自己紹介
- 北村雄一(北村@)
- イラストレーター兼ライター 詳しくはhttp://www5b.biglobe.ne.jp/~hilihili あるいは詳細プロフィール表示のウェブページ情報をクリック
2017年4月20日木曜日
国民という言葉を使わなかったのはまずかったすよね
今この世界は、予算が足りなくなっていく時間線。
∧∧
(‥ )予算が足りなくなった
\− この世界の中で
それにも関わらず
ただただ以前と同じことを
繰り返す人たちって
いるよね
(‥ )そういえば北の金さんが
ミサイル飛ばしてるさなか
日本学術会議が
軍事目的の研究に反対する
見解を出して
大顰蹙を買ってたな
∧∧
(‥ )金さんがミサイルを
\− 飛ばしてたのは
4月の上旬
一方、毒ガス使用に対して
アメリカが7日
シリアを空爆
返す刀でアメリカの空母が
半島へ向け北上
対する金さんが
15日に核実験
あるいは弾道ミサイル発射を
行うのではないか
戦いが始まれば金さんは
日本にも核攻撃をするのでは
ないかとネットが神経質に
なっているさなかの13日
日本学術会議は
研究者が軍事防衛に
関与することを禁止する
声明を発表
(‥ )まあこりゃ顰蹙買うよな
国民の血税で好き勝手
やってるはずの研究者が
僕らはいざという時
国民を守りません
国民が死んでも知るかよ
お前ら国民は
僕ちゃんたちの
趣味のためのお金を
文句言わずに払って
死ねばいいんだよ
へへへっ
なんて言ったら
反感もたれるの
当たり前だからね
∧∧
( ‥)なぜにこう?
(‥ )WW2に負けた時
勝ち組であるアメリカや
ソ連に真っ先についたのが
リベラルたちだったからな
そしてどっちについても行き着く先は同じなのだった。アメリカの核の傘に守られている日本にいれば軍事なんて必要ないとうそぶけたし、ソヴィエトロシアに組すれば日本の軍事を否定すれば良かった。
つまるところ、WW2以後の日本における平和主義とは、私は勝ち組についていますよ! と主張する俺様自慢でしかなかったのである。別に平和を望んでいるのではなく、軍事力の均衡という平和がまずあって、それを俺の物だと言っただけである。
∧∧
(‥ )そしてそれを惰性的に
\− 70年続けてきた
だけなのだと
(‥ )人間みんなそうだろ?
おっさんも会社員も
主婦も研究者もリベラルも
シャープも東芝も
経済学教授も俺もamazonも
googleもappleも変わらん
ここにあるのは
ただただ惰性だよ
状況が変わり、これまでの最適戦略が無効化しても、それでもなお同じことを延々と繰り返す。それが慣れであるし、それが勝利の方程式が行き着く先であり、そしてそうなるのが人間であった。
∧∧
(‥ )でも日本学術会議の
\− 4月13日の声明って
何言ってんだか
よく分からないね?
=>www.scj.go.jp/ja/info/kohyo/pdf/kohyo-23-h170413.pdf
(‥ )4月13日の声明は
3月24日の声明を
冗長にしただけだから
要旨を知るには
こっち読めば良いと
思うけどな
=>www.scj.go.jp/ja/info/kohyo/pdf/kohyo-23-s243.pdf
∧∧
(‥ )...これでも何言ってるか
\− よく分からんですよ
(‥ )研究者は”社会”の要請に
答える必要があるが
それには政治の介入を
排除しなければいけない
だからそして
どの技術知識が戦争目的に
応用されるか分からないから
軍事研究に関わるのを
皆さん全て止めましょう
そうすれば問題無しですよ
∧∧
( ‥)ミサイル防衛という
国民からの要請に
答える必要が
血税を使っている研究者には
あるんじゃないのか?
(‥ )だからだろうけど
声明では
国民という言葉を
使わずに
社会って言ってるのよね
これ重大よ
実際、軍事安全保障に関わることを否定した日本学術会議の声明には”国民”という言葉が一言も出てこないのだ。
安全保障というタイトルを使っているのに、真っ先に安全を保証すべき国民の文字がひとつも出てこないのである。
多分、これは意図的だろう。国民の生命安全と書いたら、それを守る防衛に協力しないとは、国民は死ね、と言うに等しい。これはさすがに言えない。
しかしそれでもなお安全保障を否定したい。だとすれば国民という言葉は使えまい。
だが国民という単語を使わないで安全保障を否定したことは、結果的に声明を非常に身勝手な内容にしてしまったとも言える。例えば、日本学術会議の声明で登場する”国”を使う単語は、国立、国家、わが国、国際、だけである。これは研究者の所属、研究者が敵対すべき権力者、研究者のいる場所、研究者の面子を指し示すものだ。
ようするに非常に意地悪く解釈すると日本学術会議の声明は、結果的に研究者の面子とエゴしか語っていない。
つまるところ日本学術会議は、研究者の資金を血税として提供している国民を最初から切り捨て、自分たちのエゴと面子だけを語っているのだ。少なくとも、これそういう内容ですよね? と言われたら、ちょっと言い逃れ出来ない文面である。
これを踏まえると、声明において政府と研究者を対立的に扱っているのも意図的だということになる。政府を権力者と呼び、それと対峙する我々研究者という二項対立に話を持ち込む。
こうすれば、国民を守らないとか見捨てるとか、そういう意味合いを薄くすることができよう。
∧∧
(‥ )でも民主制においては
\− 政府は
おおむね民衆の体現者なのでは?
(‥ )リベラルは
民主制というものを
理解しておらんのさ
少し頭が良い連中から
見ると
社会のほぼ全員が
愚民となる
リベラルにとって
民主制とは
愚民の意思を体現した
多数決の独裁にしか
見えないのよ
しかしだ。だからこそ、俺様かっこいい! とリベラルが歌って踊れる舞台が成立するのである。
愚民の意見を体現した民主制政治家という横暴な権力者に逆らうロックな俺たちを見ろ! というパフォーマンスだ。
∧∧
( ‥)...まあありがちだね
(‥ )それ考えると
偉い研究者さんたちが
国民の安全保障の参加に
難色を示すって
止むに止まれぬことだと
分かるだろう?
反体制を売りにしているロックバンドが、国家のために協力するとは、なかなか言えぬものであろう。
∧∧
(‥ )でも民主制において
\− 反体制は国民への裏切り
にもなりうるのだよね
(‥ )会社の愚痴と同じだよ
あの部長馬鹿だよな
という愚痴こぼしだと
皆乗ってくれるけど
だからこの会社を
潰そうぜー
とか言ったら
ドン引きされる
そういうものであるよ
賢い人間にとって、政府と対立することは自分を誇示する手段であり、社会的地位を見せびらかすことである。だがしかし、民主制の主が民意であることを忘れると、民意に焼かれるということは覚悟しなければならない。
∧∧
( ‥)まあ民意に焼かれることを
是として面子をはれば
歴史に残れますかね
(‥ )ぐだぐだ言わんで
ソクラテスみたいに
私は民主主義者だから
民意なれば
これに従うと
言われるがままに
自害すれば歴史に
名前が残ります
そもそも焼かれる危険を犯してまで意地をはるからこそ、みせびらかしとなるのだ。
かように覚悟の重みが男を上げる。ゆえに、覚悟のある諸君は覚悟完了で男を上げよ!
ただし、ソクラテスは民主主義者であり、そして民主主義者として当然、軍人であったことは忘れるべきじゃないだろう。
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