自己紹介
- 北村雄一(北村@)
- イラストレーター兼ライター 詳しくはhttp://www5b.biglobe.ne.jp/~hilihili あるいは詳細プロフィール表示のウェブページ情報をクリック
2015年12月6日日曜日
結局は枚数ですよ 知能なんかどうでもいい
絵をうまく描くにはどうすれば良いのか?
∧∧
(‥ )あなたでさえ
\‐ こういう質問を
されるよね
(‥ )答えはいつも同じ
枚数を多くだな
絵がへたな人っていうのは、単に描いた枚数が少ないだけだ。単位時間あたりに描く枚数を二桁、あるいは三桁増やせば良い。それだけの話。
∧∧
( ‥)自分の絵の良い悪いが
判断できない人は
いくら枚数を描いても
無駄だとあなたは
いいましたよね?
(‥ )言ったけど
バグ持ちは
”どうしたら絵がうまく
なりますか?”
なんて質問はしないだろ
ここでは切り捨てて良い
*良いが上、悪いが下であるとした時、良い絵を描く、とは地形の中で一番高い場所を発見せよ、という問題に該当する。良し悪しの感覚は高度計に当たるし、描いた枚数はうろうろ歩き回る探索に相当する。ようするにこれだけあれば地形の最高点を発見できるので、それ以外のものは必要ない。そもそも解探索は知性が無い生物でも行っていることであって、解探索の際に頭の良し悪しとか言い出す奴は頭がいかれているのだ。
**バグ持ち:しかし、高度計に該当する良し悪しの感覚が壊れている人間はどうあがいても地形の最高点に到達できない。むしろ計器がおかしいから谷底に降りて、頂上はここだ! と主張する。だけども、こういう人間は以上のような質問をそもそもしないからここでは切り捨てて考えて良い。実際、彼らが言う事は質問とはむしろ逆だ。例えば、俺の絵はすごいだろ? お前らそんなヘタクソで漫画家や絵師になろうとしてるのかよww と得意げに言うのだが、本人が誰よりもヘタ、というありがちなタイプ。
∧∧
(‥ )でもさ良し悪しって
\‐ やっかいだよね
良し悪しが分かっても
どこが具体的に良くて
どこが悪いのか
それだけは
相当訓練しないと分からない
(‥ )昔あったよな
同じ女性の顔が写った
2枚の写真を並べる
皆が、AよりBが良い、と思うのだが、なぜBが良いと思うのか説明できない。
あるいは説明するのだが、意見がばらばら。
実はこの2枚の写真。目のハイライトを消しているか残しているか、それだけの違いである。だが、誰も気がつかないのだ。
∧∧
( ‥)情報を処理している脳は
違うということを
こちらが良いという判断を
意識に上げていく
だけど
具体的にどこが違うかまでは
心に上げてこない
(‥ )これが絵のやっかいな
ところであるな
良い悪いは誰でも分かるが
ここが良い
ここが悪いという
具体的なアドバイスや
解釈や指摘は
全部間違いなのだ
要するに、素人や客やクライアントが、うんー...こっちが良いかなあ? とか、こっちは駄目です、という選択肢。これは聞くに値する。
だけども、ここをこうすると良いと思いますよ、とか、ここがこれだから駄目なんだよ、という指摘は片っ端から間違っているということだ。
人間の脳は違いを識別できるが、人間の心と意識は違いを識別できない。そして妄言を語りだす。そう言えば良いか。
∧∧
(‥ )脳の判断は信用しても良いが
\‐ 意識と心の判断は
信用するに値しない
(‥ )ついでにいうと
知能の判断も信用できない
そういうことでもある
いやいや、絵は理屈で描くものだ、と言う人もいるが、これがそう簡単なことではない。
例えば、見たものを正確に描いているから間違っている、ということもある。
∧∧
( ‥)おがむように
| 自分の顔の正中線に
手刀を合わせる
(‥ )この時
| 自分の手を見ると
手の甲と手のひらが
同時に見えているのだよね
なぜかというと、右目と左目から見た視界を合成しているからだ。
そしてこれをこのまま描くと、手の表と裏が同時に見える、おかしな状況になってしまう。
∧∧
(‥ )眼球が二つあるから
\‐ 見たものがゆがむ
それなら片目で見れば良い
だけども眼球とは
それが光学装置である以上
二つであろうが
ひとつであろうが
視界がゆがんでいるのである
(‥ )よくある失敗は
机の上に置いた紙を
斜めで見ているから
描いている時は
正確なつもりなのに
紙を立ててみたら
ゆがんでいたって奴だな
自分から見て、紙の近くにある部分は大きく見える。遠くにある部分は小さく見える。だが自分の視界は平面だ(近似的に)。
だから斜めに置かれた紙に、見た物を正確に描画すると、平面の画像を斜めのスクリーンに投影することと同じことが起こる。
∧∧
( ‥)つまり絵がゆがんでしまう
(‥ )反対にさ
あえて歪めないと
駄目ってこともある
例えば知り合いがタカアシガニの小さな模型を作った。タカアシガニというと足が長く、全体に対して甲羅が小さいカニだ。
∧∧
(‥ )でも僕らが写真や
\‐ 水族館でタカアシガニを見る時
かなり近くによっているから
近くにある甲羅が
相対的に大きく見える
反対に長い足は
遠近的に小さく短く
見えている
(‥ )俺たちの視界は
かように歪んでいる
だから
タカアシガニの模型を
作るのなら
実際よりも甲羅を大きく
足を小さくしないといかん
つまり意図的に歪めることで、人間の心理的な認識に合わせ、水族館で見た時のような感覚と刺激を脳にあたえ、そうして本物らしさを出す。これ自体は模型の話だが、絵も同じだ。
∧∧
( ‥)そして以上これらの問題は
いずれも枚数で
解決できると?
(‥ )100枚描けば
おかしさに気づく
200枚も描けば
紙の置き方や視界で
歪みが生じることぐらい
気がつくだろ?
300枚も描けば、どうすれば歪みを解決できるか分かるだろうし、500枚も描けば、意図的にゆがみを作り出して効果を出すことだって覚えるだろう。
枚数だ枚数。
∧∧
(‥ )...と言っているあなたが
\‐ 今年は多分
100枚ぐらいしか
絵を描かないという現実
(‥ )あと数千枚描けば
もう少し技量が上がると
思うのだけどな
その頃には死んでるなあ
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