自己紹介
- 北村雄一(北村@)
- イラストレーター兼ライター 詳しくはhttp://www5b.biglobe.ne.jp/~hilihili あるいは詳細プロフィール表示のウェブページ情報をクリック
2013年8月16日金曜日
パパの総力戦
ある書籍の対談でアイドルの女の子が言ったという。パパが戦争に行ってほしくないと。なんかこの書籍とこのアイドルの対談での言葉、一部で話題らしい。
∧∧
(‥ )アイドルの女の子の
\‐ パパって40代ですよね?
(‥ )一応、確認しようと
図書館と本屋を覗いて
みたけども、
その対談が載っている本は
見当たらなかったなあ。
それにしても、40代のお父さんも徴兵しなければならない状態って、一体全体どんな状況だろう?
∧∧
( ‥)お父さんじゃないけど、
年齢からすれば
あなたもいくのですよね?
( ‥)どこいくのかな?
‐□ 船でいくにしても
40代まで徴兵する
ような膨大な人数を
どう運ぶのかね?
∧∧
(‥ )人を輸送するには船や車
\‐ ガソリン、重油、電気、
食事や水、
機械を整備する人、
食事を用意する人、
トイレや風呂、衛生を
管理する人や部署、
さらにそれを統括する
事務方が必要ですよね
(‥ )それもそうだけど、
オレは何を武器に
戦うんだ?
∧∧
( ‥)AK47とかRPG7でも
大量に買い入れます?
(‥ )...どこと戦争してるの?
とっ、ここまで考えてふと気がついた。ああ、そうか、ラミア戦争でもなんでもそうだけど、アテネ市(都市アテナイ)が総力戦を挑めたのは、戦場が歩いていける場所だったからだ。
=>hilihiliのhilihili: 十分の一でしたの続き
∧∧
(‥ )確かに、都市アテナイは
\‐ 海軍国でもあるけど、
陸上で総力戦を挑めるのは
戦場が比較的、お手軽に
歩いていける距離
だからですよね
(‥ )昔は、というか、
アレキサンダー大王以前の
ギリシャは長距離遠征が
出来なかったというしなあ
ラミア戦争。都市アテナイから参陣した者。その数5000と騎兵が500。
∧∧
( ‥)人口2万の都市が出せる
たぶん、限界ですよね。
これぞ本当の意味での
総力戦。
(‥ )だからさ、当然、
おっさんもいっぱい
混ざってるはずなのよね
いくら体が現代の都会人より頑丈だと言っても、しょせんはおっさんだ。それでもなお総力戦を挑めたのは。
∧∧
( ‥)歩いていける距離で、
なおかつ武器は
盾と鎧、そして槍
(‥ )武器は安いし、
扱いも簡単だよな。
おっさんでも戦えるよね
市民軍ってそういうこと
だものな。
ああ、そうか、総力戦ってそういうことなんだよね。
∧∧
(‥ )船だって、当時の経済規模では
\‐ それなりなもんですけど、
木造だし、動力源は奴隷だし
現在の軍艦とは比べ物に
なりませんしねえ。
(‥ )WW2の兵器でさえ、
現代兵器に比べれば
安上がりで、
簡単だろうしね。
それを考えると、戦争ってのはこの70年でずいぶんと変ってしまった。そういうことなんだろう。
∧∧
( ‥)でっ、総力戦で出陣した
ギリシャのおっさんたちは
プロのマケドニア軍に
破れると。
(‥ )そこまで明瞭な構図では
なかったにせよ、
ギリシャポリスの凋落って
基本的にはそういうこと
だよね。
素人の市民軍がいくらがんばっても、プロの軍隊には勝てない、という単純な事実。おそらく。
さて、くだんの本を探しにいった図書館で、プラトンのティマイオスと国家を再び借りてくる。
∧∧
( ‥)滅びゆく都市の運命と
自分の師匠ソクラテスに
憂国を語らせたプラトン
( ‥)まあ、言いたい事は
‐□ 分かるんだよね、
市民軍じゃ太刀打ち
できないから、
プロの軍人階級を
作ろうという、
そのアイデアは
分かるのだけどさ。
ただ、滅びゆく祖国という現実を前にした割には、プラトンの提言は空想的、楽観的、理想的、かつ非現実的すぎる。
∧∧
(‥ )どっちみち、パパの
\‐ 総力戦って今じゃ
考えられませんね
(‥ )ナポレオン戦争から
WW2まで続いた
国民皆兵、市民軍、
これがむしろ異常だった
そう考えるべきかもな
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