∧∧
( ‥)でっ宝石の国を
11巻まで読んだ
ご感想は?
( ‥)まあ主人公による
−/ 救済の道は
順調かなあ
人を救済するには、救済する相手を皆殺しにするのが近道だ。だから仲間のすべてを破壊する主人公の決断は正しい。
∧∧
(‥ )救済は2、3手先を
\− 読む行為だけども
普通の人間は今の
1手先しか読まない
これゆえ
救済は救済される人の
利益と合致しないのである
(‥ )だから救済される人は
救済に断固として
反対する
救済計画において
最大の邪魔は
救われる人間そのものだ
なるほど異論もあるだろう。救済されることの利益を皆に丁寧に説明すれば皆が賛成するはずだ、世の中にはこう考える人が多い。しかしそれはありえない。救済が目先の利益と合致しないのだから、救済される人間が救済計画に賛同することは絶対にありえない。必ず反対する。むしろ関係ない人間よりも救われるはずの人間の方が積極的に反対する。利害が噛み合わないので必ずそうなる。
だから救済計画を実行したいのなら、まず最初に、救うべき相手を皆殺しにしなければならない。
∧∧
(‥ )主人公は現在それを
\− 実行中ってことですか
(‥ )誰も相手にしてくれないし
賛成しないし
話も聞いてくれない
そればかりか
自分を幽閉埋葬した
それに怒っての
ことだけどな
結果的に正しいことを
彼はしてるよね
問題があるとしたら
∧∧
( ‥)救うべき相手を
皆殺しにするのは
本末転倒....
とかではなく
(‥ )救うべき相手という
邪魔者を全員殺しても
救済計画は
うまくいかない
ここが問題の肝心よ
エントロピーが増大するこの宇宙では、計画という秩序だったものを皆の意思に反して実現するには膨大なエネルギーが必要だ。皆のまつろわぬ意思という反対要因を皆殺しという形式ですべて排除してもなお、救済に必要なエネルギーは大きすぎて、計画の実現は極めて困難。
では全員の賛成があったら? それでもなおエネルギーが足りない。計画実行の困難とはそういうものだ。それでもなお計画を進めるには、それでもなお救済を進めるにはどうするか?
∧∧
(‥ )要するにあれだな
\− 主人公はようやく
救済計画のスタート地点に
立ったわけだ
(‥ )さて?
ここからどうするのかな?
∧∧
(‥ )問題解決には祈りが必要だけど
\− 人間を作ってお願い作戦は失敗
今度は人間を超えた主人公に
お祈りしてもらう作戦に
変更だそうですが...
主人公を弥勒菩薩にでも
するにしても
何をどうするんですかな?
(‥ )さあ? 見てれば
わかるんじゃね?
ところで、地上に残った宝石たちが主人公の報復攻撃をまったく考えていなかったらしいこと。完全な不意打ちをくらってしまうことは意外だった。
∧∧
( ‥)宝石人間ってのは
相手が怒って
報復してくることを
想像できんのだな
賢いユークですら
作戦目標は察したけども
動機と怒りを理解できていない
( ‥)社会性生物じゃないからな
−□ 親がいるわけでも
子供がいるわけでもない
報復攻撃は社会性動物に
必須の行動であって
宝石人間にそれがないのは
理にかなってるけど...
まったく意外だったねえ
∧∧
(‥ )これに対して主人公の
\− 悪辣なこと
大軍勢をそろえた上で温存
まず準主力2名を投下
地上側の主力を相討ちにさせ
その上で手持ちで最強である
自分自身を投入する
完璧じゃないですか
この後は一方的な蹂躙でしょう
(‥ )考えてみれば宝石たちって
戦争を一回もしたことが
なかったんだよね
主人公自身が最初に月から帰る時、この戦争に終わりが見えたら...と言っていたが、これは理解としては正確ではなかった。月は単に刺激を与えようとしただけだし、月の論評のように宝石の陣形は戦争における陣形などではない。
∧∧
(‥ )宝石の戦争は戦争ではなく
\− 敵である月には敵意もなかった
だから主人公の報復攻撃は
宝石にとっては
初めての敵意であり
初めての戦争なのですな
一方的に蹂躙されるのも
当然ですか
(‥ )戦闘狂と言われたボルツも
あくまでも戦士であって
軍事指導者でなかったのは
印象的だねえ
*ちなみに宝石の国はどういうわけか9巻がどこも品切れだったので、1日に8巻まで読み終わってから、今日、9を確保、10、11巻を読み終わるまで少々時間の中断があった。