自己紹介

イラストレーター兼ライター 詳しくはhttp://www5b.biglobe.ne.jp/~hilihili あるいは詳細プロフィール表示のウェブページ情報をクリック

2016年2月18日木曜日

多分、年収の理論的最大値は120万

 
 ∧∧
(‥ )打ち合わせをした
\‐  感想はどうですか?
 
  (‥ )ライターの年収は
      120万に収束する
 
 個々の人間によって状況は差があるし、支払いをする会社によっても違うであろう。
 
 ∧∧
( ‥)だけど予測するに
    年収120万に
    収束するだろうと

  (‥ )ちなみに
      120万というのは
      あくまでも最大値だ
 
 
 もちろん状況次第ではこれを上回るであろう。例えば大ヒットで重版がかかりまくれば120万を超える。
 
 だが当然な話、そういうことは、めったなことでは起きない。
 
 しかも120万とは、原稿料30万の本を年間4冊だせたら、という値であって、事実上、これが理論的な最大値となる。
 
 つまりライターのほとんど全員は、この金額に届かなくなるだろう。むしろ年収100万を切る可能性の方が強い。
 
 ∧∧
(‥ )今すぐではないですけどね
\‐
 
  (‥ )当てずっぽうだが
      収束するのは
      10年以内かなあ
 
 ∧∧
( ‥)もともと市場と業界が
    縮小していますからね
 
  (‥ )それに日本企業の...
      というか先進国のすべての
      企業が抱えている問題が
      拍車をかけている
 
 
 つまり正社員を解雇、減給するわけにはいかないので、合理化をはかろうとすると、いわば下請けであるライターを切りにかかるしかない。

 端的に言うと原稿料の支払いが落ちている。これ自体は前々から言われていることだが、それがいよいよ本格的になって打ち寄せてきたと思えばよかろうか。
 
 背に腹かえられなくなったら、人はえぐいことをするものだ。それは当然であろう?

  
 ∧∧
(‥ )大企業としては
\‐  正社員の大リストラを
    するわけにも
    いかんでしょうからなあ
    下請けの切り捨ては
    当然ではありますな
 
  (‥ )多分、大きな企業ほど
      人を抱えているから
      人件費がかかる
      つまりこの傾向が強い
 
 反対に中小の出版社はこの傾向が弱いだろう。ただし全体的な結果を阻止するには至らないように思われる。

 出版界は中小が多い。だから大企業しか存在しないテレビや映画よりは、活気も可能性も維持できるだろう。とはいえ、中小に業界全体の運命を背負わせるのは、無理ってものだ。そもそも市場の縮小それ自体が起こっているのでは、いかんともしがたい。 
 
 そしてそうである以上、以上の圧力は圧倒的に物理的な力として作用する。
 
 
 ∧∧
( ‥)結論を言えば
    ライターは全滅ですか?
 
  (‥ )おそらくあれだ
      生き残れるライターは
      原則的に
      実家に住んでいるか
      旦那や奥さんに食わせて
      もらっているかだな
 
 実家住まいなら年収100万を切っても、どうにかなる。少なくとも、親が死ぬまでは安泰だ。死んだ後でも、まあ、しばらくは生存が可能だろう。
 
 旦那や奥さんに食わせてもらっている人間も、それに近似。
 
 ∧∧
(‥ )でも年収100万では
\‐  どうにもならんでしょうな
    しかも全体のパイが
    小さくなっていく中で
    ライターは互いに
    生存競争しないといけない
 
  (‥ )まあこれから
      バタバタ死ぬねえ
   
 
 ∧∧
( ‥)要するにですよ
 
  (‥ )いよいよ面白くなってきた
      じゃあねえか
 
 さあ、諸君、殺し合いの始まりだ。ぞくぞくするだろう?
 
 
 
 ∧∧
(‥ )そういってるあんたが
\‐   真っ先に死んだりしてねー
 
  (‥ )ありがちありがちー

 

 
 

 *2016・02・19に以下追記
 
 背景的な状況を補足すると、単行本を書いた時、原稿料は印税で払われる。それは一冊当たりに発生する著者に渡されるお金×本の出版数で計算される。

 基本的に著者に渡される取り分は本の売値の10%で、出版数とかけ算すると、それはこれまでのところだいたい60万前後であった。
 
 しかし、出版社によると30万しか払わない場合もある。それには理由がある。例えばそもそも売れることが見込まれない本であること。あるいはそれを見越して研究者や医者など、給料をもらっている人に原稿を依頼するのが慣例である場合だ。
 
 それが社の仕組みになるのだから、例え相手がライターでも支払いは30万、あるいは20万程度になる。
 
 ∧∧
(‥ )あなたの場合
\‐  そういう事例が
    ここ最近
    ちょっと続いたのだよね
 
  (‥ )これ自体は特殊な例が
      たまたま連続しただけ
      なんだがな
 
 だが、こうした背景にはやはり本が売れない、という事情がある。

 そしてどうもライターに払う原稿料を可能な限り小さくしようという”積極的な動き”は大手であっても以前よりもずっと強くなってきているようだ。
 
 もちろん前々から色々なライターがあちこちで愚痴をこぼすように書いていたことではあるのだが、それがいよいよ臨界値に近づいてきたという感覚。
 
 だとすると大雑把にいって一冊あたり、著者に支払われる原稿料は30万に収束する傾向を示すだろう
 
 ∧∧
( ‥)つまり一冊当たりの
    原稿料は
    業界全体で
    30万程度にまで
    下がると考えるべき
 
  (‥ )人間が年間に書ける
      本の最大数は
      漫画でもラノベでも
      およそ4冊
      だとすると年収は最大で
      30万×4で
      120万と考えるべき
      それが予測だ
 
  
 
 
      

ブログ アーカイブ