自己紹介

イラストレーター兼ライター 詳しくはhttp://www5b.biglobe.ne.jp/~hilihili あるいは詳細プロフィール表示のウェブページ情報をクリック

2012年10月31日水曜日

教養とは嘘で塗り固めた人生

 
 
 今の若者はネットであまり漢字を使わないようだ
 
 ∧∧
( ‥)との、お言葉があったと、
    でも、ユーザーは若者だけじゃ
    ないですし、年齢を識別
    できないし、そもそも
    書き込みだとスピード命だから
    じゃないですかね?
    
  ( ‥)たぶんそうだろうね
    –□
 
 ∧∧
(‥ )このblogだって後から誤字、
\–   脱字をちょこちょこ直して
     いますからね。
 
  (‥ )それでもぽつぽつあるの
      だよな。英語のスペルだけ
      じゃない、ひらがな、漢字
      の間違い色々さ。
      昨日も直したよ。
      basinがbasionになってた。
      ”て”が”に”になって
      いたのもあったな。
 
 そりゃあ、高速で打ち込んでいれば、ひらがなも多くなろうさ。
 
 ∧∧
(‥ )最近の若者は教養を身につけず
\–   ネットでなんでも調べ、
     漫画やラノベばかり読み、
     愚かで目を覆わんばかりの
     右傾化。それは左翼には
     哲学があるが、若者には
     哲学がなくうんぬん。
 
  (‥ )まあ、ごたくはいいからさ
      教養なんて頭悪そうなこと
      言ってないで教科書をさ
      読み直そうよ。
 
 ほらあ、いっぱい忘れてるだろ? 微分、積分、複素数に三角関数。
 
 

 ∧∧
( ‥)教養は馬鹿の免罪符
    あなたの持論ですね。
 
  ( ‥)プラトンはさ、
      おそらくだけども、
      微分、積分、複素数に
      三角関数を見たら烈火の
      ごとく怒るのじゃないかな
 
 微分と積分は”動き”を扱い、無限を取り込んでいる。複素数は虚数と無理数を取り込んでいる。三角関数も無理数が入ってくる。有限な身である人間には絶対に正確な値を出す事ができない、イデアとは対極にあるであろう得体の知れない何か。

 
 
 ∧∧
( ‥)いずれもポリス時代の
    ギリシャ人にはまったく
    扱えなかった分野ですね。
    プラトンなどは詭弁を弄して
    無理数を無視することすら
    してしまう。
 
  (‥ )なんかさ、教養って
      プラトン臭しねえ?
      分かったことだけを
      吹聴して自画自賛するが、
      その実、難しいことや
      自分の手に負えない
      あまたあるもの。それを
      こそこそ隠している感じ
 
 わかった、すばらしい、これが文化、という自画自賛。
 
 しかし、その足下にどでかくて自分たちにはまったく扱えない得体の知れないものがある。
 
 だのに、それを無視してなかったことにして、か細くひ弱に気高くふるまっている。
 
  
 ( ‥)教養だの言い訳がましく
     言う前にだな、たまにはさ、
     自分の過去と
     向き合ってみようよ。
     学校の勉強がたいして
     できなかった。あの時の挫折
     いいさ、オレにはこれがある
     そう、言い訳をした
     あの無様さをさ。
 
 ∧∧
( ‥)やだって言うでしょうね。
 
 
 ああ、だが、現実は追いかけてくるぞ。そして必ず追いつくのだ。そして追いつかれそうになるから、ほら、自分と自分の人生を嘘で塗り固める。
 
 
   

せんすが、おぶ、わんだー

 
 *の続き
 
 社会の厳しさばかり教えるな、もっと子供が社会に夢と希望を持つようにしないと
 
 ∧∧
( ‥)まあ、”社会の厳しさ”と
     やらが何を指すか次第
     ですかね?
 
  (‥ )君じゃ無理だよ、
      お前じゃ駄目だ、
      それだけだと、そんな
      アドバイスは役に立たん
 
 あそこ、地雷が埋まっているから避けた方がいいよ。
 
 こっちの方が近道だけど、あっちの道にいくと近道にはないものがあるよ。ただし、あそこの角で曲がると、まあ、戻ってきた奴は、いないわけじゃないけども絶望的だよね。
 
 ∧∧
( ‥)社会の現実とその振る舞いと
    どうしたらいいかを教える
    べきだろうと。
 
  (‥ )べき、というかそっちの方
      が役に立つよね。単純に
      それだけだ。
 
 ∧∧
( ‥)でっ? 最初の話に戻ると
 
  ( ‥)今言ったのは役立つ話
      だけどもだよ、もしも
      最初の言葉が次のような
      意味ならどうか?
 
 社会の現実ばかり教えるなよ、こうしないと駄目だとか言うなよ。あっちいくと死ぬとか言うなよ。もっと子供が社会に夢と希望を持てるように・・・
 
 
 
 夢と希望ね
 
 
 
 (‥ )社会に出ると学校にはない
     色々な知識や新しいルール、
     新しい物語がそこにあります
     これまで大人達が教えて
     くれなかった秘密で未知の
     世界です。考えられない
     ような仕事をまかされたり、
     身に余るほど立派な責任を
     果たしてくれと言われる
     こともあります。
     さあ、みなさん、自分の力を
     示すチャンスです!!
 
 ∧∧
( ‥)何一つ嘘はないけど
    真っ赤な嘘だな。
 
 さあ、センスオブワンダーを教えれば科学のためになるというのであれば、社会のセンスオブワンダーも子供達に教えてやろうではないか。きっと社会のためになろうだろう。
 
   ( ‥)実際、知ってた方が
       むしろ身のためだったり
       するしな。
 ∧∧
( ‥)親に対する見方が変わるね
 
 
 

お菓子に誘われてくる奴は使えるのかい?

 
 
 いや、あなたのおっしゃっていること、科学的には間違っているよ?
 
 そんな風に間違い間違いと叩き続けるから科学振興ができないんだ! 
 
 ∧∧
( ‥)どう思います?
 
  (‥ )んー? まあ、それは
      反論ではないなあ。
 
 2+3=6です
 
 いや、それかけ算ですから・・・
 
 そんな風に間違い間違い言うから数学が
 
 ∧∧
(‥ )でもあれですよね、ざっくりで
\–   いいから教えた方が良くね?
     という主張なら問題ない
     ですよね
 
  (‥ )そういう意味ならそうだろうね。
 
 マイナスxマイナスはプラスになります
 
 ああ、そこはもっと具体的に言わないと
 
 いや、ざっくりと暗記させればいいんですよ
 
 ( ‥)もっとも先の反論はそういう
     ものではないだろうね
 ∧∧
( ‥)かもですね
 
 
 先の言葉には続きがある、
 
 だから、それも間違い!これも間違い!の間違い指摘な原理主義じゃだめなんだ。もっとセンスオブワンダーを教えて科学のすばらしさを子供に伝えるべき
 
 
 ∧∧
( ‥)どう思います?
 
  (‥ )言っていることは分からん
      でもないな。
      ただ、自分のこの主張が
      独自なもの、あるいは
      画期的なものと思って
      いるとしたら間違いよな。
      あるいは、これでは
      現実を記述できない
      そういうべきかもね。
 
 それを考えて、それをむしろ言い訳にして、それをやってしまったのだ。ほとんど全員がね。
 
 やってしまったのだ。自分でも思いつくことを、他人が誰一人思いついていないわけがないだろう? 自分でも思いつけるようなことをだ、他人が実行していないわけがないじゃないか。そうは思わないかね?
 
 自分が思いつくことを思いついた全員がやってしまったんだよ。科学ジャーナリズムだのサイエンスライターだの、業績を上げられない研究者だのがさ。その結果がこれだ。
 
 ∧∧
( ‥)周期的に絶滅が起きてる
    マントルプリュームのせい
    巨大隕石が周期的に衝突
    隕石が当たると火山がどかん
    自然淘汰説は否定された
    獲得形質はある
    無邪気に種淘汰、群淘汰
    進化は停滞と変化の繰り返し
    カンブリア大爆発は大事件!!
 
  (‥ )みんなやってしまった、
      その結果がこれだよ。

 
 ちなみに以上は全部間違っている。
 
 あるいはこう言えばいい? 以上の文章から正しい部分というよりもむしろ正しい単語を指摘せよ。
 
 
 ∧∧
( ‥)子供に関心をもたせると
     母集団は大きくなるの
     ですけどね
 
 (‥ )だからといってね、
     センスオブワンダーなんて
     甘い菓子で誘き寄せても
     そんな甘いもの目当ての
     子供なんて、現実の科学と
     現実世界を見たら死ぬよ?
 
 恐怖を見せればいい。それを見て魅入られる子供の方が異世界への扉を開けてくれるだろう。
 
 
 
 

2012年10月30日火曜日

ネアンデル谷の人



















 
 
 
 ∧∧
(‥ )ネアンデルタール人ですか、
\–   形がとらえきれていない
     ようにも思えますけど
 
  (‥ )描き続ければそのうちに
      もっと良くなるさね。
 
 ∧∧
( ‥)描き続けるのが大変ですよ
 
  ( ‥)それが出来るか出来ないか
    –□ そこで結果が決まるよね。
 
 ちなみに、
 
 ∧∧
(‥ )ちなみに股間は?
\–  
 
  (‥ )それはちょっと描く
      わけにはいかんでな。
 
 ∧∧
( ‥)なぜ裸なの?
    *裸と書いて”ら”と読む
 
  (‥ )何を着たか分からんからね
 
 ∧∧
(‥ )まあ、ら、である時も
\–   あったでしょうからね
 
  (‥ )ら、である時の
      シチュエーションだ
 
 
 雪が残っていても現地人は裸である。これは意外と例がある。
 
 
 

ニート道、極めるべし

 
 
 ∧∧
( ‥)お前の血の色は何色だー!!
 
   (‥ )ぴんくー
 
 ∧∧
( ‥)そんなこといっても、微塵の
    躊躇もなく、ひでぶ
    されちゃうでしょうけどね
 
  ( ‥)だが、ピンクと言って
      ひでぶされた、それだけで
      我が人生は価値を得る
 
 ∧∧
( ‥)でも、ピンクさん、と言われ
    続けるよりも忘れられた方が
    幸せだよ?
 
  (‥ )いやー、生きるとは
      なんとつらい事か。
 
 こんな意味合いの言葉が曰く、
 
 働かずに生活すること、それが我が奥義なり。
 
 確かにそれは真。
 
 ∧∧
( ‥)さりとてね、まだ働ける
    のに年金生活満喫して
    ぶらぶらしたり、遊んだり
    生活保護とかされてると
    ずるい、ふざけるな、と
    例えそれが正当であっても
    攻撃対象にされるし、
    される理由がある昨今な
    わけですよ
 
  (‥ )ずるい、とみなされずに
      邪道、死ね、と揶揄されずに
      さすが、それはまねできぬ
      確かに奥義!! と他人も
      認める技がいる。
      これぞニート道の極み。
 
 努力至上主義者以外は揶揄と感歎を混ぜて評価してくれるだろう。
 
 ∧∧
( ‥)努力至上主義者ねえ
 
 ( ‥)努力を投資と置き換えれば
     努力が必要は真。しかし、
     努力=成功とは明らかに偽
     努力は必要事項で目的にあらず
     努力を目的と考えるは本末転倒
     本末転倒で生きてこれたとは、
     これはいかなることなりや?
 
 努力至上主義者たちはなにか、おかしなことをしている。おそらくとてつもなく巨大で卑劣でまやかしな何か。
 
 
 

2012年10月29日月曜日

うさぎさんマーク大爆発

 
 
 ∧∧
(‥ )月のうさぎさんマーク、それ
\–   自体が衝突痕ではないか?
     というレポートです
     =>*
 
 (‥ )ああ、それはすごいねえ。
     論文を読まなきゃいかんけど
     衝突の際に溶けて、
     生成された鉱物の分布から
     推論する。直径3000km
     とんでもなくでかいなあ。
 
 しかも月で最大と言われていたサウスポールエイトケン盆地、直径2500kmよりもでかい。
 
 ∧∧
( ‥)なんか腑に落ちますか
 
  (‥ )最大級のクレーター、
      エイトケンでさえ
      溶岩の噴出がほとんど
      ないのに、なぜうさぎさん
      マークは溶岩に厚く
      覆われているのか?
 
 あれ自体がまるまる衝突痕だっていうのなら、ああ、エイトケンで起きないことも起きるんだろう。
 
 ∧∧
(‥ )地殻を剥ぎ取ることによる
\–   マントルの減圧溶融。
 
  (‥ )理屈の上ではありうるの
      だよな。深部マントルは
      圧力が高いから浅い場所
      では溶けてしまう温度でも
      固体のままだ。のしかかる
      圧が十分に下がれば
      溶けるよね。
 
 地球だって、海嶺の火山群はそうらしい。プレートの移動にともなってマントルが上昇する際、深部の高温を保ったままのマントルが上がってきて、減圧されて一部が溶けてマグマを作ると考えられている。
 
 *まんますべてが溶けるわけではない

 *一応書いておくと、岩石であるマントルも”流れる”ので浮力があれば上昇する。対流するから液体だろう、とか考えずに、レオロジーという学問を調べよ

 *日本にあるような、私たちになじみのある火山とマグマは減圧ではなく、水による融点の降下で出来たもの
 
 
 ∧∧
( ‥)でも地殻を剥ぎ取って上の重さを
    取り除いて減圧って、プロは
    ともかく、僕ら素人は簡単に
    ああ、そうなんだ、と
    言っちゃうけども。
 
  (‥ )そうねえ、例えば地球だと
      地球の地温の上昇のグラフと
      マントル(カンラン岩)の
      ソリダスのカーブを見ると
      50km以上、つまり
      地殻どころかマントル上部
      まで剥ぎ取らんと減圧で
      溶けないようなのよな。
 
 *ソリダス 固体だけの固相と固体と液体が平衡する状態の境目のこと。ようするにこの場合、岩石が溶けるか溶けないかのライン。
 
 実際、地球にある大小様々、最大級で200キロのクレーターを見ても、そんな火山噴火が起きたような痕は見当たらない。
 
 じゃあ、もっと、ずっと、はるかにでっかい隕石が衝突すれば50キロぐらい楽勝・・・なのか? 地球で最大級のクレーターを作った隕石は直径10kmだけども、月のエイトケンなら衝突したのは、おそらく120kmクラス???、これならいけるか? と思って調べてみても。
 
 ∧∧
( ‥)ところがクレーターの直径と
    深さのグラフを見ると、
    直径は拡大しても、深さは
    10kmぐらいのところで
    グラフが折れて、それ以上は
    いかないんですよね
    *「クレーターの科学」
    東京大学出版会 参照
 
  (‥ )そもそも月のクレーターを
      望遠鏡で見ても、そんな
      深さが50キロでございます
      なんて形はしてないのよな。
 
 50キロ掘削くらい楽勝でしょ、と楽観的に簡単に言える人は多分、望遠鏡で月を見たことがないんだと思う。
 
 そもそもサウスポールエイトケン、直径2500kmのクレーターでさえ、マグマがばんばか噴出したわけではない。
 
 だから、なんで巨大クレーター、エイトケンを差し置いて、ちっちゃな、いかにも複数のクレーターの寄せ集めに見えるうさぎさんマークがあんなにごぼごぼなの? とは疑問には思っていたのだけども。前の話題=>*
 
 
 ∧∧
( ‥)うさぎさんマーク自体が
    衝突痕だって言うのならね。
 
 (‥ )あれほどどでかいと、
     もう常識をすっとばして
     減圧で溶けるほど地殻を
     はぎとるような大惨事を
     引き起こすのかもしれないし
     そうでなくても、
     地殻に断層を入れて、それで
     あるいは後で溶融した
     マグマを地上まで導くのかも
     しれないし、すごいね
 
 月のマグマ自体にも謎があるけども、うさぎさんマーク自体が衝突痕だってのは、これまたすさまじい話になってきたもんだ。
 
 *前に述べたように、地球の地殻やマントルの粘度を考えると、月のクレーターは地質学的には短時間で流れて消えてしまう。だが実際には残っている。つまり月は地球よりも固い。それは道理、地球よりも月は冷えているし、融点降下をもたらす水もないから。だが、それならなぜマグマが噴き出るのだ? という根本的な疑問=>*

 *そして、マグマが噴出した年代とクレーターの形成年代にずれがあるというのはどう解釈すべき? という補足。
 
 
 ∧∧
( ‥)まあ、言ってしまうと
    ですよ
 
   (‥ )月は萌え萌えだね。
 
 
 
 *2012.12.30追記 次も参考のこと=>hilihiliのhilihili: 5年ごとに変わるって都市伝説でしょ
 
 
 

正十角形を描け

 

















 
 
 
 ∧∧
(‥ )ユークリッドさんの原論に
\–   基づく、正十角形の作図と
     その証明。
 
  (‥ )第四巻命題十は避ける事に
      したよ。黄金分割がなぜ
      正十角形を生み出すのか、
      その証明も説明もそこまで
      難しく書く必要はない
      からね。
 
 ∧∧
(‥ )ユークリッドさん、いきなり
\–   正五角形の作図にいっちゃう
     みたいですね。
 
 (‥ )そうねえ、原論をぱらぱら
     見る限りではそうだよね。
     もっと丁寧に読まなきゃ
     いけないけども、
     正十角形をすっとばして
     正五角形にいくのは、
     あれかなこのあたりの成果は
     ピタゴラス教団由来だという
     ことなのかね?
 
 ∧∧
( ‥)でっ? 思いっきり
    二次方程式で問題を解いて
    いるのだと。
 
  (‥ )うん、ポリス時代でも
   □–  二次方程式が解けたのは
       聞いていたけども、
       原論の前後の流れからして
       そういう文脈で語っている
       みたいだね。
 
 ∧∧
( ‥)でも、自在に解けたのですか?
 
  (‥ )そこはまだ把握していない
      わけなのよ。
 
 ∧∧
( ‥)イスラーム数学だともっと
    発展しているはずですよね?
    二次方程式を自在に解いて
    いませんでしたっけ?
 
  ( ‥)そのはずなんだけどね、
    –□ もっと調べないと
       分かりかねるなあ。
 
 以上のイラストも、二次方程式を用いることで正十角形の作図を解く過程。
 
 

2012年10月28日日曜日

絶頂に悲しくて愉快

 
 
 ∧∧
( ‥)どうよ?
 
  ( ‥)んー、あと少し
    –□ 
 
 ∧∧
( ‥)同じ円に内接する
    正六角形の辺の2乗と
    正十角形の辺の2乗の和は
    正五角形の辺の2乗に等しい
    原論第十三巻命題十ですね
 
  ( ‥)うん、それは分かりやすい
    –□ というか、把握したら
       意外と簡単できれいな
       内容だったというかな。
       問題は第四巻の命題十ね
       こちらの説明はやっぱり
       省こうかな。
 
 さて
 
 常勝将軍ナポレオン。彼は勝ち続けたが、ある時から勝っても負けるようになったという。
 
 ∧∧
( ‥)ロシア遠征で補給をやられて
    甚大な損害を出して撤退せざる
    をえなかったのもさること
    ながら、されでもなお、戦えば
    個々の戦闘自体では勝率の方が
    あいもかわらず高い。だがしかし
 
  (‥ )結果は敗北に終わる、
      という状況になるみたいね
 
 試合でいくら勝っても、チャンピオンにはなれない。そんな状況。
 
 常勝将軍ナポレオン。若き日、崩れかかった戦列を支えたり、味方を鼓舞するために、自身が真っ先に先陣を切ったとか。
 
 ∧∧
(‥ )私の姿が見えるところ、
\–   我が兵士は無敵であると
 
  (‥ )言い換えれば、あんたが
      いない場所では絶えず負ける
      のだろ? という、結果を
      踏まえた意地悪な言い方が
      あるのよな。軍隊の規模が
      大きくなった後年に
      負けがこんでくることから
      これは事実のひとつ
      なんだろうけどもね。
 
 ∧∧
( ‥)後期には何十万という軍勢を
    率いて、同規模の諸国連合軍と
    大会戦するのですよね
 
  (‥ )ナポレオンは一人で獅子奮迅
      でも諸国軍は参謀のように
      専門の計画立案者がいて、
      攻められたら退き、
      追撃する相手の後ろを別の軍
      で攻める、というちくちく
      した攻撃でナポレオンを
      過労死寸前にまで
      追いつめていくという。
 
 兵士たちにはナポレオンは見えず、そしてスタッフを持つチームに負ける。
 
 ∧∧
(‥ )会社を大きくした社長さんも
\–   ワンマン経営じゃだめって
     ことですかね?
 
  (‥ )社長の書いた本、社長の
      考えた人生訓、それを社員に
      唱えさせ、自分の銅像や写真
      を飾る。気持ちは分かるな、
      信念という宗教がないと
      甘えが生じるんだ。しかし
      お前はスターリンかどこぞの
      新興宗教の教祖か、
      個人崇拝ばりばり状態
      老いても学生気分が抜けずに
      若きナポレオン気取りよな
 
 ∧∧
( ‥)でもそれもねえ、社員に突撃戦
    ばかりしゃにむにやらせて
    うまくいっている分には
    いいんでしょうけどね。
 
  (‥ )どっかで無理がくるよね。
      後がなくなるさね。
      時間の問題だ。
 
 それと、たぶん、歳をなめ過ぎ。
 
 ∧∧
( ‥)歳ね。
 
  ( ‥)35過ぎれば体力は衰え
    –□ 40が人生の絶頂
       それは事実でね、
 
 そんなことはない!! 40過ぎてもまだまだ出来る!! 
 
 ああ、言いたい事は分かるよ? しかしだな、
 
  (‥ )まだまだ出来る(はずだ)
      って、お前の希望的観測だろ?
      という話であってだな。
 
 ∧∧
(‥ )老化と体力の衰えは
\–   無情な現実ですからね。
 
 
 希望的観測は現実の前に浸食され、押しつぶされるのだ。
 
 あの無様な有様はこれがもう絶頂に悲しくて愉快。
 
 
 
 
 

生きたまま涅槃へ至れ

 
 
 ∧∧
( ‥)僕ら本来の安定的な姿は
    二酸化炭素と水、窒素、
    塩化ナトリウムや酸化鉄や
    その他の化合物ですよね
 
  (‥ )秩序でもない無秩序でも
      ない、どちらでもない状態
      それを維持するために毎日
      膨大なエネルギーを必要と
      しているわけでね。
 
 ∧∧
(‥ )生はゆらぎ、というとなんか
\–   格好いいですけど、単純に
     エネルギーを消費しないと
     維持できない不安定な現象
     ですよね
 
  (‥ )理想状態に固定しよう、
      それは生とは相容れない、
      死の状態だ。
 
 それを考えてみれば、既得権益を持つ老人たちが、たとえそのために会社や国を滅ぼすことになろうとも利益を手放さず、新しい芽をつぶし、すべてを固定化しようとするのも当然か。
 
 ∧∧
( ‥)年老いて死に近づいている
    からだと。
 
  (‥ )生きてはいるが限りなく
      死体になろうとしている
      そう言う事はできるかもね
 
 自分の死と組織の死が共に近づく。すばらしい。
 
 ∧∧
(‥ )そういうのはニルヴァーナ
\–   とは言わないかもですが
 
  (‥ )最終ゴールを見据えて
      諦観と賛美を持って待つか
      生きながら他の生をすべて
      つむ無様な様に成り下がるか
      さて、どっちになるかねえ
 
 
 

拘泥深き人

 
 
 ∧∧
(‥ )宗教を嫌う人は多いですよね
\–
 
  (‥ )まあ、大概は救われたい
      人を救いで集客して、
      救いを餌にさらに孫会員
      を集客しようとする
      わけだからね。
      そりゃあ嫌うよね。
      ただの押し売りだもの。
 
 ∧∧
( ‥)そっちの方が儲かりますし
 
   (‥ )儲かるならそっちに
       どうしても人はシフト
       してしまうからな。
 
 ∧∧
(‥ )歴史上、ごくまれに出現する
\–   大預言者がみなさん、
     貧乏肯定派なのってそれを
     予防するためなんですかね
 
   (‥ )かもね。言い換えれば
       それが出来る人が
       ほとんどいないって
       ことだろうな。
 
 ∧∧
(‥ )宗教を嫌っていても、
\–   信念を持っている人、
     神の非存在は証明されたと
     思い込んでいる人
 
   (‥ )神を否定しても呪いの
       ように根拠のない信念に
       すがっている。やはり
       ホモ・サピエンスの
       種族的な特徴なのかな?
 
 ∧∧
( ‥)社長さんとか政治家さんとか
    そういう人に多い?
 
  (‥ )かもね。信念が、根拠の
      ない信念が、それが
      どうしても必要な立場
      だろうからね。
 
 迷いがあると突破できるものも突破できなくなる。
 
 だから多分、神を信仰し、己を信仰し、信念を信仰し、価値観を信仰し、あるいは神と宗教を否定するその口と同じ口から根拠のない信念がつむがれる。
 
 そのせいなのか、これまでの成功という短期間の全能感に幻惑されたのか、己の信念のすばらしさを語り、それにすがり、犠牲者が出ても過労自殺が出てもいっさい無視する。
 
 ∧∧
(‥ )信念からすれば過労自殺も
\–   犠牲者もありえないでしょう
 
 (‥ )認められないね、ひどいと
     信念が正しい以上、
     自殺者や自分を非難する人は
     悪魔や悪魔に取り憑かれた
     悪しき存在だと
     信仰するかもな。
 
 ∧∧
( ‥)でも? 一般人はそこまで
    信念に拘泥するわけでは
    ないですよね?
 
  (‥ )そりゃあそうさ、
      いくら仮に信仰が種族的な
      特徴だとしても、僕らは
      個人だ。種族のことなんか
      知ったこっちゃない。
      信念馬鹿のことなんか
      知らんがな。
 
 見目麗しい言葉を語り続けた、皆が笑っていたが、とうとう僕を支持してくれるようになった。やった! オレの時代が来た!!
 
 ∧∧
( ‥)と、思ってはいけませんと
 
  (‥ )思ってもいいし、確かに
      時代が来たのだが、
 
 都合が良いから使っているだけで、用済みになったらぽいするだろう、されるだろう。飽きられたアイドルがどんな目に遭うか、知らんわけではあるまいに。
 
 ∧∧
(‥ )信仰や信念が強いと
\–   そこのところ分からなく
     なりますよね。
 
  (‥ )平均人には平均より
      拘泥深き人のことは分からん
      拘泥深き人は平均人が
      理解できない、お互いさま
      ってことだね。
 
 

 

2012年10月27日土曜日

夢があなたを殺す

 
 
 科学には夢がない。
 
 ∧∧
( ‥)だから人気がない
 
  ( ‥)嘘には夢がある。
 
 だから嘘つきには金が集まる。
 
 嘘つきが科学を仕分ける。
 
 ∧∧
( ‥)しかし、科学は現実を
    反映している。
 
  (‥ )失敗すると現実が這いより
      足をつかまれる。
      これは道理。
 
 嘘つきだけじゃない。嘘を夢見た人もまた罪人なり。さあ、這いよる現実を見よ。夢があなたを殺す。
 
 
 
 

5000文字

 
 
 ∧∧
(‥ )ユークリッドさんの原論を
\–   5000文字弱で説明ですか
 
 (‥ )メソポタミア、ユークリッド
     プトレマイオス、帝国と崩壊
     イスラム世界、コペルニクス
     ケプラー、ガリレオ、そして
     ニュートン、以上の歴史を
     考えた時、この5000文字
     はまあまあな配分よな。
 
 ∧∧
(‥ )他をさらに節約する必要が
\–   あるでしょうね。全部で
     7万文字になりましたから
 
  (‥ )3世紀から17世紀までは
      ほんと、5000文字
      ぐらいに圧縮したいね。
 
 ∧∧
( ‥)18世紀までの歴史で半分近く
    になりますよね? できます?
 
 ( ‥)まあ、まずは当初の予定通り
   –□ 全部で15万文字、それを
      半分以下にまで圧縮しよう
 
 そして、それにしてもさすがにユークリッドの原論、手強い。
 
 ∧∧
( ‥)学力の無さ、やっぱり
    祟りますよねー
 
  (‥ )これでも必要最小限度な
   □–  部分、それだけを読んで
       いるだけなんだがね。
 
 しかし、それにしても紀元前4世紀でこの域に到達するとは。
 
 ∧∧
( ‥)原論の歴史的な背景、それを
    解説するだけで1冊、本が
    書けるでしょう。
 
 (‥ )二辺と二辺にはさまれた角
  □–  それが等しい三角形は合同。
      その論証にだけ、動作に
      関する単語が出てくるのは
      知らなかったな。
 
 この時代のギリシャ数学では動きを扱いきれないので、生じうる問題を避けるために、動きに関する単語は原論から原則排除されている。
 
 
 

2012年10月26日金曜日

偉大なり分度器

 
 
 ∧∧
( ‥)どう?
 
 ( ‥)今さらだけどさ、
   –□ プラトンやアリストテレス
      の時代には、まだ分度器が
      ないんだよね。
      そのはずだよね。
 
 分度器というか、そもそも分度器の元になる数学的基礎がようやく形を見せ始めた、という感じ(のはずだ/で良いと思う)。事実、彼らの後のユークリッドの原論でさえ、あの驚異の書物をもってしても問題解決にはまだ十分ではない。
 
 ∧∧
( ‥)分度器がないなら分度器を
    作ればいいじゃない
    by マリー・アントワネット風
    と、言うわけには....
 
  (‥ )なかなかいかないんだよな
      円周を等間隔に分割する
      数学的、幾何学的な基礎を
      まず確立しないといかん。
 
 ∧∧
(‥ )そして天体観測には分度器
\–   というか、分度器を作れる
     技術や数学が必要ですし。
 
  (‥ )三角関数だね。それを
      幾何学的に証明、さらに
      計算して確立しないと
      駄目なわけでね。
 
 それが出来るのはプラトンやアリストテレスの何世代か後の話。完成させたのはほぼ5世紀後のプトレマイオスだし。
 
 ∧∧
( ‥)それを考えますとね
 
  (‥ )プラトンやアリストテレスの
      宇宙論がへにょへにょなのは
      当たり前だよね?
 
 あれじゃどうにもならんだろう。
 
 だがしかし
 
 ∧∧
( ‥)でもさ、メソポタミアの人々は
    それなりな観測をしたみたいじゃ
    ないですか、あれはなんでしょう
    惑星の運行も数式化していた
    のじゃなかったでしたっけ?
 
 ( ‥)うーーむう
   –□ 分度器以前だからきちんと
      観測できない、ではなく
      そもそもきちんと見ていない
      あるいは記録や知識の蓄積が
      足りないだけなのかな?
 
 さて、いかに?
 
 
 
 *注:・・・がないなら by マリー・アントワネット 実際に彼女がそういったかどうかは置いておくとして、ここではほぼ俗説な慣用句扱いで使用。
 
 
      
 

2012年10月25日木曜日

栄光の全能感は長続きせず

 
 
 体力があると色々な問題が解決できる
 
 ∧∧
( ‥)逃げる時も体力次第ですからね
 
  (‥ )逃げるってのは大事なこと
      なんだよな。そして体力が
      ないとめんどくさい、
      あきらめよう、これで
      逃げられなくなる。
      あきらめは悲惨よな。
 
 ∧∧
( ‥)でも、体力があるのはいいけど
    無駄に全能感を持つ人も
    いますよねえ。
 
  ( ‥)人生に現れた壁を次々に
    –□ 跳び越えてきたので、
       その経験を無批判に
       延長しちゃうのかもね
 
 
 10回に1回、高さ1の壁が現れる
 
 ∧∧
( ‥)なんなく跳び越せる
 
  (‥ )100回に1回、
      10の壁が現れる。
      ぽん、と跳び越せる。
 
 ∧∧
( ‥)500回に1回、
    50の壁が現れる。
    全力で助走して跳び越せた
    やれるやれる、僕は出来る
 
  (‥ )だが、1000回に1回、
      100の壁が現れる。
 
 よーし、やれるやれる、飛び越えるぞー! そーれっ!! 
 
 びたっー!!!
 
 ∧∧
( ‥)局地的な解、短時間の経験を
    延長して考えることは
    間違いではないのですよね
 
  (‥ )推論としては問題ない
      結果自体は間違いの時も
      あるし、正しい時もある
 
 周囲を見渡す。世界は平らに見える。全世界も平らだろう。
 
 周囲を見渡す。遠くの景色は下がやや沈んでみる。そこまでいくと、さらに遠くが沈んで見える。おそらく見渡せる周囲はあるわずかな曲率を描いているのだろう。これを延長すれば世界は球体だろう。
 
 ∧∧
( ‥)間違っている時もあれば
    正しい時もある。
 
 ( ‥)手持ちのデータから得られた
   –□ 推論だ、そう思っていれば
      問題ないのだがね。
 
 ∧∧
( ‥)でも、これが正しい、と、
    仮説を越えて信念を
    持つようになる。
    しかし信念があるからこそ
    壁に向かって助走し、
    跳び越えられる。
 
  (‥ )それで成功できる。
      壁を越えられる。
 
 そして全能感を持ち、
 
 しかし、それゆえに跳び越えられない壁に突撃して
 
 びたっー!!
 
 ∧∧
(‥ )ままならないもんですね
\–
 
  (‥ )しかも、35歳過ぎると
       体力落ちるからな。
 
 ああ、栄光の全能感は長続きせず。そして遅かれ早かれ、壁がやってくる。向こうから。
 
 
 
       

暗い顔していないかい?

 
 
 外野にいて、こうすればいいのに、こいつらなんでしないんだろ? ははーん? きっと馬鹿なんだな? よし! オレ様が入ってなんとかしてやろう。
 
 ∧∧
( ‥)ただの痛い人に聞こえますが?
 
  ( ‥)外からやじっていたけども
    –□ じゃあお前、
       バッターボックスに立て
       ピッチに立て、走れ、
       監督しろ、指揮してみろ
       できるわけがない。
 
 ∧∧
( ‥)政治もそうだと?
 
  ( ‥)テレビでは政治や経済を
    –□ 色々批評して、浮ついた
       ブームと知名度で
       選挙に出て当選して
 
 でもそれ以降、なーんにも音沙汰がなかった人が、ある日、議員にはあるまじき、浮ついた安易な行動をしたあげく、いきなりニュースになったりする。
 
 
  (‥ )これは五月病ですよ!
 
 ∧∧
( ‥)新しい居場所に希望というか
    過剰な展望を抱くも、
    現実を見て失望するって
    やつですか?
 
 まあ、タレント議員なんて夏休みのバイトみたいなもんだろうから、オレ様が、と風雲の志を抱かれても困るよな。
 
 ∧∧
(‥ )現実に失望して、捨て鉢に
\–   なって、そうして落選して
     またコメンテーターとか
     評論家に戻るのですかね
 
 (‥ )尻尾巻いて逃げ帰っても
     別にかまわんさね。
     でも、バッターボックスや
     ピッチからとぼとぼ帰って
     すかさず外から、またも
     オレ様言い出したら
     恥ずかしいかもな。
 
 あるいは、みんな心に傷を負って、言葉が少しよどむのだろうか?
 
 ∧∧
( ‥)心に傷をね
 
 (‥ )40、50で仕事も分かって
     オレ様出来る!! と
     確信しても、それは所詮、
     その場の話。新天地で
     いきなりバイト扱いされたら
     屈辱だろ? 全否定だろ?
     だが、これが現実なんだな
 
 だから、暗い顔していないかい?
 
 
 

根拠のない自信

 
 
 
  ( ‥)...ああ、眠い
    –□
 ∧∧
( ‥)眠くて絵に鉛筆を押し付けたり
    してるから、寝たら?
 
 でっ
 
 ∧∧
( ‥)でっ?
 
  (‥ )昔、根拠の無い自信!!
      と言った奴がいたろ?
 
 ∧∧
( ‥)ああ、落書きでノートに漫画を
    描いていたけど、うまくも
    ならず、描き込みもせず、
    批評はするけど製作には消極的
    結局、芽が出なかった彼ね
 
 ( ‥)楽しい奴でな、ああそうだな
   –□ あいつとの記憶はさながら
      ホコリまみれの記憶だけど
      楽しかったな。
 
 夢はでっかいくせに実行しない。就職するでも就学するでも、バイトをするわけでもなく、貧乏アパートに座り込んで遊んでばかり。そいつの家の近くまでいって、ふと思いつき、駅前のゲームセンターに入ったら、案の定、真っ昼間からゲームにいそしむ奴の姿が
 
 ∧∧
( ‥)予備校はどうした、と
 
  (‥ )根拠のない自信、あいつは
      よく使っていたよなあ。
      なかなかいい言葉だよね。
 
 ああ、彼はああいう性格だったから、この言葉が変におかしくてトゲのあるものにはならなかったのだよな。
 
 ∧∧
( ‥)本当は無いのに、根拠がある!
    そう思い込んで無駄に自信が
    たっぷりで、とにかく体力に
    まかせて突進して、
    良くも悪くも他人に迷惑を
    かける人は大勢いますから。
 
 ( ‥)神なんて非科学的!!
   –□ 論理も演繹もよく分かって
      いないのに自信たっぷりに
      否定する。その一方で
      根拠のない思い込みで
      無理に邁進する。多いし
      迷惑なんだよね。
 
 体力がある限り、体力で飛び越えられる程度の壁が現れる限りなら、それで十分、生きていけるのだろう。
 
 ∧∧
( ‥)神は存在する、証明された
    神は存在しない、証明された
    どっちも根拠の無い自信が
    満々です。どちらも宗教
    なのでしょうね。
 
  (‥ )*の続きでもあるの
      だけどさ。
 
 この性質ってホモ・サピエンスの種族的な特性なのか?
 
 
 
 ∧∧
( ‥)分からないですけども、
    俗説では言われますよね?
    ホモ・サピエンスは脳が大型化
    することで芸術や宗教のような
    抽象概念を持つに至った。
 
  (‥ )まるで芸術や宗教が知性の
      きらめきと反映のように。
      だがさ、実際には
      知性とまるで関係なくて、
      単に何かに執着したり
      思い込む、そういう
      特質の反映だとしたら、
      どうする?
 
 考えてみれば宗教は知性の敵だとよく揶揄されるのだった。仮にそれが少しでも正しいのなら、宗教や芸術は抽象概念を扱える知性の反映、というあの手の俗説はなんだろう?
 
 
 
 

2012年10月24日水曜日

言う事なんか聞くわけなかろう

 
 
 ∧∧
(‥ )生活保護たたきとか、若者は
\–   なんで他人のあら探しをして
     自分の権利を主張しないの
     だろう、と老人たちが
     語る疑義。
 
  (‥ )現実をそのまま現実と
      認めればいいだけだろ?
      人間は裏切り者を許さない
      若者が権利を主張しても
      つぶされる。
      いや、このこと自体が
      権利の主張だとも言える。
 
 恵まれた条件でエスカレーターしたお前らの言う事なんぞ聞かない。お前らの楽を半分こっちによこせ。これは主張以外の何物でもないだろう。なぜ主張しない? と問うことは愚か。
 
 ∧∧
( ‥)それにそもそも
 
 (‥ )若者から職を奪い、年金を
     搾り取り、既得権益に
     あぐらをかいてきれいごと
     だけを言う。これで一体、
     誰が耳を傾けるかね?
 
 もう、老人が何をいってもたわ言にしかならん。聞いてもらえると思う事自体が、傲慢。愚劣。
 
 ∧∧
( ‥)走るしかないですねえ
 
  ( ‥)ドーピング、機械化、
    –□ なんでもいい、とにかく
       最後まで・・・
 
 

2012年10月23日火曜日

宗教ではない、定規である、定規は神ではない

 
 
 ∧∧
( ‥)つまり?
 
  ( ‥)大津市でいじめ自殺の隠蔽
      というか犯罪の隠蔽が
      あった時、関係者が襲撃
      されたろ?
 
 ネットの反応は、そりゃあ当然だよね、だった。
 
 ∧∧
( ‥)そりゃそうでしょう、あなた方
    は本来、お互いに殺し合い、
    報復に報復を重ねる種族だし
 
 (‥ )社会が大きくなると、報復
     合戦を野放しにしていられ
     なくなるから、法律で規制し
     代わりに信頼できる
     調停者として司法だの
     警察だのが作られるわけ
     だからね。
 
 それをとうのご本人達が破棄すれば、そりゃあみんな、自分たち本来の権利、敵をリンチして殺す権利を取り戻そうとするに決まってるし、事実そうなった。
 
 ∧∧
( ‥)でもその時、そういう人々の
    有様を”悪魔!!”と
    罵った人がいた
 
  ( ‥)その人なあ、確か科学
    –□ に関しても色々コメント
       している人だったはず
       なんだがね。
 
 リンチしてはいけないのに!! 法律、人倫に反してリンチした、この、悪魔!!
 
 これは
 
 私は人間の動態を説明することに失敗しました。ですが私は仮説を破棄いたしません、代わりにあなた方こそが間違っているのだと非難いたします
 
 ∧∧
( ‥)ということだと
 
 (‥ )ただのトンデモ野郎だろ?
 
 思うに、この手の人にとって、科学の法則は神聖不可侵な法律であり、法律は絶対不変な自然法則ではないだろうか?
 
 ∧∧
(‥ )でも、そういう人だって
\–   自然法則がねじまげられた
     SFとか読むでしょうに
 
 (‥ )あくまで、こうだったら
      こうなるよな、という
      単なるもしも話で、
      現実は絶対そうはならない
      そう思っているのじゃ
      ないのか?
      SFには魔法が存在したら
      という物語もあるしね。
 
 だが、残念。法律もそうだが、自然法則も人間の作ったもので、あくまで使える道具、近似値でしかない。
 
 
 
 ∧∧
( ‥)いわば、定規ですから
 
   (‥ )より汎用性の高い定規を
       目指す。言い換えると、
       古い法則が間違いだ、と
       言われると違和感を持つ
       のはそのせいだよね。
 
 古い定規が役立たないわけではないし、古くて汎用性には欠けるが、間違っているわけじゃないよな? という違和感。
 
 事実、役立っているどころかまだ使っているという現実。天動説でさえ使っている。

  確かに自然は人間と関係なく存在するし、定規で測れるとは、自然界になんらかのパターンがあるということなのだろう。だがしかし、いかに自然を測れるからといって、定規そのものは人間が作ったものだ。定規は自然そのものではない。
 
 ∧∧
( ‥)そもそも古い定規と新しい
    定規が混在して使えること
    それ自体が、法律、法則は
    人間が作ったものだという
    証拠ですよね
 
  ( ‥)おそらくね、それを
    –□ 考えると、あの時、
       悪魔!! と罵った
       あの人たちはどんな
       世界観を持っているの
       だろうかな?
 
 ∧∧
( ‥)おそらくは
 
  (‥ )仮説が破綻したのに、
      これあるべし、と拘泥する。
      根拠のない思い込み。
      ご本人に自覚はないだろうが
      これはさ、
 
 
 宗教だよね?
 
 しかし、定規は神ではないよね? 定規は崇拝するものではないと存じます。あれは使うものでしょう。
 
 

 
 

原理原則

 
 
 
  ( ‥)世界平和のためならば
      人類抹殺も辞さず。
 
 ∧∧
( ‥)効果的だけども本末転倒だね
 
 だが、原理原則を追求するとはこういうことだ。
 
 
  (‥ )教義のためなら教祖も殺す
 
 ∧∧
( ‥)まあ、理屈はそうだね
 
 世の中には原理原則を追求するあまり、本末転倒になってしまっている連中がごろごろいる。
 
 
 ∧∧
( ‥)でも、本末転倒かどうかが
    問題じゃないのですよね。
 
  (‥ )しかり、教義も信念も
      教義自体、信念自体を
      正当化してくれるわけでは
      ない。原理原則は
      原理原則を正当化しない。
 
 本末転倒かどうかを決めるのは原理原則でも人の道徳でも倫理でも心でも詩でもない。
 
 ∧∧
( ‥)原理原則に効果があったか
    どうなのか?
 
  (‥ )試せ、調べろ、確認しろ
      検証しろ。
      原理原則なんかどうでも良い
      実行と検証を原理原則的に
      追求するのみだ
 
 たとえ犠牲者がどれほど出ようとも。原理原則とはそういうものだ。
 
 

2012年10月22日月曜日

手柄を誇ったら、そりゃあ責任とらなきゃ

 
 
 ある人はいった、日本はもうおしまいで破滅すると
 
 ∧∧
( ‥)ずいぶんな楽観論だと
 
  (‥ )駄目なものがすぐに壊れる
      それなら駄目だ、馬鹿だ、
      時代遅れだ、と言われる
      大企業は存在しないことに
      なるよね。
 
 事実はそうでなく、現実はぐずで愚かでも、自分自身でそうだと分かっていても図体がでかいばかりに死ねないし、変えられない。だからこそ、中小企業や個人だったらつぶれるような状況もちゃんと生き延びられる。このように巨大な体は変動を緩衝するが、しかし問題の是正も緩衝してしまう。
 
 ∧∧
(‥ )破滅が即座にくるっていうのは
\–   あまりよくないものが直ちに
     取り除かれるということでも
      ありますからね。
 
  (‥ )だから楽観論だよ。
 
 
 ある人は言った、韓国や中国が、あっという間に日本に追いついてきますよ。呑まれちゃいますよ。
 
 
 ∧∧
( ‥)楽観論だと
 
 (‥ )開国、明治維新から70年
     あまり、中世軍事貴族が
     支配する島国から
     立憲君主制の帝国を築いて
     しかし敗北。帝国は解体。
     70年、ほぼ2〜3世代だね
     人間が丸ごと入れ替わっても
     無理矢理な工業化を押し進め
     てもなお、勝てなかった、
     勝てる技術を持つことが
     できなかった。
     ライバルをなめてはかかれない
     それは事実だが
     科学、技術、工業、それを
     なめてもいけないな。
 
 その人はネットで日本の技術もアメリカの技術もすべて筒抜けだから、なんでもコピーできる、と言っていたので、そういう世界観のせいかもしれないけども。
 
 ∧∧
(‥ )まあ、なめてかかるから
\–   仕分けしちゃうんでしょう
     けどもね
 
 (‥ )哀れな連中よな、本来は
     書面を使った官僚達の
     質疑応答の場。
     そこに私たちにも花を
     もたせろ、そう無邪気に
     要求して、官僚が手渡した
     書類を読んで分かった気に
     なって、得意絶頂に
     仕分けして、
     結局、失敗の責任は自分たち
     だけが取るのだ。当然だが
     それだけに愚かよな。
 
 別に官僚の陰謀でもなんでもない。会議の席になだれこんで、書類を奪って大騒ぎして決議してしまえば、その時、誰に責任が生じるか、誰でも分かることだ。

 
    

流れ星は2つ

 
 *の続き
 
 公園と丘の上から帰る
 
 
 ∧∧ 流れ星が2つ見れました
( ‥)
 –( ‥)でも、どっちもオリオン座
      流星群ではなかったね
 
 ひとつは天頂付近を東西に、もうひとつはペルセウス座を南南西から北北東にすぱっと明るく流れた。向きからして、流星群の輻射点から出たものではない。
 
 帰って見てみると
 
 ∧∧
( ‥)下描き駄目ですか
 
  ( ‥)んー、駄目というか
    –□ まるで話にならんなあ
 
 ∧∧
( ‥)煮詰まっている時は間を
    置いて、休んで見た方が
    いいですよねえ。
 
 ( ‥)絵は絶えず描いていないと
   –□ 絶えず新しいものを描いて
      いないと駄目だね。
 
 
     

2012年10月21日日曜日

こうであったに違いない、は過去推論ではない

 
 
 ∧∧ きれいな夕焼けでした
( ‥)
 –( ‥)夕焼け空、低くかかって
      いるのは火星だね。
 
 今の位置はさそり座、近くにあった今ひとつの星はアンタレスらしい。
 
 さて
 
 鳥は樹上で進化したに違いない。滑空することで羽ばたいたのだ。
 
 人間は海で進化したに違いない。水中なら後ろ足で立てるし、なにより裸なのはイルカなどと同じではありませんか。
 
 魚から陸上動物が進化したのは、水たまりがひあがったからだ、別の水たまりに移動するのに有利だから指と手と足が進化したに違いない。
 
 
 ∧∧
( ‥)全部間違いでした
 
 ( ‥)これらに共通する問題は
   –□ まずストーリーを思いついた
      そこにデータを当てはめて
      それを論証とみなした点に
      あるのだよな。
 
 これはデータからグラフを見つけるのではなく、思いついたグラフに都合良くデータを合わせていることに他ならない。
 
 ∧∧
( ‥)会社に例えればですよ
 
  (‥ )我が社の業績は好調なはず
      ですから、それを支持する
      データを集めました、に
      なるのよね。
 
 そんな会社、信用できるかい? という問題。
 
 
  ( ‥)どこぞの掲示板で
      俺様鳥進化論を吹聴していた
      連中もそうだけども、
      グラフ、つまり物事を説明する
      仮説は思いつき、ではなくて
      データを解析することで
      発見しないといけないんだ。
 ∧∧
( ‥)まあ、統計学ですね。
 
 鳥は飛ぶ前から翼を持っていた。翼はそもそも飛ぶための器官ではなかった(*ただし、最後の最後に鳥が進化する過程で樹上生活を経たのではないか? という可能性は系統学的には少し支持される)
 
 人間は水中生活に適応した過程などどこにもない。というかそんな化石ないし。
 
 指は、上陸以前からあった。つまるところ、指も手も足も、そもそも陸上を這いずるために進化したものではない。
 
 
 ∧∧
(‥ )推論は憶測ではだめだ、
\–   データから統計学的に
     発見するものだ、そういう
     理解が広まったのは前世紀の
     終わりですよね。
 
  (‥ )つまりさ、俺様鳥進化論も
      俺様人類水棲説も、俺様
      上陸論も、どれだけ誠心誠意
      必死で主張しても、何年
      どれだけ努力を傾けても
      どれほど言葉を積み上げても
      所詮はその全部が、前世紀に
      否定されたゴミくずでしか
      ないんだよね。
 
 まったく無駄な努力。人生をそんなゴミくずで消費するな。
 
 だがしかし
 
 ∧∧
(‥ )遠隔操作で犯罪的な書き込みを
\–   自分のパソコンからされた
     被害者を、IPアドレスから
     犯罪者と断じ、自白を誘導した
     警察、という批判。
 
  (‥ )ストーリーありきの捜査だ
      と言われているけども。
 
 ∧∧
( ‥)前世紀的?
 
  (‥ )人間の限界だな。ありがちな
      誤った推論なんだ。
 
 人間はどうも、これこれだからこうに違いない、という推論をしたがる。だが、これは、これこれならばこうに違いない、じゃあ”実際にやってみよう”、というこれから実際に実行できる未来の検証とワンセットな場合に有効な推論で、未来予測だ。
 
 ∧∧
( ‥)だが残念、犯罪や歴史、
    過去の出来事は未来予測では
    ありません。
 
  (‥ )必要なのは過去推論なんだ。
      未来予測ではない。
      人の人生をゴミくず推論で
      破壊しちゃあいかんよね。
 
 未来予測と過去推論をごちゃまぜにしちゃあ駄目だ。
 
 
*過去推論にも、”データはこのグラフを支持している。このグラフから考えれば次のような証拠が発見されるだろう”、という未来予測が含まれる。ただし、この未来予測は「過去このようなことがあった証拠が見つかるだろう」という過去に起きた出来事をこれから発見できるだろう、というもの。
 
*そもそも憶測はグラフでないので、「過去このようなことがあった証拠が見つかるだろう」と主張することはできない(しても、その主張は恣意的なものになるので意味がない)。
 
*ややこしい言い方だけども、ちゃんとした過去推論でないので、検証に必要な”過去の出来事をこれから発見するという未来予測”がまるで出来ていない。
  
*いずれにせよ、こうだからこうに違いない、だと「こうに違いないを否定する証拠」は必然的に否定される。
 
*平たく言うと、反証不可能かつ恣意的な、疑似科学的推論になっている。
 
 

 
      

最初から戦うために

 
 
 *の続き
 
 ∧∧
( ‥)どうよ?
 
  ( ‥)そうねえ、絶滅した
    –□ ネアンデルタール人に
       比べて、僕ら
       ホモ・サピエンスが
       有利なのは大体以下の
       事項らしい
 
:弓矢などの遠距離兵器
:発達した石器や骨製の道具など
:宗教
 
 ∧∧
( ‥)宗教ね
 
  (‥ )ここまで単純な言い様では
      ないけども、あれね、
      確かに宗教や占いがあると
      苦境でも無駄に不合理に
      確信や踏ん張りが
      効くからな。集団の結合を
      高めることに有用なのは
      否めないね。
 
 ∧∧
(‥ )正直、ちょっとうっとうしい
\–   話じゃありません?
 
 (‥ )そうね、二次文献を読んだが
     一次文献たる論文を読んで
     いないのに、てきとーに
     感想を書くのは良くないの
     だけどもさ・・・・
 
 しかし、である
 
 うっとうしい話ではあるが、我々の社会も日常も、確かにどこもかしこも隅から隅まで宗教なのだ。
 
 ∧∧
( ‥)朝、テレビの占いコーナーを
    見て出かける、とかでは
     なくてね
 
  (‥ )会社のために働こう
      労働こそがすばらしい
      命の大切さを教えよう、
      平和を無条件に讃えよう
      憎い敵を戦で打ち負かそう
      どれも無条件で信じて、
      以上の事柄に興奮しなさい
      そういうことだろ?
 
 昨今、話題のブラック企業では、社員を自殺に追いやったのに、貧しい国に援助していると揶揄されておる。
 
 ∧∧
( ‥)社長を個人崇拝する、
    勤労の尊さをさとす、
    社長の人生訓をありがたがる
    無理、無駄、無法ですよね
    そりゃあ組織のきしみが
    個人にかかれば自殺者も出る
    だけどすばらしき援助は
    やめない。すばらしいから。
 
  (‥ )ほら、宗教だろ?
      スターリンとかだって
      そうだろうしな。
      どこへいっても
      どこにいても
      どこまでいっても宗教だ
 
 
 
 企業や自営業者が宗教にはまる、というのもこのせいか。
 
 ∧∧
(‥ )宗教なんて洗脳だ、
\–   そう豪語する社長さんも
     世間にはいますけどもね。
 
  (‥ )だが同じ口から、
      神がいないことは科学的に
      証明されているのだ、
      そういう言葉が出てくる。
      それは論理では
      正当化できない”理屈”を
      無批判に吹聴しているわけで
      やはり宗教だろうさ。
 
 
 *科学的には、神は説明に必要な概念ではない、神は存在も非存在も証明できない、否定はしないが考慮もできない、と言うのが妥当だと思う。
 
 
 ∧∧
( ‥)確信と思い込みがないと
    あなたたち、突撃できないの
    ですね
 
  (‥ )そりゃあそうさ。
      おいちゃんだって、あれよ
      自分の書いた本は何一つ
      読者に伝わることがないと
      確信しているが、それでも
      なお、誤差が生じうる。
      誤差はかならず降りてくる
      ただそれだけの確信で
      一生を消耗する予定だし、
      人の人生なんてそもそも
      そんなもんよな。
 
 そして思う。
 
 宗教は兵器として使われる、とは思ってはいたが、ひょっとして、最初の最初、人類が神殿を築いて神々に勝利を祈るよりも、そのずっと前
 
 遥か太古の時代、ホモ・サピエンスがアフリカで進化したその時から、宗教は戦うための道具として進化してきたということか?
 
 ∧∧
(‥ )...なかなかやっかいですね
\–
 
  (‥ )リサーチが足りない、
      読んでいない論文がある
      知らないことが次々くる
      きりないのは当然だけど
      きりないよねえ。
      取りあえず、疲れたから
      少し休むよ。
      テキストは書けたしね。
 
 
 
 
 

オリオン座流星群2012・10・20

 
 
 今日は20日、オリオン座流星群の極大が10月21日。
 
 ∧∧ 日付は変わってもう21日
( ‥)
 –( ‥)まあ、明日の夜だろうが
      今日だろうが、ちょっくら
      見に行くか。
 
 
 夜空はあいも変わらず街の灯で明るいが、晴れ渡って星が輝いていた。
 
 ∧∧ 牡牛座で木星がぎらぎら
(‥ )
 –( ‥)日本だと牡牛座は羽子板に
      例えられたのだっけ?
      ちょうど羽子板の真ん中
      で輝いている案配よな。
 
 小一時間ばかり見るもなかなか流れず。
  
 
 ∧∧ あっ、流れました
( ‥)
 –( ‥)おー、ひとつ見えたね
 
 
 すぱっと、ヒアデス星団の南側をほぼ東西に切った。流れの向きからすると、輻射点はベテルギウスと双子座の足下の中間あたり。オリオン座流星群の流れ星で間違いないんだろう。
 
 明るく白く、黄色と緑の輝きも見せて消え、ほんのひと時だけど流星痕がかすむように残った。
 
 
 ∧∧ ひとつだけでしたが
( ‥)
 –( ‥)良しとしようじゃないか
 
 きれいだったからね。
 
 
 

2012年10月20日土曜日

ネアンデルカーニバル

 
 
 キッチンにいく。
 
   ( ‥)・・・・
     –
 
 ∧∧
( ‥)どうしました?
 
 
   (‥ )オレは腹が減って
     –  いたのだっけ?
 
 ∧∧
( ‥)聞くな
 
 ああ、そうじゃない、洗濯をするのだった。
 
 さて
 
 
 
 ∧∧
( ‥)ネアンデルタール人は
    共食いをしたのか? ですか
 
  ( ‥)肉を削いだであろう
    –□ 痕跡が残った大腿骨が
       見つかっているのだな。
       切りつけた痕が
       きれいだね
 
 ネアンデルタール人が共食いをした、という主張は19世紀からあって、その議論はネアンデルタール人が人類以前の野蛮で動物的な種族か、あるいは人類の亜種で人間的な種族なのか どう判断するかで解釈がゆれたらしい。
 
 
 ∧∧
( ‥)でも、それは妙な理屈ですよね
    そもそもあなたたち、
    結構、共食いするでしょ?
 
  (‥ )そうねえ、しょっちゅう
      人肉パーティーする
      わけじゃないけども、
      カニバリズムの
      事例や文化は多いよな。
 
 ∧∧
(‥ )russian cannibalismで検索
\–   すると、有名な写真が
     出てきますよね=>*
 
 (‥ )確認せねばならんけども、
     どうも1921年の飢饉の際
     一部地域でカニバリズムが
     頻発したらしいのな。
 
 ∧∧
( ‥)コンゴの内戦で武装勢力などの
    兵士にピグミーの人々が狩られ
    食べられている、という訴えも
    ありましたよね。
 
( ‥)2003年の話だよね、
  –/ ニュースでしか確認できない
     けども、これはどうなった
     のかね?=>*
 
 *ピグミーの人々、アフリカの森林地帯で暮らす背の小さな人々のこと。過去はもっと広い地域にいたらしいけども、他の民族によって追われたらしく、今では小さな孤立した集団になってばらばらに点在する。コンゴには反政府武装勢力が存在し、2012年の段階でも、外務省のHPでは「東部地域の安定と統治能力の回復は最重要課題」と記述されている。以上の記事はピグミーの代表が国連に対して、我々はサブヒューマン(亜人)として扱われ、狩られ、狩猟動物のように食われている、と訴えたもの。
 
 ひるがえるに
 
 
 ∧∧
( ‥)あなたたちは
    仲間を食べる。
 
  ( ‥)野蛮だから食う、
    –□ 人間だから食わない
       とかの問題じゃ
       ないんだよな。
 
 本を読んでいたら、
 
 「だから、ネアンデルタール人が野蛮であると仮定しても、それは共食いがある証拠にもならないし、共食いがない証拠にもならない。人間性と呼ばれるものには、そもそもこの習性が含まれているからである」
 
 と書いてあった(やや意訳)引用:[HUMAN EVOLUTION trails from the Past] Oxford  pp315
 
 ∧∧
( ‥)そりゃそうでしょうね、
    事実としてあなたがた自身が
    食ってるのだから。
 
  ( ‥)でもあれだな、興味本位
    –□ じゃなくて、過去の
       ホモ・サピエンス
       における共食いの証拠
       それを示唆する証拠は
       論文になっているの
       だねえ、
 
 ∧∧
( ‥)では、ネアンデルタール人が
    人間だというのなら。
 
  (‥ )まあ、今日もお昼は人間よ、
      なんてのりではない
      だろうけども、
      食っていただろうね
 
 そして時々思うのである。
 
  (‥ )ホモ・サピエンスってさ
      ネアンデルタール人を
      食っちゃったんじゃ
      ないかなあ?
 ∧∧
( ‥)証拠はないですけどね。
 

 *注:両者が交配した/したらしい、という証拠はある。
 
 
 
 

果てしなき寄生

 
 
 ハリガネムシ。
 
 カマキリなどに寄生するごく単純な姿をした寄生生物。
 
 ∧∧
(‥ )でっ? カマキリの腹腔内部に
\–   いるものを撮影して、アップ
     しましたと。
 
  (‥ )一応、いわゆるグロ注意
      ってやつなのかな?
      気持ち悪いものや虫が
      嫌いな子には見せられない
      なあ。
 
 標本にしたカマキリを解剖撮影=>*
 
 ハリガネムシのコンテンツ=>*
 
 ∧∧
( ‥)前のアップデートから
    もう6年も経っている
    わけですね
 
 (‥ )仕事に忙殺されているけど
     HPの更新はもっと
     まめにしたいよね。
     地学と古生物、進化や科学の
     コンテンツも充実させる
     予定なわけだし、本も
     書いているわけだし。
 
 
 

2012年10月19日金曜日

白い馬は馬ではない

 
 
 *の続き
 
 ∧∧
( ‥)論理的に物を考えるのが好き
    だけど、論理が破綻している
    そんな人たち
 
  (‥ )大体な、勘違いによる
      包含関係の破綻なんだよね
 
:白い馬=馬ではない。
:ゆえに白い馬は馬ではない
 
 ∧∧
( ‥)白い馬は確かに馬では
    ないんですよね。
 
  (‥ )馬と呼ばれる集合の中に
      白い属性を持った馬がいる
      それを白い馬という。
      形式張った言い方をすれば
      白い馬は馬の部分集合
      なわけだ。
 
 だから、白い馬≠馬、これは正しい。
 
 ∧∧
(‥ )問題は白い馬は馬ではない
\–   という次ですね
 
 (‥ )白い馬は馬の部分集合です
     両者はイコールではありません
     これがいつのまにか、
     白い馬は馬という集合に
     入りません、になってる。
 
上の言い様を対話形式に変えればこんな感じになる。
 
:馬の中には白い馬もいますよね
:お前は白い馬は馬ではないと言うのか!!
 
 ∧∧
( ‥)間抜けな話に聞こえますけども
 
  (‥ )実はこれ、すごく多いの
      だよな。
 
 例えば
 
:人間なんて信じられない!
:じゃあ、お前の愚痴を聞いてるオレ様も信じられないのか!!
 
 ∧∧
(‥ )前半は主語の説明が省略
\–   されているだけですよね
 
  (‥ )これこれな目に会った
      誰が僕を/私を騙そうと
      しているか分からない
      どうしたら良いだろうか?
      (君は別だよ)
      そんな内容だよね。
 
 ∧∧
(‥ )後半の人はバカ正直に、
\–   言葉通りの意味でしか
     文章をとらえられない
     人ですね
 
 (‥ )言葉なんて定義のしようが
     ないから、前後の文脈で
     足りない部分を補う必要が
     ある。そもそも人間の会話
     能力ってそういうもの
     だからな。
 
 ただし、これが出来ない人、苦手な人もいる。
 
 ああ、そういえばいたなあ。
 
 ミクロラプトルという恐竜がいる。鳥に近い動物なので、前足が翼になっているのは、まあよしとしよう。訳が分からないのは後ろ足の甲の部分の骨、専門用語で言うと中足骨の部分から風切羽が生えていること。これを機能させるには、言ってみると足の裏を外に向ける必要がある。
 
 ∧∧
( ‥)問題は構造上、恐竜の後ろ足は
    股割りが出来ない、ということ
    ですね
 
  (‥ )だから復元する人は
      ?と首をかしげるのだ。
 
 中にはこんな奴もいた。
 
 股割りできないから足を外に向けた復元は全部間違いだぴょん!!
 
 これはこういう文章だ
 
:股割りができない
:ゆえに足を外に向けられない
 
 ∧∧
( ‥)だがしかし
 
  (‥ )股割りができない=
      足を外に向けられない
      ではないのだよな。
 
 どっちがどっちの部分集合であるのか、よーく考えてみよう。明らかに以上の言及は論理的に破綻している。
 
 ∧∧
(‥ )白い馬は馬なのだから
\–   すべての馬は白い!!
 
  (‥ )うん間違いだね。
 
 
 
 *種明かしは、まあ、2、3年ばかし待て。というかおおむねな論文ならもうとっくの昔に出ている。ただ、実のところ答えはいつも皆が見ているものだったりする。
 
 
      

破綻した論理で満足するのが好き

 
 
 神なんていない!! それは科学的に証明されている!! そう力説する人は、まあ、結構いる。なんか無駄にインテリな人に多いっぽい。
 
 ∧∧
(‥ )...科学は神様抜きで自然を
\–   説明することに成功した
     それだけですよね。
 
  (‥ )あっ、神様、出番ないです
      そう言っただけで
      楽屋や控え室に神が本当に
      いないかどうか、それは
      分からんのよな。
 
 ある概念が必要とされていない。
 
 それはしかし、その概念が存在しない、ではない。
 
 ある概念が必要とされていない、ゆえに存在しない。これは明らかに論理がおかしい。
 
 *一応、書いておくと、”神がいる”ことが証明されたこともない。
 
 ∧∧
(‥ )なぜこういう破綻した理屈を
\–   意外に皆さん使っちゃうの
     でしょうね?
 
  (‥ )定義をする、それを前提に
      論理的に組み上げたものは
      すべからく正しい。
      そういう発想をするという
      ことだろうなあ。
 
 もちろん、これにはあらがある。あらがあるから間違っている。しかしあらがあるのに論理的だと考え、ゆえに正しいと確信してしまう。
 
 論理が好きなのに論理がおかしい。
 
 これが謎
 
 
 ∧∧
( ‥)あなたがたおサルさんは定義と
    論理が好きなわけですか?
 
  (‥ )より正確に言うとだな
 
:安易な定義で満足するのが好き
:破綻した論理で分かった気になるのが好き
 
 
  ( ‥)こういった方がより
      正確だろうね
 ∧∧
( ‥)難儀なサルだな、おい
 
 
 
  (‥ )認識的に満足した、と
      いうかだな、認識的に
      これで筋が通った、と
      思った=論理的だ!!
      と思うのだわさ。
 ∧∧
( ‥)安易なサルだな、お前ら
 
 
 だが実際の話、この世は論理ではどうにもならない世界であるらしい。
 
 ∧∧
(‥ )例えば、経験を論理で正当化
\–   することはできませんからね
 
  (‥ )100万回、太陽が東の
      地平線から登るのを見ても
      だから論理的に明日太陽が
      東から上がります、
      とは言えないわけなのよな
 
 そればかりか我々が使う発想の中には論理でも経験でも正当化できない、得体の知れないものがある。というかそっちの方がむしろ多くて重要かもしれない。
 
 
 ∧∧
( ‥)定義、前提、論理から成り立つ
    数学ですらそういう面があると
 
 (‥ )無限に続く足し算
     (マイナスを含む)
     これを解く時、有限の計算
     と同様、簡略化のために
     順番を変えて計算すると
     複数の解が出てくる。
     おかしいと皆が頭を悩ませた
     その時、ある人、曰く、
     無限に続く計算は順番を
     変えてはいけないんじゃね?
     と・・・。
 
 確かに言われれば有限の計算と無限の彼方へ開いてしまっている計算は同じように考えてはいけないんだろう。
 
 ∧∧
(‥ )でも、見ようによっては問題を
\–   解くために恣意的に
     新しい定義を導入したように
     見えますよね。
 
 (‥ )新しい定義、新しい関係性を
     導入して問題解決を図る。
     数学だけでなく、
     自然科学でも
     同じことをする。
 
 あるいはむしろこう言えばいい?
 
 定義と前提と論理だけから成り立つ、まるで完全な人工物であるかのような数学でさえ、自然科学と同様、得体の知れないものを理解し把握するための手段が使われている。

 
 
 ∧∧
( ‥)ある人が、数は実在する、
    と言っていましたよね。
    *「「無限」に魅入られた
    天才数学者達」早川書房
    アミール・D・アクゼル
    pp233参照
 
 ( ‥)確かになあ、無限に関わる
   –□ 関係式で、どうしてなのか
      なぜなのか、いきなり
      アレフのオメガ4
      という形で自然数が
      出てくるとびびるよな。
 
 ∧∧
( ‥)数でさえ、論理や経験では
    正当化しきれないような
    発想が必要であるとしたら、
    世の中のずさんな論理主義者
    の皆さんは一体なんでしょうね
 
  (‥ )人間というサルが示す認識
      なのだ、と言えばそうだけど
      それこそ不可思議だよね。
 
 ただ、彼らが概して”分かった”と確信してしまう人々であり、しかし当然、その理屈にはあらがあり、そしてこれまた当たり前なのだけど、大した業績を上げられない人々であるのはおおむね言えるっぽい。
 
 


2012年10月18日木曜日

陰謀論の方が救いがあるよね

 
 
 ∧∧
(‥ )官僚の書いた文章を読んでいる
\–   だけじゃないか!! という
     苦言があるみたいですね。
 
  (‥ )...政治主導だ! と絶頂に
      自主行動したあげくに
      めちゃくちゃにした連中が
      いたけどな。できないなら
      出来る奴の言うことを
      「はいはい」聞くべき。
 
 
 馬鹿には2種類ある
 
 
  ( ‥)どんな物事も2つに分ける
      ことができるのです!
 ∧∧
( ‥)そりゃ分類は人為的なもの
    ですからね。どんなものも
    2つに分けられますわな
 
 
 馬鹿には2種類ある。人為的な意味で
 
 
  ( ‥)会社に例えると、
      何やってるか分からんけど
      総務と経理がないと駄目だ
      と分かっている馬鹿
 
 ∧∧
( ‥)もうひとつは、総務と経理を
    仕分けすれば無駄な人件費が
    浮くんじゃね? と思い込む
    お馬鹿さんと。
 
 *主語を営業や技術職に変えても良い。
 
 
 アーサー・C・クラーク風に言うと
 
 
  (‥ )高度に突き抜けた馬鹿は
      計算された悪意と区別が
      出来なくなるのだ。
 ∧∧
(‥ )かくて、マスコミも含めて
\–   敵国のスパイだ、売国奴だ
     という陰謀論がはびこると
 
 
 まあ、確かに陰謀論の方がずっと救いがあるよね。
 
 
 

暴政の下、郷愁を語る

 
 
   ( ‥)ニートアイドルいいなあ
       あこがれるよなあ、
       二次元だけど
 ∧∧
( ‥)でも人間ってごろごろしてると
    あっという間に死んじゃうか
    能力が駄目になっちゃうから
    ニートでも、いやニートで
    引きこもりだからこそ
    動かないと駄目だよね?
 
 ニートでひたすら楽をしたいのに、そのためにはいかなる努力も惜しむわけにはいかず、いやでいやでしょうがないが、必要だ、というその理由だけで、体力維持のため夜中5kmを走るアイドル、時々、脳内物質がどうかなるのか、いやいや言いながらなんだかんだ続けている。もしそうだともっと萌える。
 
 ∧∧
( ‥)週刊誌に激写されたり
    してね。二次元だけど。
 
 (‥ )消されるね、ニートが
     走ってました、とそんな
     驚天動地な秘密を知った奴は
     消されるね、有無を言わさず
     タックルを喰らわされ、
     悲鳴を上げる間もなく
     太ももで首をはさまれ、ごき
 
 さて
 
 
 *の続き
 
 ∧∧
(‥ )ローマ帝国が絶頂を迎えつつ
\–   暴政による恐怖が元老院を
     支配している時代
 
  (‥ )タキトゥスは良き、共和制を
      喪失した帝国を嘆き、
      ゲルマン人の質実剛健ぶりに
      郷愁の想いとでもいうのか
      羨望の目を向けたわけだけど
 
 ∧∧
( ‥)でも市民軍って結局はローマ帝国
    では復活しませんでしたよね
 
  (‥ )それどころか時代は騎兵中心
      の軍団へ移行していくのよな
      これが破られるには長槍を
      持った歩兵による密集方陣が
      必要で、それはずいぶん先の
      話になるのだけど。
 
 意外というか、衝撃を受けるのが、
 
 ∧∧
( ‥)タキトゥスさんが元老院の
    議員だってことですよね
 
  ( ‥)まがいなりにも政府の中枢
    –□ のごく近くにいた人が
       昔は良かった発言する
       わけだろ? これは
       衝撃なんだよね。
 
 ∧∧
( ‥)まあ、当たり前と言えば
    当たり前ですよね?
    政治家ってそんなもんですし
 
  (‥ )でもさ、騎兵中心の軍団に
      作り替える、それを維持する
      仕組みを作る、税制を調整
      する、それをやったのは
      ミリタリーアナーキー時代の
      次々死んでいった皇帝たち
      なんだよな。
 
 ∧∧
(‥ )名を馳せた文化人である
\–   議員さんは郷愁と嘆きを
     書き残し、
 
 (‥ )戦いに明け暮れた軍人皇帝たち
     はほぼ無名のまま、
     まったく別の理念と仕組みを
     持つ帝国を作り出す。
     多分、他に選択肢はなかった
     のだよね。選択肢が複数あったら
     絶えずぶれて収束しないからな。
     つまり、理念と現実の着地点が
     まるでずれていた。
     しかもまがいなりにも議員である
     人の理念が現実と結果的に
     ずれている。
     これは文化人という者が持つ
     深刻さの反映かね?
 
 文化人とは一体全体なんだろう?
 
 ∧∧
(‥ )まあ、もう少し調べないといけない
\–   でしょうね。タキトゥスさんは
     いつ粛清されるか分からない
     政争と暴政の下にいた人ですし
     彼の郷愁はこちらが思っている
     ものでは全然ない可能性もね。
 
  (‥ )調べないといけないなあ。
      そして、なぜ最終的な姿、
      騎馬軍団、金銀を徴収する税
      遷都、版図の西半分の放棄
      キリスト教をイデオロギーに
      すえた帝国になるのか、
      その収束の要因を知らねば
      ならんだろうね。
 
 ∧∧
( ‥)版図の西半分の放棄はだいたい
    目星はつくのでしょう?
 
  (‥ )だいたいね。帝国の東、
      北アフリカは分裂しても
      再び帝国や他の帝国によって
      統一されるわけだし、
      西半分の永久喪失は人為的、
      政治的なものじゃないよね。
 
 もっと別の、おそらく人間の生産力そのものを支配するもの。
 
 
 
 
 

2012年10月17日水曜日

こういう一コマがかつてありました

 
 
 ふと、思い出した。就職活動をし始めたのはちょうどバブルが崩壊する、いや”した時”と言った方が正しいか。
 
 ∧∧
( ‥)会社を辞めてバイトしている
    時に、日銀総裁だか経団連の
    会長だかが、この不景気は後
    3ヶ月で底を打つ、
    とか言ってましたからね。
 
 ( ‥)バブル終了。日本の成長を
     支えた低賃金労働は
     じょじょに壊れ、別の道を
     模索する時代の始まり、
     その前夜だね。それでもさ、
     まだまだバブルの経済観が
     残っていて、就職活動の時、
     内定が決まった会社に
     レジャーランドにつれて
     いかれるという有様でね。
     大企業でもなんでもない
     のにだよ?
 
 ようするに、当時は複数内定が当たり前だから、この人手不足の時に、他所へいかないでくれ、という接待のようなもの。とはいえ、内定をとった連中は全員、ものすごく居心地が悪かった(断るわけにもいかないのである)。
 
 ∧∧
( ‥)就職したら低賃金で
    こき使う気はまんまん
    なんですけどね、
    就職前はそんなもんでね。
 
  ( ‥)結婚みたいなもんだよな
      後から派手に本音が
      出てきて生活が破綻して
      いくという。
 
 結局、しかし、それとは関係なく、会社は半年と保たなかった。
 
  (‥ )もうね、朝、定時にね
      起きる生活がね、
      耐えられないのだよね。
 
 ∧∧
( ‥)社会人として終わってるな
 
 
 とはいえ、こんなエピソードは今の目から見たらとんでもない一コマなんだろう。
 
 ∧∧
(‥ )何社まわっても内定とれない
\–   いやがらせのような面接を
     受ける。いや、完全な
     いやがらせ。そういう
     怨嗟の声が満ち満ちて
     いますから。
 
 (‥ )バブルを謳歌するにはちと
     遅かったけども、余韻に
     あずかっただけでも、
     あれね、バブル世代と
     後ろ指さされる世代でも
     あるわけさね。
 
 ∧∧
( ‥)歳をとったもんですな
 
  ( ‥)まったくだ。しかし、もう
    –□ 40過ぎているから、
       老人であることは
       間違いないわけだし。
 
 ∧∧
( ‥)今日はずっと寝てましたしね
 
  (‥ )なんかね昨日、科博へいき
      ネアンデルタール人を見て
      帰って別のイラストを描き
      データ化して送信。それで
      燃え尽きたわけさね。
 
 
 ∧∧
( ‥)問題はいつも体力ですよ
 
  ( ‥)さて、いつまで走れるか
    –□ 最後まで実力を示さんと
       ただの運の良い奴で
       終わっちまうでな。
 
 
 バブル世代であるのは事実だし、老人であるのはもっと事実、しかしそれで安泰と逃げ切って終わるというのでは、ちと、つまらん。。
 
 

うろうろしているここはどこ?

 
 
 *の続き
 
 ∧∧
(‥ )でも、立ち位置が違うだけで
\–   いる場所は同じかもですね
 
  (‥ )大量の選択肢を試さないと
      突破できない問題がある時
      チャレンジャーを
      大量動員しなければ
      向こうへいけないんだ。
 
安全圏の人:若者は挑戦すべきだ!
挑戦する人:俺は正しい!
煽る人:挑戦しない人の揶揄など気にするな!
 
 ∧∧
( ‥)うろうろしている人は
 
  ( ‥)死体がごろごろ
      転がってるなー
 
 ∧∧
( ‥)厳密に言うと、いつまでも
    死体があるんじゃなくて
    いつの間にか消えていくの
    ですけどね
 
  (‥ )記憶を比べた時、消えた
      もの、消えた人を知る、
      そういうカウントだね。
 
 
 まあ、消えても、この選択肢のこの有様は駄目だった、その1点だけで無駄にはならないから。
 
 

    
      

あの日、あの時、あの場所には未来に...

 
 
 ふと思い出した。
 
 ∧∧
(‥ )4、5年前、街の喫茶店での
 □–  出来事ですね。
 
  (‥ )〆切りの合間、街に画材を
      買いに出かけ、喫茶店で
      本を読んでいると、隣の
      テーブルで女性2人が
      話し込んでいるんだ。
 
 片方はほぼ相づちをうっているだけ、もう片方は夢と展望を語っていた。だから声が大きい。丸聞こえ。
 
 私ね、アメリカにいこうと思うの、そこで学んで、そしてその成果を生かして、日本に帰ってきて、そして今の道に戻って、そうしてアイドルになるの。
 
 ∧∧
( ‥)真面目に考えればどえらい
    内容、というか痛い展望
    ですけどね。
 
  ( ‥)まあ、世の中には夢に
    –□ 向けて努力した者を笑うな
       痛いと言うな、チャレンジ
       した人はしないお前らより
       ずっとえらいと力説する
       奴がいるものだが。
 
 そんなしたり顔の役に立たない助言はどうでもいい。
 
 ちらっと見ると、ああ、まあ、そのなんだ。きれいな可愛い女の子でしたよ。
 
 ∧∧
( ‥)ちらっと自分を見るあなたを
    どう思ったのでしょうね。
 
 (‥ )見るな、おっさん、だったかも
     あるいはアイドルになる私を
     この人は見ているのね、だった
     かもしれないし、そもそも
     眼中になかったろうな。
 
 こちらはこう思っていた。
 
 鳴かず飛ばずでどうにも低空飛行を続けるイラストレーターがあなたの隣にいて、ああ、その夢はね、ぱーん、とはじけるねえ、そう思ってます。
 
 ∧∧
( ‥)夢がはじけるだろう、
    その根拠は?
 
  (‥ )依頼は結局、認識なんだ、
      今、これをやれる人は
      誰か? ここに必要なのは
      誰か? 彼だ 彼女だ 
      その時、目につく
      から使うだけであって、
      外国で技術を学んだから
      どうこうではないなあ。
 
 ∧∧
( ‥)...あなた、今、自分の言っている
    こと信じてます?
 
 (‥ )いや、全然。今言ったのは
     もっともらしい適当な言い訳。
     ほぼ、でまかせだね。
 
 誰が成功するかしないか、そんなことは正直いって分からん。やってはいけないこと、しなければいけないことはあるが、だからと言って成功します、失敗します、とは言えない。ただ、必要条件を満たさないと失敗するし、それを抜きに考えても、ほとんど全員失敗する。それだけは事実。
 
 ∧∧
( ‥)実際、あの時あなたが思ったのは
 
  ( ‥)そう言って帰ってきた奴が
    –□ 何人いるんだい? という
       ことだよな。
 
 ∧∧
( ‥)まあ、平凡な道以外、どの道を
    辿っても、ほぼすべてが
    失敗しますからね。
 
  (‥ )これこれな理由で君は失敗
      しますよ、と言うと予言は
      大体当たるわけさね。
      言い換えれば当たったから
      だからなんだ? にしか
      ならんというわけだ。
 
 
 ∧∧
(‥ )あの娘、どうなった
\–   でしょうね?
 
 (‥ )さあ? もしかしたら
     こっちが知らないだけで
     デビューしてるかも
     あるいは普通に挫折したかも
     あるいはもっと別の道を
     見つけたかもしれん。
 
 ただ、あの日、あの時、あの場所には、アイドルになるんだと、未来に無限の可能性を見て目を輝かせる女の子と、ありとあらゆる未来においてさえ、すべての選択肢は閉じているに近似、さもなければありきたりでつまらない選択肢ですら足下には深淵が開いていると信じている自称イラストレーターがそこにいた。
 
 
 
 

2012年10月16日火曜日

人気だなボーイ

 
 
 ネアンデルタール人の骨格を見るために上野は国立科学博物館へいく。
 
 ∧∧
(‥ )トゥルカナボーイを見て、
    子供達がきゃっきゃっ
    言ってますね
 
  (‥ )ああ、以前、小さな子供が
      ちー◯ち◯ぶーらぶーら
      と言っていたのを
      思い出すね=>*
 
 自分のblogを調べてみればそれは去年、2011年の2月14日だった。
 
 *上野の国立科学博物館。地球館地下2階の奥にある人類の展示には、アウストラロピテクスのルーシー、ホモ・エレクトスのトゥルカナボーイ、そしてネアンデルタール人の骨格レプリカと復元模型があって、彼らが裸か半裸である以上、復元模型は性器を省略するわけにもいかず、以下略。
 

 
 ∧∧
(‥ )前の記事はムバラクさんが
\–   失脚した時ですよねえ。
     ムーさん、まだご存命みたい
     ですけども。
 
  (‥ )なんか頭良さそうな連中が
      アラブの春ー!! とか
      春っぽいこと言ってたよな
 
 だがしかし、世界がそう簡単に変わるわけもなく。なんでもそうだが、一歩一歩地道にやっていくしかないのが現実。事実、舞い上がったスローガンと浮ついた理想郷の夢はたちまち地に叩きふれせられる。
 
 やっぱそういうことらしい。
 
 それはそれとして。
 
 去年、ぶーらぶーら、と言っていたのは小学生低学年の子供だったが、今日は小学生高学年ぐらいの訪問者が多かった。学校の課外授業であるらしい。男女数人のグループで見て回るのだが、ふーんと通り過ぎていく子供達もいれば。
 
 男子:やばいっ!! 女子には刺激が強すぎる!!(ボーイの股間を指差して)
 女子:きゃー、わー、リアルー!! (口を覆って笑いながら)
 
 ∧∧ なんか楽しそうですね
(‥ )
 –( ‥)男女ともにのりのりである
   –□
 
 
 
 女子高生は目のやり場に困る、と言い、外人さんな女学生はのりのりで記念撮影をしていた。
 
 人気だな、ボーイ。
 
 

2012年10月15日月曜日

あれは惰性だよね

 
 
 ∧∧
( ‥)どう思います?
 
  (‥ )あれだろ? iPS細胞とは
      何か? それを調べて報道
      するよりも、嘘つきの
      スキャンダルを追いかける
      方が楽だ。そういうことよな
 
 人間、楽なことをする。人生と職場は手抜きの塊だ。
 
 ∧∧
(‥ )事業仕分けの一件も書かなくて
\–   すみますからね
 
  (‥ )事業仕分けをもり立てて
      それがいまや全部、
      裏目に出てる
      そんなこと、いまさら
      書けないだろうさ
 
 あるいは、そんなことすら考えていないのだろう。その時、その時、その瞬間。叩いたり、持ち上げたり、簡単に無批判に垂れ流せる記事を書くのが楽だからそうするだけなんだろう。
 
 ∧∧
( ‥)まさに人生は手抜きであると
 
 (‥ )やっていることはプロなんだ
     いかにお仕着せの発表を
     鵜呑みにしていたとしても、
     それを制限文字数にまとめ、
     誤字脱字をなくし、
     単位や数量に間違いが
     ないかを確認する。それを
     制限時間内に上げる。それは
     確かにプロの仕事さね。
 
 ただ、そこには未知のものを把握して紹介しようという要素が、妥当性とは何か? それを確認する作業がまるっと欠けている。あるいはせっかく手抜きをしたのだから、では余計にもう一歩、という欲がない。

 分かりやすい、楽だけがいい、適応度だけを最大にしたい、それだけを追求するとああなるだろう、という話。
 
 
 
 
 
 

ヤペテラ

 
 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ∧∧
(‥ )ヤペテラ(Japetella)ですね。
\–   英語圏の人はジャペテラと
     呼ぶみたいですが。
 
 (‥ )なんかね、うまく描けない
     のだわさ。色付け始めて
     昨晩の下描きを見たら、
     これがもうひどいもんでな
     よくもまあ、あれで色付けへ
     移行しようと思ったものよ。
     おかげで補正に次ぐ補正、
     修正の上に修正、原型留めて
     ないね。
 
 
 ∧∧
( ‥)昨晩は煮詰まっていたんじゃ
    ないですかね?
 
  ( ‥)たぶんそうだよねえ
    –□ 
 
 ∧∧
( ‥)でっ? 今のあなたの技術では
    これが限度であると
 
  (‥ )まあ、がんがん描いていれば
      そのうち、描き方も覚える
      仕事ってそんなもんだ。
      即座に完璧を目指していたら
      死ぬし、〆切りも守れん。
 
 ∧∧
(‥ )それにしてもおかしなタコさん
\–   ですよねえ
 
  (‥ )なんか、ごみっとした印象が
      あるんだよな。実際はもっと
      きれいなんじゃないか、と
      思うけども。
 
 タコ、意外に形がとりにくい。
 
 
 

見なければいいと思うよ

 
 
 ∧∧
(‥ )現実を見たくない時は
\–   どうしたらいいのでしょうね?
 
  (‥ )見なければいい。
 
 あっちが勝手にやってくる。
 
 
 ∧∧
( ‥)...問題解決になっていませんね
 
  (‥ )解決できないし。
 
 いや、引きこもる、という手がある。自分を守ってくれる家庭や組織や企業の中で引きこもってしまうという手段。
 
 
 ( ‥)破綻する年金、高齢化社会
     全部、手をつけずに先送り
     責任とりたくないんだもーん♪
 
 ∧∧
( ‥)ニートや引きこもりのことを
    笑えませんね...
 
 

2012年10月14日日曜日

失敗すると現実が這いよってくる

 
 
 失敗したら死ね
 
 ∧∧
( ‥)というと、烈火の如く怒りだす
    人がいると
 
 (‥ )別においちゃんが殺すわけ
     でも、死を宣告するわけでも
     ないけどね。
 
 失敗すると現実が這いよってくる。それだけの話。
 
 ∧∧
(‥ )なぜ怒るのか?
\–
 
  (‥ )怖いからだろ?
      現実と向き合っていると
      現実の恐怖にいつも眼を
      向けているわけには
      いかんだろう。
 
 ∧∧
(‥ )どうするべきなんでしょうね?
\–
 
  (‥ )逃げればいいじゃね?
      体力は大事ってことさ。
      死にたくない、
      じゃあ逃げよう
      でもどこへ? 体力と
      頭の回転は大事だね。
 
 失敗すると死ぬ。だから私たちはある一定の枠内に押さえ込まれて一定の形を成している。
 
 ∧∧
( ‥)どんな生物もそうですけどね
    遺伝子の離合集散で
    いかようにでも
    変形できそうで、できない
 
  (‥ )現実はそういう無制限な
      自由を許してくれない
      人間は毒キノコを
      食べれば死ぬ。
      腐ったものを
      探知できないと
      やっぱ死ぬ。
      それだけの話だよね。
 
 失敗したら死ぬ。単純なルールで正しい解答を発見できる。進化が解答探索のアルゴリズムだ、といわれるのも、まあそうなんだろう。
 
 ∧∧
(‥ )そういえば無限に自分の
 □–  クローンを作っている
     だけなのに、絶滅せず
     存続してきた
     微小生物がいましたよね
 
 (‥ )変化する世界で進化する
     戦略をとらず、
     事実上の不死。
     どういうからくりか、
     と思えば微小生物なんで、
     適した環境にたまたま
     飛ばされた奴が
     生き延びてきた、
     というオチだと聞いたが
 
 ∧∧
( ‥)他の仲間は皆死んじゃうの
    ですよね
 
 ( ‥)ちゃんとリサーチしなければ
   –□ いかんけどもさ、
      不死を実現するためには
      膨大な死を組み込む
      必要があった、どうやら
      そういうことだよね。
 
 ∧∧
( ‥)世界はゆらいでますから
    死んでゆらぎに適合するか、
    死んで都合の良い
    場所を探すか、
    どっちも死ぬことで
    解答を発見していると。
 
  (‥ )まあ、あれよ、
      ポエムな言い方をすれば
      死を否定したら、僕らは
      解答を見つけられずに
      なすすべもなく全滅する
      そういうことなんだろうな
  
 もちろん、もっときちんとしたリサーチが必要だけども、死をまったく組み込んでいない生物なんてどこにもいないよね。
 
 そしてやばくなったら逃げるべし。逃げないと現実に追いつかれる。
 
 ∧∧
(‥ )でも、ここで逃げると、
\–   逃げた先に現実が待ち構えて
     いることもあるんですよね
 
 (‥ )見極めが肝心だよな
     前に逃げずに後ろに逃げると
     罠が待っている。これが
     現実だよね。
 
 
 
 
 

価値観は暴落しうる、宇宙は無情で暴落しない

 
 
 この宇宙で”生”は望まれていない
 
 
  ( ‥)といったらそれは面白い
      考えだと言われてね
 
 ∧∧
( ‥)はあ
 
 いや、どこ見たって死だらけだろ? 生が望まれていないってただの事実じゃねーの? 
 
 ∧∧
( ‥)まあ、擬人的な表現ですから
    命があってもなくても
    宇宙は感知しない、ぐらいが
    いいんじゃないですかね?
 
  (‥ )あまり変わらないなあ、
      というか、我々、他人の
      評価を気にして生きる
      サルにとって、それは
      望まれていないと同義に
      なるわけさね。
 
 僕を認めて!! 人間の真摯で、しかし哀れなこの叫びに耳を傾けるべき。
 
 ∧∧
(‥ )そんな価値観は認めない!!
\–   そう鼻息を荒くする
     人もいるでしょうね
 
  (‥ )価値観ね、それは暴落する
      ってことだよな。
 
 だが、宇宙は暴落しない。そしてこの宇宙では生の無い状態、我々が言う闇と死が圧倒的な優勢を占めている。これが覆ることはなく、暴落するのは絶えず価値観の方だ。
 
 
 

2012年10月13日土曜日

母集団が汚染されている

 
 
 先日、数学の本を読んだら、ああ、とても参考になる本だったのだけども、後書きを見ると、学生時代、周囲はマルクス・エンゲルス全集やレーニン全集を読んでいる者が多かったこと、自分も読んだがあまり夢中になれずむしろ数学に、と・・・
 
 ∧∧
( ‥)1968年ぐらいに大学生
    だった方ですね
 
 ( ‥)学生として勉学にはげむ時期
   –□ にだ、この年代の多くは
      UFO全集をむさぼり
      読んでいるような
      状況だったのな。
 
 ∧∧
( ‥)UFOマニアとマルクス主義者は
    違いますけどね。
 
  (‥ )そりゃね、UFOマニアが
      大粛清をしたとは聞かない
      からな。同じにはできんよ
 
 
 ああ、それにしても、まっとうな知識を詰め込むべき勉学の時代に悪さにはげみ、疑似科学をせっせと詰め込んでいたとは、泣ける。
 
 ∧∧
( ‥)疑似科学扱いすると怒る
    マルクス主義者は多いですけどね
 
  (‥ )予言と予想がはずれても
      間違いを認めない。
      失敗を是正できない
      獲得形質を認め、ゆえに
      自在の品種改良で農業生産を
      無限に増大できるといって
      農業に危機をもたらし、
      プレートテクトニクスを
      資本主義的と排除した
      そう言えばいいのか?
 
 こんなものを学生がこぞって詰め込もうとしていたのなら、この世代における科学への打撃は甚大だろう。
 
 ∧∧
(‥ )でも、この数学の本、
\–   いいですよねえ
 
  (‥ )個人でどうにかしても、
      母集団がやられたら
      どうこうなるもんじゃ
      ないけどな。
 
 
 

2012年10月12日金曜日

つまらないから調べるのです

 
 
 ∧∧
( ‥)最近、夢を見るばかりか
    おかしな夢を見てるけど*
    本当にいやなのはおかしな
    夢を見ることではないと
 
 (‥ )夢の中で考えるようになる
     わけさ、そして夢の中で
     ユリイカー!! なんだが
     起きて思い出して考え直すと
     明らかに間違っていて、
     あの時間は何だったのか?
     おまけに頭や首がぎりぎり
     してくる。食事をしても
     おいしくない。食べても
     腹が減る。しかも吐きそう
 
 ∧∧
( ‥)演算能力低い脳に無理を
    させるからですよ。
 
  ( ‥)だが、これをしないと
    –□ 面白くないんだよね
 
 ∧∧
( ‥)面白くないから調べるのだと
 
  (‥ )つまらないとイライラ
      するし、面白いことは
      自分で作るか探すのみ、
      しかし今度は疲れて
      イライラするわけでね。
      困ったものだね。
 
 ∧∧
( ‥)ろくな死に方しないでしょうに
 
  ( ‥)いい死に方をする奴なんか
    –□ そうはいないよ。
       結果は同じさね。
 
 

ピンホールアイ

 
 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ∧∧
(‥ )オウムガイですね
\–
 
   (‥ )水晶体の無い眼を持つ
       頭足類。いわゆる
       ピンホールカメラと
       同じ原理の眼だね。
       ピンホール眼だ。
 
 ∧∧
( ‥)オウムガイ、原始的で
    進化できない動物
    そういう意味で生きた化石と
    解釈されることがありますが
 
  (‥ )僕らはついつい、進化を
      向上と考えてしまうし、
      そういう発想を訓練で
      捨てても、使わない器官は
      使わないから退化するとか、
      原始的な器官は
      使わないから原始的だとか
      進化が停止しているとか
      そう考えてしまう
      ものなのよな
 
 ああ、使わないから退化するよね
 
 原始的ゆえに滅びかかった、生きた化石だよね
 
 つい、そんな言い方、考え方をしてしまう。
 
 ∧∧
(‥ )まあ、そういう言い方の是非や
\–   妥当性は置いておくとして、
     だがしかし、
     オウムガイのピンホール眼、
     論文によればあれ自体は
     原始的だけど問題ないのだと
 
  (‥ )そりゃ、当たり前なんだよな
      淘汰がかかれば、レンズ眼
      なんてあっという間に出来て
      しまうわけだから。
      ピンホール眼のままなのは
      ちゃんと積極的な理由がある
      もちろん、ピンホール眼が
      日常どう役立っているのか、
      それを論証するのは大変で
      それこそが論文の価値
      なのだけどね。
 
 見た目の複雑さに騙されてしまうけどもレンズ眼なんて、進化からすれば容易な器官なのだ。だいたい、水滴だってレンズになるし、虫眼鏡の代用に使えるくらいなのだから。液滴のようなしろものである細胞や粘液などを使えばなんてことはない。
 
 *追記すると、そもそも論文にはそういうことがきちんと書かれている。
 
 ∧∧
( ‥)言い換えると、レンズ眼に
    ならないのはそういう方向へ
    淘汰がかからないからであると
 
  (‥ )より言うならば、
      ピンホール眼が最適で
      自然淘汰により
      形態の有り様が狭い固定された
      領域に閉じ込められている
      と考えるべきだろうね。
 
 ∧∧
(‥ )あれが本当に原始的なのか?
\–   という問題もありえません?
 
  (‥ )今のところ、二次的に
      水晶体を失った、という
      証拠はないし、そう解釈する
      必要はないけども、
 
 ∧∧
( ‥)でも、生物はそういうこと、
    やりますよね。
    =>*
 
  (‥ )退化、原始的。この2つは
      用不用説に立つと不思議でも
      なんでもないけども、
      科学理論である自然淘汰説に
      よってたつと様々な可能性を
      はらんでいるよね。
      だから中立説もあるのだろう
      しかし、中立でたまたま固定
      されていると考えるには
      ちょっと出来過ぎよな。
 
 
 正直な話、なかなかやっかい。
 
 

2012年10月11日木曜日

民主制とは大量破壊兵器なり

 
 
 *の続き
 
 ∧∧
( ‥)つまり?
 
  (‥ )日本も中国も
      まがいなりにも工業的に
      欧米へ接近できた、
      ということは、それなりに
      まっとうな社会だった、
      そういうことだよね。
 
 まあ、何をもってまっとうとするのか、というのはあくまでも勝手な基準だけど。
 
 ∧∧
( ‥)でも、結果は明らかだと
 
  (‥ )日本や中国に対して、
      工業化に成功したとは
      ちょっと言いがたい、
      先に述べた2つの国、
      ”あっちの国”の方は
      大国の支配、血統で固定
      された階級社会で
      人口の大半は呻吟してる。
      ”あの国”の方は周囲が
      隔離された領土大国で
      敵も支配者もいないけど
      やはり階級は固定され
      人口の大半が極貧。
 
 どっちの国にも過労自殺はないかもしれないけども、まあ、そういうことでもある。
 
 ∧∧
(‥ )侵略する意味がないから
\–   それで成立する国、
    地理的に侵略征服する価値が
    あるゆえに大国の支配下に
    すでに置かれ、国内問題は
    放置された国。
 
  (‥ )どっちも同じだといえるね
      強大な外敵がいないから
      自分の利益だけをむさぼって
      いられる、それで社会が固定
      されてしまっている国。
      強大な複数の国が覇を競う場所
      にあるがために、超大国に
      征服されて、社会の方は
      そのまま放置されている国。
 
 征服される危険がない、すでに征服されたので社会を戦闘用に調整する必要がない。
 
 ∧∧
( ‥)どっちも支配階級による
    永遠の収奪に置かれるのだと
 
  (‥ )まあ、平和の代償だとも
      いえるかもね。
 
 国内に問題があっては外敵に征服される。そんな状況であったらこんなことになったか? という疑問。
 
 ∧∧
(‥ )日本も開国する前までは
\–   300年の平和で階級が
     絶対でないにしても
     原則固定されてましたし
 
  (‥ )戦うためにそれを放棄して
      それでもすぐに払拭など
      出来るはずもなく、皮肉な
      ことに、より富の平等に
      近づいたのは敗北後だった
      だが、結果は同じよな。
 
 個人個人が富を主張し合う、実力主義な平等に近い世界は凶暴な軍事国家になる。そもそも西欧世界もその原型だったギリシャのポリス群もそうだった。
 
 ∧∧
( ‥)日本もその道を歩むだろうと
 
  (‥ )民主制とは大量破壊兵器なり
      前線にがんがん兵士を送って
      死体を大量生産する肉挽き器
      それを忘れちゃいけないなあ。
      これがやわらいだのは機械化が
      進んだ最近のことだよね。
 
 
 そういえばあの国へかつて赴任し、教えた科学者の本を読んだことがある。彼はあの国を気に入り、農場で見たその女性は文盲ではあるが、しかし誇り高く自由であった、そう書いた。それはそうなんだろう。そこには確かに自由と誇りがあるんだろう。
 
 ∧∧
( ‥)だがしかし、金を払わないと
    消防署が火を消してくれなかったり
    警官が文字通り、お金で休暇を
    買って私利私欲のために色々と
    よからぬことをしたり。
 
  (‥ )まあ、そういうことが許される
      自由な社会でもあるわけだ。
      だがしかし、一方では
      それをしたら滅びてしまうが
      ゆえに、そうした自由を
      抑圧した社会もある。
      そういうことよな。
 
 
 
  

評価される日がくるだろう ただしこれは予言ではない

 
 
 君はかけがえの無い存在だから
 
 ∧∧
( ‥)うさんくさい言葉だと
    言われますね。でもなにゆえ?
 
  (‥ )うさんくさい以前に
      嘘そのものだからだろ?
 
 彼がかけがえのない存在だとしてみよう。仮にそうであるとして、では、そのかけがえのないパーツが消失したら、どうなる?
 
 ∧∧
( ‥)全滅ですね
 
 (‥ )しかし僕らは存続してきた
     それはつまり、
     かけがえのない存在なんか
     どこにもいない
     全員換えの効く量産品だ
     そういうことだろ。
 
 そうでないとここまで辿り着けなかったのではないか?
 
 ∧∧
( ‥)でも、あなたがたは社会性の
    サルだから、他人の評価を
    気にして絶叫するのですよね
    「僕を評価して!!」と
 
  (‥ )評価なんかできるか量産品!!
      それが答えなのだが、そう
      言うわけにもいかんでな、
      果てしない嘘を塗りたくる
      わけさね。
 
 そうだとも。君はかけがえのない大切な存在だ。いつかきっと、君の才能が評価される日がくるだろう。

 ただし、これは予言でも予測でもない。
 
 
 
 

逃げだよねえ、自分から逃げたよねえ

 
 
 ∧∧
( ‥)つまり?
 
 ( ‥)3.141592... 
   –□ πを子供に覚えさせるのと
      πの算出方法、それ自体を
      把握した上で、子供に
      教えること、どっちが
      難しいと思う?
 
 ∧∧
( ‥)算出方法、それ自体を
    把握し、教えることの方が
    難しいでしょうね。
 
  (‥ )なんでそれをしなかった
      のだと思う?
      ピタゴラスの定理や数列を
      教えるのは、子供には無理
      だからか? だがその前に
      そう言い訳できるほどに
      状況を把握しているか?
 
 ∧∧
( ‥)してないんじゃないですかね?
    あてずっぽうな予測ですけど
 
 (‥ )ようするに、手抜きだろ?
     知的な手抜きだよな?
     なぜ手を抜いたのだと思う?
 
 ∧∧
( ‥)無理だからでしょうね。
 
  ( ‥)知的な手抜きは知性が抜けてる
    –□ 証拠に他ならぬ。
       そして、なぜ、文章の書き方
       表現の仕方、考え方と、
       基準もないものをやらせて
       うんちくを語り、
       それを批判されると、
       今度は自由に書こうと
       子供に責任を押し付ける
       なぜだ?
 
 ∧∧
( ‥)それ以外のことが出来ないから
    でしょうね
 
  (‥ )暗記と安易な人文主義、
      と、でも言えばいいのか?
      そして責任の押しつけ、
      なぜこんなことになると
      思うかね?
      妥当、妥当じゃない、それを
      判定できる分野がすぐ間近に
      あるではないか?
      なんでかね?
 
 ∧∧
( ‥)出来ないからでしょ?
 
  ( ‥)出来ないから、なのだ。
    –□ なぜなら学業成績が
       悪かったからだ。
 
 逃げたのだ。出来ない自分から。
 
 そうしてほら、人生は見た目はうるわしく輝いているが、中身はすっからかんのがらんどうに成り果てて、体をゆさぶれば、からからと、干涸びた何かが転がる音がする。
 
 

2012年10月10日水曜日

俺の嫁ぐらいに思ってた方が良くね?

 
 
 ∧∧
( ‥)最近、夢を見るだけでなく
    おかしな夢を見るのは
    疲れているか、眠りが浅いの
    ですかね?
 
 (‥ )かもしれないなあ。今朝は
     男性が縦に10等分ぐらいに
     分割されているんだが、
     断面が雑誌の切断面に
     なっているという、
     シュールリアリズムの技巧を
     駆使したような内容だった
 
 彼女らしい女性が、「いやああーー」と言っているのだが、ベッドらしきものに寝ている分割された男性が、無表情に指を、どこが指だかよく分からないのだけど、指を動かすと、ガールフレンドも「あれ?」っとつぶやいて分割され、2人で一緒になっていった。まるでシュレッダーにかけられた書類のように。ああ、これはハッピーエンドなのか? と思っていると眼が覚めた。どういうわけか4時間程度しか寝ていない。
 
 さて
 
 *の続き
 
 ∧∧
( ‥)こんな話をした後で
    ”真面目な”話をするのは
     いかれてると思われますよ
 
 (‥ )ははっ、もともといかれて
     いるのだアミーゴ。
     正気ぶってるカマトト野郎ども
     なんか無視しちまいな。
 
 
 ともあれ、
 
 人によると昨今の状況は気に入らないらしい。確かにそれは色々な意味でそうだろう。力をつけた列強同士が、今だに冷戦の影を落とす東アジアで激突し始めたのだから。不安にも思うだろう。あるいは単に水面下に隠れていた争いが浮上した、とも言えるのだけど。
 
 ∧∧
( ‥)まあ、必然ですね。西欧世界の
    前線も、冷戦以後消滅したわけ
    でもなんでもなくて、
    前線がドイツからポーランド
    以東へ押し込まれただけ。
    核の恐怖さえなければ
    いつでも戦争に突入できますし
    ロシアは前線を西に押し戻す気
    まんまんでしょう。
 
  ( ‥)気に食わない人は言うのだ
    –□ まるで大戦前夜のようで
       軍国主義が無謀な戦争へ
       走らせ、国を灰燼にした
       あの時のようだ、特に
       若者が心配だ、とね。
 
 まあ、老人やインテリの皆様方が言う、「右傾化する愚かで気の毒でチャンスの無い若者」とやらで流行っている考えが、それが陰謀論まじりにしても、果たして軍国主義と呼べるものなのか、どうなのか、
 
 ともあれ、知識人はそれを、軍国主義とか右傾化、ファシズム、と呼ぶ。
 
 そして言うのだ、
 
 ファシズムによるあの無惨な敗北を繰り返すのか? と
 
 だが、ここには、前の大戦の敗北、その原因は、国家や共同体を前面に押し出し、ひとつの方向へ人々を一致団結させたことにある、という前提がある。
 
 ∧∧
( ‥)でも、敗北が単に技術と
    工業力の欠如であるのなら、
    軍国主義うんぬんは敗北と
    関係ないですよねえ
 
  (‥ )技術も工業力もない
      発展途上国なんで、
      努力と熱心しか言うことが
      なかった、とも言えるよね
      今の日本企業見ても分かる
      ことだろ? だとしたら
      この場合、軍国主義は
      敗北の原因ではない。
      敗北の原因から生じる
      結果でしかないんだ。
 
 *そういう意味ではファシズムが敗北と関連する、というのは正しい。より露骨に言うと、ファシズムは民主主義よりも兵器としての性能が劣っている、ということでもある。民主主義以上の大量破壊兵器は核兵器しかない、とも言える。
 
 ∧∧
( ‥)インテリが語る、
    知的な平和主義にも、実は
    :努力は報われる
    :敗北は堕落の反映である
    そういう発想が見えると
 
  (‥ )ファシズムは堕落、
      堕落はファシズム、
      ゆえに敗北した
      まあ、ぶっちゃけ
      こういう因果関係で
      物事を語るのは
      オカルトなんだけどね
 
 実際、もし、日本がどこかの時点で歴史の軌道を変えていて、例えば鎖国せずにそのまま工業力を伝統的に備えた列強になっていたら、太平洋戦争でアメリカ相手に勝てるとは思えないが、しかし軍国主義のまま、あるいは軍隊を前面に押し出した立憲君主制の国のまま、大戦以後でも今以上に有利な地位を占めて終えたかもしれない。
 
 *もちろん、勝者である大英帝国が解体するようなこともありうる。
 *この場合の軍国主義とは、現在のアメリカの軍事展開程度の意味になりそう。もっとも、人によるとあれは立派な帝国主義で汚らわしい軍国主義なのではある。確かにずいぶんダーティーなことをしているのは事実。
 
 
 ( ‥)ともあれだ、もしも日本が
     そういう歴史で勝利した場合
     戦争反対に軍国主義ガー
     とは言わないだろうな
     アメリカでも戦争反対に
     軍国主義で負けたから
     駄目だ、とは言わないだろ。
 
 ∧∧
( ‥)そりゃあ言わないでしょうね
    軍国主義で勝っているわけ
    ですから。言う道理がありません
 
 
 つまるところ、平和と戦争を論ずるのに、軍国主義かどうかなんて、それは認識と分類の問題でどうでも良いことだ。
 
 事実、そこには性能に関する記述がない。
 
 性能に関する記述がないのでは、先が分からん。それでは意味がない。
 
 ∧∧
( ‥)つまりそういう抽象論では
    なくて、具体的な損得で
    論ずるべきだと。
 
  (‥ )道徳を持ち出せば勝てる
      美しい理念を提示すれば
      分かってくれるとは
      愚かな発想でな。
      道徳や理念自体、
      状況に応じて
      変わっちまうでな。
 
 昨日まで、大戦前のようですね、軍靴の音が聞こえるようですね、と言っていれば良かった。

 だが次の日、列強の脅威を見て、
 
 「ああ、どうも現状では駄目なんだ、どうにかしないと」
 
 と皆が求めるものの方向性が変わると、昨日のものが途端に意味と価値と、なにより値打ちをなくしてしまう。
 
 ∧∧
( ‥)商売と同じですねえ
 
 (‥ )道徳なんて商売さ。
     理念なんて商売でしかないよ
     今、一番必要とされている
     道徳とルールを売らねば
     ならんわけさね。
 
 そして一番売れるのは、とりあえず使える、お腹がいっぱいになりそう、金になるもの、なのだ。
 
 今まで通用した通貨だからといって、いつまでも通用するわけじゃないことは知っておくべき。
 
 
 ∧∧
(‥ )そういえば、「俺の嫁」って
\–   四半期ごとに変わるそうですね
     「俺の嫁」を本当にお嫁さんの
     ごとく楽しむ薄い本も
     四半期ごとに大きく
     入れ替わるのだとか
 
  (‥ )道徳やイデオロギーや
      倫理や平和さえも、薄い本
      ぐらいに思ってた方が
      いいと思うのよ。
 
 需要がなくなったものをいつまでも売り続けてどうするよ。
 
 
 
 *俺の嫁、この場合は男性の好きな女性アニメキャラクターを示す。薄い本は同人誌を示し、この場合は、「俺」と俺の嫁との赤裸裸なバーチャルセックス、あるいはバーチャル新婚ライフを描いたものを指す。しかしアニメはおよそ四半期ごとに新番組が始まるので、俺の嫁とのセックスライフを描いた薄い本の需要はめまぐるしく変化する。需要に応じたものを出さないと駄目でしょー、という話。
 
 *理念だ道徳だ、倫理だ、インテリだ、知的だ、政治だ、イデオロギーだなんだといっても、所詮はそんなもの、需要に応じて変わる消耗品なのだから、薄い本と同じ程度のものだと思っていた方がよくね? ということ。もてはやされていたから、俺様はすばらしい、才能がある、薄い本などという下劣なものと違うのだよ、知的とはこういうことなのだよ、馬鹿で気の毒な若者とは違うのだよ、とか勘違いしていると、そのうち食いっぱぐれるんじゃね? ということ。
 
 

ないものねだり

 
 
 ∧∧
( ‥)人はないものねだりを
    するのだと
 
 (‥ )そりゃね、向上心がある
     からね。いかに豊かでも
     根掘り葉掘り不満を見つけて
     より”幸せ”になろうとする。
     単純に欲なんだけど。
 
 あの国の人たちは貧しいかもしれないが笑顔がある。
 
 あっちの国はシエスタがある。日本もこのまま凋落すれば、ああいうあくせくしない社会に・・・
 
 ∧∧
(‥ )...これらの国々にいったことは
\–   ないですが、いった人から
     聞いた話とは違いますね。
 
 (‥ )”あっちの国”は白人の植民地
     としてスタートした国で
     一応、大統領が選挙で
     選ばれる民主制なんだが。
 
 街の中心街にいると、その国の支配階級の人々、白人の血が入った子孫達、例えば何台もリムジンを連ね、たくさんのお付きの者を引き連れた小さな女の子が買い物にくるのだそうだ。
 
 ∧∧
( ‥)でも、日本人のような
    外国人は入れるけども
    土着民とその子孫たちは
    入れない。
 
  (‥ )日本人だって敗北した
      とはいえ、列強だから
      入れるのかもしれん。
      貧乏人は出稼ぎするだけ
      なのさね。
 
 
 ∧∧
( ‥)”あの国”の方はアフリカ系、
    アジア系、ネイティブ、
    西欧系が入り交じり
    眼の色、肌の色、髪の色、
    あらゆる遺伝が混交した
    美人ぞろいだそうですね。
 
  ( ‥)だがなあ、奴隷を引き連れ、
      一攫千金を夢見た連中が
      ネイティブを征服して
      建国したせいか、
      社会体制がげろげろ
      だというのよな。
 
 私がやろう、そう手を上げると、全部の責任をおっかぶせられたあげくに、金をみんなむしり取られる世界。
 
 ∧∧
( ‥)例えば全員の過半数がそういう
    戦略を持っていると、社会の
    ために何かしよう、
    そうすると自分にも最終的に
    利益が還ってくる、そういうこと
    が頭では理解できても、
    実行はできなくなりますよね。
 
  (‥ )賄賂と着服の横行だそうだ。
      火事が起きると消防署が
      かけつけてくれるが、
      金を払わないと消火して
      くれないんだとさ。
      貧乏人は家がぼーぼー
 
 ずーっと前から大国になる、と言われているのに、今だに、そしておそらくはこれからもなれないだろう国。
 
 ∧∧
(‥ )日本は震災時の秩序だった行動を
\–   賞賛されたけども、苦言を呈した
     人もいましたよね、相互監視
     社会だからできないだけじゃ
     ないか!! という。
 
  (‥ )半分正解だよな。
      相互監視社会だから略奪しない
      それは正しい。
 
 だから駄目だ、上っ面だ、というのが間違いだ。
 
 ∧∧
( ‥)あなたがたの社会はそもそも
    上っ面ですからね
 
  (‥ )そりゃあそうさ。いやいや
      しょうがなく群れている
      だけだもの。
 
 昔、中米の国で災害だったか、停電だったか、なにかがあった。略奪が始まり、テレビカメラが向けられると、品物をがっぽり抱えた中学生ぐらいの女の子と小学生低学年の男の子が写った。女の子はいった。
 
 「しょうがないのよ!! 私たちは貧乏で生活しなければいならないの!!(字幕)」
 
 途端、弟であろう男の子が泣き出した。あー、あー、といういきなりの大声。
 
 ∧∧
( ‥)泣くというのは、あなたがた
    お猿さんにとってはSOS信号
    なんですよね? どうよ?
 
  (‥ )嘘泣きに見えたけどな。
      あからさまに。
 
 結局、社会のルールとか、法律とか道徳とか倫理とか、それは群れと集団に属している個体がどんな戦略を選ぶのか? それで決定されると考えていい。別に道徳や倫理や法律が存在しているわけではない。それは単なる影みたいなもんだ。
 
 ∧∧
(‥ )相互監視社会の日本で
\–   めでたし、めでたし。でも、
     息が詰まりそうなんですね
 
  (‥ )さりとてなあ、シエスタと
      解放の引き換えが、略奪、
      暴虐、差別、封鎖だってのは
      無視できない現実だよ。
 
 まあ、あれだ、みんな分かっているのだ。いくら愚痴をこぼしてもどこにもいけないってことは。
 
 ∧∧
( ‥)そんなもん?
 
  (‥ )学校で、会社で、夫婦で、
      そこでの会話を思い出して
      見ればよかろうよ。
 
 そうだよ、どこにもいけないんだ。だから愚痴をこぼし、ないものねだりをするのだ。口先だけで。
 
 

2012年10月9日火曜日

努力は報われ、苦難は堕落という幻

 
 
 以前、人と話していて曰く、日本はWW2の時、負けているのに負けていないと嘘の報道をした、あれでは勝てるわけがない、と。
 
 ∧∧
( ‥)でも、あなたは、その主張は
    おかしいと
 
 (‥ )負けてるから嘘つくんだろ?
     因果関係が逆だべさ。
 
 ∧∧
( ‥)敗北は単純に物理的な原因、
    それは物量とかですらなく
 
  (‥ )単純に技術がないんだよね
      零戦だって、ろくな出力も
      ないエンジンで無理やり
      作ったつぶしの効かない
      機械だし。後がないさね。
 
 人間、どういうわけか、敗北の原因は精神的な堕落にあると考える。
 
 ∧∧
( ‥)過去の成功体験にこだわって
    足下を見ていない結果では
    ないかと?
 
  (‥ )成功体験そのものが勘違い
      である可能性もある。
      今の大企業の人は色々な
      嘆きを語るけど、日本の
      過去の発展が単純に低賃金
      に依存していたのなら、
      そんなもの、どうでも良い
      体験よな。時代錯誤ではなく
      錯誤そのものだろ。
 
 ∧∧
(‥ )現状の苦難は堕落がもたらした
\–   ものだ、そういう見解は過去の
     人も主張したことですよね
 
  (‥ )負けが続くアテネ市を嘆いた
      将軍と会話するソクラテス、
      ローマ帝国の衰えを共和制
      の放棄とかつての精神の
      喪失と見たタキトウス
      みんなそう考えるみたいね
      文献を読んでいて、意外
      だったよ。
 
 あるいは、ああ、この人たちも人間なのだ、ということか。
 
 ∧∧
( ‥)頑張れば出来る、努力すれば
    報われるはず、そういう
    発想ですよね
 
  (‥ )ペロポネソス戦争では
      敵のスパルタにはペルシャが
      援助してるし、
      ネロ帝時代のローマ帝国が
      それ以上の膨張が出来るか
      といったら、国境の向こうは
      不毛の東欧か、騎馬軍団を
      持つペルシャ帝国だし
      そんなの精神論でどうこう
      なるもんじゃねえだろう。
 
 ∧∧
(‥ )敗北と衰亡は単純に物理的な
\–   側面を見るべきでしょうね
 
  (‥ )腹が減ったら戦以前に
      餓死するは、単純な事実
      ブラック企業が批判
      されるのも、そういうことを
      精神論で無視して犠牲者を
      出すからだろう。
 
 ∧∧
( ‥)でも妙に思う事もあると
 
  (‥ )なんでローマ帝国は
      ファランクスを復活させ
      なかったのだろうな?
 
 騎兵に重点を置くようになったけども、長い槍なり長い戦斧なりを持った密集歩兵軍団を作らなかったのはなにゆえか?
 
 ∧∧
( ‥)マケドニアのファランクス、
    スイスの槍兵、いずれも
    騎兵は寄せ付けませんと
 
  (‥ )単純に、過去、自分たちの
      レギオンでファランクスを
      破ったから、そういう発想が
      起きなかったのかね?
 
 
 

兼業な話

 
 
 *の続き
 
 
  ( ‥)イラストレーターと
    –□ ライターを兼ねていると
       ひとついいことがある
 
 ∧∧
( ‥)こういう絵を描いて、と
    イラストレーターさんに
    いちいち説明する必要が
    ありませんと
 
 生き物の中には、右左はこうです、と相手に伝えなくてはいけないものがいるし、
 
 ∧∧
( ‥)そもそも左右とか、そういう
    概念さえ通用しきれない
    動物もいますしね
    説明自体がやっかい
    ですよねえ。
 
  (‥ )動物、生物以外に、歴史、
      科学の概念、地質、どれも
      かかえる問題は同じでね
      でも、両方ひとりでやると
      テキストを書ける時点で
      資料は集まっていて、
      把握もおおむね終えている
      から、イラストを描く
      準備はすでに整っている
      わけさ。
 
 イラストレーターとライターが別々だとこうはいかない。
 
 ∧∧
(‥ )大手出版社が子供向けという
\–   手堅い市場に向けて出す図鑑は
     予算が比較的潤沢でそこを
     うまく調整して絵をそろえる
     ことができますけども
 
 (‥ )調整するためのプロダクション
     も存在するくらいだしね
     しかし、もっと普通の本では
     そんなことできないんよ。
 
 ∧∧
( ‥)ただ、ひとりでやっていると
    処理しきれなくて
    破綻しかねませんでしょ
 
 ( ‥)まあ、複数でやっても破綻
   –□ する時は破綻するよ?
      10年は前だけど
      〆切りに間に合わせ
      られなかった奴の分、
      めちゃくちゃなイラストを
      描いて埋めたことあるし
 
 

現世に理想郷を顕現させぬ知恵

 
 
 生がゆらぎなら、理想社会は社会を結晶化させること、
 
 ∧∧
( ‥)それはすなわち”死”に
    他ならない
 
 ( ‥)理想社会を夢見た
   –□ マルクス主義者が大概
      どこでも虐殺を始めたのは
      ちゃんと理由があった
      そう見るべきだろう。
 
 殺し尽くせばいい。一人残らず殺し尽くせばユートピアは降りてくる。
 
 ∧∧
( ‥)そんなつもりはなかったの
     でしょうけどね
 
  (‥ )理想主義者ってのは
      そんなつもりがなくても
      結局は皆そうなのさ、
      失敗しても
      当初のプランに拘泥する
      悪いのは全部他人、
      まあ、病的な状態だよね
 
 ほら、あれだ、芸能人でインテリをきどっている人が一人、いや、インテリというのはそもそも頭のいかれた気取り屋なのかもしれないけども、彼は熱弁をふるう。世界中の人が武器と戦争を放棄したら争いは無くなると。
 
 ∧∧
( ‥)その主張の是非をめぐって
    争いが起こるのですけどね
 
 ( ‥)平和主義者の殴り合い
   –□ WW1の時、すでにそういう
      ジョークはあったらしい
      けどもね。あれね、彼は
      自分の意見に賛同せずに
      武器を放棄しない人は
      皆殺しにする勢いで
      まくしたてていたがね。
 
 ああ、だが、彼のその異様な固執ぶりは確かに正しい。
 
 皆殺しにすればいい。ただの一人も残さずに。殺し尽くし、自分も殺してしまえばいい。その時、確実にこの世界に絶対平和が顕現する。
 
 ∧∧
( ‥)そういう意味では
 
  (‥ )グノーシス主義だっけ?
      この世はできそこないの神
      もどきが作った不正の世界
      生を否定するという思想。
      真の理想主義とはそういう
      ものかもね。
 
 理想とは死の帝国に他ならぬ。
 
 ∧∧
(‥ )もっと普通の宗教は死後の世界
\–   にユートピアがあると教えた
     のですけどね
 
 (‥ )地獄と救済、脅しとワンセット
     で信者を獲得する手段だろ?
     そう揶揄されるけども、
     現世に理想郷を顕現させない
     知恵かもしれんな。
 
 

2012年10月8日月曜日

無駄にホラー

 
 
 夢を見た。それはイヌだという。イヌだというがどんな育種をした結果なのか、まるでアルパカのぬいぐるみのような、しかし顔はイヌの原型をなんとなくとどめていて、そのくせそこだけ体毛が奇妙に薄く、こんな品種のイヌはいねえ、と思いながらも、人が言うにはそれは子育て中の母イヌだそうで、2匹いる子犬はもっとおかしなプロポーションだった。ヒツジから刈り取ったばかりのべたべたの羊毛で頭とひょろ長い足だけを作ったぬいぐるみのようであり、毛さえなければある種の節足動物のように見え、頭は分かるが眼は毛に隠れてしまって、顔がどこなんだか、と思っていると、いきなり手の指に吸いついて猛烈な勢いでちゅーちゅー吸い始めた。まて、オレは母親ではないと叫ぶ自分の周りをハイテンションになった母イヌがびよん、びよんっと駆け巡り...
 
 ∧∧
( ‥)なんか言い様がない
    夢みてるね
 
   (‥ )疲れてるのかな?
 
 先日、おかしな夢を見た。
 
 丘を越えると、なぜかそこは真っ暗な夜で、北極星とそれを巡る北の星々と星座が見えた。きれいな星空だった。見下ろすと東西に流れる川があり、川縁には駅前に時々あるようなペデストリアンデッキのある建物がごちゃっと並んでいて、明かりはなにひとつ点いていなかった。歩いていくと建物の中は妙に閑散としていて、人がほとんどおらず、壁際にはべたーーっと写真が並んでいた。緑と赤で縁取られ、妙に古びた、脂ぎったような、それでいて人間が思い思いのおかしな姿で写っている写真。ふと、角を曲がると、そこだけは人々が幾人もいて、しかし、おかしなことに皆、別々の方角へ何も無いのに歩き回っていた。なんだこれは? と思っていると、いきなり小さな女の子がこっちへやってきて指を指し、

 「なんで生きている人がいるの???!!!」

と甲高い声で非難するかのように叫んだ。見ると、最初からそうだったのか、それともその時、そうなったのか、女の子は、確かに外見も大きさも女の子なのだが、眼と口はぽっかりと開いた穴で、まるでボールペンでぐるぐると書きなぐったかのように丸く、暗く、大きく、深く。気づくと、周りの大人達も、男も女も立ち止まって、じっとこちらを見ており、見ているとは言うものの、全員その眼も口も、暗く、深く、ぐるぐるとした穴で。いや、これはいたたまれない、とそそくさと立ち去った。
 
 誰も何も言わず、追いかけてもこなかった。建物から出るとあたりは昼間で、丘の南へ帰ろうとよじのぼっていくと単線の線路があり、そこに無人駅が、立派で新しく、どういうわけか自動改札機まであるのに客も職員も誰一人としていない駅があって、その踏切を越えたところで暗転。目が覚めた。
 
 ∧∧
( ‥)なんか無駄にホラーだね
 
   (‥ )無駄にね 
 
 
 
 ∧∧
( ‥)でっ? 仕事は?
 
   ( ‥)テキストはひとつ書けた
     –□ 少し休んで、確認作業に
        移る予定。
 
 
 
 

単価戦争

 
 
 ∧∧
(‥ )...どう、思います?
\–
 
   (‥ )そうねえ、ほら、最初は
       イラストレーターとして
       仕事をスタートさせた
       じゃんよ。
 
 しかし、やってみて薄々気がついたのは、イラストレーターと著者は同じお金を奪い合っているようなものだ、ということだった。
 
 ∧∧
( ‥)そりゃあ、同じ本を作って
    同じ予算を奪い合っている
    わけですから
 
  (‥ )きれいな言葉を使えばだ
      出版社、印刷所、デザイナー
      著者、イラストレーター、
      その他、関わる皆さん
      これら全部、ひとつの予算を
      分配することで成立させる
      わけさね
 
 ∧∧
(‥ )イラストレーターさんと著者、
\–   両者への支払いにそれぞれ
     予算が別途用意される
     そういうこともありますよね
     より正確には全体の予算から
     イラストレーターさんへ、
     著者へ、という分配が
     それぞれ決定される。
 
 
   (‥ )大量のイラストを大人数に
       振り分けるとか、そういう
       仕事ではそうなるよな。
       振り分ける中間管理職的な
       プロダクションが入る
       場合もある。
       でも、おいちゃんの
       仕事はそういうものではなく
       原稿代のおこぼれだったね
 
 おまけに、それ以前に、イラストレーターには仕事がちーともない。
 
 そこで例のごとく良からぬ事を考えた。本が出れば仕事が生じる。
 
 ならば自分で本を書けばイラストも描けるではないか。
 
 
 ∧∧
( ‥)いつものことながら
    やることが本末転倒でね
 
   (‥ )とはいえ、これだと
       予算丸取りになるわけよ
       あくまで、全体の予算の
       原稿料の部分だけ、
       ではあるが。
 
 ∧∧
( ‥)で、どうなりました?
 
  ( ‥)今、200ページのテキスト
    –□ 100見開き分に必要な
       100枚のイラストを
       描く仕事をしているよね?
 
 原稿料ってのは、あれは本を作る著者が働けるために渡す必要経費みたいなもので、もし、最初から本の売り上げ分だけ著者にお支払いしますよ、という条件であった場合。
 
 ∧∧
( ‥)1000円の本が、まあせいぜい
    3000冊売れて、30万、
    そこから税金が引かれて27万。
    あるいはそれ以下でしょうねえ。
 
   (‥ )それじゃあ著者が作業中に
       餓死したりするんで、本が
       作れない。そこで70万
       ぐらい払ったりするわけだ。
       税金を引かれるから63万、
       まあ60万ぐらいだと思えば
       いいわけよ。あるいは55万
       ぐらいかな。
 
 これがすべてイラスト代であると仮定した場合、100枚のイラストを描くのだから。
 
 ∧∧
( ‥)1枚あたり、5000か
    6000円ですね
 
  ( ‥)実際にはテキスト作成も
    –□ 考慮しなければいけない、
       仮に半々とした場合、
       イラストの単価は
       3000円ぐらいだなあ。
 
 ∧∧
( ‥)それが、イラストの相場、で
    あったりすると
 
  (‥ )まあ、計算すると
      そういうことになって
      しまうわけさ。
 
 
 原稿料を著者とイラストレーターで半々にするのはこれと同様である(ただし2人でやるのと1人でやるのとでは意味が違う)。絵をもっと評価しようよ!! と言う人もいるが、仮に1枚あたり1万円を払いますよ、と仮定すると、イラストレーターに支払う金額だけで、この場合、100万になる。多分、というか確実に本として成立しない。
 
 
 
 ∧∧
(‥ )ソーシャルゲームとかの
\–   イラスト代が安いって問題
     どう思います?
 
   (‥ )んー、本の挿絵と違うから
       2万、3万もらっても
       買いたたかれているという
       可能性はあるよね。
       業界が違うからなんとも
       言えないけども。
 
 というか、業界うんぬんより、それよりなにより、
 
 ∧∧
( ‥)1枚仕上げるのにかかった
    時間が問題ですよね
 
   (‥ )パソコン上の作業だけで
       ほぼ自分の作業時間、
       人件費だけで考えて良い
       このような場合だと
       1枚の値段を作業時間で
       割れば時給が出る。
       それで死ぬかどうか
       そこが問題になるからね。
 
 1万の絵を8時間で描いたら、日給は通常の1万円で考えて良い。だが、3万の絵を1週間かけて描いたら、月給は12万程度になるだろう。それも短期のバイト的状況で。
 
 ∧∧
(‥ )そういえばこの前、
\–  1枚、1000円の仕事を
    しましたけども
 
  (‥ )白黒のペン画のカット
      だからね、そんなもんよな
      事実、かなり速く描ける。
      しかし、それでも
      日給5〜7000円にもって
      いくのが精一杯だったなあ。
      おれ、漫画家さんみたいに
      速く描けないし。
 
 ∧∧
(‥ ).....プロになれ、職人になれ、
\–  いや、なるしかない、そういう意見が
    見当たりますが。
 
  (‥ )まあ、言わんとすることは
      分かるけどもね。
      なんと言えばいいものやら。
 
 
 *本の挿絵も状況によりけりなので一概には何でもこれと同じとは言えないが、こういう現実を無視するわけにもいかない。というか、こういう現実がどこまでも追いかけてくる。そして転ぶと足をつかまれる。
 
 
 

モンスターワールド

 
 
 遠心力により、重力が眼に見えて相殺されるほど地球の自転が速かったら。
 
 ∧∧
( ‥)地球は現在のほぼ真球から
    顕著な回転楕円体になる。
 
  (‥ )赤道の見かけ上の重力は
      低くなり、一方、
      極の重力は今の地球
      と同じになる。
 
 *引力と言う方がいいかもしれないけども、重力で通す。
 
 ∧∧
(‥ )重力に勾配のある世界に
\–   なっちゃうんですよね
 
  (‥ )いやさ、プレートの運動が
      プレートの”落下”で
      起きていることを考えれば
      だよ。
 
 これって、すべての大陸が重力が高くてプレートが落下しやすい極へ運搬される、ということじゃないのか?
 
 ∧∧
( ‥)やっかいですね、極に
    大陸があると雪が積もる
    雪が積もると反射率が増えて
    周囲が冷える
    周囲が冷えると雪が積もる
    アルベド効果発動ですよ。
 
  (‥ )まあ、氷河期に突入
      しかねないね。
      最悪、全球凍結かな。
 
 さらに悪いことに、顕著な回転楕円体、ということはだ。
 
 ∧∧
( ‥)赤道から離れると、太陽の
    見かけの高度が急激に下がる、
    ということですね
 
  (‥ )高緯度地方は寒くなる
      だろうなあ、ますます
      氷河期突入が起きやすい
      ことになる。
 
このような地球である場合、氷4億から3億年前に地上へ上陸した動植物は、河期が到来したら逃げ場である低緯度の陸域がまったくないために全滅するかもしれない(大陸が地球表面の3割しか占めないことを忘れるべきではない)。
 
 ∧∧
(‥ )海に適応した爬虫類や哺乳類
\–   空をいく鳥やあるいは翼竜
     彼ら以外の陸上動物は全滅
     する、そんなイベントが
     発生するかもですね。
 
  (‥ )極に大陸が集中する、と
      いうのは致命的でな、
      海流が緯度ごとに閉じて
      東西に流れる流れに
      隔離されるってことだ。
 
 それはつまり南北方向への熱の運搬が悪い、ということ。
 
 おそらく、熱帯には暖かい海が広がり、海に適応した哺乳類や爬虫類がいて、大海原を果てしなく飛び続ける鳥や翼竜がいるが、しかし大陸はなく、中緯度にいくと途端に冷たい海と氷に閉ざされた大陸があり、ひょっとしたら突き出た半島のような場所に草とコケと昆虫が住んでいる場所があり、夏になると鳥や翼竜がやってきて営巣するかもしれない。しかしそこから極へはもう氷と氷河しかない。そんな世界。
 
 ∧∧
( ‥)でも、ひょっとしたら
    そうはならないかも
    しれない。
 
  ( ‥)うん、自転速度が大きいから
    –□ コリオリの力も大きい、
       赤道の海流は一部は
       ひん曲げられて中緯度まで
       熱を運ぶかもしれない。
 
 そしたら、南米の南端みたいな環境が場所によってはあるのかもしれない。寒く、湿潤で、荒れ果てて山の上にはもう氷河がせまっているが、海洋性の気候なので海辺には森が広がっている世界。
 
 ∧∧
( ‥)あるいは歳差運動の件も
    ありますよね
 
  (‥ )「重力の使命」の作者も
      指摘したけども、そこまで
      回転楕円体だと歳差運動が
      強烈になるはずなんだよな。
 
 もしかしたら、比較的温暖な地域が惑星上のどこかで実現するのかもしれない。あるいは極端な氷河期がやってくる、ということはないのかもしれない(ただし、逆に言うと気候変動が非常に激しくなるのではないか、ということも考えられる)。
 
 ∧∧
(‥ )どっちみち、地球の重力が
\–   低かったら、恐竜を説明
     できるのでは? と考える
     人の思うような世界ではない
     そういうことですね。
 
  (‥ )そもそも地球の重力が
      低かったら、恐竜はあんな
      骨格にはならんからね。
      突撃に特化するより
      格闘に特化した巨大恐竜
      だっていただろう。
 
 たぶん、巨大ロボットとか、モンスターハンターの怪物のような、怪物とは、巨大であるにもかかわらず敏速で恐ろしいもの、そういうイメージが欲しいのかもしれない。あるいは、でかい動物をやたらと過剰にでかく考える傾向があるせいかもしれない(*例:ダイオウイカやダイオウホウズキイカの大きさをやたらに巨大に見積もりたがる)。
 
 ∧∧
( ‥)でも、そうではないと
 
  (‥ )そうではない。
      現実の大型動物は
      のっそりしていて
      重々しく、自重の負担に
      あえいでいるものだ。
      だが、怖いぞ。
 
 インドゾウだって、人間がジョギングするような走りと同じか、それを上回るぐらいの速度で動ける。
 
 ∧∧
( ‥)走っていないんですけどね
 
  (‥ )ただの早歩きだからな
      だけど怖いぜえ。
 
 あれを槍、剣、斧で殺せ、というのが本物のモンスターハンティング。まさしく無理ゲー。
 
 ∧∧
(‥ )熊嵐の元ネタで人食い熊を
\–   倒したのは、マタギの方
     でしたっけ
 
  (‥ )この場合、銃だけど、
      これぞ本物の
      モンスタースレイヤー
      よな。
 
 動物を恐れるのに、過剰に見積もる必要はない。ちょっと大きく、筋力と骨格の強度があるだけで、連中は人間をやすやすと引き裂く。
 
 
 

局地的には有効かもね

 
 
 *の続き
 
 SFという科学を取り込んだ物語で科学の片鱗を知らしめる。とはいえ、恐竜はでかすぎる、だから地球の重力が低かったに違いない、ゆえに地球の遠心力が・・・・という発想をする人がいる時点で、ああ、現時点ですでに読んでないからこの有様なんだよね、ということがむしろ逆に分かる。
 
 ∧∧
( ‥)だけど、しかし?
 
  (‥ )そうねえ、でも大学生
      が相手なら意外に効果的
      かもしれないね。
 
 ∧∧
( ‥)学科にくる時点で、関心の
    方向性が選別されてます
    からね
 
  ( ‥)そういえばほら、
    –□ 地球より巨大で、でも
       ガスジャイアントほど
       ではない惑星には氷の
       マントルがあるって話
       があったろう?
 
 その氷は温度数百度に達するもの。
 
 しかしこれを聞いた人がネットで曰く、これは明らかにおかしいです。氷、水、水蒸気、この3つを合わせることで温度を正確に一定に保つ仕組みがあるように、氷の融点は厳密に決まっているからです、と。
 
 ∧∧
( ‥)残念、圧力が強大だと
    氷は相転移を起こしますから
 
  (‥ )1気圧の常識を延長して
       数百とか数千とか
       それ以上の気圧の話を
       無批判に無条件に
       語るからおかしな話に
       なるわけさね。
 
 かつてアリストテレスが日常の正しい経験と常識から何一つ正しいところがない宇宙論を展開したように。
 
 *つまるところ、現代人もただの人間。日常の延長で間違いだらけの理論を展開したアリストテレスのところを笑うことなど出来やしない、ということでもある。
 
 
 
 ∧∧
(‥ )氷のマントルがある
\–   スーパーアース
     地球よりも重力が高い
     岩石惑星の生物、
     自転速度が大きく、顕著な
     回転楕円体になった惑星と
     その世界の気候と進化。
 
  (‥ )そういう物語を書けば
      局所的にはいわゆる
      啓蒙活動になるのかね?
      啓蒙活動って言葉は
      嫌いだけど
 
 ∧∧
( ‥)でもSFってあんまり科学すると
     つまらなくなりますよね?
 
 (‥ )熱エネルギーを得て蒸発した
     水はさらに高度を上げた。
     重力によって高度に応じて
     密度差のある大気の中を
     上へ上へ。上昇する過程で
     それは膨張し、温度は下がり
     水蒸気は液滴の集合体
     になり落下を始める。
     私がいたのはその現象が
     起きている縁の部分であり、
     ちょうどそこへ惑星の自転
     により見かけ上、西の地平へ
     沈むように見える太陽の光が
     差し込み、光は液滴に
     よって曲げられ、スペクトルが
     円形に浮かび上がる。
 
 ∧∧
( ‥)雨がやんで雲の切れ間から夕日が
    差し込むと虹が出た。
    それですむがな。
  
 

2012年10月7日日曜日

たぶん、SFすら読んでいない

 
 
 直径10キロの隕石が地球に衝突すると地殻が破れてマグマがごぼごぼ噴き出し、大噴火が起こる!!
 
 そう考える人がいる。
 
 直径10キロの隕石が毎秒10キロメートルの速度で地球に衝突しても、なんでそんな程度のことで恐竜が滅びるの? 
 
 そう疑問に思う人もいる。
 
 恐竜は大きかったから、昔の地球は重力が低かったのじゃないか? もしかしたら地球の自転が今よりものすごく速くて、その遠心力で・・
 
 そう考える人もいる。
 
 ∧∧
( ‥)でっ?
 
  ( ‥)全部ばらばらな方向を
    –□ 向いているように見えて
       物理学軽視という点では
       共通だよね?
 
 マントルは固体(かんらん岩)である、熱いが地殻を剥がされたくらいで溶けるようなものではない。
 
 直径10キロの隕石が毎秒10キロメートルで激突したら、人類が持つすべての核兵器が爆竹に見えるような、とんでもない規模のエネルギーが解放される。毎秒10キロメートルという速度が何を意味するか? それは運動エネルギーの形で熱が運搬されることを意味する。具体的には破砕された岩石が地球の隅々にまで運ばれる。岩石の運動エネルギーは熱へ変換され、すなわち地球全体が焼かれる。
 
 地球の自転速度が赤道で重力を眼に見えて減らすほど速いとしよう。地球は外核を抜かすとすべて固体だが、固体も”流れる”。ゆえに地球は顕著な回転楕円体へ変形する。この膨大な自転のエネルギーをどうやったのかしらないが、どこかへやって、地球の自転速度を遅くしたとする。
 
 ∧∧
( ‥)当然、地球は顕著な
    回転楕円体から、
    球に近づこうと流れ始める
 
  (‥ )つまりでっぱった赤道の
      位置エネルギーが解放される
      わけだよな、どうなると
      思う? たぶん、
      熱になるよね
  
 生物にとって、それはすごいやばい状況じゃねえ? 地球が熱で溶けるか溶けないか、計算した方がいい。
 
 ∧∧
( ‥)物理学の軽視であると
 
 ( ‥)マントルがマグマだと
   –□ 思っている人は
      マグマが対流している
      と聞いて、
      マントルは液体だ
      つまり溶けてる
      そう思うらしいのよ
      これも物理学の軽視よな
 
 これはかなり妙なことでもある。
 
 なぜなら、この手の人は、自転速度を上げても地球が顕著な回転楕円体になるとは思っていないからだ。
 
 つまり、地球が完全な剛体だと思っているのである。
 
 だが溶けて液体であるとも思っている。
 
 変形する液体と完全な剛体。これは矛盾だ。
 
 ひょっとしたら回転する卵も中身が液体である。しかし殻が固いので変形しない、そういう発想なのかもしれない。
 
 この場合、岩石(地殻)が剛体である、という発想と、マントルが流れる=ゆえにマントルは剛体ではなく液体、という発想は根っこが同じだとも言える。
 
 だがしかし、もちろん、実際には岩石は完全な剛体ではなく、しかも”流れる”ので以上の発想は成り立たない。
 
 このように、個々の事柄では納得しているらしいが、突き合わせると知識がばらばらでお互いにうまく一致していないのだ。
 
 
 
 ∧∧
( ‥)逆にいうと
    なぜあなたはそうは
    思わなかったのか?
 
   (‥ )・・・・、子供時代に
       「重力の使命」を読んだ
       からかなあ?
 
 「重力の使命」、原題、[Mission of gravity]
 
 wikiの引用は推奨できないけども、これを見よ=>Mission of Gravity - Wikipedia, the free encyclopedia
 
 ∧∧
( ‥)白鳥座61番星にあるとされた
    惑星メスクリン。
    ガスジャイアントではなく、
    縮退したコアを持つ
    巨大岩石惑星で、表面重力は
    地球の数百倍。
 
  (‥ )数百倍の重力を持つ惑星に
      人類を登場させるために
      作者が使った手が
      自転が速く、
      引力が遠心力で相殺され
      赤道の重力は見かけ上、
      地球の3倍、という設定。
 
 当然、こんな極端な自転速度を持っているので、惑星メスクリンは回転楕円体というよりもパンケーキみたいな形になってしまう。
 
 コリオリの力が強大なので低気圧はばらばらに切り裂かれて小さく、天気が猛烈な勢いで変わるという奇怪な世界。そしてそこにすむ、ムカデとサソリを合体させたような宇宙人、メスクリン人と人類の遭遇を描く。
 
 ∧∧
( ‥)SFも役に立つ、という
    ことですかね?
 
  ( ‥)役立つことは間違いないね
    –□ でも、世間の人の反応を
       見る限りでは
       こういうSFすら
       読んでいないのだろうな
       
 
 すると、SFを科学振興に使う、というのも、いかにもよさげに見えて、無駄か。
 
 ∧∧
(‥ )まあ、普通のSFは超光速で
\–   ニュートン的な宇宙を
     駆け巡り
     相対性理論はガン無視で
     異星の美女と
     恋に落ちるという
     進化論真っ向否定な
     内容ですしね。
 
 (‥ )物語としてはそれで
     良いのだけどね
     科学するなら科学するで
     科学に邁進せねばならん
     ひるがえれば、
     ”考えてしまう人たち”
     これが中途半端なんだよな
     楽しい冒険と科学の
     どちらでもない、
     中途半端な領域で
     物理軽視のまま
     考えて、そして
     トンデモ仮説を量産しとる
 
 
 冒険するなら冒険する、科学するなら科学する。どちらか一方だけにした方が良いのではないか?
 
 
 
 
 
 
 

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