イギリスは森を切り尽くした。しかし江戸時代、日本は森林を守った。美しい自然。日本の財産。
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(‥ )江戸時代とか過去を賛美する人が
\- 時として使う論法と根拠ですよね。
(‥ )逆に考えよう。
なぜイギリスは森を切り尽くしたか?
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( ‥)鉄鋼業とか、製鉄に必要だった
からですよね。つまり貿易と戦争です。
鎖国できない世界ですし。
( ‥)ゆえに切り尽くして
石炭を使うようになった。
狸掘りできるような、浅い場所にある石炭はたちまち使い果たした。地下深く、深くへと掘り進めていくと、地下水が噴き出てその処理に追われることになった。
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( ‥)そこで出てきたのが蒸気機関です。
( ‥)当初は蒸気機関とさえ言えないような
原始的なしろものからスタートして
鉄鋼とエンジンの産業複合体が
誕生する。
鉄と動力。継続される戦争が生み出す組織と社会、技術と科学、そして軍事力。西欧世界によるユーラシア征服の始まりだ。日本はその脅威をはねかえそうとしたが、全然話にならなかった。薩英戦争にはあっさり完敗。これでは駄目だと、あわてて開国して先進国になるんだと背伸びを始めて・・・・
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(‥ )まあ、森は財産でしょう
\- 保水や海洋への栄養源としての
役割を考えると価値は計り知れません。
(‥ )だが、それはまた、敗北の
原因を反映するものでもある。
森を切ったが故の征服者。森を残したが故の敗残者。
森を切らないエコ社会を作っていたが故に負けて、あわてて開国して、しかし大戦で負けた。
とはいえもう前の世界には戻れない。世界に逃げ場なく、逃げれば征服される。征服されたくなければ前に進むしかない。これがグローバル。
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( ‥)でも戻りたいのでしょう
むしろ、だからこそ
戻りたいのでは?
( ‥)幸せになりたいって誘惑はなあ、
-□ 特に体力が衰えたじじーになると
これが顕著でみたいでねえ。
体力が無くなると人は未来ではなく、やたらと過去を振り返りたがる。
歩く元気がないせいか現状維持を望んで、手持ちのものにしがみつき、出来もしないことを、欲しい、欲しいとガキみたい駄々こね始める。
ボケかかっているだけかもしれないし、それは老人の楽しみだと言ってしまえばそうだが、しかしいささか迷惑だし困ったことだ。