散歩にいったついでに公園の裏手にある赤土の露頭を見てみる。誰かが露頭の一部を上から下まできれいにした跡があった。おかげでそこではなにやら幾つも層があることが見て取れる。
∧∧
(‥ )でも、同定の鍵になるスコリアとかは
なんか見当たりませんね。
(‥ )そうだね。
なぜスコリアの層がないのか? スコリアは当然、この場所にも積もったものの、丘の上だったかなんだかで流出でもしてしまったんだろうか? 平坦な段丘面の地下にスコリア層があることからすると、スコリアが層として保存される理屈とはそういうことなのかどうなのか(ちなみに公園は段丘面よりもさらに上の丘陵地帯にある)。
でっ、無いなあ、無いなあ、スコリア無いなあー、と見ていたら気がついた、赤土にある幾つかのぼやっとした層のひとつ、その一カ所にぽつんと1つだけ握りこぶしよりも大きな平らな石がある。
∧∧
( ‥)あれですか? 話で聞く、当時の地表面に
ぽつんと置かれた、自然で移動してきたとは
思えない石ってやつですか?
(‥ )そう、、、なのかな?
確かにみょうちくりんな石である。見た目は普通の河原の石と同じで角が取れてすべすべしていたし、それがどういうわけか赤土(ここでは関東ローム層のこと)のなかにぽつんと孤立して埋まっている。ちょうど赤土の露頭表面に見えている縞、というか線にのっかるようにしてあって、いかにも当時の地表にぽつねんと置かれた感じ。
∧∧
( ‥)でも、あの線が当時の地表面だとしたら
普通に考えて丘っぽい地形のてっぺん近くということに
なりますよね?
(‥ )例え、当時は河原がすぐ近くにあったにしてもなあ、
段丘を降りたところまでしか河原はこなかったのだから
水平でも600メートル以上、垂直でも30メートルくらい
動いていることになるよねえ??
やっぱ人間? でも仮に人間が持ってきたとしても何のために?
∧∧
( ‥)想像できませんね。
(‥ )そうだねえ。なんだろうねえ、あれは
いつだか誰だかが丘の上まできて、ぽいっと捨てた、あるいは忘れたと考えるのが自然だと思うけども、しかし動機が不明。だけども人為的でない他の理由で石がやってくるとなると現象自体が想像できない。