自己紹介

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2016年3月9日水曜日

何も見えない世界に方程式などいらない

 
 地球外文明の数を算出するドレークの方程式。
 
 ∧∧
( ‥)あなたこの前の本では
    この方程式を
    引用しなかったよね?
    =>Untitled Document
 
  (‥ )どうでもいい話だろ?
 
 皆は方程式を知りたいのか? それとも宇宙生物や宇宙人の存在の是非を知りたいのか?
 
 ∧∧
(‥ )是非でしょうね
\‐
 
  (‥ )じゃあいらないべ
 
 確かに、存在の是非を知るための方程式ではある。だが未知の変数があまりに多すぎる。 
 
 ∧∧
(‥ )でも最近は系外惑星が
\‐  ぞろぞろ見つかってきたから
    惑星がある確率や
    生物の生存に適した惑星の
    確率はもっと具体的に
    言えるようになりましたよね
 
  (‥ )そんな変数
      全部1で良いんだよ
 
 生命の発生まで、全部確率1でいい。それぞれの変数が100分の1だろうが5%だろうが、それは誤差の範囲でしかあるまい。
 
 ∧∧
( ‥)問題は知的生物が進化するか
    知的生物が文明を持つか
    文明が生き延びるか?
    そこだね
 
  (‥ )たぶんここで
      確率ががたんと下がる
 
 それこそ、ここで一気に確率が100万分の1とかに落下してしまうのではないだろうか?
 
 ∧∧
(‥ )地球で知的生物が進化したのは
\‐  たった一回だけだしね
 
  (‥ )ここで結論
      知能は必然ではないだ
 
 そしてホモ・サポエンスは最低でも20万年、多分、60万年ぐらいの歴史がある。
 
 ∧∧
( ‥)文明を築いたのは
    ここ1万年
    電波を送受信できるように
    なったのが100年
 
  (‥ )もうこれだけで
      2000分の1とか
      6000分の1だからな
 
 それに考えてみれば、まず産業革命が成立するには石炭紀が必要であった。
 
 ∧∧
(‥ )石炭は何も石炭紀に限った
\‐  資源ではないんだけども
 
  (‥ )少なくとも
      石炭紀がなかったら
      歴史は変わっていたよ
 
 というか、より厳密に言うと、石炭紀に栄えて後に絶滅したリンボクたちの奇妙な特性が産業革命を実現したのだと言える。
 
 ∧∧
( ‥)リンボクさんたちは
    非常に特異な性質を
    持ってましたからね
 
  (‥ )そしてそんなもの
      二度と現れなかったんだよ
 
 さらに言えば、現在の機械文明は白亜紀の石油に依存している。
 
 ∧∧
(‥ )つまり白亜紀
\‐   温室地球と大海進
    植物プランクトンの
    大繁栄が無かったら
    宇宙人探しも電波の送受信も
    不可能だったのである
 
  (‥ )石炭と外燃機関に依存する
      スチームパンク文明でも
      ある程度は可能だけど
      相当な制限が出てくるよな
      建造や運搬の
      かなりの部分を
      人力と家畜に頼る羽目に
      なるだろうしな
 
 さらに言えば、例えば被子植物が進化しなかったら、人類は農耕を始めることができなかったし、そもそも文明を作ることもなかっただろう。
 
 ∧∧
(‥ )成長速度が早くて
\‐  種子を大量に作り出す
    多分、生存競争が続く世界では
    どこかでこういう存在が
    必然的に
    出現はするんでしょうけどね
 
  (‥ )とはいえだ
      我々の文明とその成立に
      こういう制約が
      あったには
      確かなことなんよね
 
 これを奇蹟などとは呼ぶまい。奇蹟とはただの結果論にすぎぬ。
 
 ∧∧
( ‥)人類が農耕を開始して
    文明を築き
    産業革命を成功させ
    石油を大量消費する
    大電力社会を実現できたのは
    以上の条件が
    たまたまそろったから
 
  (‥ )知的生物の進化だけでも
      分が悪いのに
      文明の成立と
      電波の送受信の実現まで
      かようにあまりにも
      条件が厳しすぎる
 
 しかも、文明が成立するまで、その前の何十万年もの間、同一の種族のはずなのに、ホモ・サピエンスは特に何もしていない。
 
 だから以上のこれだけでも本当は条件として不十分だったのだ。つまり、まだ制限要素が存在する。
 
 ∧∧
(‥ )これゆえ文明を作って
\‐  電波の送受信が
    出来るようになった
    知的生物は非常に少ないだろう
 
  (‥ )だからさ
     ドレークの方程式なんて
     どうでもいいんだよ
 
 状況は絶望的に悪い、それだけを念頭に入れていれば良い。
 
 ∧∧
( ‥)後は電波望遠鏡の感度を
   上げ続ければいいのだと
 
  (‥ )うまくいけばあれだよ
      僕らの機械文明が
      崩壊する前に宇宙人を
      発見できるだろ
 
 5年先か、10年先か、あるいは100年先か?
 
 なに、見つからないからと絶望することはない。見つからない時間と領域が拡大するにつれて、それは知的生物の希薄さの論証となろう。
 
 むしろ問題になるのは、すでに絶頂期をすぎて苦しい状態へ移行しつつある今の世界にそんな余力があるのか? という点にある
 
 ∧∧
(‥ )さらに言えば
\‐  人類の文明がそもそも
    どこまで存続できるのか?
    ですかね
 
  (‥ )実のところさ
     この答えはすでに目の前に
     あるんだよな
 
 見渡す限り宇宙人の予兆がまったくない。
 
 ガス雲があるとはいえ、真空ゆえに何光年も見晴らしの利くこの銀河の見渡す限り、何も見えぬ。

 山から見下ろした時、森しか見えなくても夜になれば、人家の灯が見えるはず。

 銀河は一面の夜である。それにも関わらず、銀河にはこれが一切見当たらぬ。
 
 おそらくはこれが答え。
 
 例えば、文明が進んで人類が銀河をまたにかけて星々を廻り、大冒険をする未来の世界...
 
 ∧∧
( ‥)ということができるのなら
    いかに確率が低くても
    星間航行を自在に行える
    宇宙人は出現し
    数百万年で銀河を
    満たすだろう
 
  (‥ )人類より歴史が古い種族は
      どっかにいたからな
      だがいない
      ようするにそれが
      出来ないってことだろ?
 
 技術的には可能なのだ。人類の今の知識でも光速の何割りかの速度を出せる宇宙船の計画はある。

 さらに、文明を事実上無限に存続させる手段もある。化石燃料を越えた、無尽蔵のエネルギー源、核融合技術の開発は誰もが知っていることでもあろう。
 
 ∧∧
(‥ )つまりこれが実は
\‐  無理だってことなんだよね
    だが技術的に可能
    だとすると
    問題は技術的物理的な
    ものではないってことになる
 
  (‥ )戦争で文明が
      滅びるとかでもないんだ
      戦争ごときじゃ
      知的生物は滅びないよ
 
 戦争は抹殺の手段ではあるが、防衛の手段でもある。それはその性質上、絶えず均衡する。ゆえに絶滅はありえない。
 
 そもそも戦争で滅びるという発想は愚かさを笑う知性の声である。
 
 皆々、知性と理性の声を信じるな。知性と理性は合理主義者ゆえに嘘をつく。知性は知性自身を重んじるがゆえに、知性の勝利を信じて、足下の現実を忘れておる。
 
 ∧∧
( ‥)多分、制限は
    くだらないことで
    おそらくは経済的な
    ものであろう
 
  (‥ )多分な
      すべての知的生物が
      この限界を突破できずに
      滅びた
      これが答えだろうな
 
 ∧∧
(‥ )あなた方の文明は
\‐  あとどのぐらい生き延びるの
    でしょうかねえ?
 
  (‥ )電波の送受信が出来るのは
      あと1000年ぐらい
      じゃねえか?
      
 
 ∧∧
( ‥)それが過ぎたら?
 
  (‥ )また元の生活に
      戻るだけだろ?
 
 そして多分、数十万年で知性を失い、動物に帰還し、その存在を消滅させるだろう。
 
 おそらくこれと同じことが何十万回と起きたのが銀河の歴史。
 
 
 
 

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