日付はすでに変わって昨日、2022年3月13日に投稿された動画から切り抜き
∧∧
(‥ )撃墜されて炎上
\− 墜落する戦闘機と
そこから脱出して
パラシュートを開いた
2名のパイロット
(‥ )Izyumという
町らしいね
第二の都市ハリコフから
南東へいったところ
東部国境に近い場所だ
2名のパイロットがいたとは複座ということであり、それに該当するロシア戦闘機はいくつかあるが、その代表がスホーイ34(Su-34)
スホーイ34は90年代から開発が進められたそうだが、なにせソ連邦崩壊の混乱期があった時代だ。ゆえに30年が過ぎた今でも、100機かそれを少し越す程度の数しかそろっていない。つまりは虎の子の準最新鋭戦闘機。
しかし、今回の戦争では開戦3週間目にしてすでに4〜5機が撃墜されていた。
∧∧
(‥ )以上13日Izyumの
\− 被撃墜戦闘機がSu-34なら
6機目ぐらいなわけで
こりゃ大損害ですなあ
(‥ )開戦3週間で
準最新鋭戦闘機の
6%を喪失するって
顔から血の気が引くわ
一方、より最新鋭の戦闘機が投入されたという話もある。それはキエフの西にある町Zhytomyrで10日に目撃されたというこの機影。
画面左が動画の切り抜きママ、そして右が機影の拡大と代表的なロシア軍戦闘機スホーイ57、35、34、30のシルエットとの比較。
∧∧
(‥ )お尻が六角形になる形状は
\− 確かにスホーイ57に
見えますね
(‥ )まあ投稿された動画の
解像度が悪くて
よくわからないんだがな
見た目は確かに
スホーイ57だね
スホーイ57 これぞロシア軍の最新鋭。スホーイ34よりさらに発展したステルス戦闘機!
∧∧
(‥ )ところがこの元動画を見ると
\− なんとまあ
低空を飛んで目標に接近
爆撃することに
使われているのである
(‥ )レーダーに写らない
ステルス戦闘機なら
撃墜を避けて
高高度を飛んで
精密誘導弾を
相手に打ち込むはずが
なぜか低空飛行
あまりにもおかしな使い方なので、これは57ではなくて34では? と多くの人が考えた。57を思わせる六角形のシルエットも、解像度が悪くてそう見えただけかもしれない。そう解釈することが可能だから。
∧∧
( ‥)実際あれだよね
開戦初日にあった
ウクライナのミグ29が
より高性能である
ロシアのスホーイ35を
撃墜したという動画
あれを見ると
ミグ29も遠目で
解像度が悪いと
六角形ぽく見えましたからな
(‥ )でもさ10日のZhytomyrで
目撃されたという動画
音が入っていて
それが確かに57っぽい
甲高い音なんだよ
スホーイ57は奇妙に特徴的な音がするという。話を聞いてyoutubeで探してみると、確かにサイレンのような女性の金切り声のような、悪魔的な音がする。
10日Zhytomyrの動画は撮影者の上空を飛び去る場面から始まり、街の灯りがある方向へ向かって爆撃する内容なのだが、この動画の開始冒頭わずかな時間、確かに甲高い金切り声のような音が入っているのだった。
∧∧
(‥ )一部の人は57の音じゃない
\− と言ってたけど
57の動画を見ると
あの金切り音は
撮影者の上空を飛び去ると
消えちゃうからね
*多分、ドップラー効果
(‥ )57の音だ、いや違う
皆の判断が割れた理由は
おそらく単純だな
動画冒頭のわずかな
甲高い音を取り上げた人は
シルエットも音も
確かに57だと判断した
反対に
消えてゆく甲高い音を
証拠から外した人は
これは57の音じゃないと
判断したわけよ
そういうわけで10日、Zhytomyrにおける奇妙な戦闘機の正体はネットでは割れていた。
とはいえ以上の動画が、ステルス戦闘機スホーイ57の投入を示唆するものであったこと。これ自体は非常に興味深い。
∧∧
( ‥)でっ要するにあれだろ
これはロシアの精密誘導弾の
枯渇を意味しているのだろ
(‥ )準最新鋭戦闘機
スホーイ34が
Chernihivで
5日に撃墜された事例が
あったけども
あれも誘導なしの
500kg爆弾を
抱えていたしな
Chernihivで5日に撃墜されたSu-34 これは墜落した機体の様子も投稿されているから、場所も機種もはっきりわかる。*グーグルの街頭画像は2015年で6年前であり、今の画像では新しく建った建物も写っているが、同定は容易だ。
そして落下していた不発弾。
どうもこれ、OFZAB-500と呼ばれるものらしく、誘導なしで、ぽいと落とす焼夷弾だそうだ。
∧∧
(‥ )破片も撒き散らして
\− 広域の人間を殺傷する
爆弾だそうじゃないか
とんでもないものを
市街地に
持ち込んできたな
(‥ )それをよ
ロシア軍は
病院とかに
打ち込んでるんだよ
病院に当たったのはたまたま?
いや、低空を飛んできて、ぽいと落とす。誘導なしでやっているとはいえ、市内の広さに対して病院なんていくらでかくても所詮は点である。そんな小さな場所に、偶然に着弾するなんてことはありえない。
∧∧
( ‥)わざとだねえ
(‥ )本来はさ
対空兵器相手に
使うべきなんよ
対空兵器やレーダーなどへ精密に正確に着弾させる。そして物量で爆撃してつぶして対空能力を奪う。そうして制空権をとってから空軍と地上軍が互いを援護しつつ、共に進撃して相手を圧倒する。
どうもロシア軍は初戦でこれに失敗したらしい。
そしてそもそも肝心な精密誘導弾が在庫切れ。このため最新鋭戦闘機を使って、職人芸で拠点を破壊することにしたのだが...
∧∧
(‥ )つぶすべき対空兵器は
\− おっかなくて近づけないから
病院とかを
名人芸で爆撃する
恐怖戦術に切り替えたって
わけか
(‥ )要するに蛮族戦術だな
ロシアらしいと言えば
ロシアらしいけどね
そして多分、ロシア軍のパイロット自体は優秀なのである。ちゃんと病院を狙って爆撃できているのだから、ベテランには違いない。
∧∧
( - -)だけどよ
スホーイ34とかは
そういうための
戦闘機じゃねえだろ?
あげくにステルス戦闘機
スホーイ57を
低空名人芸爆撃に投入とか
本当だったらアホじゃね?
(‥ )精密誘導弾の
在庫切れじゃあ
そうも言ってられんという
ことだろう?
戦争は厳しいからな
ましてやロシアは、国民総生産が日本の30パーセントしかない先軍政治な自称軍事大国でしかない。金のかかる現代戦なんかしたらひとたまりもないってことだ。
*ちなみに、ステルス戦闘機が投入されたかもしれないZhytomyrは、NATOやらアメリカ軍の偵察機やらがうろうろしている西部国境に近い。もし本当にステルス戦闘機が投入されたのなら、そういう警戒網をくぐりぬけるためでは? という人もいる。
∧∧
(‥ )そんな警戒網の中で
\− 機密の塊である
最新鋭戦闘機を飛ばす方が
いかれているのでは?
(‥ )まとに考えれば
そうかもしれんが
現場ってのはいつも
そんな理想論には
かまけてられんもんだよ
あまり関係のない話だが昨日13日にはロシア軍の電子戦システムR-330BMV Borisoglebsk-2B なるものがウクライナ軍に鹵獲されて、軍事関連のtweetが大騒ぎ。
∧∧
( - -)電子戦システムを
無傷で奪われるって...
防衛技術の中枢で
絶対機密な最新鋭の
虎の子だろ?
放棄するにしても
なんで破壊しないんだよ?
(‥ )だからほらさ
現場には理由が
あるんだべ?
ステルス飛ばしたって
おかしくないべ?
電子戦システムを鹵獲されるという大失態。しかしこれだって理由は単純なのではないか? 燃料が尽きたのかもしれないし、食い物がなかったかもしれないし、寒かったのかもしれないし、自爆用の火薬がなかったのかもしれないし、あるはずの自爆装置がなかったのかもしれないし、なにもかもあったのに着火しなかったのかもしれないし、現場と理想論はかけ離れたもので、いつでもそういうものではなかったか?