*の続き
SFという科学を取り込んだ物語で科学の片鱗を知らしめる。とはいえ、恐竜はでかすぎる、だから地球の重力が低かったに違いない、ゆえに地球の遠心力が・・・・という発想をする人がいる時点で、ああ、現時点ですでに読んでないからこの有様なんだよね、ということがむしろ逆に分かる。
∧∧
( ‥)だけど、しかし?
(‥ )そうねえ、でも大学生
が相手なら意外に効果的
かもしれないね。
∧∧
( ‥)学科にくる時点で、関心の
方向性が選別されてます
からね
( ‥)そういえばほら、
–□ 地球より巨大で、でも
ガスジャイアントほど
ではない惑星には氷の
マントルがあるって話
があったろう?
その氷は温度数百度に達するもの。
しかしこれを聞いた人がネットで曰く、これは明らかにおかしいです。氷、水、水蒸気、この3つを合わせることで温度を正確に一定に保つ仕組みがあるように、氷の融点は厳密に決まっているからです、と。
∧∧
( ‥)残念、圧力が強大だと
氷は相転移を起こしますから
(‥ )1気圧の常識を延長して
数百とか数千とか
それ以上の気圧の話を
無批判に無条件に
語るからおかしな話に
なるわけさね。
かつてアリストテレスが日常の正しい経験と常識から何一つ正しいところがない宇宙論を展開したように。
*つまるところ、現代人もただの人間。日常の延長で間違いだらけの理論を展開したアリストテレスのところを笑うことなど出来やしない、ということでもある。
∧∧
(‥ )氷のマントルがある
\– スーパーアース
地球よりも重力が高い
岩石惑星の生物、
自転速度が大きく、顕著な
回転楕円体になった惑星と
その世界の気候と進化。
(‥ )そういう物語を書けば
局所的にはいわゆる
啓蒙活動になるのかね?
啓蒙活動って言葉は
嫌いだけど
∧∧
( ‥)でもSFってあんまり科学すると
つまらなくなりますよね?
(‥ )熱エネルギーを得て蒸発した
水はさらに高度を上げた。
重力によって高度に応じて
密度差のある大気の中を
上へ上へ。上昇する過程で
それは膨張し、温度は下がり
水蒸気は液滴の集合体
になり落下を始める。
私がいたのはその現象が
起きている縁の部分であり、
ちょうどそこへ惑星の自転
により見かけ上、西の地平へ
沈むように見える太陽の光が
差し込み、光は液滴に
よって曲げられ、スペクトルが
円形に浮かび上がる。
∧∧
( ‥)雨がやんで雲の切れ間から夕日が
差し込むと虹が出た。
それですむがな。