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2016年7月7日木曜日

出てけってことはすでに支配者がいるってことだよね

 
 情勢はざっというと、国民投票と離脱派勝利の思わぬ結末にあわてるイギリス。
 
 なんとか踏みとどまりたい!

 完全な離脱ではなく準加盟国とかロンドン独立EU加盟継続とか様々な思惑が吹き出る一方、EUは結果に愕然としつつも、次なる離脱を波及させないためにイギリスに対して断固とした処置を行う方針。
 
 良いところ取りはさせない!
 
 
 ∧∧
(‥ )という状況らしいと
\−
 
  (‥ )考えてみればさ
      すげーおかしな話
      なんだよな
 
 自分たちの組織を自分たちで運営しよう。民主制は非常に全体主義的で、それ自体、巨大な村社会なのだと言える。民主国家というものは独裁国家とはまた別の意味で厳しく統制されているものだ。

 当然、民主制はよそ者の介入に対し、非常に厳しい。村の中に入ったよそ者がどうなるか、それは誰もが知っていることでもあろう?

 ∧∧
( ‥)そしてEUは
    国家よりも上位
    そうである以上
    EUは民主国家の主権を
    ある程度
    侵犯するものである
 
  (‥ )つまり
      民主国家がEUを嫌うのは
      当然なんだよな
      だからEUも
      統一はすぐには無理だし
      ゆっくりそれをやってきた
      しかしイギリスのように
      今回反動が出てしまった
      これは
      我々の不徳の致すところ
      もう一度最初から
      やり直そう
      たとえ一歩退いても
      結果的に二歩進めば良い
      そう考えるべきところ
      なんだよな


 ローマ帝国の崩壊以来、1500年、西欧は解体された残骸のままであった。
 
 1500年だ。

 この長い分裂と抗争の時代を、一世代、二世代で塗りつぶすことはできまい。少なくともまともな人間ならそう考えるだろう。
 
 ところが実際にEUから出てきたのは、イギリスはすぐに出て行け、おいしいところ取りは駄目だ、裏切り者は仲間はずれだ、報復だ、である。
 
 これは、

 1500年の時を越えて西欧世界を統一しよう。これを成し遂げないと大戦で西欧は再び灰燼と帰してしまうだろう、だがすべては主権国家であるのだから統一もまた容易なことではなく、そして迅速に行うことでもない


 というような深謀遠慮ではない。イギリスはEUからすぐに出て行け! という態度には、こういったEU成立の根本にあったはずの理念も世界観も欠いている。
 
 これって要するに、EU化したことで莫大な利益を手にする人間が今や大勢いて、政治家に強い影響力を及ぼしており、彼らがすでにヨーロッパを牛耳っていて、主権国家なんかどうでも良いし、一般大衆もどうでも良い。そう思っている反映ではないのか?
 
 ∧∧
(‥ )それを考えるとイギリスの
\−  一般大衆が
    民主制としてその意思を
    行使して独立を選ぶのは
    結果的には
    当然なんでしょうね
    
 
  (‥ )離脱に対して
      こんな反応をする帝国に
      民主制がなびくわけが
      ないからな
      そして
      EUってとっくの昔に
      その目的や理念やらを
      忘れて何か別の帝国に
      なりかかっているという
      ことなのかもな
 
 
 そうだとしたら、これは驚くべきことでもある。

 WW2から70年。石炭鉄鉱共同体成立からわずか65年。ユーロの導入からは20年たっていない。たったこれだけの期間で帝国の支配階級が誕生し、彼ら自らが自身の利益のために統一の維持をここまで強固にもくろみはじめようとは意外。
 
 

 
  
 

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