自己紹介

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2012年8月12日日曜日

運命はあの日に決まっていた


 
 ∧∧
( ‥)つまり?
 
  ( ‥)そうだなあ、こう考えて
      みようか
 
 その会社は大きな、大きな会社。とてつもなく大きな会社で、入社するとまずふるい分けの試験がある。その試験では、優秀な成績を修める者、それはこの場合、全体の1000分の1、最上位のほんのわずかな人間を抽出する。
 
 ∧∧
( ‥)99.9パーセントの人間は
    落伍者となり、エリート
    コースからはずれる
 
  ( ‥)でも幸いなことにね
      会社がでかいからね
      ろくな才能がなくても
      あるいは不釣り合いに
      突出した才能を持った
      ダメ人間でも生きていける
      いや、むしろそっちの方が
      楽だし儲かるんだ
 
 会社があまりにもでかいので、有料の社内報や同人誌、同人音楽でもなんでも、それなりな売り上げを伸ばせるし、才能と運と立ち回りがうまくいけば、名誉とありあまる富を手に出来る。
 
 ∧∧
(‥ )一方、エリートの人たちは
\–  書類を読み、書類を処理し
    色々な部署へいかされ
    色々なことをやらされ
    しかし、人間だから何もかもを
    覚えるわけにもいかず
 
 (‥ )それでも、会社の現実を
     見ることになるのよね。
     うんざりするような現実をね
 
 エリートだと自覚して喜び勇んで勤務し始めるものの、書類の山の山、処理すべき案件の洪水、処理すべき案件を確認しなければいけない処理すべき案件、見えてくる経営、エリートコースでない人たちの愚痴、口先だけのやかましい組合の利権、ライバル会社とのせこせこしたつきあい、あちらにもあちらの事情があり、自分達にも自分達の事情があり、複雑すぎて、もつれすぎて、社内も社外も現状を維持するのが精一杯。自分たち権力の中枢にはズルがある。しかし、そうでない他の部署でも、それが給湯室の中でさえも、眼に余るようなズルがある。
 
 ∧∧
( ‥)でも社内報を書く人たちは
    そんな現実を目にするわけ
    でも処理するわけでも
    ないのだと
 
 (‥ )社内報を書いている連中は
     結局のところエリートでは
     ないただの落ちこぼれ
     だからな。別に経営や
     社内の実体を把握する必要は
     ないし、把握できる立場でもない
     自分で処理するわけでもない
     そもそも彼らの現実は効率よく
     日刊社内報を書いて有料で
     社員に売りつけることさね
 
 同人誌を作ってかせいだり、同人音楽を作ってかせいでいる連中もそうなのだ。別に会社の経営や会社の実体を知っているわけではない。一般社員に売りつけてかせいで得意満面になって絶頂に勘違いしても、所詮、彼ら自身の現実と、その身の回りを知っているだけなのだ。実際、落ちこぼれである以上、会社の書類に眼を通すわけでもなし、書類を処理しているわけでもなく、処理できる能力があるわけでもなく、したこともなく、口先だけの気楽なものである。
 
 ∧∧
( ‥)知らないし、いざ自分がやるわけ
    でもないし、、責任ないから
    無責任に言い立てる?
 
 (‥ )政権交代ガー、とか
     我々にまかせればV字回復、とか
     たかが電力でしょ? とか
     そりゃあ言い出すよ
 
 小学校の時から決まっていたのだ。書類に眼を通すのがいやだ、好きな事だけしていたい、勉強なんか馬鹿馬鹿しい、僕には無理だ、世の中が間違っている、こんな理不尽な世の中を変えてやる、でも書類はいやだ、そう思いそう感じ、そうしたあの日から。
 
 

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