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2017年8月13日日曜日

ああそういうことね

 
 ボーンベッド。直訳すれば骨の層。地層の中に骨の密集層がある。しかも、時としてほぼ一種類の骨からなるボーンベッドも存在する。
 
 一種類の動物が、同時に、しかも大量に堆積するとはどういうことか?
 
 ∧∧
(‥ )群れが何かの原因で
\‐  全滅したとか
    そういう説明が可能だから
    化石動物が群れを作っていた
    証拠にされることがある
    恐竜の角竜類なんかは
    そうだよね
 
  (‥ )でも実際にはそんな強い
      根拠ではないんだよな
 
 例えばの話、かつてダーウィンが述べたように、あちこちで死んで別々に堆積した骨が洪水などで一カ所に集積するということがありうる。水は堆積物を分別する作用を持つからこういうことはありがちだ。貝類の例なんかはよく教科書に載るものである。何千、何万年と順調に堆積した地層が、ある時、ごくまれに起こる台風ですべてひっくり返される。そうして二次堆積した時に貝殻だけが選り分けられ、貝殻の密集層が出来る。
 
 ∧∧
(‥ )一見すると同時に見えて
\‐  確かに二次堆積自体は
    同時刻に起きているけども
    実は死亡時刻がばらばらで
    群れの証拠でもなんでもない
 
  (‥ )角竜のボーンベッド
      さてこれはどうだ?
 
 以上を踏まえれば、ボーンベッドを群れの証拠と考えるのはかなり危なっかしい話であること明快である。
 
 とはいえ、ボーンベッドが群れの証拠! そう高々とうたいあげる論文はあるものだ。

 だけども、なんとも要領の得ない論文があったよな。一応、ボーンベッドは群れの証拠! とうたってはいるが、何を言ってるんだかさっぱり分からないやつ。
 
 そんなことを思いつつ、色々探していたらこんな記述の本を見つけた。
 
 ∧∧
(‥ )ボーンベッドは群れの証拠だと
\‐  一般的に言われています。
    でもこういう論文も見てね…
    この本で否定的に引用されてる
    この文献は
    例のよくわからない論文だよ?
 
  (‥ )….

 
 読み直してようやく分かった。ボーンベッドは群れの証拠だとうたっている論文。これは再調査したら群れが溺れ死んでボーンベッドになったという根拠が壊れたので、それを必死にとりつくろったものだった。
 
 ∧∧
( ‥)どうりで訳分からない
    論文になっているわけだ
 
  ( ‥)やられたぜ
    ‐/
 
 ありがちではあるが、してやられたもんだ。どうりでめちゃくちゃな内容なわけだぜ。
 
 
  

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