自己紹介
- 北村雄一(北村@)
- イラストレーター兼ライター 詳しくはhttp://www5b.biglobe.ne.jp/~hilihili あるいは詳細プロフィール表示のウェブページ情報をクリック
2016年9月22日木曜日
質が良ければ売れるというのは逃げ
∧∧
(‥ )例えばの話
\− 質の良い科学記事を書けば
売れるはずだっていう
主張もあるよね
(‥ )科学雑誌ってな
目につかないだけで
世の中にいっぱいあるんだよ
∧∧
( ‥)でも目につかない
(‥ )全部駄目になっていくのだ
目に付かないまま消えて
そして創刊されて
目に付かないままに
消えていく
それにそもそも質の良い記事っていうのなら、そんなのお前、論文読めばいいだけの話だろ?
論文じゃ難しいというのなら、それを解説した雑誌はことごとくつぶれただろ?
∧∧
(‥ )そうして残ったのは
\− ごくわずかな目に付く科学雑誌
そしてセンセーショナルな
科学解説本
あるいはトンデモ本か
さもなきゃ
オカルトかムーであった
(‥ )世界はすでにあらゆる
選択肢を試したのだ
その淘汰が累積して
現代ができている
この世界のすべては
すでに結果なんだよ
質の良い科学記事を書けば売れるはずだ、そう思って試みた人間は幾らでもいた。
難しいから売れないのだ、だから軽いものを! と試みたもの
本格的なものなら売れるはずだ! そう試みたもの
皆がみな、それぞれ試みた
∧∧
( ‥)試みて
そうして全員が失敗した
(‥ )残ったものの多くは
嘘、大げさ、まぎらわしいだ
世界はとっくの昔に
均衡状態に移行して
淘汰は完了している
実のところ、これはネットメディアでも起こったことであった。既存のメディアと違って本格的な記事を自己発信できるネットメディアの発達によって、質の高い記事があふれるようになる! このような発想は現実の前にもろくも崩れ去った。
ネットメディアは単に既存のメディアをなぞったものとなった。
というか、どちらも調べず、経費をかけず、それでいて煽って最大限に売って利益を上げる、という形式へと収束したのである。
読者は質の高いものを求めている。そう前提したのが間違いだった。
結論を言えば、読者が求めている質とは、自分に都合の良い話、であった。
自分の脳に負担をかけず、自分に現実という恐ろしい決断を迫らない。負荷の少ない当たり障りのないどうでもいい話。
読者が求めたのはそれであり、そしてその話とは…
∧∧
( ‥)そしてその話とは
基本的にオカルトであった
(‥ )人類の歴史では長く
オカルトが続いた
それはなぜか?
オカルトが人間にとって
一番理解しやすい
体系だったからだよ
そして状況は絶えずそこに
収束してしまう
事実、収束している
それだけの話だな
今日も今日とて、現実を結果だと思わない人々が、とっくの昔に失敗した提案を再び実行しようとする。
あるいは、
こうしたら良いではないか、こんなことに気づかない皆は本当に馬鹿だなww
となにもしないままに笑う。
なんのこっちゃない。お前さん、逃げるために言い訳しただろ?
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