こんな本を読んでいるのです、といって出された本の題名は「ヘヴン」
( ‥)ヘヴンと読んで、なぜか脳内で
-□ 「地獄」と変換。
∧∧
( ‥)はあ、、、なぜに?
なぜと人に問われて、申しました。知らぬ、存ぜぬ、分かりませんなあ。理由なんてそんなもん、原因はあれど知らんのでありますよ。
∧∧
( ‥)本の内容は?
(‥ )さあねえー?
小説、もうずいぶん読んでない。データが欲しい、資料をよこせ、実物はどこだ、話はいらん、詩は死ね。
とまれ、
人に問われて、曰く、「ヘヴン」を地獄と変換するなれば、では「地獄」なる単語を見たれば、お前は何と読むのかと
∧∧
( ‥)何と?
(‥ )歓喜
いや、だが足りぬ。歓喜し尽くして裏返ってしまうまではまだ足りぬ。地獄は不十分だ。余計なものが多すぎる。人間だから駄目なのだ。ただの人間だから。
(‥ )いいかね? ヘヴンは破壊するべきものだが、
地獄なるもの、これは殲滅し尽くすものなのだ
∧∧
( ‥)はあ、誰がそれを決めたのですかね?
地獄は殲滅し尽くさねばならん。歓喜と笑いと共に殲滅に殲滅をし尽くして、何もかも真っ平らにするべきだ。苦痛も恐怖も幸福も幸せも、そのことごとく、そのすべてを削り尽くして押しひしゃげ、粘土に還さねばならぬ。
( ‥)幸福を押しつぶし、不幸をひねつぶし
何もかも白い泥の中へ塗り込めてしまえばいい。
枯れ木と建物と機械も錆びて砂に沈むだろう。
∧∧
( ‥)それはなんと?
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