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2016年9月18日日曜日

経済の淘汰圧はすべての挑戦者をはじき返してきた

 
 物書きも読み手もなるべく支出を減らしたい。

 支出を減らしたいとは金銭面でのこともあるし、脳を動かすカロリーを節約したいという意味もある。
 
 ∧∧
( ‥)結果的にいうと
   教科書のように
   5000円以上するような本を
   買わないし
   教科書は脳の負担になるから
   誰も読まない
 
  (‥ )その結果の累積が
     この世界を作っているのだ
 
 そしてできたのは、間違いだらけの安っぽい本を買う読者と、それを引用して同じ間違いを延々とコピペするライターという現状であった。
 
 ∧∧
(‥ )この壁を突破できた者はいない
\−
 
  (‥ )厳密に言うといるけど
      壁が崩れることはない
 
 壁を自力で突破できた読者は、そのまま安っぽい世界に帰ってくることはなかった。
 
 ライターの方は、状況がもっと深刻である。個人的に突破すれば良い読み手と違って、ライターが正しいことを書き続けて生活するには、読者層に十分な厚みがなければいけない。
 
 だがそれが無い。
 
 ∧∧
( ‥)それゆえライターは
    安っぽいセンセーショナルな
    勘違いを延々とコピペする
    ようになってしまった
 
  (‥ )これを突破できた人は
      いることはいるけど
      皆例外だなあ
 
 例えば、かこさとしさんという人がいるけども、この人は元々社員であるし、描いているのは絵本であった。
 
 ∧∧
(‥ )かこさとしさんの絵本は
\−  今でも売れてるからね
 
  (‥ )ご本人の才能、情熱も
      さることながら
      社員でなおかつ
      絵本という条件だから
      経済的な淘汰から
      自由であった
      だから正しいことを
      書き続けられた
      と言えるだろうな
 
 そしてこれは、かなり例外的な事例だと言うべきだろう。それに絵本だからいくら正しいことを書いても、馬鹿な大人には届かない。
 
 大人ってのは小賢しい存在なのだ。脳の出来は小学生程度のくせして無駄に背伸びをしたがる。監修者までつくことがある絵本や子供向きの本は馬鹿にして読まないくせに、間違った大人向きの本に群がるという間抜けむき出しな性質を持っている。

 それが大人であるし、それが読書人というものの正体であった。
 
 ふむ、とはいえだ
 
 ∧∧
( ‥)ここで重要なのは
    ここまで現実の動態を
    踏まえたら
    次になにをするかですね
 
  (‥ )現実の動態を把握した時
      そこで終わったら
      ただの愚痴で終わりなのだ
 
 例えば、
 
 日本は嘘に寛容なのにミスには不寛容だ。こんなことでは新しいことはできない!
 
 と言っただけで終わったら、それはただの愚痴なのである。
 
 いや、なお悪いかもしれない。それは実のところ言い訳ではなかったか?
 
 日本はこんなに悪い社会だ。俺はその社会に産まれた。だから俺が失敗したのは俺のせいではないのだ。皆が悪いのだ。そういう言い訳ではなかったか?
 
 ∧∧
(‥ )実際、嘘には寛容なのに
\−  ミスには不寛容だと言うのなら
    ミスしていないと嘘ついて
    売りまくれば良いだけのこと
 
  (‥ )そこまで状況を
      把握したのなら
      理論に基づいて
      状況を動かすことを
      試みれば良いだけの
      話だからな
 
 ネットは本音が漏れやすい媒体で、事実上、テレパシーに近いことを実現した。
 
 しかしその結果見えてきたのは、社会批判という言い訳ではなかったか?
 
 ∧∧
( ‥)まあ普通はそれで
    良いのですけどね
 
  (‥ )みんながみんな
     挑戦なんてし始めたら
     人類は絶滅してしまうからな
 
 ただどうも、ネットは言い訳の大喜利大会と化してきたようにも見える。

 読者が、これこそが俺の言いたいことだ! 我が意を得たり! と感じるような、愚痴の大義名分を創作すると人気が出る、それを競い合っている状態だと言うべきか。
 
 ∧∧
(‥ )悪いことではないけど
\−  それだけでは
    何も出来ないでしょうね
 
  (‥ )まあもともと何もしない
      ための言い訳だからね
      それに言い訳だけで
      すませるってことは
      誰も困ってないんだよ
 
 確かに世の中には困ったあげくに爆発して人を刺すやつもいるんだが、それも結局は逃げなのである。所詮はそれも言い訳だ。
 
 だが、本当に困った状況に追い込まれているのなら、そんなわけにはいかん。
 
 少なくとも、状況を突破しようと思っているのなら、以上のすべての選択肢、取るわけにはいかぬ。
 
 ∧∧
( ‥)そして現実を理解し
    理論化できたと思ったら
    その理論にそって
    出来ること出来ぬことを
    見極めて
    状況を操作せねばならぬ
 
  (‥ )さて?
      ではどうしようか?
 
 ライターが正しいことを書けないのは、正しい知識は求められてもいないし、望まれても無いこと、それゆえに正しいことを書いても売れずに、経済的に追いつめられてしまうことが原因であった。
 
 さらに言えば、間違いを書いた方が金儲けできるのである。これは強烈な淘汰圧だ。
 
 ∧∧
(‥ )でも言い換えれば
\−  経済の淘汰圧さえなければ
   状況は打開されるわけである
 
  (‥ )実際、まともなことを
      書き続けた人は
      経済の淘汰圧から
      自由だった人だからな
      そういうことだよね
 
 ∧∧
(‥ )...でもこれ難問じゃね?
\−
 
  (‥ )難問だろうね
     事実上、全員が失敗してきた
     その事実が難関の度合いを
     示しているね
     金儲けってのは楽じゃない
     経済の淘汰圧は強大だ
     すべての挑戦者を
     跳ね返しただけのことは
     あるよねえ
 
 ∧∧
( ‥)どうするんだ?
 
  (‥ )さあ、どうしようかね?
 
 
 ∧∧
(‥ )今あなたが作っている本は
\−  糸口を掴めるか?
 
  (‥ )さてどうだかね
      試みのひとつではあるが
      試みとは大概は
      失敗するものだからな
 
 
 まあ、やってみれば分かることだ。
 
     
 
  

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