自己紹介
- 北村雄一(北村@)
- イラストレーター兼ライター 詳しくはhttp://www5b.biglobe.ne.jp/~hilihili あるいは詳細プロフィール表示のウェブページ情報をクリック
2013年6月18日火曜日
人間は因果関係を理解できない
∧∧
(‥ )星占いって、最初は
\– 惑星がこの位置に来た時、
こういうことがあった、
という事例の枚挙から
始まったのですよね
(‥ )どうも本当に最初の
最初はそうだった
みたいね。
そもそもこれを事例の枚挙と言って良いのか? という問題はともかくとして。
∧∧
( ‥)実は因果関係の推論を
行っていたのだと
( ‥)星占い以外でもそうだが
–□ たわいもない占いや
あるいはトンデモを
信じる人も、
戯言めいたアナロジーや
思い込みだけでは
ないのだよな。
因果関係の推論が
必ず入っている
∧∧
( ‥)そりゃあそうでしょ
(‥ )実はこれ、人間は
因果関係の推論が
全然出来てないって
ことなんだけれども
いや、もっと突っ込んで言うべきなんだろう
∧∧
( ‥)因果関係は論理では
正当化できない
( ‥)つまり、因果関係を
理解することは、
ほぼ不可能に近いと
言えばいいのかな。
いや、もっとはっきり言うべきなんだろう。
人間はそもそも因果関係を把握する能力を持っていない。
∧∧
( ‥)そんな馬鹿な、と言う人は
いるでしょうね
( ‥)人間は進化で誕生した
ものだよな?
だったら事象Aの時に
対応Bで切り抜けた、
これしか無いはずだ
そこにあるのは因果関係じゃない。事象Aの時に対応Bを行ったとき、生き残った確率が高かった、それだけだ。
ここにあるのは因果関係の証明ではない。二つの事象の、一対一の対応だ。
*より正確にいうと、一対一の対応だと思い込んでいる事例の列挙と論理の飛躍だ。
意味も無い一対一対応から因果関係をでっち上げる。それが人間なら星占いから現在の我々に至るまで、この振る舞いをよく説明できるじゃないか。
∧∧
( ‥)まあ、人間は進化で誕生した
これ自体が因果関係の確定
そして前提ではないか、と
批判する人もいるでしょう
けどもね
(‥ )ああ、ありがちね。
だがここにあるのは確定でも、確定に基づいた前提でもない。進化的な前提は推論であり、それは証明ではない。論証だ。論証ではあるが証明ではなく、そこには絶えず仮説的な部分がある。
ここにあるのは因果関係の証明ではない。対応した推論を果てしなく積み重ねた対応だ。この背景には統計学がいる。
∧∧
( ‥)どこまでいっても証明
できないではないか、
そう激怒、あるいは揶揄する
人もいる。
( ‥)いやあ、彼らが
気づくべきは
そこではないねえ。
証明できない。そしてここまでしか言えない。どこまでいっても一対一の対応しかない。それは因果関係ではないし、因果関係の確定でもない。一対一の対応ですら確定ではない。
∧∧
( ‥)そもそも因果関係は
論理的に正当化できない
わけですからね。
言わずもがなですな
( ‥)つまり我々は
因果関係を理解できない
ああ、理解すべきはそこだ。そんな馬鹿な、ではない。
我々は因果関係を理解できない。
理解すべきはここだ。
∧∧
(‥ )統計学が地上に現れて
\– せいぜい一世紀
(‥ )因果関係を理解できると
思い込んでいる僕らの前に
因果関係を推論する方法が
現れて、混乱している。
そういうことだろう?
∧∧
( ‥)因果関係が論証されていない
のに、統計を無視して
エロ漫画やゲームを
規制するのはなぜ?
これら以外にもそういう
ことが起こるのはなぜ?
(‥ )こう考えると理由は
明かよな。
因果関係は理解できると
稚拙にも思い込んでいた
僕らの前に、そんなことは
出来ない、という恐ろしい
現実が巨大な翼で天を覆い
舞い降りてきた。
拒否するは当然。
∧∧
( ‥)つまり
( ‥)より適合した子孫を
–□ 作らねばならん。
より適合した知識を伝播させねばならん。
そして因果関係は理解できる、そう思い込んでいる知的に劣った旧世代
彼らをこの地上から消す。
世界を完璧な地獄に変えるのだ。
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