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2009年5月5日火曜日

ウォレス

 
 先日、某所で、今年はダーウィンの150周年/200周年ということですが、ウォレスについてどう思われますか? と問われた。というか、ウォレスはダーウィンに消された男であるという評価は本当に正しいのか? という”噂”の真偽の確認を求められた。

 ∧∧
( ‥)でっ、ダーウィンに消された男という
    評価についてあなたはなんと答えます?

     (‥ )まったくの嘘です。


 というか嘘なので、嘘ですと言うしかあるまい。あるいは、ああ、あれ妄想です、楽しい妄想ですよね、とでも言えばいいか。

 ∧∧
( ‥)実際のところ、あなたはウォレスという人を
    どう評価しますか?

     (‥ )ダーウィンになろうとしてなれなかった男
         とでもいえばいいんじゃない?


 まあそれはそれとして気になることもあるので、ウォレスのことはちょいと調べている最中。

 ∧∧
( ‥)でっ、暫定的にせよどういう感想を持ちましたか?

     (‥ )彼の文章は分かりやすいが、分かりやすい、
         このこと自体が実は大問題ではないかという懸念。


 関連していうと、例えば”ダーウィンはウォレスのアイデアを盗んだのだ”、と言った人がこういった。ウォレスは分かりやすいが、ダーウィンは分かりにくい、これこそ理解もできずにダーウィンがアイデアを盗んだ証拠だと。

 ∧∧
( ‥)、、、まあ、この主張はちょっと
   アホっぽいですよね。

     (‥ )というか2人の違いの背景にあるものが
         その人には見えていないということだと思う。


 分かりやすい。多くの読者はこれをもって十分に良しとするが、この分かりやすいとやらがとんでもない落とし穴であることが、しばしばある。

 分かりやすい、だけではなく、分かりやすく加工されてしまっている、そこが問題。どういう過程で分かりやすくなっているのか、そこが多分、非常に深刻。

 分かりやすくなっているのは何を切り捨てたからなのか、そしてその結果として文章の背景にある”理解の枠組み”がどうなってしまっているのか、そこを見た時、さて、なんと評価するべきなりや?

 

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