自己紹介
- 北村雄一(北村@)
- イラストレーター兼ライター 詳しくはhttp://www5b.biglobe.ne.jp/~hilihili あるいは詳細プロフィール表示のウェブページ情報をクリック
2013年10月12日土曜日
直角定規と火星
明け方近い3:30、散歩に出てぼーっと星を見ていると流れ星が三つ見えた。そのうちの二つはまるで輻射点がふたご座にあるかのようだったが、特にそういう流星群は、今、なかったと思う。
∧∧
(‥ )三つとも、天空を切るように
速い流星ですね
(‥ )しかも明るい、
色は金色だ。
すばらしいね。
東の地平線から登り始めたしし座が見え、α星レグルスの近くに、赤い火星が光っていた。地平線近くにあってどちらも暗いが、二つとも同じぐらいの明るさだったことからすれば、火星の光度は今、1等星ということだろうか。
*
*
∧∧ ごく近い距離ですね
( ‥)
‐( ‥)腕を伸ばした時に見える
二本指ぐらいの角度。
3度ぐらいってところだね
ここしばらく台風が、東日本に来る前に崩壊してしまったけども、西の空でうろうろしたせいで雨や曇りが続いていたからひさしぶりの観察だ。
∧∧
( ‥)直角定規を使って、
ごく簡単な三角測量ですか
( ‥)ちょっと小さくて、
‐「 不便だけどね
昔の人もこうして星の運行を観察した。ちなみに、直角定規のサイズだとどうしても測定が不明瞭になる。眼だけを使った星の角度の観察では、機具は巨大な方がいいけども、そういう機具を正確に作ってしかも運営できるほど豊かな人々はごく限られていた。ケプラーが正確な観測値が欲しくてティコ・ブラーエのもとへいったのも、こう見るとよく理解できる。
∧∧
( ‥)ともあれ、あなたの
直角定規だとどうよ?
(‥ )そうだなあ、
「‐ 角度でいうと1度ぐらいの
ずれが生じても
おかしくない
そんな感じかなあ。
今度、もっと大きなものを買おう。いや、自作した方がいいのか? ともあれ、
∧∧
(‥ )記録からすると9月28日に
\‐ ふたご座のポルックスと
火星の距離は角度にして
28度ぐらい
本日、10月12日では
34度ぐらいですか
あくまで直角定規の
目分量ですけども。
(‥ )一方、しし座のレグルスと
火星の距離は角度にして
9月28日は11度ぐらい
10月12日では
およそ3度
まあ、なんだ、これは火星そのものの直線移動距離、というか角度ではないけども
∧∧
( ‥)それでも、最低でも
2週間で7度かそのくらい
動いている換算ですね
(‥ )腕を伸ばした時に見える、
指4本分ぐらいの角度だ
仮に14日で7度として計算すると、この速度だと720日で、仮に14日で8度だとすると630日で火星は天空を一周することになる。
∧∧
(‥ )でも実際には地球と火星の
\‐ 最接近の周期は
だいたい790日
ごとであると
(‥ )ようするに、今、火星は
平均速度よりも
ずっと速く天空を
移動している、
そういうことだね。
もちろん、こうした移動は天動説的なもので、地動説体系からすれば火星の動きは見かけ上のものでしかない。しかし、こうした動きを説明することが古代人からケプラーにまで至る課題であった。古代人は真面目に、ケプラーはいかれた神懸かりな思い込みと緻密な計算で結論を出した。
∧∧
(‥ )これから火星さんはだんだん
\‐ 速度が遅くなるはずですよね
(‥ )さてもさても
そこんところをきちんと
見ておきたいもんだね。
そして、直角定規でも
このくらいのことを
把握できること。
それが肝心よな。
そしてなにより、これを可能にした三角法を確立した古代人たちは偉大であった。
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