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2016年5月29日日曜日

シミュレーションされた宇宙はありえない

 
 時々、言われる。
 
 コンピューターで宇宙をシミュレーションして仮想の宇宙を作る
 
 その仮想の宇宙にいる人間も宇宙をシミュレーションするだろう 
 
 そしてその仮想の仮想の宇宙にいる人間も宇宙をシミュレーションするだろう
 
 するとオリジナルの宇宙がひとつあるだけで無数のシミュレーションされた宇宙が誕生することになる。
 
 つまり存在する宇宙のほとんどはシミュレーションされたもの
 
 だとすると我々の宇宙、これもシミュレーションされたものである可能性が高い
 
 という意見。これ意外と人気があるらしい。
 
 だがしかし...
 
 ∧∧
(‥ )宇宙をシミュレーションする
\−  なんてできないですよね?
 
  (‥ )まあ無理だよな
 
 
 無理だという根拠は幾らでもあるが、ふと思った。
 
 コップ一杯の水の振る舞いをシミュレーションした時、そのシミュレーションに必要なエネルギーはいかほどか?
 
 ∧∧
( ‥)コップ一杯の水を
    シミュレーションするのに
    必要なエネルギー量は
    コップ一杯の水が持つ
    エネルギーよりも大きいのでは
    ないだろうか?
 
  (‥ )コップ一杯の水が持つ
      エネルギーをどう
      考えるのかという問題も
      あるのだけども
      単純にコップ一杯の水と
      その水分子が持つ
      熱で考えてみようか
 
 この場合、比較が非常にしやすい。
 
 つまりこの問題は単純に次の問いに言い換えることができる。

 コップ一杯の水の分子が持つすべてのベクトルを計算し、その振る舞いを予測できるコンピューターが放つ熱はコップの水をどうするであろうか?
 
 ∧∧
( ‥)コップの水をあっさり
    蒸発させちゃうぐらいの熱が
    生じるんじゃね?
 
  (‥ )つまりさ
      シミュレーションは
      シミュレーションされる
      物体が持っているよりも
      はるかに大きな
      エネルギーを必要と
      するんじゃねえの?
 
 つまり、宇宙を正確にシミュレーションするには、宇宙全体よりも大きなエネルギーを投入しなければいけないのではないか?
 
 ∧∧
( ‥)だとすると
   宇宙のシミュレーションは
   ありえないであろう
 
  (‥ )まあそういうことだよな
 

 
 
 *ただし次へ続く=>hilihiliのhilihili: 太陽演算機械は太陽になるか、否か?
 

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