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2009年5月2日土曜日

ペルソナ


 タンポポの花の季節が終わりかかっている。日本在来で関東にいるカントウタンポポは個体によってずいぶん変異があると聞くけども、スケッチをすると

 ∧∧
(‥ )本当にずいぶん違いがあるんですね
 □-
     (‥ )ひとつ、セイヨウタンポポみたいなのに
         カントウタンポポの特徴があるのも
         あったけど、これは何かねえ?

 閑話休題

 神学大全。第31問題の第1項。

 問い:最高度の1が3つとはこれいかに? 
 答え:それは複数のものが単一の秩序を形成していると答えるべき

*注:ものすごい意訳で、この意訳が正しいのかがそもそも問題。ともあれ、、、、

 ∧∧
( ‥)最初の問いの”最高度に1”とはどういうことなんですかね?
  
     (‥ )”すべてのものを包含する1なるもの”という意味
         かもしれない。その表現はいかにも
         全能唯一の神にふさわしいよね。

 しかしだから問われる。唯一神が三位一体っておかしくね? という疑問は当然。

 ”全部入っている”が3つもあるわけないから。

 ∧∧
( ‥)逆に、”答え”からすると同じ広さを持ち、
    同じ範囲を持つカテゴリーが3つあるわけではない
     そういう風に考えるべきだということですか。

     (‥ )”それ”が3つあると前提するなら間違いだが、
         3つのものが1つの秩序を持つとすれば
         問題ない、そういうことらしい。

 「集合的名称からすると、、、」という書き方があることからすれば、言葉(ひいてはそれによって示される概念)からすればこうではないか。いや、その言葉の指示するものからすればそうだが、例えば国民という場合のことを考えてみよ。複数のものがひとつの状態にあるではないか。

 このように、言葉と概念で秩序を作ろうとするのが神学ということか。

 あるいはこう?

問い:日本国民とは1つの名詞である。しかし1つの名詞であるはずのものが1億2千万とはいかなることなりや?

答え:1億2千万の個人がある1つの政府/政治/経済のもとにある状態を示して、それが1つ。それが日本国民という単語の意味である。ゆえにその問いと疑問は誤りである


 しかしこの論法をそのまま三位一体に適用するのは難しい(そのせいか、トマス・アクィナスは秩序だけでなく、本質の単一性も三位一体の内にはある、と説明している:つまりどうも国民という言葉との差別化をはかっているらしい)。

 実際、もしも国民という言葉を”三位一体”にそのまま適用するとやはり大きな疑問が生じる。国民が複数の個体の集合ならば、三位一体は複数の神の集合なのか? そういう疑問は拭えない。だが、だからこそペルソナという言葉を使っているのだろうか。

 ∧∧
( ‥)ペルソナ、、、personaですね。

     (‥ )ラテン語で仮面とか役割、
      □- 辞書を見ると神の存在様式
         という意味もある。

 例えば三角柱から作ったドーナッツは3つの面を持つ立体、あるいは3つの面があるひとつの関係にある状態。ならば先の答えは、このそれぞれの面を、その立体のペルソナであると言う感じ? すなわち神という立体は3つのペルソナという面を持つ。神は1つ。しかし、我らが仰ぎ見るその姿は3つなり。

 ∧∧
( ‥)でも三位一体のその1つは”神”そのものでしょう?
    三位一体のその1なるものも神とは
     これいかに?

     (‥ )だからそもそも最初の問いが出されるんだよな。
         先の問いかけに対するトマスの答えは妥当だろうか?
         そしてそれに対する答えもあるのかな?

 それは読んでみないと分からない。

 
    

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