自己紹介
- 北村雄一(北村@)
- イラストレーター兼ライター 詳しくはhttp://www5b.biglobe.ne.jp/~hilihili あるいは詳細プロフィール表示のウェブページ情報をクリック
2016年3月28日月曜日
ゾンビには生活苦が存在しない
∧∧
( ‥)ゲームのような異世界に
いくのだったら
(‥ )例えばゾンビとか
アンデッド
魔法使いのアンデッドたる
リッチとかが
望ましいかもね
異世界にいって俺tueeしたい、と言うのは簡単なんだが
∧∧
(‥ )いくら俺tueeeで無敵でも
\‐ 生活できなきゃ死ぬからね
兵糧攻めには勇者様でも
勝てませんぞと
(‥ )生活苦で死ぬ勇者
なかなか微笑ましい
現実だけども
最初から死んでれば
食事の問題は回避できる
わけだよ
もちろん、死んで食事をしないアンデッドが動ける、というのは理不尽の極みなんだが、まあ気にしない。
気にするとしたら、人間の認識がいかにいい加減であるかということがここから汲み取るべき事実なのだろ。
ゾンビとアンデットという世界観からは、人間が、”生きる”、ということを自然なことだと誤認していることがありありと分かる。
∧∧
( ‥)死んだ人体を放置すると
生命を支えていた炭素化合物は
最終的に
二酸化炭素と水へと崩壊し
安定する
(‥ )本来なら
安定な二酸化炭素と
水こそが我々の
あるべき姿で
それを不安定な
炭素化合物に維持する
かように生きるとは不自然
俺たちは生きているという
不安定な状態を
無理矢理維持しているのだ
いわば、絶えず崩壊する山に無理矢理土砂を運び込んで高さを維持するようなものである。そして当然、この無理矢理を維持するには膨大なエネルギーを必要とする。
事実、このために人間は食事をし呼吸をする。
食事をとらず、呼吸を止めると即座に死んでしまうほど、我々は状況の維持にエネルギーを割り当てる。
呼吸と食事、この現実が生きることの不自然さと無茶ぶりを語っているのだ。
∧∧
(‥ )生きるということが
\‐ どれほど不自然であることか
(‥ )だが
人間は社会生物だからな
他人から肯定的に
評価されることを
絶えず望んでいる
他の動物は気にしないが、人間は、自分たちが不自然だ、という事実に心理的に耐えられない。
さらに多分、自然界と生態系からエネルギーを得て生活するために、自然の恵みという言葉を人は使うようになった。
それは、エネルギーを得ている、という意味では正解なのだが、人の世界観はそれにとどまらない。
人間は、自然という母から恵みを受け取ることで生きている。それは母の愛情のようなもので、愛情を受け取る自分の存在は正しいに違いない、という心理的な誤謬を生み出した。おそらくそうだろう。
∧∧
( ‥)だからこそ
生きることが無理矢理である
という明白な事実に
まるで気がつかないのである
(‥ )体がガンに犯されたり
死に直面したりすると
あわてて生と人生に
意味があるとか
自分は宇宙に
望まれているとか
機械論的な
進化論は誤りだとか
必死で取り繕い
非情な宇宙に対して
自分の存在価値を捏造する
無理なきこととはいえ
無様よなあ
そして考えてみれば、生が不自然であるということから眼をそらし、生が自然で望まれているという世界観がゾンビやアンデッドを生み出し、容認したのだとも言える。
∧∧
(‥ )食事や呼吸をしなくても
\‐ いかなるエネルギーの供給が
存在しなくても
動き行動できる存在
それがゾンビやアンデッド
ですからね
(‥ )生が望まれているという
世界観でなければ
ゾンビやアンデッドは
生まれてこなかった
だろうなあ
まあ、おかげで異世界にいって大騒ぎするのなら、ゾンビやアンデッドが便利という非現実な選択肢が開放されるのであった。それは生が不自然であるという世の理から外れた存在だからである。それゆえに実在しないし、それゆえに補給の問題が生じない。
( ‥)後は吸血鬼とか
‐/スライムかな
∧∧
( ‥)人間を食うつもりだな
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