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2009年7月18日土曜日

こんな展望

 
 大きい政府、小さい政府。役割を大きく手厚くするのか、あるいはその逆か。

 ∧∧
( ‥)でっ?

    (‥ )次のような解釈、あるいは”解釈の枠組み”がある。

解釈するに曰く:日本の借金は非常に大きい。それは国が税金という形で収入を増加させることをあきらめたから。

 ∧∧
( ‥)ようするに子孫につけをまわしたわけですよね?

    (‥ )借金というのはそういうものだからね。

 いやいや借金とは無駄遣いをしたからではないのか? 無駄をはぶけば問題は解決する。そういう解釈もある。

 しかし、いやそうではないという解釈が先に示したもの。つまりこう。これまでの日本人は税金を十分に支払ってはこなかった。そしてそのつけを子孫に残した。

 ∧∧
( ‥)無駄遣いをしたんだという人は
    そうは考えませんよね?

    (‥ )それは借金は無駄に使われたに違いないから
        無駄遣いさえ減らせば問題解決という見解だな。
        彼らが有罪で自分たちは無罪だという見解でもある。

 もっともこれはかなり奇妙な/あるいは無理のある解釈かもしれない。無駄遣いだけで世界最大の借金ができたということになるから。

 ∧∧
( ‥)でっ、ここではそうではなく。日本人は十分な税金を払ってこなかった。
    そういう解釈に基づいて考えるわけですか。

    (‥ )取りあえず、それに基づいて考えるとするとだね。

すると例えばこんな見解がある。十分に税金を払わずに、そのまま死んでいく老人から”つけ”を取り立てる方法。それは相続税。

 ∧∧
( ‥)相続税はどの程度効率的なんですかね?

    (‥ )さてね。

 しかしまあ、取り立てる方法であることには違いない。たぶん。

 それにこんな意見もあり。曰く。老人が1人死ぬと介護の人間が1人解放され、そして国の負担も減る。ゆえに曰く。老人1人の死は人間2人分の利益を産む。

 ∧∧
( ‥)そんなもんですかね?

    (‥ )さてどうだろう。

 とはいえこう。老人は生産しない。老人はむしろ支出(マイナス)を生産する。ようするに人間1人あたりの生産力と維持するためのコスト。それがこの解釈の背後にある。

    (‥ )そうである以上、そうそう否定はできんな。
        あるいはこう。基本的に強力な要素を
         組み込んだ解釈なので、誤差は当然生じるが
         他の解釈よりは誤差は小さい。
 ∧∧
( ‥)まあ、確かに複雑すぎる説明を持ち出して
    けむにまいたり、いいように解釈したり
     するよりは正確かもしれませんね。

 生産せず、支出を増大させ、なおかつ(増税以前の世代に関していうと)支払うべきものを支払ってこなかった。それが老人である。そういう解釈だとも言える。

 ∧∧
( ‥)まあ、高齢化社会の問題ですね。
    それでその前提に基づいた場合どうなります?

    (‥ )そうねえ。もしかしたら官僚や政治家は
        増税できないのでやもえず老人が死ぬのを
         待っているのかもしれない。

曰く、こう。1人死んで、そのことで2人分の利益が生じ。そしてまた相続税という形でつけの取り立てができるではないか。そうであるのなら払うべきものを払わなかった世代からはそのように取り立てよう。

 ∧∧
( ‥)だから未来に借金を残すと?

    (‥ )以上の前提やら見解に依拠すれば、そのように
        解釈することは確かに可能であるね。

 条件さえよければ人口は25年で2倍になる。そうマルサスはいったけども。

 ∧∧
( ‥)老人が死に絶えるのに30年かかるといった
    人がいましたね。

    (‥ )社会の負担が減って、(未来の)若者が
        子供を育てやすくなって、人口が増えるまで25年。

 問題解決に合計55年。

 そういう展望。




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