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2016年2月28日日曜日

なぜヘビは空中で待ち伏せしない?

 
 
  ( ‥)仕事以外で人と話をしても
      楽しくないのだ
 
 ∧∧
( ‥)理由を聞こう
 
 
 多くの人にとって、宇宙の話はUFOの話でしかない。
 
 ∧∧
( ‥)あなたは別にUFOに
    興味があるわけではない
 
  (‥ )俺は星と宇宙に
      興味があるのだ
      話が合うわけが
      ないよね
 
 先日、おひつじ座の変光星Rを望遠鏡で見ていたら(厳密にはもう暗くなって見えなくなっていたことを確認したのだけども)、近所の人が、今日は何を見ているのか? と尋ねてきた。
 
 見ますか? とおひつじ座のα星ハマルを見せたが、これでは星が見えるだけだ。よく分からないに違いない。
 
 そこで月を見せたら喜んでいた。
 
 ∧∧
(‥ )月は大きさがあって
\‐  誰が見て分かる天体だからね
 
  (‥ )でもそんな人々も
      月の地質に興味がある
      わけではないなあ
 
 ∧∧
( ‥)つまりあなたとしては
    仕事以外で
    他人と話をする気はないと
 
  ( ‥)皆の手にかかれば
    ‐/宇宙はUFOになり
      恐竜は怪獣になり
      古代はアトランティスに
      歴史はライフハックに
      進化は宗教になる
      話がことごとく対立して
      つまらなくなる
      他人と話をする意味が
      どこにもないだろ?
 

 ではどうする?
 
 簡単だ。調べれば良い。自分が知っていると思っているこの世界から一歩出れば、そこは広大な見知らぬ世界。

 我々の知ってるなど、大海の中の小さなたわ言に過ぎぬ。

 本など読んで自分は知恵者になったと勘違いしている連中の愚かしさときたら、それは悲しい道化であろう。
 
 ∧∧
( ‥)でっ? どうだ?
 
  ( ‥)樹上性のヘビは
    ‐/ 地上性のヘビよりも
       食事の間隔が短くなる
       そうだよ
 
 つまり、樹上性のヘビは地上性のものよりも、頻繁にものを食べる、ということである。
 
 理由はどうも単純ではないかと言う。すなわち、樹上性のヘビは体を重く出来ない。
 
 ∧∧
(‥ )重く出来なければ
\‐  頻繁に食べて頻繁に出す
    必要があるね
    確かに鳥もそうだよね
 
  (‥ )反対に地上性で
      待ち伏せ型のヘビは
      極端に間隔が長いものが
      いるんだよな
      種類によっては
      一食の間隔が1年を越える
      ものもいる
 
 ∧∧
( ‥)ということはですよ
 
  (‥ )例えばの話
      樹からぶらさがって
      ひたすら獲物が近づくのを
      待つような架空生物は
      存在しないってことだ
 
 生物には何かしら必然的な制限がある。イラストレーターやSF作家は現在の地球に存在しないとっぴな生き物をやたらと考えたがるが、現在の地球に似たものがいないとは、その不在には必然性があるということだ。

 つまるところ彼らの空想は根無し草の妄想。
 
 と言いつつも
 
 
 ∧∧
(‥ )クモさんは
\‐  浮力が事実上効かない空中で
    浮遊しながら
    待ち伏せ捕食する動物だよね
 
 
  (‥ )そこで疑問だ
      なぜクモはそれが
      できるんだと思う?
 
 網という構造物で体を支えているから。

 単純にそれだけであろうか?
 
 何かにしがみついている、という点では樹上のヘビも網に張り付いたクモも変わらない。
 
 ∧∧
(‥ )ヘビさんは小型化できない
\‐  とかですかね?
    網を張るクモはどれも
    小さいですよね
    世界最大の造網性のクモ
    オオジョロウグモは
    体長5センチ強ですよね
 
=>https://www.google.co.jp/search?q=nephila+pilipes&biw=805&bih=656&site=webhp&source=lnms&tbm=isch&sa=X&sqi=2&ved=0ahUKEwi6o9Xnu5jLAhWFH5QKHYZP…
 
 
  (‥ )でもこれより小さなヘビが
      いるからな
      多分大きさの問題では
      ないんだよね

=>https://www.google.co.jp/search?q=nephila+pilipes&biw=805&bih=656&site=webhp&source=lnms&tbm=isch&sa=X&sqi=2&ved=0ahUKEwi6o9Xnu5jLAhWFH5QKHYZP…
 
 
 あるいは定位の仕方に問題があるのかもしれない。実際、樹上性のヘビぐらいのサイズで、なおかつ樹上で待ち伏せ捕食する動物がいる。
 
 
 ∧∧
(‥ )なぜクモは
\‐  空中で待ち伏せ捕食ができて
    ヘビにはできないのか?
 
  (‥ )洞窟で待ち伏せして
      コウモリを食うヘビが
      いるけど
      これはコウモリが
      大量に帰ってくるから
      出来る芸当だろうしな
 
=>https://www.google.co.jp/search?q=elaphe+taeniura&biw=1024&bih=816&site=webhp&source=lnms&tbm=isch&sa=X&sqi=2&ved=0ahUKEwi61JODxJjLAhUmNqYKHco…
 
 
 ∧∧
(‥ )言い換えれば
\‐  条件次第では可能だってこと
    ですよねえ
    だけど通常は成立しない
  
 
  (‥ )成立しないのは
      なぜだと思う?
      代謝が高いせいかな?
      あるいは別の理由かな?
      自分は知らんことがある
      それが分かるよね
 

 
 
*要するにこの問題、言い換えればこういうことである。未来生物を描いた「アフターマン」の中で、著者ドゥーガル・ディクソンは未来の特殊化したヘビ、アンカーフィップを描いた。これは発達した尾で枝につかまり、その身を伸ばして近づく鳥を捕まえて食べるというものである。つまり樹上で半固着生活に特化した、待ち伏せ型の捕食者だ。
 
=>Anchorwhip - Speculative Evolution Wiki - Wikia
 
 
 ∧∧
(‥ )でも以上からすると
\‐  アンカーフィップは
    ありえないんじゃないか
    ということになる
 
  (‥ )ではなぜ成立しないのか?
      その原因は何か
      ヘビのそういう進化を
      制限している条件は何か
      それを考えてみよう
      そういう問題であると
      思えばおおむねオッケー
 
 
 
 
  
 

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