望に塗りつぶさなければならぬ。そうでなければ、もう一歩たりとも進めない。
飛翔するには先人の肩が必要だ
∧∧
( ‥)つまり
( ‥)そうねえ、
国際宇宙ステーションが
軌道上を巡る様子を
地上から見ると、
動きと光度の変化から、
遠くから近づいて
また遠ざかるのが
分かるよね
∧∧
( ‥)昨日の2012 DA14も
そうでしたね
=>hilihiliのhilihili: そして去りゆく2012 DA14
(‥ )じょじょに減光する様子を
見ると、ああ、遠ざかって
いくのだなー、と
分かるからね
天体は宇宙風化とかで黒くなることもあるからか、数十メートルという結構な大きさの小天体でありながら、最接近時においてなお、肉眼では見えない。それでも反射された光はそれなりなものなのだ。だから望遠鏡の力を借りれば鈍い光点としてそれを見ることが出来る。
∧∧
(‥ )人間の目は10km離れた
\– ロウソクの火を感知できる
のでしたっけ?
(‥ )うろ覚えだし、実際は
大気があるからそこまで
見えないだろうけど、
でも、何キロも先の
家の明りが見えるからね
それに匹敵する能力を
持つのは実感するな。
ほんのわずかな光子も
検出できるのだ。
それを考えると大気圏外で太陽光を浴びる人工衛星、風化を経験していないぴちぴちの人工物である衛星たちが明るい星のように輝いて見えるのは当然。
∧∧
( ‥)暗い室内で、一カ所だけ
太陽光線を浴びて光る壁
のようなものですから
(‥ )反射しかしていないのに
夜に仰ぎ見る月が
明るく見えるのも
また必然
しかし、それに気がつくまで人は長い時間を要したのであった。
∧∧
(‥ )2012 DA14も、ここまで
\– 正確に軌道を予測できるのは
長い蓄積による賜物ですね
(‥ )昨日、望遠鏡で追跡して
途中で見失った時、それが
シェルタンとゾズマの間
だったから、ああ、自分が
見ていたのは人工衛星では
なくて小惑星だったのだ
そう確信できたよ。
∧∧
( ‥)時刻通り、アルラボレアリス
で待ち構えていると
やってきましたし
( ‥)この成果と演算能力を
知ったら、プトレマイオス
ケプラー、ニュートンは
目を丸くして、そして
自分たちの様々な成果が
予報の基礎に
あることを知れば
感慨も深いだろうな
自分たちが成し得たことは予想通り、確かに価値があったのだ。そう思ってくれるだろう。もちろん、現実の彼ら自身はそれを見ること無く死んでいったわけだけど。
∧∧
( ‥)2000年にも及ぶ
人々の蓄積ですね
(‥ )古代ギリシャ人は
この手前で止まって
しまったのだ。
プラトンもアリストテレスも、これらを扱う、扱わない以前に、そもそも扱うために必要な数学を知っていなかった。
∧∧
( ‥)惑星の運行を観察、記述する
ことに必要な、
円周の360分割さえも
彼らはまだ出来ませんしね
( ‥)ユークリッドの時点で
–□ 円周の10分割までは
来たのだけどね
ユークリッドの幾何学原論は別に幾何学の本ではないし、そう言う意味では証明の本だというわけでもない。
∧∧
( ‥)彼らは無理数も無限も運動も
扱えないから幾何学に
たくさざるを得ませんと、
そういう本ですよね。
(‥ )円周の10等分を解くには
二次方程式が必要で、
それを解く方法論を彼らは
それしか持たなかった。
それだけの話だよね。
幾何学原論では二次方程式で問題を解くことが行われている。ただし、それは方程式ではなく、作図を用いたものだった。
ここまで来るのに本当に長い、長い時間と世代が必要だった。
∧∧
(‥ )それを考えると、次の世代に
\– 基礎を伝えることは
大事なことですねえ
(‥ )能力のある奴は言われなくても
する、できる。それは正しい。
しかし、先人たちの肩に彼らを
乗せて飛翔させるには基礎が
必要だ。そういうことだね。
2013年2月16日土曜日
そして去りゆく2012 DA14
ロシアで小天体の空中爆発があったせいか
∧∧
(‥ )またあれですね、二億数千万年
\– ごとに地球へ隕石が・・・
という話がネットで
出回ってますね
(‥ )ああ、例の?
それはこんな内容。
:地球には二億数千万年ごとに天体の落下が起きている
:一番最近のものは恐竜を滅ぼした白亜紀末期のものだ
:それ以前のものは三畳紀などのもの
:原因は太陽の連星、あるいは巨大惑星
:地球の大量絶滅と定期的な天体落下はこれで説明がつく
∧∧
( ‥)残念ですけど、このお話には
ほとんど正しい部分が
ありません、と。
( ‥)これ、基本的に地球の
–□ 大量絶滅には周期性がある
という発表と、ではその
原因は何か? をめぐって
かつて一時だけ盛んだった
議論に由来するもの
なんだろうけどさ。
それを踏まえると以上の内容は次のように書き換え、あるいは注釈が必要。
:大量絶滅が周期的に起こるという説は2600万年周期を主張していた
*3000万年とかそういう説もあったが、少なくとも先の話は周期の桁が1桁間違っている。二億数千万というのは明らかに勘違い(これ自体は多分、単純に書き手のケアレスミスなんだろう)
*実際、白亜紀末期(6550万年前)と三畳紀末期(1億9900万年前)に起きた大量絶滅。先の文章中で言及されているこの2つの大量絶滅の間隔は、2億年どころか、実際には1億3000万年程度しかない。その前のペルム紀末期の大量絶滅は2億5100万年前で、この場合、三畳紀末との間隔はわずか5200万年である(*ちなみに5200万年は一応、本来の周期説が主張する2600万のちょうど2倍ではある)。
:周期絶滅説を説明するために、太陽の未知の伴星、あるいは惑星がオールトの雲をかき乱し、太陽系内部に彗星を周期的に送る、というアイデアは確かにあった。
*ただし、もっと短い周期の天体と軌道ならいざしらず、2600万年周期という極端に長大な軌道は安定的に存在しないと考えられるので、これらのアイデアは結局のところ支持されなかった。
:それに隕石衝突で引き起こされたと思われる大量絶滅は白亜紀末期のものだけである。他に確たる証拠を持ってそうだと言える事例はない。
:そもそも、大量絶滅が周期的に起きるという仮説が、実のところ支持されていない。
:まとめると、大量絶滅はあったし、白亜紀末のものは隕石衝突が原因ではある。しかしそれだけ。大量絶滅に周期はないし、隕石が周期的に地球に衝突して大量絶滅を引き起こしたという仮説を採用する必要性は複数の理由からない。ましてや、その周期性が未知の星で引き起こされている、という説に至っては論じるようなものではないし、事実、そのように扱われている。
∧∧
(‥ )これも、とっくの昔に
\– 駄目になった仮説が
ぐるぐるめぐる例ですか
(‥ )周期絶滅も、太陽の未知の
伴星説も、とっくの昔に
死んだ仮説なんだけどね
死んでもなお、
ウォーキング・デッド
しているんだよな。
*=>この話の続きであるhilihiliのhilihili: デッドコピーがぐるぐる回る
そしてこれだって、責任のある程度はサイエンスライターや出版界が負わねばならぬことなのだ。
∧∧
( ‥)サイエンスライターとか
ジャーナリズムはこういうこと
すぐに飛びついて
おもしろおかしく書き立て
ますからねえ
(‥ )事実、書き立てたしな
もちろん、半分は読者の自己責任でもある。なぜなら、まっとうな研究者が書いたまっとうな本には、2600万年周期だのそういう説は支持されていないよ、と書いてある。
さて、一方では
∧∧
( ‥)どうです?
( ‥)//
– ┴ うん、見つけた
昨日のロシアでの空中爆発に引き続き、本日、16日未明は小惑星2012 DA14が地球に最接近。5:00にしし座の後ろ足の恒星シェルタンに近づく予報なので望遠鏡であたりを探し、うまい具合に発見。
∧∧
\\(‥ )ああ、暗いけど動いて
┴ – いますね。
(‥ )ほとんどたまたま視野に
入った状態だね。背景に
星がないと、
本当に望遠鏡で
追跡しているのか、
それとも恒星を小惑星と
勘違いしているのか、
だんだん分からなくなって
くるな。
目もちかちかする
シェルタンと恒星ゾズマの間で視野を動かしてしまい、見失ったので、この間にレンズを広いものに換え、しし座の北にあるアルラボレアリスなる恒星に接近する5:25前後を待ち構える。
∧∧
\\(‥ )来ました来ました
┴ – アルラボレアリスの脇を
かすめていきますよ
(‥ )ほんの少し前にちょうど
人工衛星が反対側から
通過したね。
さすがに地球を周回する人工衛星は明るいし見かけの速度が速い。すぱーんと視野を通過。
一方、2012 DA14は背景に散在する恒星のようで、しかし、じりじりじりじりと視野をよぎっていく。
∧∧
\\(‥ )心なしか、だんだん
┴ – 暗くなっていくように
見えますね
(‥ )もう地球から遠ざかり
始めたのかな?
5:40ぐらい。さすがに寒いので切り上げて、もう高々と上がり始めたこと座のドーナッツ星雲を見てみようとするが、さっぱり分からない。
∧∧
( ‥)我が家の望遠鏡は口径12cm
ですけども、それでも
白みゆく明け方東の空とは言え
見るのはちょっと難儀だと
いうことはですよ
(‥ )それを考えると神奈川県の
中央で、2012 DA14を見る
のは意外に難しかった
ということなのかな?
2012 DA14はさいわいにも
西空をよぎったわけだけど。
2012 DA14はさいわいにも
西空をよぎったわけだけど。
もちろん、装備を整えている人にはどうということはないのだろうけども、都市化が進んで夜空が明るい地域で暗い天体の観測をするのは、ちょっと素人には厳しい。
∧∧
(‥ )ともあれ、2012 DA14さんは
しばらくばいばいですね
(‥ )大きさはせいぜい
数十メートル。
最接近でも肉眼では見えず
それでも直撃すれば
大都市を丸ごと破壊できる
天体だ。こういうのが
太陽系にはごろごろして
いるんだよな。
タイミングを見計らったようなロシアの天体爆発、それによっておそらく活性化されたネットの反応を後にして、小惑星は遠く去っていく。
2013年2月15日金曜日
デッドコピーがぐるぐる回る
∧∧
( ‥)あなたはいいました
ライターが年収300万に
辿り着くには年に4冊は
書かねば駄目だと
(‥ )1つの本の作成で受け取れる
原稿料が60〜70万程度
だからね。
1冊の本に当てられる作成期間は平均して3ヶ月。
∧∧
( ‥)本の質に限界が生じる。
(‥ )これはね、個人の枠を
越えた編集プロダクション
でも同様なんだ。
出版社のいわば下請けをする編集プロダクションというものが存在する。出版社の編集者はいわばゼネコンであり、総監督であり、編集プロダクションは漢字にルビを振る、写真を手配するなどといった個々の作業を担当する。
∧∧
( ‥)編集プロダクションも会社
ですから、自分たちから
出版社に企画を持ち込む
そうですね
(‥ )そうでないと仕事が
こないってな。
そうしないと会社が
保たない、
仕事を次々にこなし、
自転車操業しないと
いかんわけさ
編集プロダクションには普通に社員もいればパートのおばちゃんもいるが、一時期フリーになった編集者や元は独立していたライターがいる場合もある。
編集プロダクションには、企画が通ったら原稿を書く人間だっているわけだ。
∧∧
( ‥)しかし、その状況は
個人経営のライターと
まったく変わりません、と
( ‥)時間がないのだ。
–□ おまけに扱う本は
会社であるがゆえ、
次々に変わる。
今日は野球、明日はロケット、来月からは恐竜だ。こんな感じらしい。
これだけ知れば書店に並ぶ本の有様の半分は説明がつくというものだ。
以前の話題でいうなれば、あれ。
中学、高校の生物学をおさらいしましょー、というフレーズの本。
キリンの首を例にするとダーウィンの自然淘汰説はこのような説ですが、これでは生物の有様が説明できない、と反対する人もいます。例えば日本の今西錦司がそのような人です。他にド・フリースの突然変異説があり・・・・
∧∧
( ‥)明らかに、昔の間違った
ずさんな本を丸写し
したものですね
(‥ )おいちゃんの子供時代の
理科の本ってまじで
こんな内容だった
からな。
:キリンの首で用不用説と自然淘汰説を説明する(これ自体は悪いことではないが)
:ダーウィンの自然淘汰説は一応、スタンダードである
:しかし異論を唱える人もいる
:今西錦司、ド・フリースの突然変異説など時代や背景、妥当性、事実関係を無視してごちゃごちゃと説明する
このような内容は確かに30年あまり前、高校理科の図説などでまじで書かれていた内容だった。まるでタイムスリップしてしまったような異様な感覚。
∧∧
(‥ )本を読むと、その人が
\– どんな本を読んで
その本を作ったか
だいたい分かりますよね
(‥ )まあ、大概の本は1000円
2000円程度の本を
ぱぱっと見て書いた
だけだね。
良い本が全部高いわけじゃないが、これは教科書と呼んで良いですよね、という本は、大概は3000円とか5000円、7000円、1万とか数万するもんだ(しかも、そう簡単には読めない難儀な本ばかりである)。
∧∧
( ‥)1000円の本を読んで
–□ ぱぱっと作った
間違いだらけの本を
1000円ぐらいで売る
(‥ )その本を別の奴が買って
読んで、ぱぱっと書いて
間違いだらけで
1000円で売る。
そうです、あなたのおっしゃる通りなのですよ。
これは果てしないデッドコピー
そうなのだ、本というのは、いや、出版界そのものが、そのかなりな部分は劣化した情報が果てしなくコピーされて渦巻いているだけなのだ。
*本を読むと馬鹿になるよ、というのはこれが理由。
∧∧
( ‥)そしてこれは
本を作る側からの説明
( ‥)もう半分は読み手の
–□ 問題だよね。
:ダーウィニズムに納得できないから今西錦司を読んでみました
これはいかにももっともらしいが、実は次と同じ行為に他ならない。
:微分積分に納得できないから、微分積分は間違っているという本を読んでみました
∧∧
( ‥)手の届くものばかり
読み続けた結果が
これですか
(‥ )自分が理解できる本を
読んで分かった。
それじゃどこにも
いけないってことさ
適当に書く書き手と、適当に読む読み手、生活の都合と頭の都合、両者の思惑の一致により、とっくの昔に死んだはずのデッドコピーが今もなお、ぐるぐると回る。
2013年2月14日木曜日
2013年2月13日水曜日
おいでませギリシャ哲学の世界へ
( ‥)オレ様理論家やトンデモ君
–□ を見ていると、奇妙に
思うことがある
∧∧
( ‥)ほう?
:ギリシャ哲学は分かる。進化論は間違いだ
:ゼノンのパラドクスは分かる。ニュートンは間違いだ
:算数は分かる。鳥の飛行はこう進化したにちがいないぴょん
:英語は分かるし文献も読める。惑星が動き続けるのはなんらかの動力を得ているからに違いない
ギリシャ哲学は運動や変貌を扱う力がなかった。ゼノンのパラドクスは特に典型的な例で、これを解決するには微分積分が必要。算数が分かれば飛行がうんぬんもこれに類似。算数で無矛盾な計算をしても、それが現実を記述する保証がないことは数学的に、英語からの下りはもう以下略。
∧∧
( ‥)要約するに?
(‥ )基本、連中の知識や
理解のレベルは
自覚無自覚関係なく
ギリシャ哲学どまりなんよ
現在の中高生が学ぶ数学や物理、化学、生物学、地学はギリシャ哲学をまったくよせつけないレベルのものだ。プラトン以来、2400年、無数の人々の成果の集積がこれである。
∧∧
(‥ )言い換えるとギリシャ哲学は
\– 現代人からすれば、
基本的に落ちこぼれレベルの
体系だとも言えますね
*考えてみれば市民人口2万のアテナイ市が文化の中心だったりするのだ。そんな母集団で出来ることなどたかが知れている。むしろ、そんな数でまがいなりにもあのレベルに持っていけたこと、アテナイだけでないにせよ、その数学的な集大成がユークリッドであることを考えれば驚きである。
(‥ )現代科学が扱える問題を
彼らは扱えない。
それを知っていたから、
問題をたくみに回避した
それがギリシャ哲学
なんだけどね。
少なくともギリシャ人は問題があることに気がつき、それを回避した(彼らの限界であったし、知恵であったとも言える)。
だが、現代人の落ちこぼれはこれに喜んで飛びつくものらしい。
∧∧
( ‥)落ちこぼれって言われると
激怒するんですけどね
(‥ )そりゃ図星だからな。
落ちこぼれは”そんな場所”でくだを巻いたりしないよ。そんな場所で意見を発表したりしないよ。分かるだろう? お前自身が分かっていることだ。
2400年前、未解決の問題は、糊塗されたが、それは後世解決されることになった。
だが、ギリシャ哲学レベルでしかものを考えられない落ちこぼれたちは、塗られた下に何があるのか、どんな決断があったのかも自覚しないまま、ギリシャ哲学を無謬と信じ、そこから推し量ると、自分たちを学校教育から排除したあの憎き現代科学と数学が間違いであるという驚きの結論を手に入れた。
そうではないか?
:ギリシャ哲学は正しい
:ギリシャ哲学では容認できない方法で現代科学と数学は問題を解いている
:現代科学と数学は間違いである
∧∧
( ‥)それが?
落ちこぼれたちの
心を引き寄せるのだと?
(‥ )そうじゃねえかあ?
人がいないってどういうことか分かるよね?
失敗した人間は、お前もこの底なし沼にはまれ、と呪いを残して死ぬ
...と言うが、現実の話、実際には何も残せない
別の気分だった時には、せめて、誰かに警告を... と発したであろう注意喚起も残せなかったように、呪いも残せない。
∧∧
( ‥)でも、残せない、は
呪いと同じでは?
そう受け取ることも
出来ますよね
(‥ )いやさ、周囲を見れば
分かるんだよ
人はあらゆるところにいる。
ではなぜ、ここに人がいないのか?
∧∧
( ‥)そこが耐え難い場所か、
あるいは死んじゃうの
でしょうね
( ‥)人がいない、それを
見るだけでどんな場所か
予測がつくってもんさ
見ろよ! 人がいないぜ。うはっ、オレ様が一番乗りだ! とっ、有頂天になっている奴が馬鹿なだけだ。
そこは地雷原か、死体も残さない泥沼か、みんなが逃げ出す耐え難い環境かのいずれかだ。
∧∧
( ‥)たまにビンゴがあるの
ですけどね
(‥ )知識の離れ小島、
知恵の空き地に辿り着いた
研究者みたいにな
だが、それは例外中の例外。
全員が失敗した宇宙
本当に失敗した人は、忠告を残さない。ノーヒントでお前達も詰め、と呪いを残すと言う
∧∧
( ‥)どう?
(‥ )全員が全員、同じじゃない
そして同じ人間でも
別の時間線では忠告を
残したろう。
例えばの話であるけどね。
時間線とは例えばの話ではある。だが、可能性やぶれというものがあるのは事実。
だが、しかし同じことが起こる。
∧∧
( ‥)つまり
(‥ )忠告を残そうが、
呪いを残そうが、
同じってことさ。
誰もそんなもの気にしちゃいねえ。
自分の前に自分が無数にいたのだ。全員、忠告も呪いも聞かなかった、それに気づかなかった、そして失敗した。それだけである。
∧∧
( ‥)自分の前に自分がいた
( ‥)時々ね、昔の自分から
発せられた警告が
どこかにないかと
探すこともある。
見つからない。
どこかで誰か、自分と同じ道を選び、そして歩んで失敗した人間がいるはずだ。
だが、見つからない。
∧∧
( ‥)ノーヒントで詰めと?
(‥ )いや、かすかだけど
手がかりがある
推定するにこうである。
彼らは危機がやってくる前、その前兆を感じたが危機感そのものは持っておらず、状況が悪いと愚痴と不平をこぼした。ただ、公的な場所でそれを書くことは差し控える余裕を持っていた。危機が到来した時、彼らはもう余裕がなかった。破滅が避け難いことに気づいた時、
∧∧
( ‥)もはや書く場所が
なかった
( ‥)破滅した奴は警告も呪いも
残せんよ。残したくても
残せないんだ。
全員が同じことをした、そして全員が失敗した。失敗した時、彼らは何も残せなかった。それだけだ。
そして未来の自分がまた一人、同じ道を歩むだろう。
2013年2月12日火曜日
やはり痛い
∧∧
( ‥)でっ、ついに完成ですか
( ‥)最後の1枚終了だ
–□
予定よりも24時間オーバー。
∧∧
( ‥)いつもそうですけど、仕事が
終わってもあまり爽快感は
ないですね
(‥ )本自体の作成が終了した
わけではないってことも
あるけども、
仕事終わりで爽快感を
感じたことはないなあ
∧∧
( ‥)でっ? あいかわらず体が
痛いのだと
( ‥)んー、最後に2枚描いた
結果かな? 痛み自体は
先日よりもやや悪化
しているね
そうねえ、首の後ろ、肩甲骨、胸郭を通る脊椎の両脇が痛い。
∧∧
( ‥)腕を動かしているせいですかね
それとも、長時間、同じ姿勢で
絵を描き続けるからでしょうか
(‥ )わからんねえ。
∧∧
( ‥)ともあれ、一段落です
( ‥)後は原稿と
–□ 概念図のイラストの
作成だなあ。
∧∧
( ‥)次の仕事もありますし
(‥ )ともあれ、あれだ
これで公園にいく余裕や
散歩の時間が出来るって
ものさ。
コカコーラの瓶をシェイクするように
ふと気がついてたわむれに検索
∧∧
(‥ )ああ、計測されてますね
\– マグニチュードは5.1
時刻は02:57:51UTC
日本時間でAM11:57:51
位置41.301N 129.066E
震源地の深さは...
無理を承知で言うと
1kmってとこですか
(‥ )まあ、核兵器だからね
*無理を承知でリンクを張るとこちら=>Magnitude 5.1 - NORTH KOREA
( ‥)コカコーラの瓶を
シェイクするよ〜に〜♪
∧∧
( ‥)関係しないと思いますけどね
大詐欺師時代
∧∧
(‥ )文章の信頼力の上げ方
\–
(‥ )ほう?
∧∧
(‥ )歴史や自分の知識を並べて
\– 信頼させる。
(‥ )それだとただの
オレ様じゃね?
この紙幣はね、共和国と連邦と王国で由緒ある長い歴史のあるもので、ウンタラカンタラ、でっ、オレ様の知識すごいからオレ様の言うこの紙幣も通用するはずだから使え。
∧∧
(‥ )これは紙の時代のやり方だ
\– そうです
(‥ )ネットの時代はなんと?
∧∧
(‥ )外部リンクと引用を挟み
\– これだけ一致しているから
信用しなさい。
(‥ )まあ、まだしもましだな
もちろん、はびこる風説に誤摩化されている、という可能性もある。
例:みんなが言ってるもん
∧∧
( ‥)どう思います?
(‥ )興味深い。
第一に言っていることが
確かなら紙の時代より
ネット時代の方がましに
なったってことだな。
∧∧
( ‥)第二に?
( ‥)紙の時代の方が詐欺臭い
時代だった、そういう
ことじゃないか?
これは連邦と王国で使われる由緒正しい紙幣でうんぬん
∧∧
( ‥)問題はその連邦だのが存在する
のか、あるいは存在しても
紙幣自体に本当にそんな歴史が
あったのか、そもそも紙幣の
裏打ちは経済力や軍事力、
農業生産などにあるのですけど
それが現状において今でも
あるの? ですけどね
(‥ )言い換えるとそこんとこ
誤摩化していた連中がいた
誤摩化した文章を書いていた
連中がいた、
そういうことじゃないのか?
∧∧
( ‥)思い当たるふしがある?
( ‥)あるなあ
文化人、知識人、考えた知識だけしか持たない哲学者。
彼らが作り出した言葉と活字製の巨大な迷宮のような体系。無矛盾だが実体はでたらめで、得体の知れない勝手に作った回路と虚構から出来たがらくた。得意げに吹聴し、まるで信者のごとく賛同する人々をたきつけるが、実体はボロ紙幣を高値で売りつける詐欺師と同じ。
∧∧
(‥ )ネット時代はまだましですか
\–
(‥ )だが十分ではないね。
科学だとこうだ。
以下のデータをこう解析しました。得られた結果からこう考察します。
∧∧
( ‥)信頼しろ、ではないですね
(‥ )他に手はあるか? と
尋ねてはいるけどね。
信頼するうんぬんと関係なく現実は進行する。科学は詐欺師ではない。この紙幣はすばらしい、とは言わない。この計測と測量方法、図示の仕方ではあっちの町までこの方角で何kmです、と立て看板があるだけだ。
∧∧
( ‥)どうするかは看板を見た人次第
(‥ )まあ、ガラパゴスまで何km
と書かれた看板の下に
添付された地図が
正距離正方位図法とかでない
場合は不安になるけどね。
ともあれ、どうするかは見た人次第なのだ。言ってみれば問われているのはこうである。
賛成、反対、いずれにせよ、失敗したら究極的には死ね
人生ずるずると
∧∧
( ‥)どう?
( ‥)最後の1枚の下塗りは
–□ 終了した
∧∧
( ‥)体はどうよ?
(‥ )筋肉の各所にまだ張りが
残っているけども
痛いのは胸郭と首、脊椎の
一部ぐらいかな
∧∧
( ‥)明日で終えられますかね?
( ‥)分からん。ただ、
–□ 30時間以上を失った
割にはまあまあ順調だね
さて
hilihiliのhilihili: 実は単価が1枚3000円のままの続き
∧∧
( ‥)あなたの目標は死ぬまでに
あるレベルにある本を
100冊以上、基本単著で
作成することでしたけど、
このままでは限界ですね
(‥ )絵の単価が
基本3000円を越えない
あるいは越えても無視できる
レベルでしかない。
A3の絵を3日で描くのも
連続72日が限界。
しかも体力はどれだけ
運動しても低下は
阻止出来ないからな。
限界必然。
やれやれ、
:このままではこんな仕事は続けられない
:サイエンスライターはあまりにも見返りが少ない
:うだうだ細かい文句を言う奴らが多すぎるんだ! 文句言うなら買え!!
∧∧
( ‥)という先人の方の愚痴が
今ではよく分かりますか?
(‥ )予測はしていたが、
より実感がこもってくると
いうかね。
皆さんこういうことは
40代で言い始めるし
自分も同じ歳になれば
愚痴の動機はよくわかる。
走り続けてきたが
めまいがしてきたので
びびって悲鳴を上げ始める
わけさね
以上をマラソン風に訳すとこんな。
:だめだ、もう走れない
:今さら気づいたが、、、走って、ゴールして、それでっ、一体どうなるんだ??
:外野うるせー、お前らが走れ! 水もってこい、死ね!
∧∧
( ‥)だが、これは予測していた
ことだ
( ‥)そしてほとんどの人は
–□ トンデモと手抜きに
舵を切る、これも予測の
範囲内であるな。
まあ、動機は分かる。体力が低下する中で利潤を上げるか、支出を減らすにはこの方法しか存在しないからだ。手段はこの2つのみ。これはほぼ間違いない。
∧∧
( ‥)ほぼ、ね。
(‥ )抜け道は0ではない。
いってみせた人は
知らんけどね。
∧∧
( ‥)抜けてみせるにしても、
時間はかかるでしょう
( ‥)物事ってのはそんなもんさ
–□ 抜け道を突破するだけで
3年、5年と時間が
かかる。
∧∧
( ‥)それでは待てない! そう
叫ぶ人や怒る人もいましたよ
(‥ )そう言った連中が
どうなったか...
それも見たよな?
ほぼすべて失うか、何もなし得ぬか、どっちかだ。
∧∧
( ‥)ではやるしかありませんね
( ‥)そういうこっちゃ
問題は抜け道を確保する前に体力が尽きてしまう可能性。これが最大の恐怖
∧∧
( ‥)ぐんにゃりのびる
スリルの時代!
(‥ )じぇーっとこーすたー
さあ、人生、ずるずると面白くなってまいりました。
2013年2月11日月曜日
あれはなにかやばいもんだ
絵と音楽と歌は文字なんて無粋なものが生まれる以前からあった。
漫画やエロ物語、冒険小説その他、怪しげなもの、それは1000年前からあった。
∧∧
( ‥)日本において
文学はせいぜい150年しか
たっていない新参勢力。
( ‥)そのくせな、自分以外を
二流と言ったり、
規制をかけようとする。
少なくともそういう
動きが出るのはどうも
いつもあの連中から
だよね
文学というものが元来そういう人を汚染する性質、例えば、こんな難しいものを読めるオレ様は知性の階層構造において上流に至った、オレ様がエリートだ、という勘違い(これが彼らの言う教養かもしれない)を呼び起こすような性質があるのか、あるいは全く逆で、オレ様はすばらしいと勘違いしやすい人間を招き寄せる性質があるのか、そのいずれであるのか、あるいは両方なのか、それはよく分からない。
∧∧
( ‥)だけども?
(‥ )監視するべきだな。
なにかやばいもんだぞ
あれは。
大虐殺は絶えず、真面目な人間が起こすものであることを忘れてはいけない。
日差しは刻一刻と
∧∧ 日時計の作成ですね
( ‥)
–( ‥)本当は昨日やるはずだった
△ のだけどね、具合が
悪かったからねえ。
∧∧
(‥ )太陽が真南にくる時刻は
△ だいたい11:55ですね
(‥ )11月には11:25に
真南に来ていたことを
考えると、30分も
ずれているね。
*純粋に太陽の動きを元にした時刻は、絶対時間で考えると精度がぐだぐだというのはここに原因がある。同様に、太陽の動きを元にした和時計がいくら精密に作ってあっても、所詮は変動する太陽の動きに合わせただけの正確さ。西洋の”絶対時間に対して正確な時計”にかなうはずもない、というのもこれが理由。
∧∧
(‥ )影も短くなってきました
△_
(‥ )12月25日には
高さ80に対して
影の長さが127だった。
今日、2月11日では
影の長さは90mmだ。
∧∧
( ‥)tangentで考えれば
太陽高度である角が
導きだせますよ、と
( ‥)12月25日は
–□ 32度13分だね
1月21日は35.47
1月30日は38.06
今日2月11日は
41度38分だ。
∧∧
( ‥)一月半で9度強、
高くなりましたか
(‥ )腕をのばした時に見える
こぶしの幅ぐらいだね
特に1月の後半からは
その動きが速くなっている
∧∧
(‥ )もうじき春ですね
(‥ )空気は冷えたままだが、
太陽は高度を上げ、
日差しは刻一刻と
強まっていくのだ
実は単価が1枚3000円のまま
∧∧
( ‥)どう?
( ‥)うん、何時間か睡眠できる
程度には回復した
∧∧
( ‥)前の晩まで、寝返りうつたびに
起きたり、痛みで起きたりして
ましたからね
(‥ )おかしなもんだよな、
激しい運動をしたみたいに
体のあちこち、関節、筋肉、
胸郭の周辺とかまで痛いのだ
疲労というのはあれかね?
全身に負荷を累積させ
痛みをともなう物かね?
いやはや、これを考えると漫画家というのは化け物だとしか言い様がない。特に週間連載漫画家は、いかにスタッフを抱えた集団作業とはいえ、彼らは選ばれしほんの一握りのエリート、怪物だ。
∧∧
( ‥)あなたはA3、24枚を二ヶ月
正確には1枚3日で72日間
二ヶ月と12日の運転で
限界に達しましたから。
( ‥)これだってさあ、背景は
–□ ほとんど塗らなくていい
ものだから
この速度なんだ
普通に風景画だったら
速度は落ちて、
とっくに燃え尽きてたよ
例の海賊漫画の漫画家さんに至っては、正直、生きているのが不思議である。
∧∧
(‥ )一方、漫画家になるのだ、と
\– 言いつつ、アニメや漫画の
論評ばかりしている
困ったさん
(‥ )論評をする、安全圏から
意見する。
安全圏から意見する、
実体験がない。
実体験が無い意見、
それは空虚で無意味。
そんな意見で満足する、
自分本位の空っぽくんだ
修羅場を見てもいないくせに、論評するとは片腹痛い。しかもそれでデビューしたいときたもんだ。
嘘つくんじゃねーよ
デビューしたいじゃなくて、みんなにちやほやされたい、だろう?
デビューしたいのなら描くんだよ、舌じゃねえよ、手を動かせよ。
デビューしたいやつが論評なんかするか能無しの嘘つきめ。
経験も無いし、実力もないし、持ち込みなんかしたって、お前、そんな実力じゃ相手にされないの当たり前だろ。だのに、そんな無意味な意見でも聞いてくれ、いや、聞け、と自己満足アピール。そりゃあ、オレ様理論屋にもなるってもんだわさ。
オレ様、こんな理論を考えました、だからお前ら、聞け。
ほら、考えの方向性が同じなのだ。実力もない、経験もない、だけど自分は認めて欲しい、認めないお前らは敵だ。そういうことじゃないか。
∧∧
( ‥)でも、実力も経験もないんじゃね
そんな意見意味ないですしね。
( ‥)裏打ち無し、額面0の紙幣を
握りしめて、これ使え、
これ使え! と言われてもな
紙くずじゃんよ、それ。
考えて得意げにHPでかつて公開していたお話や設定は端から見ればバカバカしくも幼稚だし、考えだした理論もそれに似て、バカバカしくも幼稚で愚かで、なおかつ論文を読んでいないことは明らかで、どっちも、もの言わぬ人々や、実は友人たちからも秘かにバカにされている始末。なんでそんな愚痴をオレまで聞かされなくてはならんのか。
∧∧
( ‥)バカも突き抜ければ
バカを通り越すのですけどね
(‥ )オレ様理論屋の悪いくせだ
いつまでも同じ場所にいて
進歩がない。
オレ様理論屋は自分が正しいことに固執するので、自分の理論や行動の方向性を失敗に基づいて補正できない。最初の理論とお話を考えだすところまでは邁進するが、そこから先はひたすら防御に入るので、それっきりだ。
∧∧
(‥ )まあ、それはそれとして
\– あなたの処理速度も
どうにかしたいところ
ですけどね
(‥ )処理速度はもう限界だよ
例えば、イラストレーターとして始めたこの仕事。イラストレーターの原稿料は安い。
∧∧
( ‥)1枚、3千円とか
5千円とかでね
安くて生活できない
( ‥)でも、物書きの仕事を始めて
–□ そこで分かるのだよな
例えばの話、200ページの新書サイズの本。見開きが100。それぞれにイラストを入れれば見た目は華やかになるのだが。
∧∧
( ‥)100見開きにイラストが
入れば100枚必要。
1枚3千円なら30万
1枚5千円なら50万
(‥ )3千円とか5千円の
イラストってのは
モノクロのカットレベル
でね、カラーのそこそこな
イラストではないねえ。
実際、イラストレーターからすればたまったもんじゃないのだ。1日かけて描いたカラーイラストが、はい、5千円、では日給5千円になってしまうし、3千円なら日給3千円だ。これが1日で描けたのなら良いが、2日かけたら日給はこの2分の1である。3日かけたら以下略。
∧∧
( ‥)でも、本を作る側からすれば
当然なんですよね
(‥ )1つの本を作成して著者に
支払われる金額はせいぜい
70万とか60万なんだ
予算は限られているから、著者とイラストレーターが山分けするような場合が、どうも普通である。そしてイラストにかかる経費が1枚3千円でも100枚そろえば30万だというのなら、その時点で取り分はほぼ半々になってしまう。
∧∧
( ‥)でっ、あなたは考えました
1人でどっちもすれば
丸取りではないかと
( ‥)実際な、絵を描くには
–□ 資料が必要で、それは
本を書くのにも
十分なだけの
量なんだよ
逆も言える。本を書くだけの資料があれば、絵を描く資料も十分である(実際には例えばローマ帝国の穀物や金銀の流れを把握しても、それだけでは帝国の日常を描けないように、必ずしも十分とはいえない場合もあるが、それはそれだ)。
∧∧
( ‥)でもさ、それ、根本的な
解決になってなくね?
(‥ )実はね、そうなのだよね
テキストとイラストを
半々に考えた場合、
イラスト1枚の単価は、
今でも実のところ
3千円のままだからね
まあ、いいこともある。
∧∧
( ‥)いちいち説明する必要がない
( ‥)イラストレーターさんは
–□ 絵を描く資料を自分で
集めない人の方が普通でな
資料を送るだけでも
その手間ときたら
ないからね。
それを考えれば1人で
やる方が簡単だよ。
しかも資料を送ればそれで良い、ではない、資料をこのように理解せよ、という指示が必要だ。資料は単独では存在しない。資料には理解が必要で、理解は適切な仮説の把握で、、、、ここまで全部説明する手間ひまを考えれば、ひとりですべて出来るとは圧倒的に効率が良いことなのだ。
∧∧
( ‥)でも、根本的な解決には
ならない
(‥ )そこんところどうするかよね
実は先に述べたオレ様理論屋だって何もかも駄目だなんてことはない。幼稚は幼稚、馬鹿馬鹿しいお話でもバカを突き抜けるほどになればそれなりな価値が出る。単にこやつはそれをする前に、敗北を恐れ、失敗を恐怖して、自分自身に満足しようと引きこもったのが負けなのだ。
∧∧
( ‥)バカを突き抜けよと
(‥ )ひとつの手はそれだなあ
*以前書いた話がややこれに近い=>hilihiliのhilihili: エロス大仙人
2013年2月10日日曜日
次世代に本を残すレース
∧∧
( ‥)具合はどうですか?
( ‥)んー、blogの更新が
–/ 出来る程度には回復
∧∧
( ‥)熱もないし、のどの痛みもない
お腹がおかしいわけでもない
過労、ですかね?
(‥ )たぶんね。
似たようなこと、
以前にもあったし。
ある日、起きると、体が動かない。あるいはほぼそれに近似。そういう状況。
∧∧
(‥ )30時間、ポカリスエットと
□– 睡眠ですか
(‥ )さすがに腹が減った、
野菜スープがあるから
それを食べるのだ
食った
さて
∧∧
( ‥)つまり
( ‥)漫画読んでます、
ラノベ読んでます、
それよりはこんな文学を
読んでます、そう言う方が
社会的ステータスは
高いのだよな
∧∧
( ‥)でもギリシャ世界のホメロスや
西欧世界の聖書のように
知っていることが当然とか
いざという時に引用して
決め台詞にするというわけ
でもない
(‥ )文学を読んでます、
というのは百人一首の
カルタが出来ます
へー、という程度の
イメージかなあ
教養としては必然というわけではないんで、下の方っぽい、そう言えばいいだろか。
∧∧
(‥ )自分が好きでこれを読みました
\– だと別にどうということは
ないんですけどね
(‥ )それだとそれが好きだ、
という申告だからな
ただ、それで終わらない
奴が必ずいるのよな
どんなジャンルでもそうだけども、必ず、これはすばらしい、自分の読んでいるこれは人生の指針だと、無駄な理論武装をする奴が出てくる。
∧∧
( ‥)漫画でもラノベでもAVでも
文学でもなんでもね
( ‥)単純に文学はなんとなく
ステータスが高いと
思われているせいか、
恥ずかしげもなく言う奴が
他のジャンルよりも
多いだけかもしれない。
∧∧
(‥ )確かに漫画やラノベは気晴らし
\– 娯楽に特化した内容ですから
あなたがた人間は少なくとも
外見上は禁欲的に
見えるものを
しかめっ面で読んでる方が
ステータス高いのでしょ?
(‥ )まあ、ぶっちゃけそんな
だな
いわば奴隷の鎖自慢である。
*ここでは、負荷に対抗できる力を他人に誇示する、というハンディキャップ理論的な意味で使っています。
∧∧
( ‥)でっ? 奴隷の鎖自慢
どころか、教養として
もっと皆が読むべきだ、と
要求し始めたのだと?
(‥ )でな、そんな飼い殺しの
道を自ら選択した時点で
未来が閉じることに全然、
気がついていないみたい
なのよな。
縮小する世界で生き残るために皆があらゆる可能性を模索している。確かに技術書や科学書のような教科書的な本はこれからも維持されるだろう。だがそれらは自然の中でテストされた、という裏付けがあるから価値が認められているのだ。技術書、科学書は堂々とその価値を示せる。
∧∧
( ‥)文学はそうではないと
(‥ )文学の自然は大衆の心だろ?
大衆から背を向けて教養と
言った時点で額面は0だよ
例えばの話である。いわば動物園である教科書から文学を排除した時、図書館や本屋という大衆が行き交う荒々しい野生の世界に文学は放り出されるが、その時、文学は生き延びることが出来るだろうか?
さて
∧∧
(‥ )しかしまあ、あなたはあなたで
\– 過労でダウン。処理出来る
仕事量の限界を示してますね
(‥ )別件があったことを考えれば
2ヶ月でA3のイラストを
24枚描くのが限界。
それも持続できない、
短期間の速度だね
これが年収の限界であり、
次世代に本を残すレース
における制限になるのだな
2013年2月8日金曜日
牢獄への道
( ‥)ホウライエソめんどくせー
–□
∧∧
( ‥)発光器が規則正しく、しかも
ものすごく多いですからね
真面目に描くと数千個あるらしい。*大きさの都合上、省略せざるおえなかった部分あり。
∧∧
( ‥)まあ、描けたからいいじゃ
ないですか
(‥ )さすがに疲れた、
体がぎしぎし言ってる
さて
教養、教養ねえ。
∧∧
(‥ )ホメロスの詩
\– 聖書
考えてみればどっちも
神話と伝説、宗教ですね
(‥ )でも内容はそんな
堅苦しい話じゃないのよな
むしろ冒険、戦、勝負、
不思議、恐怖、性、死、
欲、勝利、対話、問い、
そして答えと謎。
人間にとって重要なもの
結局、人気のある物語が
教養になる。そういう風に
見えるがね。
大体、人気があればこそ、皆の共通の土台になって教養になるんである。
一方、考えてみれば純粋神話とか純粋冒険なんてない。神話のための神話とか冒険のための冒険もない。
∧∧
( ‥)純文学もどう定義するか、
ですけども
( ‥)定義なんか意味はない
–□ 以上の歴史を見れば結果は
おのずと明かよ。
時間を経ても残るのは冒険と不思議、勝利と恐怖、財宝と飢え、性と死、答えと謎だ。
∧∧
( ‥)つまり純文学もラノベも
漫画も、いかなる定義、
カテゴライズであれ、
あらゆる物語はすべからく
その方向へ淘汰される運命
(‥ )今ある本のほとんどすべて
生き残ることはできないのだ
時々、ブックオフの小説コーナーを買う気もないままに訪れて見渡すけども、あれは感慨深い。かつてベストセラーになった様々な小説が流れ着く場所。
( ‥)タイムマシンの一場面を
–□ 思い出してしまうの
だよね。
∧∧
( ‥)ああ、楽園に住む人類が
もはや必要ない知恵を失い、
読まれることがなくなった
無数の本が図書館の遺跡で
チリの山になっている場面ね
いずれもすべて消えゆく運命
∧∧
( ‥)しかも、今は出版界が
急速に縮小する時代
(‥ )今、あらゆる本は
淘汰を受け、
生存をかけて進化の
真っ最中さね
気晴らしに特化した漫画、娯楽に特化したラノベ、必要に特化した教科書
何をどうカテゴライズするかにもよるが、生き残るのはこの3つで、おそらくそれ以外はまあ絶滅するだろう。あるいはこう、
絶滅に近似。
∧∧
(‥ )純文学は教養と歴史に
\– 特化するのでしょうか?
(‥ )物語にかかる淘汰の質を
考えればそれは非常に
不自然な道だよね。
あまりにも人為的、
作為的すぎるよ。
それはやはり牢獄への道。牢獄は牢獄だ。そんなことではもう生きているとは言えない。そして保護されて生きるものが教養になることなどないのは道理。
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