自己紹介
- 北村雄一(北村@)
- イラストレーター兼ライター 詳しくはhttp://www5b.biglobe.ne.jp/~hilihili あるいは詳細プロフィール表示のウェブページ情報をクリック
2017年2月23日木曜日
ゆるさは世界を堅牢にしてくれる
∧∧
(‥ )ほら人気アニメ
\− 「けものフレンズ」
あの物語で
主人公がヒトだと
分かったんだけど
擬人化動物である
フレンズたちはなんとも
思わなかったと
(‥ )人間だとばれた瞬間に
動物であるフレンズ達が
主人公を迫害復讐するような
一部ファンが不安視
あるいは期待していたような
鬱展開には
ならなかったと
もっともこれには理由がある。動物が擬人化されたフレンズ達は、復讐もなにも、人間のことを忘れているのだ。人間を見ても、それが人間だと分からないし、大半の者は人間という存在や言葉自体を知らない。
∧∧
(‥ )まあ、ヒトが数多くの動物種を
\− 絶滅させたとばれたところで
真面目に考えれば
「けものフレンズ」という
動物たちの常識の中で
それがどう受け取られるのか
分かりませんよね
(‥ )素直に考えれば
主人公ちゃんは食いしん坊の
フレンズなんだね?
とか
思わず食べ尽くして
しまうくらい
オーロックスは
うまいのか...
皆の目つきが変わる
オーロックス涙目
とかだけどな
∧∧
( ‥)容赦ねえな
(‥ )そりゃ動物は容赦ないし
我々人類も動物だから
容赦ないのですよ
美味しければ食い尽くすの
当たり前でしょ?
ポテチと同じですわ
人間の愚かさを鼻で笑うのなら、まずポテチを食べるのを止めてから言いなさい。
∧∧
(‥ )オオカミとかも
\− 羊小屋に侵入すると
ポテチ食い尽くすのと
同じ原理で
羊を皆殺しにしちゃうしね
(‥ )取りあえず殺すだけ
殺しておかないと
いつ食事できるか分からない
そういう条件で
成立した行動で
連中は動作してるからな
だが、獲物が自由に逃げてしまうからこそ、取りあえず殺せるものは殺せ、という動作が有効になるのだ。閉鎖された羊小屋では羊は逃げられない。この状況では食べられもしない獲物を殺し尽くしてしまうことになる。つまり通常と異なる環境において既存の動作が不適合になっているんだが、これと同じことが人間にも起こる。あるいは起こった、そして起こっている。それだけの話であった。
∧∧
(‥ )それにフレンズ達が
\− かつて自分たち種族に
されたことに基づいて
復讐を始める!
という原理を
お話に持ち込んだら
人間vs動物たちではなくて
全員で殺し合いに
なるよね
(‥ )自然界の生物は
同種他種に関係なく
他個体に対して
なにかしら戦争状態に
あるからな
復讐なんていう動作を
自然界に持ち込んだら
そりゃあもう無秩序な
殺し合いですよ
人間ですらそうだからな
ユーゴ内戦とか
イラク戦争を見れば
良くわかる
つまり、動物達の人間への復讐というテーマを真面目に考えれば考えるほど世界の筋が破綻してしまう。
反対に、こうした破綻を無視してまで人間が動物達に復讐されるという話を作ると、物語は無理のある、それゆえに胡散臭い臭気を放つものになるだろう。
∧∧
(‥ )それを考慮すると
\− 動物たちの人間への復讐
反乱というテーマを
物語に持ち込んでは
いけないってことですかね
(‥ )いけないというか
話が嘘くさくなるから
止めた方がいいんじゃね?
やるなら工夫が
必要になるけど
それできるの?
あなた動物農場するの?
でもあれが面白いのは
ロシア革命をおちょくって
いるからでしょ?
あんたはどうするのよ?
ということだよね
∧∧
(‥ )それを考えると
\− 世界の影をほのめかしながら
ゆるくいくって
大事なことですなあ
(‥ )まだ物語は半分だし
部外者が
論評することじゃ
ないけども
そんな印象あるね
∧∧
( ‥)ゆるさは偉大だ
(‥ )ゆるさは正義です
それは世界を
堅牢にしてくれるのです
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