∧∧
(‥ )でっ 宝石の国を読んだ結果
\− 前々から聞いていた
カンゴーム君寝取られとは
やはり
もっと利益が得られる彼氏に
乗り換えただけの
話でしたなあ
(‥ )苦労ばかりかける
彼氏の好みに合わせて
白い姿でいた時に
自分の黒い肌をかくす
おしろいを拭い取られて
本当の君はこの星(月)の
美しい空色だって
王子に口説かれたら
まあ落ちるでしょうよ
すなわち、
知的な想い人の面影を少しだけ留めた手間のかかる今の彼氏
と
失われた想い人よりも知的で狡猾で自分を受け入れてくれる地位の高い王子
あなたはどちらを選びますか?
∧∧
(‥ )まあ王子を取るでしょう
\− ただこの後のカンゴーム君の
女の子化が激しくて
メス堕ちしただの
寝取られ黒ギャル化しただの
言われちゃうのだね
(‥ )カンゴーム君のあの動作は
女性の繁殖戦略を
極端に露骨にした
生々しいものだからな
もっとこうオブラートに
くるんでくれませんとね
口に苦いのよー
∧∧
( ‥)女性は妊娠という負荷のかかる
動作をするから
どうしても投資に注目する
( ‥)かくて女の子は
−/ どちらの彼氏が
自分を投資先として
大事に思ってくれるかで
取引先を決める
そして
乗り換える時は
完全に乗り換えるし
乗り換えたら
元彼という
前の取引先相手を
とにかく
全否定しようとする
元々のカンゴーム君は失われたラピスに対し、極端に強い思い入れがあり、そして二重結晶で以前は他人の内部にいた。しかるにその時から内部より外側の人を操って、大事な想い人のラピスがないか調査させようと、特攻をしかけさせている。
∧∧
(‥ )さらには自分の落ち度で
\− 主人公の頭が失われたから
残されたラピスの頭部を
提供すると申し出る
自己犠牲には違いないが
同時にラピス復活を目論む
打算もあったよね
(‥ )そこまでラピスに
拘泥していたのに
ラピスを接木した主人公に
全部ではないにせよ
自発的に入れ込んでたのに
いざ新しい彼氏ができたら
回収しやすいから
という口実で
ラピスの頭ごと元彼を砕き
乗り換えたことに
未練なしとアピールする
カンゴーム君は
乗り換えが露骨すぎる
新しい彼氏ができた途端に
ラピスと組んだのは俺じゃない
と、記憶の捏造でもしたの? と言わんばかりな真っ赤な嘘を言い出すとか
月に連れてきてもらった恩があるからはっきり言うが...
という具合に自分の抱えていたかすかな不満をさも皆の総意であるかのように喧伝するとか
∧∧
(‥ )実際はそれまでは
\− マイナス2点だから
我慢できると
無視していたのに
黒字の彼氏ができたら
これまでの
マイナス2点の損失が
惜しくて惜しくて
さもマイナス200点で
あったかのように
言い出したわけで
これもありがちだよねー
(‥ )ははっ
俺もそういう愚痴を
聞かされたもんよ
というか、今の彼氏の愚痴をこぼす女友達。そんな嘆きに付き合った人は世の中にいくらでもいるだろう。
彼女たちは、私はどうしたらいいの? と言うが、今の彼氏との関係改善策を求めているわけではない。彼女が欲しいのは新しい黒字の彼氏だ。
そんなに嫌なら別れれば? とか言うのは無意味だ。マイナス5点の彼氏だからといって、別れたらマイナス10点では結局今以上の赤字なのだから。マイナス5点の彼氏問題を解決するのは、黒字彼氏の調達、ただこれだけなのである。しかしこれは難しい。
∧∧
( ‥)でもあなたも
愚痴をこぼすその子に
一度言ったよね
もっといい人を見つけたら
踏ん切りがつくから
もっと色々探してみたら?
探すこと自体は
裏切りではないし
悪いことじゃないよ ってね
(‥ )というか多分
その子はすでに色々
探していたと思うけどな
というか、そもそもこいつ探してるだろ? という確信があるからこそ、こういうことが言えるのである。そして探しているからこそ相手に罪悪感もあり、悪いことじゃないよと言えば、安心感もあるだろう。愚痴る人間が求めているのは解決策ではない、安心感だ。
∧∧
(‥ )でっ しばらく音信不通で
\− ある日、その子が顔を見せてね
新しい彼氏ができて
これまでのみんなに色々と
迷惑をかけたから
今、ごめんさないの挨拶回りを
しているってやってきてね
(‥ )ははーん もう二度と
僕らと会うつもりはないし
新しい彼氏がいる
遠い場所へいくんだなって
理解したよな
実際そうなったしな
いつも今の彼氏との仲をめそめそと泣いて話していた彼女が、なんで私、あんな人のところが好きだったんだろう? と晴れ晴れとした顔で言っていた。まあそんなもんである。取引先を変えるとはそういうことなのだ。少なくとも女性にとっては。
∧∧
(‥ )ただカンゴーム君は
\− ちょっと露骨すぎですわ
リアルと比べても
ちょいとドン引きしますぜ
(‥ )そうだねー
そして失われたものが
悲しいのよな
主人公との掛け合い漫才は
面白かったし
ラピスが言いそう... と
頭抱えながら主人公の
立案に付き合うとか
それなりに
楽しそうだったし
見てて面白かった
ちなみに
∧∧
( ‥)11巻のダイアは
良かったですな
(‥ )主人公に弟のボルツを
連れてくるぞと言われて
それはやめて!
とか言わないのが良い
そうか自分は憎い弟を
倒さぬ限り
自由になれないと
思い出して
あの子を
粉々にしてあげる
と返すのは実にいい
そして実際、相討ちに追い込んで見事、弟を砕いた時のあの笑顔。あれが生きているってことだろう。
∧∧
(‥ )主人公もすっかり
\− たくましくなりました
(‥ )んーでもまだ足りないな
命あるものは
取り返せない
死者には
祈りしか与えられない
彼に足りないのは
この種の絶望かねえ?